TRIGGERSTOREOKオプションは、オブジェクト内のNA
値を$NATRIGGERプロパティで指定した値と永続的に置き換えることを指定するために、$STORETRIGGERVALプロパティを使用できるかどうかを制御するオプションです。
重要: TRIGGERSTOREOKオプションの値は、Oracle OLAPが$NATRIGGER式の実行結果である変数データの処理方法を決定するために使用する複数の要素の1つにすぎません。その他の要素やそれらの相互関係の詳細は、「$NATRIGGERの結果を格納またはキャッシュするかどうかのOracle OLAPによる決定方法」を参照してください。 |
パラメータ
(デフォルト)NA
値を、変数に対して設定された$NATRIGGERプロパティ式と永続的に置き換えません。
NA
値を、変数に対して設定された$NATRIGGERプロパティ式と永続的に置き換えます。デフォルト値はNO
です。
Oracle OLAPの場合、変数のNA
値を、この変数に対して設定された有効な$NATRIGGERプロパティ式と永続的に置き換えるには、TRIGGERSTOREOKオプションと、この変数に対して設定された$STORETRIGGERVALプロパティの両方をYESに設定する必要があります。
使用上の注意
$NATRIGGERプロパティとSTORETRIGGERVALプロパティについて
TRIGGERSTOREOKオプションは、変数の$NATRIGGERプロパティおよび$STORETRIGGERVALプロパティとともに動作します。
例
例5-107 NA値の一時的な置換え
この例では、変数のセルに格納されたNA
値を一時的に置き換えます。次の文では、3つの値を持つディメンションを定義し、このディメンションによってディメンション化される変数を定義します。次に、$NATRIGGERプロパティを変数に追加して、値を変数の1つのセルに含め、他のセルを空のままにしてそれらの値をNA
にします。最後に、変数のセルの値をレポートします。
DEFINE d1 INTEGER DIMENSION MAINTAIN d1 ADD 3 DEFINE v1 DECIMAL <d1> PROPERTY '$NATRIGGER' '500.0' v1(d1 1) = 333.3 REPORT v1
この文によって生成される出力は、次のとおりです。
D1 V1 --------- ---------- 1 333.30 2 500.00 3 500.00
この文では、v1
変数から$NATRIGGERプロパティを削除します。
CONSIDER v1 PROPERTY DELETE '$NATRIGGER' REPORT v1
この文によって生成される出力は、次のとおりです。
D1 V1 --------- ---------- 1 333.30 2 NA 3 NA
例5-108 NA値の永続的な置換え
次の文では、$NATRIGGERプロパティを、前の例で定義したv1
変数に追加し、TRIGGERSTOREOKオプションと$STORETRIGGERVALプロパティをYESに設定します。次に、変数のセルの値をレポートします。
CONSIDER v1 PROPERTY '$NATRIGGER' '800.0' TRIGGERSTOREOK = YES PROPERTY 'STORETRIGGERVAL' YES REPORT v1
この文によって生成される出力は、次のとおりです。
D1 V1 -------------- ---------- 1 333.30 2 800.00 3 800.00
次の文では、v1
変数から$NATRIGGERプロパティを削除し、この変数のセルの値をレポートします。
CONSIDER v1 PROPERTY DELETE '$NATRIGGER' REPORT v1
この文によって生成される出力は、次のとおりです。
D1 V1 -------------- ---------- 1 333.30 2 800.00 3 800.00