LARGESTファンクションは、式の最大値を返します。このファンクションを使用して、数値または日付値を比較できます。
パラメータ
最大値が返される式。
内部動作が若干変更されます。このキーワードは、元のパフォーマンスが非常に遅い場合にのみ指定してください。
結果のディメンションの名前。または、expressionの1つのディメンションと結果のディメンションとする別のディメンションとの間のリレーションの名前。
デフォルトでは、LARGESTは単一の値を返します。結果に対し1つ以上のディメンションを指定すると、LARGESTは、指定されたディメンションに対して値をテストし、値の配列を返します。各ディメンションは、expressionのディメンションであるか、そのディメンションの1つと関連している必要があります。
ヒント: 指定したディメンションがexpressionの実際のディメンションではなくexpressionのディメンションに関連付けられたディメンションであり、かつ2つのディメンション間のリレーションが2つ以上ある場合は、ディメンション間のデフォルトのリレーションを使用して計算が行われます(デフォルトのリレーションの詳細は、 RELATIONコマンド を参照)。(デフォルトのリレーションの詳細は、RELATIONコマンドを参照してください。)Oracle OLAPでこのデフォルトのリレーションを使用しない場合は、リレーションの名前を指定して、関連付けられたディメンションを指定します。 |
使用上の注意
NA値とLARGEST
LARGESTは、他の集計ファンクションと同様に、NASKIPオプションの影響を受けます。NASKIPの設定がYES
の場合(デフォルト)、LARGESTはNA
値を無視し、最大値または非NA
値を返します。NASKIPの設定がNO
の場合、式のいずれかの値がNA
であるときにLARGESTはNA
を返します。式のすべての値がNA
の場合は、NASKIPの設定にかかわらず、LARGESTはNA
を返します。
DWMQYディメンションによってディメンション化された式を使用するLARGESTの使用
expressionがDAY、WEEK、MONTH、QUARTERまたはYEAR型のディメンションによってディメンション化されている場合、それ以外のDAY、WEEK、MONTH、QUARTERまたはYEARディメンションを関連dimensionとして指定できます。Oracle OLAPでは、ディメンション間の暗黙的なリレーションを使用します。1つのDAY、WEEK、MONTH、QUARTERまたはYEARディメンションと別のディメンションとのマッピング(たとえば週から月)を制御するには、2つのディメンション間に明示的リレーションを定義し、そのリレーションの名前をLARGESTファンクションのdimension引数として指定します。
関連ディメンションの各期間に対して、Oracle OLAPはターゲット期間で終わるすべてのソース期間で最大のデータ値を検索します。この方法は、どのディメンションに上位の集計期間があるかに関係なく使用されます。
例
例8-4 最大月間売上の検索
この例では、LARGESTファンクションを使用して、1996年前半の各地区におけるスポーツウェアの最大月間売上を検索します。地区ごとの最大売上高を表示するために、結果のディメンションとしてdistrict
を指定します。
LIMIT product TO 'Sportswear' LIMIT month TO 'Jan96' TO 'Jun96' REPORT HEADING 'Largest Sales' LARGEST(sales district)
この文によって生成される出力は、次のとおりです。
Largest DISTRICT Sales -------------- ---------- Boston 79,630.20 Atlanta 177,967.49 Chicago 112,792.78 Dallas 175,716.31 Denver 97,236.88 Seattle 60,322.88