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Oracle® Application Expressインストレーション・ガイド
リリース3.2
B53793-03
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D Oracle Application Expressのアクセシビリティ

このセクションでは、キーボードまたはFreedom Scientific社のスクリーン・リーダーJAWSのみを使用してOracle Application Expressにアクセスするユーザーに情報を提供します。

このセクションの内容は次のとおりです。

Oracle製品のアクセシビリティの詳細は、次のWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/accessibility

注意:

このセクションに記載されている内容は、すべてデフォルト設定のJAWSリリース10.0.1139を使用しています。

D.1 一般的な違反

Oracle Application Expressにおける一般的なアクセシビリティ違反を次に示します。可能な場合は、既知の解決策もあわせて示しています。

D.2 Oracle Application Expressの「フォーム」ページにアクセスするためのヒント

Oracle Application Expressのページの多くは、アプリケーションのメタデータを保持するために設計されたフォーム・ページです。このセクションでは、これらのページの構造について理解し、JAWSなどのスクリーン・リーダーを使用して対話する方法について説明します。

このセクションの内容は次のとおりです。

D.2.1 ページの構造の理解

多くのフォーム・ページは、論理的に異なるリージョンに分けられます。たとえば、「ページ・アイテムの編集」ページには、ページ・アイテムに関する情報を保持するためのフォーム・フィールドを含む次のリージョンがあります。

  • 名前

  • 表示

  • ラベル

  • 要素

  • ソース

  • デフォルト

  • LOV

  • セキュリティ

  • 条件

  • 読取り専用

  • ヘルプ

  • 構成

  • コメント

これらのページ・セクションはHEADERS(Hn)タグでマークアップされていないため、この構造を理解するには別の方法が必要です。ページの上部には、ユーザーを特定のリージョンに直接移動させるリンクがあります。それらはdiv要素内に含まれます。また、リンク・セットの最初には「すべて表示」リンクがあります。

各セクションへのリンクがdiv要素内に存在することを理解することで、JAWSを使用したページの構造全体を理解できます。

  1. [Ctrl]+[Home]を押して、ページの上部に移動します。

    JAWSによってページ名「ページ・アイテムの編集」が通知されます。

  2. [Ctrl]+[Insert]+[Z]を押して、「Select a Division」ダイアログ・ボックスをロードします。

  3. [S]を繰り返し押して、「すべて表示」で始まるdivに移動します。

    JAWSによってdivの内容が読み取られ、それによってページ上のすべてのリージョンのリストが示されます。

  4. [Enter]を押して、divにナビゲートします。

  5. [↓]を押して、ページの各リージョンへのリンクにアクセスします。

  6. 特定のリージョンにナビゲートするには、該当するリンクで[Enter]を押します。

D.2.2 ページの「タスク」リンクの使用

Oracle Application Expressの多くのページには、ページの右側に「タスク」リージョンが含まれています。たとえば、「ページ・アイテムの編集」ページの右側には、現在のアイテム・タイプに関連するリンクのリストを含む「タスク」リージョンがあります。現在、このリージョンにはHEADERが定義されていません。

JAWSを使用して「タスク」リージョンにナビゲートするには、次のステップを実行します。

  1. [Ctrl]+[Home]を押して、ページの上部に移動します。

    JAWSによってページ名が通知されます。

  2. [Ctrl]+[F]を押して、「Find」ダイアログ・ボックスを起動します。

  3. tasksと入力して、[ENTER]を押します。

  4. リストに「タスク」リンクが実装されているため、JAWSナビゲーション・クイック・キー[L]を1回押して、リストにナビゲートします。

  5. JAWSナビゲーション・クイック・キー[I]を押してリスト・アイテムをナビゲートし、リンクをアクティブ化する場合は、[Enter]を押します。

D.2.3 ヘルプ・テキストへのアクセス

このセクションでは、JAWSを使用してOracle Application Expressのページ・ヘルプおよびアイテムレベル・ヘルプにアクセスする方法について説明します。

このセクションの内容は次のとおりです。

D.2.3.1 ページ・ヘルプへのアクセス

Oracle Application Expressの多くのページには、ヘルプ・テキストを含むリージョンがページの右側にあります。このヘルプ・テキストは、現在のページに関連する基本概念または判断ポイントについて説明します。たとえば、「ページ・アイテムの編集」ページの右上には、次のように示されているリージョンがあります。

Page Items - Page items are HTML elements with associated session state. Page items can be rendered in many ways such as a text field, a check box, or a select list.

このテキストは、空のサマリー・テキストを含む表内に含まれ、HEADERはありません。このテキストへのナビゲーションは困難です。ただし、ページ・タイトルに似たテキストを検索することで、このようなリージョンにナビゲートできます。たとえば、「ページ・アイテムの編集」ページを表示させているとしたら、ページ・アイテムというテキストを検索します。

JAWSを使用してページ・アイテムというテキストを検索するには、次のステップを実行します。

  1. 数値キーバッドでプラス記号(+)を押して、仮想PCカーソル・モードに戻ります。

    注意: 自動フォーム・モードを有効にしたJAWS 10を使用する場合、このステップは必要ありません。

  2. [Ctrl]+[Home]を押して、ページの上部に移動します。

    JAWSによってページ名が通知されます。

  3. [Ctrl]+[F]を押して、JAWSの「Find」ダイアログ・ボックスを起動します。

  4. page itemsと入力して、[ENTER]を押します。

    テキストを特定したら、[↓]を押して、テキストを読み取ります。

D.2.3.2 アイテム・ヘルプへのアクセス

ユーザー・インタフェース内のほとんどのアイテムでは、フィールド・ラベルをアクティブ化またはクリックすることによって、フィールドレベル・ヘルプを使用できます。ヘルプ・テキストが使用可能な場合は、リンクとして隣接するラベルが実装されます。リンク・テキストは、現在のフォーム・アイテムのラベル・テキストのものと一致します。このリンクをアクティブ化すると、ヘルプ・テキストを含む別のウィンドウがロードされます。

JAWSを使用してアイテムのこのフィールドレベル・ヘルプにアクセスするには、次のステップを実行します。

  1. [Ctrl]+[Home]を押して、ページの上部に移動します。

    JAWSによってページ名が通知されます。

  2. [Insert]+[F7]を押して、「Links List」ダイアログ・ボックスをロードします。

  3. 特定するリンク・テキストの最初の文字を押します。この操作を繰り返します。

    ヘルプを表示しようとしているフォーム・アイテムのラベルと一致するリンク・テキストがない場合は、そのアイテムのヘルプは使用できません。

  4. 適切なリンクが見つかった場合は、[Enter]を押してリンクをアクティブ化します。

    ヘルプ・テキストを含む別のウィンドウが表示されます。

  5. JAWSナビゲーション・クイック・キー[N]を押して、ヘルプ・テキストに移動します。

  6. ヘルプ・テキストの読取りが終了したら[Alt]+[F4]を押し、「ヘルプ」ウィンドウを閉じてページに戻ります。

D.2.4 問題があった検証の対処

フォームの送信時の検証に失敗すると、同じページにリダイレクトされ、ページの上部のリストにエラー・メッセージが表示されます。また、検証に関連付けられたページ・アイテムの横に、エラー・テキストがインラインで表示されます。

次のステップでは、検証に失敗した場合の識別方法、エラー・メッセージの確認方法、および検証を通過するために必要な値の修正方法について説明します。これらはすべて、「ページ・アイテムの編集」フォーム・ページにおける一連の操作です。

このセクションの内容は次のとおりです。

D.2.4.1 検証に失敗した場合の識別

検証に失敗した場合、その失敗の詳細とともに同じページがロードされます。この場合、JAWSは通常の新しいページのロード時のようにページを読み取りません。Erroraltテキスト内のイメージを検索すると、検証エラーが発生したかどうかを迅速に確認できます。

Erroraltテキストを含むイメージを検索するには、次のステップを実行します。

  1. [Ctrl]+[Home]を押して、ページの上部に移動します。

    JAWSによってページ名が通知されます。

  2. [Ctrl]+[Insert]+[G]を押して、「Select a Graphic」ダイアログ・ボックスを起動します。

  3. [E]を繰り返し押して、エラー・イメージを特定します。エラー・イメージがあった場合は、検証に失敗したことを意味します。

D.2.4.2 エラー・メッセージの確認

検証エラーが発生した場合は、ページの上部にリストが表示されます。そのリストには失敗した検証のエラー・テキストとともにリスト・アイテムが含まれています。

エラー・テキストを含むリストにナビゲートするには、次のステップを実行します。

  1. [Ctrl]+[Home]を押して、ページの上部に移動します。

    JAWSによってページ名が通知されます。

  2. JAWSナビゲーション・クイック・キー[L]を押して、ページの最初のリストに移動します。

    JAWSによって「list of x items」(xは発生したエラーの数)が通知されます。

  3. JAWSナビゲーション・クイック・キー[I]を押して、各エラー・メッセージを読み取ります。

D.2.4.3 検証エラーの修正

エラー・メッセージのサマリー・リストから失敗した検証に関連付けられたページ・アイテムにナビゲートするための簡単な方法はありません。1つの方法としては、関連付けられたページ・アイテムの横に表示されたエラー・イメージにナビゲートし、JAWSの読取りコマンドを使用して、対処するエラーを把握します。

エラー・イメージにナビゲートするには、次のステップを実行します。

  1. [Ctrl]+[Home]を押して、ページの上部に移動します。

    JAWSによってページ名が通知されます。

  2. [Ctrl]+[Insert]+[G]を押して、「Select a Graphic」ダイアログ・ボックスをロードします。

  3. [E]を繰り返し押して、エラー・イメージを特定します。

  4. [Enter]を押して、エラー・イメージにナビゲートします。

  5. [↓]を1回押して、関連付けられたフィールドのヘルプ・テキスト・リンクに移動します。

    リンク・テキストはフォーム・フィールド・ラベルと同じであるため、これにより、検証エラーがあるフィールドがわかります。

  6. 再び[↓]を押して、エラー・メッセージに移動します。

  7. JAWSナビゲーション・クイック・キー[F]を押して、ページ・アイテムに移動します。

  8. [Enter]を押して、フォーム・モードを有効化し、新しい値を指定します。

    新しい値を指定してエラーを修正したら、ページの次のエラー・イメージを特定する必要があります。

  9. ページの次のエラー・メッセージを特定するには、次のステップを実行します。

    1. 数値キーバッドでプラス記号(+)を押して、仮想PCカーソル・モードに戻ります。

    2. 次のエラー・イメージを特定するまで、JAWSナビゲーション・クイック・キー[G]を繰り返し押します。

      JAWSによって「グラフィック・エラー」と通知されます。

    3. 次のエラー・イメージを特定したら、すべてのエラーに対処するまでステップ5から8を繰り返します。

    4. すべてのエラーに対処したら、「変更の適用」ボタンをクリックする必要があります。

      • JAWSによって「変更の適用ボタン」と通知されるまで、JAWSナビゲーション・クイック・キー[B]を押します。

      • [Enter]を押して、変更を適用します。

        変更によってすべての検証エラーが修正されたら、「ページ定義」ページに戻ります。

D.3 「対話モード・レポート」リージョンに関する問題

Oracle Application Expressリリース3.1には、対話モード・レポートという新しいレポート・リージョンが含まれています。「対話モード・レポート」リージョンを使用すると、ユーザーは列の選択とフィルタの適用を行うことによって、レポート・データのレイアウトを変更できます。

Oracle Application Expressリリース3.2の場合、「対話モード・レポート」リージョンはOracle Application Express Application Migrationモジュール内でのみ使用されます。「対話モード・レポート」リージョンには、スクリーン・リーダーとキーボードのみのユーザーのユーザビリティを著しく妨げる違反が多くあります。

これらの違反の説明を次に示します。可能の場合は、既知の解決策もあわせて示しています。

D.4 キーボードを使用した「対話モード・レポート」リージョンへのアクセス

「「対話モード・レポート」リージョンに関する問題」で説明したように、キーボードのみのユーザーは、対話モード・レポートのいくつかの機能を使用できません。このセクションでは、ページのフォーカス可能要素をタブ移動して使用できる、いくつかの基本機能について説明します。

このセクションの内容は次のとおりです。

D.4.1 対話モード・レポートの検索

すべての対話モード・レポートには、そのページの上部に「検索」フィールドがありますこの「検索」フィールドは、標準テキスト・アイテムです。

キーボードを使用して検索を実行するには、次のステップを実行します。

  1. [Tab]を繰り返し押して、「検索」フィールドにナビゲートします。

  2. 「検索」フィールドにキーワードを入力します。

  3. [Enter]を押して、検索を開始します。また、[Tab]を押して「実行」ボタンにナビゲートし、[Enter]を押すこともできます。

D.4.2 表示する行の指定

「行」選択リストは、ページの上部にある「検索」フィールドの右側に表示され、レポートに表示する行の数を制御します。これは、標準選択リストです。

キーボードを使用して「行」リストを使用するには、次のステップを実行します。

  1. [Tab]を押して、「行」リストにナビゲートします。

  2. [↓]または[↑]を押して、選択を行います。

  3. [Tab]を押して「実行」ボタンにナビゲートし、[Enter]を押します。

D.4.3 バルク更新の管理

Oracle Application Express Application Migration Workshopの一部の対話モード・レポートには、バルク更新をコンポーネントに適用するためのフォーム・アイテムが含まれています(「ブロック」ページなど)。レポート内のすべてのフォーム・アイテムと、変更を適用するためのボタンには、キーボードでアクセスできます。また、一部のページには、バルク処理を実行するためのチェック・ボックスが最初の行にあり、対応する「すべて選択」「すべて選択解除」リンクがレポートの下にあります。これらのすべてのアイテムには、キーボードでアクセスできます。

D.4.4 ドリルダウン・リンクの使用

Oracle Application Express Application Migration Workshopのすべての対話モード・レポートには、特定のサブコンポーネントを編集または表示するための1つ以上のリンクが含まれています。これらはすべて標準のリンクであるため、キーボードでアクセスできます。

D.4.5 既存のフィルタの編集

対話モード・レポートに既存の検索フィルタを適用すると、検索バーの下に検索フィルタが表示されます。

検索フィルタには、次のようにキーボードを使用してアクセスできます。

  • 検索フィルタの編集

    [Tab]を押して検索フィルタにナビゲートし、[Enter]を押して「フィルタ」ダイアログ・ボックスを開きます。フォーカスは自動的にダイアログ・ボックスに移動しないため、該当するコントロールに到達するまで[Shift]+[Tab]を押します。

  • 検索フィルタの有効化または無効化

    [Tab]を押してフィルタの右側にあるチェック・ボックスにナビゲートし、[Space]を押して、フィルタを有効化または無効化します。

  • 検索フィルタの削除

    [Tab]を押して検索フィルタにナビゲートし、[Enter]を押して、「フィルタ」ダイアログ・ボックスを開きます。[Tab]または[Shift]+[Tab]を押して「削除」ボタンにナビゲートし、[Enter]を押します。