プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Databaseインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Oracle Solaris
B61028-07
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

2 Oracle Databaseのインストール前の作業

この章では、Oracle Universal Installer (OUI)を起動する前に完了しておく必要がある作業について説明します。

このマニュアルには、Oracle Database 11gリリース2(11.2)をインストールするために必要な情報が含まれています。Oracle Database 11gをインストールするプラットフォームに関連した情報を必ず確認してください。


注意:

  • Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)またはOracle Restartを使用するには、データベースのインストールおよび作成を行う前に、まず、Oracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。そうでない場合は、データベースを手動でOracle Restartに登録する必要があります。

  • また、データベースのインストール前の作業を続行する前に、「Oracle Grid Infrastructureのインストール要件」を参照してください。


内容は次のとおりです。


関連項目:

  • 「Oracle Grid Infrastructureのインストール要件」

  • 『Oracle Configuration Managerインストールおよび管理ガイド』および『Oracle Configuration Manager前提条件』のインストール前の要件に関する項

  • Oracle Configuration Managerをインストールする際に使用できる有効な国コードのリストは、『Oracle Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイド』の付録A「国コード」を参照してください。


2.1 システムへrootとしてログイン

Oracleソフトウェアをインストールする前に、rootユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。rootユーザーとしてログインするには、次の手順のいずれかを実行します。


注意:

サイレント・モードのインストールを実行する場合を除き、X Window Systemワークステーション、Xターミナル、PC、またはXサーバー・ソフトウェアがインストールされているその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。

サイレント・モードのインストールの詳細は、付録Aを参照してください。


  • X Window SystemワークステーションまたはX端末からのソフトウェアのインストール手順:

    1. X端末(xterm)など、ローカル端末セッションを開始します。

    2. ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。

      $ xhost fully_qualified_remote_host_name
      

      次に例を示します。

      $ xhost somehost.example.com
      
    3. ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、sshrlogin、またはtelnetコマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。

      $ telnet fully_qualified_remote_host_name
      
    4. rootユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力してユーザーをrootに切り替えます。

      $ su - root
      password:
      #
      
  • Xサーバー・ソフトウェアがインストールされたPCまたはその他のシステムからソフトウェアをインストールする手順:


    注意:

    この手順の実行に関する詳細は、必要に応じてXサーバーのドキュメントを参照するか、Xサーバーのベンダーまたはシステム管理者に問い合せてください。使用しているXサーバーのソフトウェアによっては、別の順序でタスクを実行する必要がある場合があります。

    1. Xサーバー・ソフトウェアを開始します。

    2. Xサーバー・ソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成します。

    3. ソフトウェアをインストールするリモート・システムに接続し、そのシステム上でX端末(xterm)などの端末セッションを開始します。

    4. リモート・システム上でrootユーザーとしてログインしていない場合、次のコマンドを入力してユーザーをrootに切り替えます。

      $ su - root
      password:
      #
      

2.2 ハードウェア要件の確認

システムは次の最小ハードウェア要件を満たしている必要があります。

2.2.1 メモリー要件

Oracle Database 11gリリース2(11.2)のインストールのメモリー要件は次のとおりです。

最小: 1GBのRAM

推奨: 2GB以上のRAM

  • RAMサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/prtconf | grep "Memory size"
    

    RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。

  • 次の表は、インストールされているRAMと構成済スワップ領域の推奨サイズの関係を示したものです。


    注意:

    Oracle Solarisでは、スワップできないメモリー(ISMなど)を使用する場合は、スワップ領域を計算する前に、この領域に割り当てられるメモリー分を使用可能なRAMから差し引きます。DISMを使用してシステムにOracle Databaseをインストールする場合は、使用可能なスワップ領域が、サーバーで実行中のすべてのインスタンスのSGAサイズの合計以上である必要があります。

    RAM スワップ領域
    1から2GB RAMのサイズの1.5倍
    2から16GB RAMのサイズと同じ
    16GB超 16GB

RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。

構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

# /usr/sbin/swap -l

追加のスワップ領域を構成する方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

# sar -r -i n

nは次の反復の遅延秒数、iはテストする反復回数です。


注意:

  • 値をファイナライズする前に、使用可能なRAM領域およびスワップ領域用に複数の値を選択することをお薦めします。これは、ユーザーとコンピュータの間の相互作用に応じて、使用可能なRAM領域およびスワップ領域が常に変化するためです。

  • サーバーのスワップ領域の割当てについては、オペレーティング・システム・ベンダーに確認してください。ベンダーのガイドラインは、このガイドに示すスワップ領域の要件に優先します。


2.2.2 システム・アーキテクチャ

システム・アーキテクチャでソフトウェアを実行できるかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

# /bin/isainfo -kv

このコマンドでは、プロセッサ・タイプが表示されます。

このコマンドからの出力は次のとおりです。

Oracle Solaris on SPARC(64-Bit):

64-bit sparcv9 kernel modules

Oracle Solaris on x86-64(64-Bit):

64-bit amd64 kernel modules

プロセッサ・アーキテクチャがインストールするOracleソフトウェアのリリースと適合することを確認します。想定した出力が表示されない場合、このシステムにそのソフトウェアはインストールできません。

2.2.3 ディスク領域要件

Oracle Database 11gリリース2(11.2)のインストールのディスク領域要件は次のとおりです。

  • /tmpディレクトリに1GB以上の領域

    /tmpディレクトリ内の使用可能な領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。

    # df -k /tmp
    

    このコマンドでは、ディスク領域が1KBのブロックで表示されます。多くのシステムで、dfコマンドを-hフラグとともに使用して(df -h)、人間が判読可能な形式で出力を表示できます。

    /tmpディレクトリの空き領域が、必要な領域の要件を満たさない場合、次のいずれかの手順を実行します。

    • ディスク領域の要件が満たされるように、/tmpディレクトリから不要なファイルを削除します。

    • oracleユーザーの環境を設定するときに、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。


      関連項目:

      TMPおよびTMPDIRの設定の詳細は、「Oracleソフトウェア所有者環境の構成」を参照してください。

    • /tmpディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。ファイル・システムの拡張については、必要に応じて、システム管理者に連絡してください。

  • 次の表に、Oracle Solarisの各インストール・タイプでのソフトウェア・ファイルのディスク領域要件を示します。

    インストール・タイプ ソフトウェア・ファイルの要件(GB)
    Enterprise Edition 5.5
    Standard Edition 5.5

システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

# df -k

このコマンドでは、ディスク領域が1KBのブロックで表示されます。多くのシステムで、dfコマンドを-hフラグとともに使用して(df -h)、人間が判読可能な形式で出力を表示できます。

自動バックアップを構成する場合は、高速リカバリ領域のために、ファイル・システムまたはOracle ASMディスク・グループのいずれかに追加のディスク領域が必要です。

2.2.4 ディスプレイ要件

Oracle Database 11gリリース2(11.2)の最小解像度は1024x768以上です。

2.2.5 実行レベル要件

システムが必ず実行レベル3で起動されるようにします。

2.3 ソフトウェア要件の確認

インストールする製品に応じて、次のソフトウェアがシステムにインストールされていることを確認します。


注意:

  • このマニュアルには、Oracle Database 11gリリース2(11.2)をインストールするために必要な情報が含まれています。Oracle Database 11gをインストールするプラットフォームに関連した情報を必ず確認してください。

  • Oracle Universal Installerは、システムをチェックして、リストに示されている要件を満たしているかどうかを検証します。これらのチェックに合格するために、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。


2.3.1 オペレーティング・システムの要件

Oracle Database 11gリリース2(11.2)には、次に示すバージョン以上のオペレーティング・システムが必要です。

  • Oracle Solaris 10 U6(5.10-2008.10)

Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降では、次に示すバージョン以上のオペレーティング・システムでもOracle Databaseがサポートされます。

  • Oracle Solaris 11 11/11 SPARC

  • Oracle Solaris 11 11/11 X86


注意:

Oracle Solaris 11のこのリリースの時点では、特別なカーネル・パラメータまたはパッチは必要ありません。Oracle Solaris 11のパッケージ要件については、「パッケージ要件」を参照してください。

インストールされているOracle Solarisのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。

# uname -r
5.11

この例で示されているバージョンは、Oracle Solaris 11です。必要に応じて、各オペレーティング・システムのドキュメントで、オペレーティング・システムのアップグレードに関する情報を参照してください。

インストールされているOracle Solarisの更新レベルを確認するには、次のコマンドを入力します。

$ cat /etc/release

2.3.2 パッケージ要件

Oracle Solaris 10用のOracle Database 11gリリース2 (11.2)には、次に示す(バージョン以上の)パッケージが必要です。

  • SUNWarc

  • SUNWbtool

  • SUNWhea

  • SUNWlibC

  • SUNWlibm

  • SUNWlibms

  • SUNWsprot

  • SUNWtoo

  • SUNWi1of

  • SUNWi1cs(ISO8859-1)

  • SUNWi15cs(ISO8859-15)

  • SUNWxwfnt

  • SUNWcsl

Oracle Solaris 11用のOracle Database 11gリリース2(11.2)には、次に示す(バージョン以上の)パッケージが必要です。

  • pkg://solaris/developer/build/make

  • pkg://solaris/developer/assembler

パッケージの確認

ロケールによっては、Java用の追加フォント・パッケージが必要になる場合もあります。詳細は次のWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/solaris-font-requirements-142758.html

必要なパッケージがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

# pkginfo -i SUNWarc SUNWbtool SUNWhea SUNWlibC SUNWlibms SUNWsprot \
 SUNWtoo SUNWi1of SUNWi1cs SUNWi15cs SUNWxwfnt

パッケージがインストールされていない場合は、インストールしてください。パッケージのインストールの詳細は、オペレーティング・システムまたはソフトウェアのドキュメントを参照してください。

2.3.3 コンパイラ要件

Oracle Solaris Studio 12(CおよびC++ 5.9)は、Oracle Database 11gリリース2のPro*C/C++、Oracle Call Interface、Oracle C++ Call InterfaceおよびOracle XML Developer's Kit(XDK)でサポートされています。

2.3.4 その他のソフトウェア要件

使用するコンポーネントに応じて、次のソフトウェアがインストールされていることを確認する必要があります。


関連項目:

『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』の第2章「Oracle Application Expressインストール要件」およびインストール前の推奨タスクに関する項

2.3.4.1 Oracle JDBC/OCIドライバ

Oracle Java Database ConnectivityおよびOracle Call Interfaceドライバでは、JNDI拡張機能を提供するJDK 6(Java SE Development Kit 1.6.0.20)またはJDK 5(1.5.0.24)を使用します。ただし、データベースのインストールに必須のものではありません。今回のリリースでは、IBM JDK 1.5がインストールされます。

JDK 6は、Oracle Solaris 11でサポートされる最低レベルのJDKです。

2.3.4.2 Oracle Messaging Gateway

Oracle Messaging Gatewayは、Oracle Streamsアドバンスト・キューイング(AQ)と次のソフトウェアの統合をサポートします。

  • IBM MQ Series V6.0、クライアントおよびサーバー

  • Tibco Rendezvous 7.2

2.3.4.3 プログラミング言語

次の製品の組合せが動作保証されています。

  • Pro* COBOL

    Micro Focus Server Express 5.1

  • Pro* FORTRAN

    Oracle Solaris Studio 12 Fortran F 95

2.3.4.4 ブラウザ要件

Oracle Databaseのインストールには、Webブラウザは必須ではありません。ただし、ドキュメントにアクセスしたり、Oracle Enterprise Manager Database ControlおよびOracle Application Expressを使用するには、Webブラウザが必要です。WebブラウザがJavaScriptおよびHTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。

Oracle Enterprise Manager Database Controlでは次のブラウザをサポートしています。

  • Microsoft Internet Explorer 10.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.3以上をサポート)

  • Microsoft Internet Explorer 9.0

  • Microsoft Internet Explorer 8.0

  • Microsoft Internet Explorer 7.0 SP1

  • Microsoft Internet Explorer 6.0 SP2

  • Firefox 21.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4をサポート)

  • Firefox 17.0.6 ESR (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4をサポート)

  • Firefox 3.6

  • Firefox 3.5

  • Firefox 3.0.7

  • Firefox 2.0

  • Safari 4.0.x

  • Safari 3.2

  • Safari 3.1

  • Google Chrome 27.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4をサポート)

  • Google Chrome 4.0

  • Google Chrome 3.0

  • Netscape Navigator 9.0

  • Netscape Navigator 8.1


関連項目:

『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』

2.3.4.5 Oracle Database Vaultのインストール前の要件

Oracle Database Vaultをインストールする場合は、DB_BLOCK_SIZE初期化パラメータを4096以上に設定します。この値が4096未満の場合は、変更できません。DB_BLOCK_SIZE値を変更するには、データベースを再作成する以外に方法はありません。


関連項目:

『Oracle Database管理者ガイド』のデータベース・ブロック・サイズの指定に関する項

2.3.5 パッチ要件

Oracle Solaris on SPARC(64-Bit)用のOracle Database 11gリリース2(11.2)には、次に示す以上のパッチが必要です。

インストール・タイプまたは製品 要件
すべてのインストール Patches for Oracle Solaris 10:
  • 120753-06: SunOS 5.10: microtaskingライブラリ(libmtsk)パッチ

  • 139574-03: SunOS 5.10

  • 141414-02

Pro*C/C++、Pro*FORTRAN、Oracle Call Interface、Oracle C++ Call Interface、Oracle XML Developer's Kit(XDK) Patches for Oracle Solaris 10:
  • 119963-14: SunOS 5.10: C++用共有ライブラリ・パッチ

  • 124861-15: SunOS 5.10: Sun C C++用コンパイラ共通パッチ(オプション)

データベース・スマート・フラッシュ・キャッシュ(Enterprise Editionのみの機能) フラッシュ・キャッシュ機能を使用する場合、次のパッチが必要です。
  • 125555-03

  • 139555-08

  • 140796-01

  • 140899-01

  • 141016-01

  • 141414-10

  • 141736-05


Oracle Solaris on x86-64(64-Bit)用のOracle Database 11gリリース2(11.2)には、次に示す以上のパッチが必要です。

インストール・タイプまたは製品 要件
すべてのインストール Patches for Oracle Solaris 10:
  • 119961-05: SunOS 5.10_x86: Assembler

  • 119964-14: SunOS 5.10_x86 C++_x86用共有ライブラリ・パッチ

  • 120754-06: SunOS 5.10_x86 libmtsk

  • 137104-02

  • 139575-03

  • 141415-04

  • 141445-09

データベース・スマート・フラッシュ・キャッシュ(Enterprise Editionのみの機能) フラッシュ・キャッシュ機能を使用する場合、次のパッチが必要です。
  • 139556-08

  • 140797-01

  • 140900-01

  • 141017-01

  • 141415-10

  • 141737-05


オペレーティング・システム・パッチの確認

オペレーティング・システムのパッチがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

# /usr/sbin/patchadd -p | grep patch_number(without version number)

たとえば、いずれかのバージョンの119963パッチがインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します。

# /usr/sbin/patchadd -p | grep 119963

オペレーティング・システム・パッチがインストールされていない場合は、My Oracle Support Webサイトからダウンロードします。

https://support.oracle.com

2.4 オペレーティング・システムの一般的なセキュリティの措置の確認

セキュアなオペレーティング・システムは、一般的なシステム・セキュリティの重要な基本です。オペレーティング・システムのデプロイメントが、オペレーティング・システム・ベンダーのセキュリティ・ガイドに記載されている一般的なセキュリティの措置に準拠していることを確認してください。

2.5 インストール修正スクリプト

インストールの際に、特定の前提条件チェックが失敗した場合、「修正および再チェック」をクリックして修正スクリプト(runfixup.sh)を生成します。rootユーザーとしてこのスクリプトを実行すると、必要なインストール前の手順を完了できます。

修正スクリプト:

  • 次のカーネル・パラメータをチェックし、正常なインストールに必要な値に設定します。

    • 共有メモリー・パラメータ

    • オープン・ファイル記述子およびUDP送信/受信パラメータ

生成された修正スクリプトの内容を変更しないことをお薦めします。


注意:

修正スクリプトを使用しても、Oracle Databaseのインストールの前提条件がすべて確実に満たされるとはかぎりません。インストールを確実に成功させるには、すべてのインストール前の要件が満たされていることを確認する必要があります。

2.6 UDPおよびTCPカーネル・パラメータの確認

修正スクリプトまたはCVUを使用してエフェメラル・ポートを設定しない場合は、NDDを使用して、カーネルTCP/IPエフェメラル・ポート範囲が、予想されるサーバーのワークロードに対して十分なエフェメラル・ポートを提供できることを確認します。下限を9000以上に設定し、Well KnownポートとOracleおよびその他のサーバー・ポートで一般的に使用される登録済ポート範囲のポートを避けます。使用するアプリケーションに予約済のポートを避けるようにポート範囲を高く設定します。範囲の下限が9000を超え、予想されるワークロードに対して範囲が十分大きい場合は、エフェメラル・ポート範囲に関するOUI警告は無視できます。

次のコマンドを使用して、エフェメラル・ポートの現在の範囲を確認します。

# /usr/sbin/ndd /dev/tcp tcp_smallest_anon_port tcp_largest_anon_port
32768

65535

前述の例の場合、tcp_smallest_anon_portはデフォルトの範囲(32768-65535)に設定されています。

予想されるワークロードまたはサーバー数に必要な場合は、UDPとTCPエフェメラル・ポート範囲を広めに更新します。次に例を示します。

# /usr/sbin/ndd -set /dev/tcp tcp_smallest_anon_port 9000
# /usr/sbin/ndd -set /dev/tcp tcp_largest_anon_port 65500
# /usr/sbin/ndd -set /dev/udp udp_smallest_anon_port 9000
# /usr/sbin/ndd -set /dev/udp udp_largest_anon_port 65500

これらの設定を永続的にすることをお薦めします。システムの再起動時にこのエフェメラル・ポートの範囲変更を自動で行う方法については、システムの管理ドキュメントを参照してください。

2.7 ホスト名解決の確認

通常、Oracle Databaseをインストールするコンピュータはネットワークに接続されています。コンピュータのホスト名が、Domain Name System (DNS)、ネットワーク情報サービス(NIS)または集中管理されているTCP/IPホスト・ファイル(/etc/hostsなど)によって解決可能であることを確認します。pingコマンドを使用して、コンピュータのホスト名が解決可能でることを確認します。次に例を示します。

ping myhostname
pinging myhostname.example.com [192.0.2.2] with 32 bytes of data:
Reply from 192.0.2.2: bytes=32 time=138ms TTL=56

コンピュータのホスト名が解決されない場合は、システム管理者に連絡してください。

11

2.8 ネットワーク設定の確認

通常、Oracle Databaseをインストールするコンピュータはネットワークに接続されています。そのコンピュータには、Oracle Databaseインストールを格納するためのローカル記憶域があります。また、ディスプレイ・モニターとDVDドライブも備えています。この項では、このような標準的な構成とは異なるコンピュータにOracle Databaseをインストールする方法を説明します。この内容は次のとおりです。

2.8.1 ホスト名解決の確認

通常、Oracle Databaseをインストールするコンピュータはネットワークに接続されています。コンピュータのホスト名が、Domain Name System (DNS)、ネットワーク情報サービス(NIS)または集中管理されているTCP/IPホスト・ファイル(/etc/hostsなど)によって解決可能であることを確認します。pingコマンドを使用して、コンピュータのホスト名が解決可能でることを確認します。次に例を示します。

$ ping myhostname
pinging myhostname.example.com [192.0.2.2] with 32 bytes of data:
Reply from 192.0.2.2: bytes=32 time=138ms TTL=56

コンピュータのホスト名が解決されない場合は、システム管理者に連絡してください。

2.8.2 マルチホーム・コンピュータへのインストール

Oracle Databaseをマルチホーム・コンピュータにインストールできます。マルチホーム・コンピュータは複数のIPアドレスに関連付けられています。通常は、そのためにコンピュータに複数のネットワーク・カードが搭載されています。IPアドレスはそれぞれホスト名に関連付けられています。また、ホスト名の別名を設定できます。デフォルトでは、Oracle Universal InstallerはORACLE_HOSTNAME環境変数の設定を使用してホスト名を検索します。複数のネットワーク・カードが搭載されたコンピュータにインストールするとき、ORACLE_HOSTNAMEが設定されていない場合、Oracle Universal Installerは/etc/hostsファイルでホスト名を確認します。

クライアントは、ホスト名を使用して(またはこのホスト名の別名を使用して)コンピュータにアクセスできる必要があります。確認するには、短縮名(ホスト名のみ)および完全名(ホスト名とドメイン名)を使用して、クライアント・コンピュータからホスト名をpingします。両方のテストに成功する必要があります。

ORACLE_HOSTNAME環境変数の設定

ORACLE_HOSTNAME環境変数を設定する手順は、次のとおりです。たとえば、完全修飾されたホスト名がsomehost.example.comの場合、次のコマンドのいずれかを入力します。

Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

$ ORACLE_HOSTNAME=somehost.example.com
$ export ORACLE_HOSTNAME

Cシェルの場合:

% setenv ORACLE_HOSTNAME somehost.example.com

2.8.3 複数の別名を持つコンピュータへのインストール

複数の別名を持つコンピュータは、ネーミング・サービスに1つのIPと複数の別名で登録されます。ネーミング・サービスでは、これらの別名のいずれかが同じコンピュータに解決されます。この種のコンピュータにOracle Databaseをインストールする前に、ORACLE_HOSTNAME環境変数を、ホスト名を使用するコンピュータに設定してください。

2.8.4 非ネットワーク・コンピュータへのインストール

Oracle Databaseを非ネットワーク・コンピュータにインストールできます。ラップトップなどのコンピュータがDHCP用に構成されており、Oracle Databaseのインストール後にコンピュータをネットワークに接続する予定の場合は、データベースをインストールするコンピュータ上でpingコマンドを使用して、コンピュータ自体に接続できるかどうかをチェックします。この手順は、最初にホスト名のみ、次に完全修飾名を使用して実行します。この名前は/etc/hostsファイルに含まれている必要があります。


注意:

コンピュータ自体でpingコマンドを実行すると、pingコマンドによりそのコンピュータのIPアドレスが戻されます。

pingコマンドに失敗した場合は、システム管理者に問い合せてください。

インストール後のコンピュータのネットワーク接続

インストール後にコンピュータをネットワークに接続すると、コンピュータ上のOracle Databaseインスタンスはネットワーク上の他のインスタンスで作業できます。コンピュータは、接続しているネットワークに応じて静的IPまたはDHCPを使用できます。

2.9 必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成

このシステムにOracleソフトウェアを初めてインストールするかどうかにより、またインストールする製品により、複数のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成が必要になる場合があります。

オペレーティング・システムのユーザー権限を割り当てるとき、1つの管理者ユーザーと1つのグループを使用してすべての管理権限のオペレーティング・システム認証を行う場合は、oracleユーザーをインストール所有者として使用し、1つのグループをOracle ASMおよびOracle Database管理に対する管理権限を必要とするユーザーのプライマリ・グループとして使用できます。このグループは、Oracleインベントリ・グループでもあります。Oracleツールのデフォルトの使用を容易にするには、グループ名をoinstallにします。

ジョブ・ロール別にカスタム構成グループおよびユーザーを作成することもできます。カスタム構成は、メンバーシップごとに付与されたアクセス権限を、別々のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーに分割するグループおよびユーザーの構成のことです。Oracle DatabaseインストールおよびOracle Grid Infrastructureインストールの両方を所有する単一ユーザー(oracleなど)を作成できます。または、Oracle Grid Infrastructureインストールを別のユーザー(gridなど)が所有するように作成することもできます。

Oracle Databaseおよびスタンドアロン・サーバー・インストール所有者ユーザー用Oracle Grid Infrastructureは、Oracleインベントリ・グループ(oinstall)のメンバーである必要があります。


注意:

Oracleドキュメントでは、Oracle Grid Infrastructureソフトウェア・インストールのみを所有するために作成されたユーザーはgridユーザーと呼ばれます。すべてのOracleインストールまたはOracleデータベース・インストールのみのいずれかを所有するために作成されたユーザーはoracleユーザーと呼ばれます。

2.9.1 ジョブ・ロールに対するカスタム構成グループおよびユーザーの作成

この項では、ユーザーおよびグループを作成してジョブ・ロールごとにアクセス権限を分割する方法の概要を説明します。これらのグループおよびユーザーを作成するには、rootとしてログインします。

2.9.1.1 ジョブ・ロール別のOracleインストールの制約の理解

各Oracleソフトウェア・インストールを所有するソフトウェア所有者を作成することをお薦めします(通常、データベース・ソフトウェアの場合はoracle、Oracle Restart所有者ユーザーの場合はgrid)。Oracleソフトウェアをシステムに初めてインストールする場合、ソフトウェア所有者を少なくとも1つ作成する必要があります。

別のOracleソフトウェア所有者を作成して、Oracleソフトウェア・インストールごとに異なるユーザー、オペレーティング・システム権限グループを作成するには、各ユーザーの基本グループとして、Oracle中央インベントリ・グループ(oraInventoryグループ)が設定されている必要があります。このグループのメンバーはOracle中央インベントリ(oraInventory)ディレクトリに対する書込み権限を所有します。また、DBAが書込みアクセス権を必要とするOracle Restartホーム内の様々なOracle Restartリソースおよびディレクトリに対する権限やその他の必要な権限が付与されます。Oracleドキュメントのコード・サンプルでは、このグループはoinstallと表されています。「Oracleインベントリ・グループの作成」を参照してください。

データベース・ソフトウェア所有者(通常はoracle)には、セカンダリ・グループとして、Oracle Grid InfrastructureホームのOSDBAグループおよびOSOPERグループ(作成する場合)が必要です。Oracleドキュメントでは、Oracleソフトウェア所有者ユーザーはoracleユーザーと呼ばれます。

Oracle Databaseおよびスタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストール所有者ユーザー(それぞれoracleおよびgrid)は、Oracleインベントリ・グループ(oinstall)に属する必要があります。

それぞれのOracleソフトウェア所有者は、同じ中央インベントリ・グループのメンバーであることが必要です。Oracleインストールに対して複数の中央インベントリを持たないことをお薦めします。あるOracleソフトウェア所有者が別の中央インベントリ・グループを持っている場合、その中央インベントリは破損することがあります。

スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureの場合、グリッド・ユーザー(grid)は、すべてのデータベース・ホームのOSDBAグループに属する必要があります。


関連項目:

OSDBA、OSASMおよびOSOPERの各グループと、SYSDBASYSASMおよびSYSOPERの各権限の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

2.9.1.2 ジョブ・ロール・インストールに対するデータベース・グループ

Oracle Databaseをインストールする場合は、次のオペレーティング・システム・グループを作成します。

  • OSDBAグループ(通常はdba)

    Oracle Databaseソフトウェアをシステムに初めてインストールする場合は、このグループを作成する必要があります。このグループにより、データベース管理権限(SYSDBA権限)を持つオペレーティング・システムのユーザー・アカウントが識別されます。Oracleコードの例で使用されるこのグループ名はdbaです。

  • Oracle DatabaseのOSOPERグループ(通常はoper)

    これはオプションのグループです。一連のデータベース管理権限(SYSOPER権限)を限定した別個のオペレーティング・システム・ユーザー・グループが必要な場合は、このグループを作成します。このグループは、明示的に付与されないかぎりSYSOPERとして直接接続できません。ただし、SYSOPER権限で付与される権限を持ちます。デフォルトでは、OSDBAグループのメンバーには、SYSOPER権限により付与されるすべての権限があります。

    Oracle Universal Installerにより、このグループ名の指定を求められます。通常、このグループ用に選択する名前はoperです。

2.9.1.3 ジョブ・ロール・インストールに対するOracle Grid Infrastructureグループ

Oracle Grid Infrastructureをインストールする場合、次のオペレーティング・システム・グループを作成します。


注意:

データベース管理者グループとは別に固有のグループを指定できます。または、OSASMおよびOSDBAグループと同じグループを使用して、Oracle ASMインスタンスとOracle Databaseインスタンスの両方を管理するためのシステム権限を付与することもできます。

  • Oracle ASMのOSDBAグループ(通常はasmdba)

    Oracle ASMのOSDBAグループは、データベースのOSDBAグループと同じでもかまいません。または、Oracle ASM用のOSDBAグループ(通常はasmdba)を別途作成して、Oracle ASMインスタンスへの管理者アクセス権限を提供することもできます。

    Oracle Grid Infrastructuretソフトウェア所有者(通常はgrid)は、OSDBAグループのメンバーである必要があります。OSDBAグループのメンバーシップにより、Oracle ASMで管理されるファイルにアクセスできます。Oracle ASM専用のOSDBAグループを作成した場合、Oracle Restartソフトウェア所有者は、各データベース用のOSDBAグループおよびOracle ASM用のOSDBAグループのメンバーである必要があります。

  • Oracle ASMのOSASMグループ(通常はasmadmin)

    Oracle ASMファイルに対するSYSASM権限は、ストレージ・ファイルに対する管理者権限を提供します。メンバーにSYSASM権限が付与されたオペレーティング・システム・グループは、OracleドキュメントではOSASMグループと呼ばれ、コマンドラインではasmadminと呼ばれます。Oracle ASMは、複数のデータベースをサポートできます。

    OSASMグループのメンバーは、SQLを使用して、オペレーティング・システム認証を使用するSYSASMとしてOracle ASMインスタンスに接続できます。SYSASM権限により、ディスク・グループのマウントとディスマウントおよびその他のストレージ管理タスクが許可されます。SYSASM権限では、RDBMSインスタンス上へのアクセス権限は提供されません。

    OSASMグループとして別のグループを指定しない場合は、定義するOSDBAグループもデフォルトでOSASMグループに指定されます。

  • Oracle ASMのOSOPERグループ(通常はasmoper)

    これはオプションのグループです。Oracle ASMインスタンスの起動および停止など、一連のOracleインスタンス管理権限(ASMのSYSOPER権限)を限定した別のオペレーティング・システム・ユーザー・グループが必要な場合は、このグループを作成します。デフォルトでは、OSASMグループのメンバーには、ASMのSYSOPER権限により付与されるすべての権限もあります。

    Oracle ASMのOSOPERグループを作成する場合、このグループのメンバーはOracle Grid Infrastructureの所有者にする必要があります。

2.9.2 ジョブ・ロール別のデータベース・オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成

次の各項では、必要なオペレーティング・システム・ユーザーおよびグループの作成方法について説明します。


注意:

  • この項で説明されている必要なオペレーティング・システム・グループを作成したら、それらのグループにOracleソフトウェア所有者ユーザー(通常はoracle)を追加する必要があり、追加しない場合、データベース・インストールの実行中にそれらのグループをOracle Universal Installerのオプションとして使用できません。

  • この項で説明されているUIDおよびGIDは単なる説明用です。UIDおよびGIDのデフォルトを使用しないことをお薦めします。かわりに、一般的に割り当てられるグループおよびユーザーIDを指定し、グループおよびユーザーを作成または変更する前にそれらが使用されていないことを確認してください。

  • 必要に応じて、既存のユーザーの使用または変更の前にシステム管理者に連絡してください。


2.9.2.1 Oracleインベントリ・グループの作成

Oracleソフトウェアをシステムに初めてインストールすると、Oracle Universal InstallerによりoraInst.locファイルが作成されます。このファイルでは、Oracleインベントリ・グループ名(通常はoinstall)およびOracleインベントリ・ディレクトリのパスが識別されます。

1つのグループを、Oracleインベントリ、データベース管理者(OSDBA)、およびオペレーティング・システム認証のためにOracleソフトウェアで使用されるその他すべてのアクセス制御グループに対するアクセス制御グループとして構成できます。ただし、その後、このグループを管理権限が付与されたすべてのユーザーのプライマリ・グループにする必要があります。

rootとしてログインし、次の手順に従ってOracleインベントリ・グループおよびソフトウェア所有者の検索または作成をします。

Oracleインベントリ・グループが存在するかどうかの判別

oraInst.locファイルには、次のような内容が含まれます。

inventory_loc=central_inventory_location
inst_group=group

前述の例では、central_inventory_locationがOracle中央インベントリの場所、groupが中央インベントリへの書込み権限のあるグループ名を示します。

既存のOracleインベントリがある場合は、すべてのOracleソフトウェアのインストールで同じOracleインベントリを使用し、インストールに使用するすべてのOracleソフトウェア・ユーザーにこのディレクトリへの書込み権限があることを確認してください。

Oracleインベントリ・グループが存在するかどうかを判別するには、次のコマンドを入力します。

# grep oinstall /etc/group

oraInst.locファイルが存在するかどうかを判別するには、次のコマンドを入力します。

# more /var/opt/oracle/oraInst.loc

oraInst.locファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。

inventory_loc=/u01/app/oraInventory
inst_group=oinstall

前述の出力例は、次の内容を示します。

  • inventory_locグループは、Oracleインベントリの場所を示します。

  • inst_groupパラメータは、Oracleインベントリ・グループ名(この例ではoinstall)を示します。

Oracleインベントリ・グループの作成

oraInst.locファイルが存在しない場合は、次のコマンドを入力してOracleインベントリ・グループを作成します。

# /usr/sbin/groupadd oinstall

2.9.2.2 データベース・インストール用のOSDBAグループの作成

次の場合には、OSDBAグループを作成する必要があります。

  • OSDBAグループが存在しない場合。たとえば、これがシステムに対するOracle Databaseソフトウェアの初回インストールの場合。

  • OSDBAグループは存在するが、新規のOracle Databaseインストールでは、異なるオペレーティング・システム・ユーザー・グループにデータベース管理権限を付与する場合。

OSDBAグループが存在しない場合、または新規のOSDBAグループが必要な場合は、次の手順で作成します。次の手順では、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にdbaを使用します。

# /usr/sbin/groupadd -g 502 dba

2.9.2.3 データベース・インストール用のOSOPERグループの作成

一連の限られたデータベース管理権限(SYSOPERオペレータ権限)を持つオペレーティング・システム・ユーザーのグループを識別する場合のみ、OSOPERグループを作成します。ほとんどのインストールの場合、OSDBAグループを作成するのみで十分です。OSOPERグループを使用する場合は、次の状況で作成する必要があります。

  • OSOPERグループが存在しない場合。たとえば、これがシステムに対するOracle Databaseソフトウェアの初回インストールの場合。

  • OSOPERグループは存在するが、新規のOracleインストールでは、異なるオペレーティング・システム・ユーザー・グループにデータベース・オペレータ権限を付与する場合。

新規のOSOPERグループ(通常はoper)が必要な場合は、次の手順で作成します。次のコマンドでは、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にoperを使用します。

# /usr/sbin/groupadd -g 503 oper

2.9.2.4 Oracle Automatic Storage Management用のOSASMグループの作成

OSASMグループが存在しない場合、または新規のOSASMグループが必要な場合は、次の手順で作成します。次の手順では、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にasmadminを使用します。

# /usr/sbin/groupadd -g 504 asmadmin

2.9.2.5 Oracle Automatic Storage Management用のOSDBAグループの作成

Oracle ASM用に新規のOSDBAグループが必要な場合は、次の手順で作成します。次の手順では、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にasmdbaを使用します。

# /usr/sbin/groupadd -g 506 asmdba

2.9.2.6 Oracle Automatic Storage Management用のOSOPERグループの作成

OSOPERグループが必要な場合、次の手順で作成します。次の手順では、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にasmoperを使用します。

# /usr/sbin/groupadd -g 505 asmoper

2.9.2.7 Oracleソフトウェア所有者ユーザーの作成

次の状況では、Oracleソフトウェア所有者ユーザーを作成する必要があります。

  • Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在しない場合。たとえば、これがシステムに対するOracleソフトウェアの最初のインストールの場合。

  • Oracleソフトウェア所有者ユーザーは存在するが、新規のOracle Databaseインストールでは、別のグループ・メンバーシップを設定した別のオペレーティング・システム・ユーザーを使用して、これらのグループにデータベース管理権限を付与する場合。

  • Oracle Grid InfrastructureのOracleソフトウェア所有者(gridなど)を作成し、Oracle Databaseソフトウェア用に別のOracleソフトウェア所有者(oracleなど)を作成する場合。

2.9.2.7.1 Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在するかどうかの判別

oracleまたはgridというOracleソフトウェア所有者ユーザーが存在するかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

# id -a oracle
# id -a grid

oracleユーザーが存在する場合、このコマンドからの出力は、次のようになります。

uid=501(oracle) gid=501(oinstall) groups=502(dba),503(oper)

gridユーザーが存在する場合、このコマンドからの出力は、次のようになります。

uid=8001(grid) gid=8001(oinstall) groups=8001(oinstall),8002(asmadmin),8003(asmdba),8006(dba)

Oracleソフトウェア所有者ユーザー(oracleまたはgrid)が、そのプライマリ・グループとしてOracleインベントリ・グループ(oinstall)を保持しており、前の項で作成した適切なOSDBA、ASMDBA、OSBACKUPDBA、OSDGDBAおよびOSKMDBAグループのメンバーであることを確認してください。新規ユーザーを作成するか、既存のユーザーを使用してこれを実行するかに応じて、次の項を参照してください。


注意:

必要に応じて、既存のユーザーの使用または変更の前にシステム管理者に連絡してください。

2.9.2.7.2 Oracleソフトウェア所有者ユーザーの作成

Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在しない場合、または新規のOracleソフトウェア所有者ユーザー(oraclegridなど)が必要な場合は、この項の説明に従って作成します(この例では、oracleユーザーを作成します)。

次の手順では、同じ名前のユーザーが存在する場合を除き、ユーザー名にoracleを使用します。

  1. oracleユーザーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/useradd -u 502 -g oinstall -G dba,asmdba oracle
    

    このコマンドの意味は次のとおりです。

    • -uオプションは、ユーザーIDを指定します。システムによって自動的にユーザーID番号を生成するようにできるため、このコマンド・フラグの使用は任意です。oracleユーザーID番号は、インストール前の作業で必要になるため、記録しておく必要がります。

    • -gオプションはプライマリ・グループを指定します。プライマリ・グループは、oinstallなどのOracleインベントリ・グループである必要があります。

    • -Gオプションでは、セカンダリ・グループが指定されます。セカンダリ・グループには、OSDBAグループおよび必要に応じてOSOPERグループとASMDBAグループを含める必要があります。たとえば、dbaasmdbaまたはoperなどです。

  2. oracleユーザーのパスワードを設定します。

    # passwd -r files oracle
    
2.9.2.7.3 既存のOracleソフトウェア所有者ユーザーの変更

oracleユーザーが存在し、そのプライマリ・グループがoinstallでない、または適切なOSDBAグループまたはOSOPERグループのメンバーでない場合は、次のように変更します。

-gオプションを使用してプライマリ・グループを指定し、-Gオプションを使用して必要なセカンダリ・グループを指定します。

# /usr/sbin/usermod -g oinstall -G dba,asmdba[,oper] oracle

2.10 Oracle Solarisに対するシェル制限の構成

この項の説明に従って、シェル制限およびシステム構成パラメータを設定することをお薦めします。


注意:

この項に示すシェル制限値は、単なる最小値です。本番データベース・システムでは、これらの値をチューニングしてシステムのパフォーマンスを最適化することをお薦めします。シェル制限の構成の詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

ulimit設定は、プロセス・メモリーに関連するリソース制限を指定します。次の表のシェル制限が、示した値に設定されていることを確認してください。

シェル制限 説明 ソフト制限(KB) ハード制限(KB)
STACK プロセスのスタック・セグメントのサイズ 10240以下 32768以下
NOFILES オープン・ファイル記述子 1024以上 65536以上
MAXUPRCまたはMAXPROC 最大ユーザー・プロセス 2047以上 16384以上

これらのシェル制限に指定されている現在の値を表示するには、次のコマンドを入力します。

ulimit -s
ulimit -n

2.11 Oracle Solaris 10のカーネル・パラメータの構成

インストール時に、修正スクリプトを生成および実行し、データベースの正常なインストールに必要なカーネル・パラメータの値をチェックして設定することができます。このスクリプトにより、必要なカーネル・パッケージは必要に応じて最小値に更新されます。

修正スクリプトが使用できない場合は、次の表で、各カーネル・パラメータが表に示す最小値以上の値に設定されていることを確認します。表の後に、手動による値の確認および設定方法について説明します。


注意:

この項に示すカーネル・パラメータ値は、単なる最小値です。本番データベース・システムでは、これらの値をチューニングしてシステムのパフォーマンスを最適化することをお薦めします。カーネル・パラメータのチューニングの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

Oracle Solaris 10では、次の表の各カーネル・パラメータが、表に示す最小値以上の値に設定されていることを確認します。


注意:

Oracle Solaris 10の場合、System V IPCを実装するために/etc/systemファイルを変更する必要はありません。Oracle Solaris 10では、その実装にリソース制御機能が使用されます。詳細は、ベンダーに問い合せてください。

リソース制御 最小値
project.max-sem-ids 100
process.max-sem-nsems 256
project.max-shm-memory 4294967295
project.max-shm-ids 100

「UDPおよびTCPカーネル・パラメータの確認」で説明されている手順に従って、TCPおよびUDPカーネル・パラメータを設定していることを確認します。


注意:

  • project.max-shm-memoryリソース制御は、対応するプロジェクトで起動された各Oracle Databaseインスタンスに割り当てられたすべての共有メモリーの累積合計です。

  • project.max-shm-memoryリソース制御値は、Oracleインスタンス以外の他のアプリケーションがこのプロジェクトの共有メモリー・セグメントを使用していないことを前提としています。Oracleインスタンス以外のアプリケーションが共有メモリー・セグメントを使用する場合、その使用量をproject.max-shm-memoryリソース制御値に加える必要があります。

  • memory_target (またはmax_sga_size)がprocess.max-address-spaceおよびproject.max-shm-memoryを超えていないことを確認してください。詳細は、次の場所にあるMy Oracle Supportのノート1370537.1を参照してください。

    https://support.oracle.com/


Oracle Solaris 10の場合に、リソース制御に対して指定されている現在の値を表示し、必要に応じて変更するには、次の手順を使用します。

  1. リソース制御の現在の値を表示するには、次のコマンドを入力します。

    $ id -p // to verify the project id
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=1 (group.dba)
    $ prctl -n project.max-shm-memory -i project group.dba
    $ prctl -n project.max-sem-ids -i project group.dba
    
  2. 現在の値を変更する必要がある場合、次の手順を実行します。

    1. max-shm-memoryの値を6GBに変更するには、次のようにします。

      # prctl -n project.max-shm-memory -v 6gb -r -i project group.dba
      
    2. max-sem-idsの値を256に変更するには、次のようにします。

      # prctl -n project.max-sem-ids -v 256 -r -i project group.dba
      

注意:

prctlコマンド(リソース制御)を使用してシステム・パラメータを変更する場合、これらのパラメータの変更を有効にするためにシステムを再起動する必要はありません。ただし、変更されたパラメータは、システムの再起動後は永続しません。

システムの再起動後に永続するよう、リソース制御プロジェクト設定を変更するには、次の手順を使用します。

  1. デフォルトでは、Oracleインスタンスはdbaグループのoracleユーザーとして実行されます。group.dbaという名前のプロジェクトが、oracleユーザーのデフォルト・プロジェクトとして機能するように作成されます。コマンドidを実行し、oracleユーザーのデフォルト・プロジェクトを確認します。

    # su - oracle
    $ id -p
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=100(group.dba)
    $ exit
    
  2. 最大共有メモリー・サイズを2GBに設定するには、projmodコマンドを実行します。

    # projmod -sK "project.max-shm-memory=(privileged,2G,deny)" group.dba
    

    あるいは、リソース制御値project.max-shm-memory=(privileged,2147483648,deny)をOracleプロジェクトのプロジェクト・エントリの最後のフィールドに追加します。

  3. これらの手順が終了した後、次のコマンドを使用して/etc/projectファイルの値を確認します。

    # cat /etc/project
    

    出力は、次のようになると考えられます。

    system:0::::
    user.root:1::::
    noproject:2::::
    default:3::::
    group.staff:10::::
    group.dba:100:Oracle default
    project:::project.max-shm-memory=(privileged,2147483648,deny)
        
    
  4. リソース制御がアクティブかを確認するには、次の例のように、プロセス所有権をチェックし、コマンドidおよびprctlを実行します。

    # su - oracle
    $ id -p
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=100(group.dba)
    $ prctl -n project.max-shm-memory -i process $$
    process: 5754: -bash
    NAME                    PRIVILEGE     VALUE     FLAG     ACTION    RECIPIENT
    project.max-shm-memory  privileged    2.00GB     -       deny 
    

    注意:

    最大共有メモリーの値は、SGAの要件に応じて異なり、SGAのサイズより大きい値に設定する必要があります。

    詳細は、『Oracle Solaris Tunable Parametersリファレンス・マニュアル』を参照してください。


2.12 必要なソフトウェア・ディレクトリの識別

Oracleソフトウェア用に次のディレクトリを識別または作成する必要があります。


注意:

  • Oracleソフトウェア用に選択したパス(Oracleホーム・パス、Oracleベース・パスなど)では、ASCII文字のみを必ず使用してください。一部のパスにインストール所有者名がデフォルトで使用されるため、このASCII文字制限はユーザー名、ファイル名およびディレクトリ名に適用されます。

  • データベース・ソフトウェアが使用するすべてのパス(Oracleホーム・パスおよびOracleベース・パスなど)は、"# % & ' () * + , - . / : ; < = > ? @ _ A-Z a-z 0-9の文字のみを使用する必要があります。これには、ユーザー名、ファイル名およびディレクトリ名も含まれます。このリリースでは、Oracle Grid InfrastructureホームまたはOracle Databaseホームでの他の文字の使用はサポートされません。文字セットは、オペレーティング・システムのユーザーおよびファイルのネーミング規則により、さらに制限されます。


2.12.1 Oracleベース・ディレクトリ

Oracleベース・ディレクトリは、Oracleソフトウェア・インストールのトップレベル・ディレクトリです。Optimal Flexible Architecture(OFA)ガイドラインでは、次のようなパスをOracleベース・ディレクトリで使用することを推奨しています。

/mount_point/app/software_owner

各項目の意味は次のとおりです。

  • mount_pointは、Oracleソフトウェアを格納するファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリです。

    このマニュアルの例では、マウント・ポイント・ディレクトリに/u01を使用しています。

  • software_ownerは、oracleまたはgridなど、Oracleソフトウェアをインストールするソフトウェア所有者のオペレーティング・システム・ユーザー名です。


注意:

ORACLE_BASE環境変数が設定された状態でサーバー・パラメータ・ファイル(spfile)を使用してデータベース・インスタンスを起動すると、その値は自動的にspfileに格納されます。ORACLE_BASE環境変数の設定を解除して、インスタンスを再度起動すると、データベースではspfileに格納されたOracleベース・ディレクトリの値が使用されます。

すべてのOracle製品を含むOracleベース・ディレクトリを指定する必要があります。


注意:

既存のOracleベース・ディレクトリがある場合、データベースのインストール時に「Oracleベース」リストから選択できます。Oracleベースがない場合は、リスト・ボックスでテキストを編集して作成できます。デフォルトでは、リストには、Oracleベースの既存の値が含まれます。詳細は、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。

複数のインストールに同じOracleベース・ディレクトリを使用することも、異なるインストール用に別々のOracleベース・ディレクトリを作成することもできます。異なるオペレーティング・システム・ユーザーが同じシステム上にOracleソフトウェアをインストールする場合、各ユーザーは個別のOracleベース・ディレクトリを作成する必要があります。次に、Oracleベース・ディレクトリが同じシステム上に存在する例を示します。

/u01/app/oracle
/u01/app/orauser

「Oracleベース・ディレクトリの作成」を参照してください。

2.12.2 Oracleインベントリ・ディレクトリ

Oracleインベントリ・ディレクトリ(oraInventory)には、システム上にインストールされたすべてのソフトウェアのインベントリが格納されます。このディレクトリは、単一システム上にインストールされたすべてのOracleソフトウェアに必須であり、共有のものです。既存のOracleインベントリ・パスがある場合は、Oracle Universal InstallerはそのOracleインベントリを使用します。

システムに初めてOracleソフトウェアをインストールする場合、Oracle Universal Installerでは、Optimal Flexible Architectureに準拠した/u[01-09]/app形式のパス(/u01/appなど)が提供されます。インストールを実行中のユーザーは、このパスへの書込み権限があります。該当する場合、Oracle Universal Installerにより、/u[01-09]/app/oraInventoryパスにOracleインベントリ・ディレクトリが作成されます。次に例を示します。

/u01/app/oraInventory

インストールの際にoracleユーザーのORACLE_BASEを設定した場合は、Oracle Universal Installerにより、ORACLE_BASE/../oraInventoryパスにOracleインベントリ・ディレクトリが作成されます。たとえば、ORACLE_BASE/u01/app/oracleに設定されている場合、Oracleインベントリ・ディレクトリは、パス/u01/app/oraInventoryに作成されます。

OFA準拠パスも作成しておらず、ORACLE_BASEも設定していない場合、Oracleインベントリ・ディレクトリはインストールを実行するユーザーのホーム・ディレクトリに配置されます。次に例を示します。

/home/oracle/oraInventory

Oracle Universal Installerでは、指定したディレクトリが作成され、それに対する適切な所有者、グループおよび権限が設定されます。ユーザーが作成する必要はありません。


注意:

  • すべてのOracleソフトウェア・インストールはOracle Inventoryディレクトリに依存します。ディレクトリは定期的にバックアップしてください。

  • システムからすべてのOracleソフトウェアを完全に削除した場合を除き、このディレクトリは削除しないでください。

  • デフォルトでは、Oracleインベントリ・ディレクトリはOracleベース・ディレクトリの下にインストールされません。これは、すべてのOracleソフトウェア・インストールが共通のOracleインベントリを共有するためです。その結果、すべてのユーザーに対してOracleインベントリは1つしかありません。一方、各ユーザーには個別のOracleベースがあります。


2.12.3 Oracleホーム・ディレクトリ

Oracleホーム・ディレクトリは、特定のOracle製品のソフトウェアをインストールするディレクトリです。異なるOracle製品、または同じOracle製品でもリリースが異なる場合は、別々のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。Oracle Universal Installerを実行すると、このディレクトリのパスと識別名を指定するよう求められます。OFAガイドラインに従い、指定するOracleホーム・ディレクトリは、インストールを実行するユーザー・アカウントのOracleベース・ディレクトリのサブディレクトリであることを強くお薦めします。Oracleホーム・ディレクトリのパスは、次のように指定することをお薦めします。

oracle_base/product/11.1.0/dbhome_1
oracle_base/product/11.2.0/dbhome_1
oracle_base/product/11.2.0/grid

Oracle Universal Installerは、指定したディレクトリ・パスをOracleベース・ディレクトリの下に作成します。また、適切な所有者、グループおよび権限も設定されます。このディレクトリを作成する必要はありません。


注意:

インストール時には、事前定義済の権限が適用された既存のディレクトリを、Oracleホーム・ディレクトリとして指定しないでください。指定した場合、ファイルおよびグループの所有権のエラーによりインストールが失敗する可能性があります。

2.13 Oracleベース・ディレクトリの識別または作成

インストールを開始する前に、既存のOracleベース・ディレクトリを識別するか、必要に応じて作成する必要があります。この項の内容は、次のとおりです。


注意:

システムに他のOracleベース・ディレクトリが存在する場合でも、Oracleベース・ディレクトリを作成できます。

2.13.1 既存のOracleベース・ディレクトリの識別

既存のOracleベース・ディレクトリは、Optimal Flexible Architecture (OFA)ガイドラインに準拠するパスを持たない可能性があります。ただし、既存のOracleインベントリ・ディレクトリまたは既存のOracleホーム・ディレクトリを識別する場合、通常は次のようにOracleベース・ディレクトリを識別できます。

  • 既存のOracleインベントリ・ディレクトリを識別します。詳細は、「Oracleインベントリ・グループの作成」を参照してください。


    注意:

    新規インストールの場合、oraInventoryディレクトリをOracleベース・ディレクトリに配置しないことをお薦めします。ただし、既存のインストールがある場合、この項の手順に従ってください。

  • 既存のOracleホーム・ディレクトリの識別。

    次のコマンドを入力してoratabファイルの内容を表示します。

    # more /var/opt/oracle/oratab
    

    oratabファイルが存在する場合は、次のようなコード行が含まれます。

    *:/u03/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1:N
    *:/opt/orauser/infra_904:N
    *:/oracle/9.2.0:N
    

    各行に指定されたディレクトリ・パスは、Oracleホーム・ディレクトリを示します。使用するOracleソフトウェア所有者のユーザー名が末尾に付いているディレクトリ・パスは、Oracleベース・ディレクトリとして有効な選択です。oracleユーザーを使用してソフトウェアをインストールする場合、前述の例でリストされている次のディレクトリのどちらかを選択できます。

    /u03/app/oracle
    /oracle
    

    注意:

    可能であれば、最初のパス(/u03/app/oracle)のようなディレクトリ・パスを選択します。このパスは、OFAガイドラインに準拠しています。

  • 既存のOracleベース・ディレクトリの識別

    Oracleホーム・ディレクトリの場所を確認したら、次のようなコマンドを実行してOracleベースの場所を確認します。

    cat /u01/app/oraInventory/ContentsXML/inventory.xml
    

このインストールに既存のOracleベース・ディレクトリの使用を決定する前に、次の条件を満たしていることを確認してください。

  • このディレクトリがオペレーティング・システムと同じファイル・システム上にないこと。

  • Oracleベース・ディレクトリには、ソフトウェア・ファイル用に5GBの空きディスク領域が必要です。

    Oracleベース・ディレクトリがあるファイル・システムの空きディスク領域を確認するには、次のコマンドを入力します。

    # df -k
    

    このコマンドでは、ディスク領域が1KBのブロックで表示されます。多くのシステムで、dfコマンドを-hフラグとともに使用して(df -h)、人間が判読可能な形式で出力を表示できます。

詳細は、次の項を参照してください。

2.13.2 Oracleベース・ディレクトリの作成

Oracleベース・ディレクトリを作成する前に、十分な空きディスク領域を持つ適切なファイル・システムを識別する必要があります。

適切なファイル・システムを識別する手順は、次のとおりです。

  1. マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を確認するには、次のコマンドを使用します。

    # df -k
    

    このコマンドでは、ディスク領域が1KBのブロックで表示されます。多くのシステムで、dfコマンドを-hフラグとともに使用して(df -h)、人間が判読可能な形式で出力を表示できます。

  2. 表示された結果から、適切な空き領域があるファイル・システムを識別します。

    識別するファイル・システムは、ローカル・ファイル・システム、クラスタ・ファイル・システムまたは動作保証されているNASデバイス上のNFSファイル・システムのいずれかです。

  3. 指定したファイル・システム用のマウント・ポイント・ディレクトリの名前を書き留めます。

Oracleベース・ディレクトリを作成し、適切な所有者、グループ、および権限を指定する手順は、次のとおりです。

  1. 次のようなコマンドを入力し、識別したマウント・ポイント・ディレクトリに推奨サブディレクトリを作成し、それに対する適切な所有者、グループおよび権限を設定します。

    # mkdir -p /mount_point/app/oracle_sw_owner
    # chown -R oracle:oinstall /mount_point/app/oracle_sw_owner
    # chmod -R 775 /mount_point/app/oracle_sw_owner
    

    次に例を示します。

    # mkdir -p /u01/app/oracle
    # chown -R oracle:oinstall /u01/app/oracle
    # chmod -R 775 /u01/app/oracle
    
  2. この後の項でoracleユーザーの環境を構成する際に、ORACLE_BASE環境変数を設定して、作成したOracleベース・ディレクトリを指定します。

2.14 Oracle Databaseファイルおよびリカバリ・ファイルの記憶域オプションの選択

Oracle Databaseファイルには、データファイル、制御ファイル、REDOログ・ファイル、サーバー・パラメータ・ファイル、およびパスワード・ファイルが含まれます。すべてのインストールに対して、Oracle Databaseファイルで使用する記憶域オプションを選択する必要があります。インストール時に自動バックアップを有効にする場合は、リカバリ・ファイル用に使用する記憶域オプション(高速リカバリ領域)も選択する必要があります。各ファイル・タイプに、同じ記憶域オプションを使用する必要はありません。


注意:

ファイル・システムおよびOracle ASMでは、データベース・ファイルおよびリカバリ・ファイルがサポートされます。

次のガイドラインに従って、各ファイル・タイプの記憶域オプションを選択します。

インストールを開始する前にディスク記憶域を構成する方法については、選択するオプションに応じて次のいずれかの項を参照してください。

2.15 Oracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイル用ディレクトリの作成

この項の内容は、次のとおりです。

2.15.1 Oracle Databaseファイルのファイル・システムの記憶域に関するガイドライン

ファイル・システムにOracle Databaseファイルを格納する場合は、次のガイドラインを使用してファイルの格納場所を決定します。

  • Oracle Universal Installerにより提示されるデータベース・ファイル・ディレクトリのデフォルト・パスは、Oracleベース・ディレクトリのサブディレクトリです。

  • データベース・ファイルの格納には、単一のファイル・システムまたは複数のファイル・システムのどちらでも選択できます。

    • 単一のファイル・システムを使用する場合は、データベース専用の物理デバイス上でファイル・システムを選択してください。

      最適のパフォーマンスと信頼性を得るには、複数の物理デバイス上でRAIDデバイスまたは論理ボリュームを選択して、Stripe-And-Mirror-Everything(SAME)方法論を実装します。

    • 複数のファイル・システムを使用する場合は、データベース専用の個別物理デバイス上でファイル・システムを選択します。

      この方法を使用すると、様々なデバイスに物理入出力操作を分散させ、個別の制御ファイルを作成して信頼性を高めることができます。これにより、OFAガイドラインを完全に実装することもできます。「詳細」データベース作成オプションを選択すると、このメソッドを実装できます。

  • インストール時に事前構成済データベースを作成する場合は、選択するファイル・システム(複数も可)に2GB以上の空きディスク領域が必要です。

    本番データベースの場合は、データベースの用途に応じて必要なディスク領域の量を見積もる必要があります。

  • 最適なパフォーマンスを得るには、データベース専用の物理デバイス上にあるファイル・システムを選択する必要があります。

  • oracleユーザーが指定したパスにファイルを作成するには、書込み権限が必要です。

2.15.2 必要なディレクトリの作成


注意:

この手順を行う必要があるのは、Oracleベース・ディレクトリとは別のファイル・システム上にOracle Databaseまたはリカバリ・ファイルを格納する場合のみです。

Oracleベース・ディレクトリから個別のファイル・システム上にOracleデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルのディレクトリを作成する手順は、次のとおりです。

  1. マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を判別するには、次のコマンドを使用します。

    # df -k
    

    このコマンドでは、ディスク領域が1KBのブロックで表示されます。多くのシステムで、dfコマンドを-hフラグとともに使用して(df -h)、人間が判読可能な形式で出力を表示できます。

  2. 表示される内容から、使用するファイル・システムを識別します。

    ファイル・タイプ ファイル・システム要件
    データベース・ファイル 次のいずれかを選択します。
    • 2GB以上の空きディスク領域を持つ単一のファイル・システム

    • 合計で2GB以上の空きディスク領域を持つ2つ以上のファイル・システム

    リカバリ・ファイル 2.4GB以上の空きディスク領域を持つファイル・システムを選択します。

    多数のファイル・タイプに対して同じファイル・システムを使用している場合は、各タイプに対するディスク領域要件を加算して、ディスク領域要件の合計を判断します。

  3. 指定したファイル・システム用のマウント・ポイント・ディレクトリの名前を書き留めます。

  4. 次のようなコマンドを入力し、マウント・ポイント・ディレクトリごとに推奨サブディレクトリを作成し、それに対する適切な所有者、グループおよび権限を設定します。

    • データベース・ファイル・ディレクトリ:

      # mkdir /mount_point/oradata
      # chown oracle:oinstall /mount_point/oradata
      # chmod 775 /mount_point/oradata
      

      データベース・ファイル・ディレクトリのデフォルトの位置は、$ORACLE_BASE/oradataです。

    • リカバリ・ファイル・ディレクトリ(高速リカバリ領域):

      # mkdir /mount_point/fast_recovery_area
      # chown oracle:oinstall /mount_point/fast_recovery_area
      # chmod 775 /mount_point/fast_recovery_area
      

      デフォルトの高速リカバリ領域は、$ORACLE_BASE/fast_recovery_areaです。高速リカバリ領域は、データベース・ファイル・ディレクトリのディスクとは別の物理ディスク上に保持することをお薦めします。これにより、oradataを含むディスクがなんらかの理由で使用できない場合に、高速リカバリ領域を使用してデータを取得できます。

  5. 保管用にOracle ASMも使用する場合は、「Oracle Automatic Storage Managementインストールのためのディスクの準備」および「既存のOracleプロセスの停止」を参照してください。

2.16 既存のOracleプロセスの停止


注意:

Oracle Database 11g製品を既存のOracleホームに追加でインストールする場合、リスナーおよびデータベースも含め、Oracleホームで実行中のすべての処理を停止します。Oracle Universal Installerを有効にして特定の実行可能ファイルおよびライブラリを再リンクするには、この作業を完了する必要があります。

Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseをインストールする前に、次のことを考慮します。

  • Oracle Restartを使用する場合は、データベースのインストールおよび作成を行う前にOracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。データベースをインストールするときは、Oracle Grid Infrastructureのインストールの際に作成されたリスナーを使用する必要があるため、この項で示す手順を実行する必要はありません。

    デフォルト・リスナーおよびその他のすべてのリスナーは、Oracle Grid Infrastructureホームで実行する必要があります。「Oracleソフトウェア所有者環境の構成」を参照して続行してください。

  • Oracle ASMで既存のOracle Database 11gリリース2(11.2)が実行中の場合は、既存のOracle ASMインスタンスを停止します。Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのインストールが終了したら、Oracle ASMインスタンスを再度起動します。

ソフトウェアのインストール時にデータベースの作成すると、ほとんどのインストール・タイプではTCP/IPポート1521とIPCキー値EXTPROCを使用して、デフォルトのOracle Netリスナーが構成および起動されます。既存のOracle Netリスナー・プロセスが同じポートまたはキー値を使用している場合は、Oracle Universal Installerは次に使用可能なポート(1522など)を探し、そのポートで新しいリスナーを構成および起動します。

既存のリスナー・プロセスが実行中かどうかを判別し、必要に応じてそれを停止する手順は、次のとおりです。

  1. ユーザーをoracleに切り替えます。

    # su - oracle
    
  2. 次のコマンドを入力し、リスナー・プロセスが実行中かどうかを判別し、プロセスの名前とそれがインストールされているOracleホーム・ディレクトリを識別します。

    $ ps -ef | grep tnslsnr
    

    このコマンドを実行すると、システム上で実行中のOracle Netリスナーに関する情報が表示されます。

    ... oracle_home1/bin/tnslsnr LISTENER -inherit
    

    この例で、oracle_home1は、リスナーがインストールされているOracleホーム・ディレクトリ、LISTENERはリスナー名です。


    注意:

    Oracle Netリスナーが実行中でない場合は、「Oracleソフトウェア所有者環境の構成」を参照して続行してください。

  3. コマンド・プロンプトで、ORACLE_HOME環境変数を設定して、リスナーの適切なOracleホーム・ディレクトリを指定します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ ORACLE_HOME=oracle_home1
      $ export ORACLE_HOME
      
    • Cまたはtcshシェルの場合:

      % setenv ORACLE_HOME oracle_home1
      
  4. 次のコマンドを入力し、リスナーが使用しているTCP/IPポート番号およびIPCキー値を識別します。

    $ $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl status listenername
    

    注意:

    リスナーがデフォルト名LISTENERを使用する場合、このコマンドでリスナー名を指定する必要はありません。

  5. 次のようなコマンドを入力し、リスナー・プロセスを停止します。

    $ $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl stop listenername
    
  6. この手順を繰り返して、このシステムで実行中のリスナーをすべて停止します。

2.17 Oracleソフトウェア所有者環境の構成

Oracle Universal Installerはoracleまたはgridアカウントから実行する必要があります。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracleまたはgridユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次のことが必要です。

  • シェル起動ファイルで、デフォルトのファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定します。

  • DISPLAY環境変数を設定します。


注意:

オペレーティング・システム・ベンダーによってサポートされているシェル・プログラムを使用します。オペレーティング・システムでサポートされていないシェル・プログラムを使用すると、インストール時にエラーが発生する場合があります。

Oracleソフトウェア所有者の環境を設定するには、ソフトウェア所有者(oraclegrid)ごとに次の手順を実行します。次の手順は、oracleユーザーのみに対する手順を示しています。

  1. 新規Xターミナル・セッション(xterm)を開始します。

  2. 次のコマンドを入力し、Xウィンドウ・アプリケーションがこのシステム上に表示されることを確認します。

    $ xhost + RemoteHost
    

    RemoteHostは完全修飾されたリモートのホスト名です。次に例を示します。

    $ xhost + somehost.example.com
    
  3. そのユーザーでログインしていない場合は、構成するソフトウェア所有者に切り替えます。たとえば、oracleユーザーなどです。

    $ su - oracle
    
  4. oracleユーザーのデフォルトのシェルを判別するには、次のコマンドを入力します。

    $ echo $SHELL
    
  5. テキスト・エディタでユーザーのシェル起動ファイルを開きます。

    • Bashシェル(bash):

      $ vi .bash_profile
      
    • Bourneシェル(sh)またはKornシェル(ksh):

      $ vi .profile
      
    • Cシェル(cshまたはtcsh):

      % vi .login
      
  6. 次のように行を入力または編集して、デフォルトのファイル・モード作成マスクの値に022を指定します。

    umask 022
    
  7. ファイルを保存して、テキスト・エディタを終了します。

  8. シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Bashシェルの場合:

      $ . ./.bash_profile
      
    • BourneまたはKornシェルの場合:

      $ . ./.profile
      
    • Cシェルの場合:

      % source ./.login
      
  9. ローカル・コンピュータにソフトウェアをインストールしない場合は、リモート・コンピュータで次のコマンドを実行して、DISPLAY変数を設定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合:

      $ export DISPLAY=local_host:0.0       
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv DISPLAY local_host:0.0
      

    この例で、local_hostは、インストーラを表示するためのシステム(ご使用のワークステーションまたは他のクライアント)のホスト名またはIPアドレスです。

    リモート・システム上で次のコマンドを実行し、SHELLおよびDISPLAY環境変数が正しく設定されていることを確認します。

    echo $SHELL
    echo $DISPLAY
    

    表示場所をデフォルト表示からリモート・システム表示に変更するには、ローカル・コンピュータで次のコマンドを実行します。

    $ xhost + RemoteHost
    

    Xアプリケーションの表示が正しく設定されていることを確認するには、オペレーティング・システムに付属のX11ベースのプログラム(xclockなど)を実行します。

    $ xclock
    

    注意:

    xclockはデフォルトのOracle Solarisインストールには含まれていません。xclockは、x11/xclockパッケージをインストールした後に、/usr/bin/xclockにあります。

    DISPLAY環境変数が正しく設定されていれば、xclockがコンピュータ画面に表示されます。xclockが起動しない場合は、システム管理者に連絡してください。

  10. /tmpディレクトリの空きディスク領域が1GB未満である場合は、1GB以上の空き領域があるファイル・システムを特定し、そのファイル・システムの一時ディレクトリを指定するようにTMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

    1. マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を判別するには、次のコマンドを使用します。

      # df -h /tmp
      
    2. 必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。

      $ sudo - s
      # mkdir /mount_point/tmp
      # chmod 775 /mount_point/tmp
      # exit
      
    3. 次のようなコマンドを入力し、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

      • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

        $ TMP=/mount_point/tmp
        $ TMPDIR=/mount_point/tmp
        $ export TMP TMPDIR
        
      • Cシェルの場合:

        % setenv TMP /mount_point/tmp
        % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
        
  11. システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合は、ORACLE_HOMEORACLE_BASEORACLE_SIDTNS_ADMINの環境変数と、Oracleソフトウェア・ホームに接続されているOracleインストール・ユーザーに対して設定されたその他の環境変数の設定を削除します。

    次のコマンドを入力し、ORACLE_HOMEORACLE_BASEORACLE_SIDおよびTNS_ADMINの環境変数が設定されていないことを確認します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ unset ORACLE_HOME
      $ unset ORACLE_BASE
      $ unset ORACLE_SID
      $ unset TNS_ADMIN
      
    • Cシェルの場合:

      % unsetenv ORACLE_HOME
      % unsetenv ORACLE_BASE
      % unsetenv ORACLE_SID % unsetenv TNS_ADMIN

    次のコマンドを使用してPATH環境変数をチェックします。

    $ echo $PATH
    

    $ORACLE_HOME/binパスがPATH環境変数から削除されていることを確認します。


    注意:

    ORACLE_HOME環境変数が設定されている場合、Oracle Universal Installerはその値を使用してOracleホーム・ディレクトリのデフォルト・パスとして指定します。ORACLE_BASE環境変数を設定する場合は、ORACLE_HOME環境変数の設定を解除し、Oracle Universal Installerによって提示されるデフォルト・パスを選択することをお薦めします。

  12. 環境設定が正しく行われたかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

    $ umask
    $ env | more
    

    umaskコマンドによって値22022または0022が表示されること、およびこの項で設定した環境変数に正しい値が指定されていることを確認します。


関連項目:

Oracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者ユーザーの環境設定の詳細は、「ユーザーの環境の構成」を参照してください。