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Oracle Data Mining概要
11g リリース2(11.2)
E48231-01
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Oracle Data Miningの新機能

この項では、Oracle Data Miningの新機能について説明します。次の項目について説明します。

Oracle Database 11gリリース 2 (11.2.0.3) Oracle Data Mining

  • Oracle Data Mining Java APIは、このリリースでは非推奨です。


    注意:

    新しいアプリケーションでは、非推奨となった機能を使用しないことをお薦めします。推奨されない機能は、下位互換性を維持する目的のみでサポートされています。

  • Oracle Data Miningでは、Oracle Data Minerの新しいリリースがサポートされています。以前のリリース(Oracle Data Miner Classic)は、OTNからダウンロードして入手できますが、開発は終了しています。

    『Oracle Data Miner 11g リリース 2 (11.2.0.3)』は、次のURLからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technetwork/database/options/odm/dataminerworkflow-168677.html

    Oracle Data Miner Classicは、次のURLからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technetwork/database/options/advanced-analytics/odm/downloads/index.html

Oracle Database 11gリリース 2 (11.2.0.2) Oracle Data Mining

Oracle Data Mining 11gリリース 2 (11.2.0.2)では、有効なPMMLドキュメントとして表示されている場合、外部作成されたGLMモデルをインポートできます。PMMLは、データ・マイニング・モデルを表示するXML-ベースの標準です。

DBMS_DATA_MININGパッケージのIMPORT_MODELプロシージャは、PMMLインポートをサポートする構文でオーバーロードされます。この構文で起動すると、IMPORT_MODELプロシージャはPMMLドキュメントを受け入れ、情報をOracle Data Miningモデルに変換します。これには、モデル表やSYSモデル・メタデータの作成および移入が含まれます。

この方法でインポートされた外部モデルは、自動的にExadataスコアリング・オフロードに対して有効化されます。


関連項目:

DBMS_DATA_MINING.IMPORT_MODELの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。

「Oracle Exadataでのデータ・マイニング」


Oracle Database 11gリリース 1 (11.1) Oracle Data Mining

  • マイニング・モデルのスキーマ・オブジェクト

    Oracle 11gでは、データ・マイニング・モデルがSYSスキーマ内のデータ・ディクショナリ・オブジェクトとして実装されています。新しく追加された一連のデータ・ディクショナリ・ビューで、マイニング・モデルとそのプロパティを参照できます。マイニング・モデル・オブジェクトに対するアクセスは、新しいシステムおよびオブジェクト権限で制御されます。

    データ・マイニング・モデルは、前のリリースでは、DMSYSスキーマ内の表の集合およびメタデータとして実装されていました。Oracle 11gには、DMSYSスキーマはありません。


    関連項目:

    • マイニング・モデルにアクセスするための権限の詳細は、『Oracle Data Mining管理者ガイド』を参照してください。

    • Oracle Data Miningのデータ・ディクショナリ・ビューについては、『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』を参照してください。


  • 自動データ準備(ADP)

    データをマイニングする前には、ほとんどの場合、ビニング、正規化、欠損値の処理などによってデータを変換する必要があります。作成データ、テスト・データおよび適用データに対しては、まったく同じ変換を行う必要があります。

    以前のリリースでは、データの変換はユーザーが行っていました。Oracle Database 11gでは、データ準備プロセスを自動化できます。アルゴリズムに適した変換の指示がモデル内に組み込まれ、作成データおよびスコアリング・データに自動的に適用されます。こうした自動変換は、ユーザー指定の変換方法で補完したり置き換えたりすることができます。

    マイニング・モデルは自身のデータを準備するための指示を格納しているため、スーパーモデルと呼ばれます。


    関連項目:

    • データ・マイニング用の自動データ変換およびカスタム・データ変換については、第19章を参照してください。

    • DBMS_DATA_MINING_TRANSFORMの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。


  • ネストしたデータの検索機能、スパース・データの処理の向上

    Oracle Data Miningでは、質的データと量的データの両方について、ネストしたデータ型がサポートされています。複数レコード・ケースのデータをマイニングするには、ネストした列に変換する必要があります。

    Oracle Data Mining 10g リリース2では、ネストした列がトップレベルの属性として処理されており、ネストした2つの列に同名の属性が含まれていないことを確認する作業が必要でした。Oracle Data Mining 11gでは、ネストした属性が列名で検索されるため、ユーザーはこの確認を行う必要がありません。

    Oracle Data Mining 11gでは、スパース・データや欠損値の処理がアルゴリズム間で標準化されています。データがスパースであるのは、空の状態のセルが高い割合で存在するが、すべての値が既知であると想定される場合です。これは、マーケット・バスケット・データの場合にあてはまります。一部のセルが空でも、その値が既知でない場合は、値はランダムに欠損しているとみなされます。Oracle Data Miningでは、ネストした列内の欠損データはスパース表現であり、ネストしていない列内の欠損データはランダムに欠損しているとみなされます。

    Oracle Data Mining 11gのディシジョン・ツリーおよびO-Clusterアルゴリズムでは、ネストしたデータはサポートされません。


    関連項目:

    『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』

  • 一般化線形モデル

    Oracle 11gでは、一般化線形モデルという新しいアルゴリズムが導入されました。このアルゴリズムでは、分類(ロジスティック回帰)および回帰(線形回帰)という2種類のマイニング機能がサポートされます。

  • 新しいSQLデータ・マイニング関数

    一般化線形モデル用に、新しいSQLデータ・マイニング関数、PREDICTION_BOUNDSが導入されました。PREDICTION_BOUNDSは、予測値(回帰モデル)または予測確率(分類)の信頼限界を戻します。


    関連項目:

    『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』

  • コスト重視の意思決定に関するサポートの向上

    Oracle 11gでは、コスト・マトリックスのサポートが大幅に向上しています。新しいプロシージャであるDBMS_DATA_MINING.ADD_COST_MATRIXおよびDBMS_DATA_MINING.REMOVE_COST_MATRIXを使用すると、どの分類モデルに対してもコスト・マトリックスの追加や削除が可能です。

    インラインのコスト・マトリックスの指定用に、SQLデータ・マイニング関数で新しい構文がサポートされています。この新しい機能を使用すると、モデルにスコアリング用のコスト・マトリックスが関連付けられていない場合にも、コスト重視モデルの結果をSQL文内で戻すことができます。

    コスト・マトリックスを指定して作成できるのは、ディシジョン・ツリー・モデルのみです。


    関連項目:


  • 11gリリース 1 (11.1)で提供されていない機能

    • DMSYSスキーマ

    • Oracle Data Miningスコアリング・エンジン。

    • Oracle 10.2では、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してデータ・マイニング・オプションを構成できました。Oracle 11gでは、DBCAを使用してデータ・マイニング・オプションを構成する必要がありません。

    • Basic Local Alignment Search Tool(BLAST)

  • 11gリリース1 (11.1)で非推奨となった機能

    • Adaptive Bayes Network分類アルゴリズム(ディシジョン・ツリーに置換)

    • モデル、モデルのシグネチャ、モデルの設定に関する情報を提供するDM_USER_MODELSビューおよびファンクション(GET_MODEL_SETTINGSGET_DEFAULT_SETTINGSおよびGET_MODEL_SIGNATUREなど)は、データ・ディクショナリ・ビューに置換されます。『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』を参照してください。