227 UTL_INADDR

UTL_INADDRパッケージは、インターネット・アドレッシングをサポートするためのPL/SQLプロシージャを提供します。ローカル・ホストとリモート・ホストのホスト名およびIPアドレスを取り出すためのAPIを提供します。

この章では、次の項目について説明します。

UTL_INADDRの使用方法
- セキュリティ・モデル
- 例外
- 例
UTL_INADDRサブプログラムの要約

UTL_INADDRの使用方法

セキュリティ・モデル
例外
例

セキュリティ・モデル

このパッケージは実行者権限のパッケージです。つまり、起動するユーザーには、接続するリモート・ネットワーク・ホストに割り当てられたアクセス制御リストでconnect権限が付与されている必要があります。

注意:

ファイングレイン・アクセスの管理の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。

例外

表227-1 例外 - インターネット・アドレス・パッケージ

NUMBER	例外	説明
`ORA-24247`	`NETWORK_ACCESS_DENIED`	ネットワークへのアクセスが拒否されました。
`ORA-29257`	`UNKNOWN_HOST`	ホストが不明です。

例

ローカル・ホストの名前とIPアドレスを取り出します。

SET serveroutput on
BEGIN
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(UTL_INADDR.GET_HOST_NAME);  -- get local host name
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(UTL_INADDR.GET_HOST_ADDRESS);  -- get local IP addr
END;
/

UTL_INADDRサブプログラムの要約

表227-2 UTL_INADDRパッケージのサブプログラム

サブプログラム	説明
GET_HOST_ADDRESSファンクション	名前が指定されたローカルまたはリモート・ホストのIPアドレスを取り出します。
GET_HOST_NAMEファンクション	IPアドレスが指定されたローカルまたはリモート・ホストの名前を取り出します。

GET_HOST_ADDRESSファンクション

このファンクションは、指定されたホストのIPアドレスを取り出します。

構文

UTL_INADDR.GET_HOST_ADDRESS (
   host  IN VARCHAR2 DEFAULT NULL) 
RETURN host_address VARCHAR2;

パラメータ

表227-3 GET_HOST_ADDRESSファンクションのパラメータ

パラメータ	説明
`host`	IPアドレスを取り出すホストの名前。

戻り値

表227-4 GET_HOST_ADDRESSファンクションの戻り値

パラメータ	説明
`host_address`	指定したホストのIPアドレス。ホストに`NULL`を指定した場合は、ローカル・ホストのIPアドレスが戻されます。

例外

UNKNOWN_HOST: 指定したIPアドレスが不明です。

使用上の注意

現行のホストのホスト名またはIPアドレスを取得する権限は、LOCALHOSTに対するresolve権限によって制御されます。

GET_HOST_NAMEファンクション

このファンクションは、IPアドレスが指定されたローカルまたはリモート・ホストの名前を取り出します。

構文

UTL_INADDR.GET_HOST_NAME (
   ip  IN VARCHAR2 DEFAULT NULL)
RETURN host_name VARCHAR2;

パラメータ

表227-5 GET_HOST_NAMEファンクションのパラメータ

パラメータ	説明
`ip`	ホスト名を決定するために使用するホストのIPアドレス。ipが`NULL,`でない場合は、ドメイン名を使用したホストの正式名が戻されます。これが`NULL`の場合は、ローカル・ホスト名が戻されます。名前にはローカル・ホストが属するドメインは含まれません。

戻り値

表227-6 GET_HOST_NAMEファンクションの戻り値

パラメータ	説明
`host_name`	指定されたIPアドレスのローカル・ホストまたはリモート・ホストの名前。

例外

UNKNOWN_HOST: 指定したIPアドレスが不明です。

使用上の注意

現行のホストのホスト名またはIPアドレスを取得する権限は、DBMS_NETWORK_ACL_ADMINを介して付与されるLOCALHOSTに対するresolve権限によって制御されます。