Oracle Application Expressは、Oracle Databaseを使用してインストールされ、表内のデータとPL/SQLコードで構成されます。
Oracle Application Expressの開発環境を実行していても、Oracle Application Expressを使用して構築したアプリケーションを実行していても、プロセスは同じです。ブラウザにより適切なOracle Application Express PL/SQLコールに翻訳されるURLリクエストが送信されます。データベースでPL/SQLが処理されたら、結果がHTMLとしてブラウザに中継されます。このサイクルはページをリクエストまたは送信するたびに発生します。
アプリケーションのセッション・ステートはApplication Express内のデータベース表で管理されます。専用のデータベース接続は使用しません。かわりに、各リクエストはCPUリソースの消費が最小である新規データベース・セッションを介して作成されます。
Oracle HTTP Server (Apache)および埋込みPL/SQLゲートウェイについて
使用するOracle Databaseのバージョンによって、URLの変換方法は異なります。
Oracle Database 11.1より前のバージョンでは、mod_plsql
を使用したOracle HTTP Server (Apache)が要求されます。次の図はその3層のアーキテクチャを示しています。
Oracle Database 11.1以上のバージョンまたはOracle Database 10g Express Editionを使用している場合、Oracle HTTP Serverおよびmod_plsql
をアーキテクチャから削除して、埋込みPL/SQLゲートウェイに置き換えることができます。次の図は、埋込みPL/SQLゲートウェイを使用した2層のアーキテクチャを示しています。
埋込みPL/SQLゲートウェイは動的なアプリケーションを作成するためのOracleデータベースにWebサーバーおよび必要なインフラストラクチャを提供します。埋込みPL/SQLゲートウェイはOracle DatabaseのXMLデータベースHTTP Serverで実行され、mod_plsql
の主要機能を持っていますが、Apacheによって稼働するOracle HTTP Serverを必要としません。埋込みPL/SQLゲートウェイを使用すると、アーキテクチャは簡略化され、中間層はすべて削除されます。
Application Expressエンジンは、ページをレンダリングし処理します。また、次のタスクも実行します。
セッション・ステート管理
認証サービス
認可サービス
ページ・フロー制御
検証処理
Oracle Application Expressの様々な環境
Oracle Application Expressをインストールする際には、2つの異なる環境をインストールできます。
ランタイム環境は、本番実装に適しています。この環境では、ユーザーはアプリケーションを実行できますが、アプリケーションの変更はできません。
完全開発環境では、このドキュメントで説明しているように、アプリケーションを開発するためにアプリケーション・ビルダー環境への完全なアクセスを提供します。
関連項目: 『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』 |