注意: Oracle Database 11g リリース2 (11.2.0.3)を使用する場合は、このREADMEを参照してください。 |
READMEのこの項には、さらに次の項があります。
第3.1項「互換性、アップグレード、ダウングレードおよびインストール」
第3.2項「11.2.0.3で使用できないか制限されている機能」
第3.5項「Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)」
第3.8項「Oracle Application Express」
第3.11項「クラスタ用Oracle Grid Infrastructure」
第3.15項「Oracle Real Application Clusters」
第3.19項「Oracle Warehouse Builder」
アップグレード前の処理、アップグレード後の処理、互換性および相互運用性の説明に関する最新の更新内容およびベスト・プラクティスについては、Oracle Database 11gリリース2(11.2)(https://support.oracle.com
)のノート785351.1を参照してください。
注意: インストールの完了後、Oracleソフトウェアが実行されている間は、/tmp/.oracle または/var/tmp/.oracle ディレクトリやディレクトリ内のファイルを手動で削除したり、それらを削除するcron ジョブを実行しないでください。これらのファイルを削除すると、Oracleソフトウェアが断続的にハングする場合があります。クラスタ用のOracle Grid InfrastructureおよびOracle Restartのインストールが失敗し、次のエラーが表示されます。CRS-0184: Cannot communicate with the CRS daemon. |
リリース11.2.0.3から11.2.0.2にダウングレードするとき、@catdwgrd.sql
を実行すると次のエラーが発生します(Oracle Bug#11811073を参照)。
ORA-20000: Upgrade from version 11.2.0.2.0 cannot be downgraded to version
更新バージョンのcatrelod.sql
を提供するリリース11.2.0.2用のパッチ11811073を適用してください。このパッチは、@catdwgrd.sql
を実行する前に11.2.0.2環境で適用する必要があります。
リリース11.1.0.6へのダウングレードを予定している場合は、Oracle Bug#7634119用のパッチを適用します。このアクションにより、次のDBMS_XS_DATA_SECURITY_EVENTS
エラーが回避されます。
PLS-00306: wrong number or types of arguments in call to 'INVALIDATE_DSD_CACHE' DBMS_XS_DATA_SECURITY_EVENTS PL/SQL: Statement ignored
このパッチは、catrelod.sql
の実行前に適用してください。
11.2.0.3から11.1または10.2にダウングレードした後で、次の無効なオブジェクトが表示される場合があります。
CTX_FILTER_CACHE_STATISTICS (synonym) CTX_FILTER_CACHE_STATISTICS (view)
上位リリースのOracleで、@catdwgrd.sql
を実行した後、@catrelod.sql
を実行する前に、次の2つのコマンドを発行します。
SQL> drop public synonym ctx_filter_cache_statistics; SQL> drop view ctx_filter_cache_statistics;
アップグレードの間にノード・クラッシュが発生した場合、-force
アップグレードを実行して、部分的なクラスタから使用できないノードを除いた部分をアップグレードできます(Oracle Bug#12933798を参照)。
-force
アップグレードを実行した後、インベントリ内のGridホームのノード・リストは、Oracle Grid Infrastructureの実際のデプロイメントと同期していません。ノード・リストにはまだ使用できないノードが含まれます。インベントリのノード・リストが正しくないので、その後のアップグレードまたはノードの追加およびOracle Grid Infrastructureの他のデプロイメントは失敗します。
-force
アップグレードを実行した後、CRSユーザーとして次のコマンドを手動で呼び出してください。
$GRID_HOME/oui/bin/runInstaller -updateNodeList "CLUSTER_NODES={comma_separated_alive_node_list}" ORACLE_HOME=$GRID_HOME CRS=true
注意: 高速リカバリの以前の名称はフラッシュ・リカバリでした。 |
Oracle Database 11gのアップグレード前情報ユーティリティ(utlu112i.sql
)は、SYSTEM
表領域およびデータベース内のコンポーネントに関連するその他の表領域(SYSAUX
、DRSYS
など)で必要となる追加領域を見積ります(Oracle Bug#13067061を参照)。手動でアップグレードする場合は、その前に既存のデータベースに対して必ずこのユーティリティを実行してください。
表領域サイズの見積りは、特に、データベースにOracle XML DBがインストールされている場合は小さすぎる場合があります。ただし、手動でのアップグレードまたはDatabase Upgrade Assistant (DBUA)を使用したアップグレード時に発生する可能性のある領域の問題を回避するために、アップグレード中は、各表領域用のデータファイルにAUTOEXTEND ON MAXSIZE UNLIMITED
を設定できます。
ファイル・システムを使用してデータファイルを格納している場合は、ファイル・システムに、アップグレード中の表領域の増大に対応できる十分な領域があることを確認してください。
高速リカバリ領域を使用している場合は、使用可能なサイズが、アップグレード中に生成されるREDOに対して十分であることを確認してください。サイズが適切でない場合には、アラート・ログにORA-19815
エラーが書き込まれ、追加の領域が使用可能になるまでアップグレードは停止されます。
Database Controlが構成されている状態でデータベースをダウングレードするときは、次の事項に注意してください(Oracle Bug#9922349を参照)。
11.2.0.1から11.2.0.3へのアップグレードを行っていて、後で11.2.0.1にダウングレードする予定の場合、データベースのダウングレードの一部としてDatabase Controlをダウングレードするには、次のパッチを適用する必要があります。
11.2.0.1 PSU2バンドル
Oracle Bug#8795792用個別パッチ
これらのパッチを適用しないと、Database Controlのデータをリストアするときにemdwgrd
ユーティリティがIMPORT
(impdp
)エラーで失敗します。
11.2.0.1 Oracle RACデータベースでemdwgrd
を実行する際、システム識別子(SID)の別名がtnsnames.ora
で定義されていない場合は、追加のパラメータ-serviceAlias
を渡す必要があります。SID名とデータベース名が異なる場合は、単一のインスタンスに対してもこのパラメータの指定が必要です。次に例を示します。
emdwgrd -save [-cluster] -sid SID [-serviceAlias tns_alias] -path save_directory emdwgrd -restore -tempTablespace TEMP [-cluster] -sid SID [-serviceAlias tns_alias] -path save_directory
Oracleホームを使用する11.2.0.3から11.2.0.1へのインプレース・ダウングレードの場合は、emdwngrd -restore
を実行する前にemca -restore
を実行する必要はありません。
AUDIT_FILE_DEST
初期化パラメータをORACLE_HOME
の下の場所に設定して単一ノードのOracle RACデータベースをアップグレードするときに、DBUAがCannot create dump dir
などのエラー・メッセージを戻します(Oracle Bug#12957138を参照)。このエラーが発生した場合は、次の手順を実行します。
DBUAを終了します。
ORACLE_BASE/admin/adump
を指すようにAUDIT_FILE_DEST
初期化パラメータを変更します。
データベースを再起動します。
DBUAを使用して、アップグレードを再試行します。
次の各項では、削除および構成解除の制限について説明します。詳細は、第3.24.3項「削除ツールに関する既知の不具合」を参照してください。
アップグレードしたOracle Database 11gリリース2 (11.2)のOracle RACホームを構成解除または削除した後に、11.2のクラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームを構成解除または削除するには、11.2より前のOracle RACソフトウェア・ホームを中央のインベントリからデタッチする必要があります(Oracle Bug#8666509を参照)。
11.2より前のOracle RACホームを中央のインベントリからデタッチするには、次のコマンドを使用します。
ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller -detachHome ORACLE_HOME_NAME=pre-11.2_ORACLE_HOME_NAME ORACLE_HOME=pre-11.2_ORACLE_HOME
クラスタ用Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2.0.1)でOracle ACFSファイル・システムを使用していて、Oracle Grid Infrastructureを11gリリース2 (11.2.0.2)または11gリリース2 (11.2.0.3)にアップグレードし、冗長なインターコネクトの使用を利用して1つ以上のプライベート・インタフェースをプライベート・ネットワークに追加する場合は、アップグレードした各クラスタ・メンバー・ノードでOracle ASMインスタンスを再起動する必要があります(Oracle Bug#9969133を参照)。
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)のローリング・アップグレード・チェックでは、11.1.0.6からそれ以降のリリースへのローリング・アップグレードが許可されません(Oracle Bug#6872001を参照)。アラート・ログに、次のメッセージがレポートされます。
Rolling upgrade from 11.1.0.6 (instance instance-number) to 11.x.x.x is not supported
LMONからORA-15156
が通知され、インスタンスが終了します。
Oracle ASMを11.1.0.6からそれ以降のリリースにアップグレードする場合は、この不具合に対応するパッチを11.1.0.6インスタンスに適用してから、ローリング・アップグレードを開始します。このパッチは、ローリング方式で11.1.0.6インスタンスに適用できます。
ora.registry.acfs
のTARGET
およびSTATE
は、Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)レジストリ・リソースが以前のリリースに存在していた場合はONLINE
に設定され、Oracle ACFSレジストリ・リソースが以前のリリースに存在していなかった場合はOFFLINE
に設定されます(Oracle Bug#12812838およびOracle Bug#9878976を参照)。
Oracle ACFSを無効にするには、acfsroot disable
コマンドを入力します。これにより、CRSスタックが再起動した後でora.registry
がSTATE OFFLINE
、TARGET OFFLINE
に設定されます。
Oracle ASMが投票ディスクおよび定数ディスクとして使用されていない場合、インストールの後で、Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)・レジストリ・リソースがOFFLINEを報告します(Oracle Bug#9876173およびOracle Bug#9864447を参照)。この原因は、Oracle ACFSレジストリでは、Oracle ASM Dynamic Volume Manager (Oracle ADVM)ボリュームを提供するために、Oracle ASMを使用する必要があるためです。
Data Miningオプションを使用するデータベースを11.2.0.1から11.2.0.3にアップグレードする場合は、DMSYS
スキーマが11.2.0.1データベースに存在しないことを確認してください。存在する場合は、DMSYS
スキーマとそれに関連するオブジェクトを次のようにデータベースから削除する必要があります。
SQL> CONNECT / AS SYSDBA; SQL> DROP USER DMSYS CASCADE; SQL> DELETE FROM SYS.EXPPKGACT$ WHERE SCHEMA = 'DMSYS'; SQL> SELECT COUNT(*) FROM DBA_SYNONYMS WHERE TABLE_OWNER = 'DMSYS';
前述のSQLでゼロ以外の行が戻された場合は、次の例に示すようにSQLスクリプトを作成して実行します。
SQL> SET HEAD OFF SQL> SPOOL dir_path/DROP_DMSYS_SYNONYMS.SQL SQL> SELECT 'Drop public synonym ' ||'"'||SYNONYM_NAME||'";' FROM DBA_SYNONYMS WHERE TABLE_OWNER = 'DMSYS'; SQL> SPOOL OFF SQL> @dir_path/DROP_DMSYS_SYNONYMS.SQL SQL> EXIT;
10gから11.2にデータベースをアップグレードすると、すべてのデータ・マイニング・メタデータ・オブジェクトはDMSYS
からSYS
に移行されます。アップグレード後、ダウングレードを実行する必要がないと判断した場合は、初期化パラメータCOMPATIBLE
を11.2に設定し、前述されているようにDMSYS
スキーマおよび関連するオブジェクトを削除します。
特定のノードでOracle ClusterwareまたはOracle ASMをアップグレード、削除または直接停止する場合は、事前にそのノードでOracle ACFSファイル・システムをアンマウントする必要があります(Oracle Bug#8594128およびOracle Bug#12726434を参照)。UNIXではsrvctl stop filesystem
およびumount
、Windowsではsrvctl stop filesystem
およびacfsdismount
を使用します。
アップグレードする際は、アップグレードを開始する前にすべてのOracle ACFSファイル・システムを停止する必要があります。UNIXの場合、各ノードでアップグレードを開始する前に、ノードごとに停止する必要があります。Windowsではローリング・アップグレードは自動的に行われるため、Windowsの場合は、クラスタ全体でOracle ACFSファイル・システムをアンマウントする必要があります。
lsof
とfuser
コマンド(LinuxおよびUNIXの場合)またはhandle
とwmic
コマンド(Windowsの場合)を使用して、Oracle ACFSファイル・システムのアクティブなプロセスを識別します。これらのプロセスが確実にアクティブでなくなるようにするには、すべてのOracle ACFSファイル・システムをディスマウントし、Oracle Clusterwareの停止を発行します。このようにしないと、Oracle Clusterwareの停止時にOracle ACFSファイル・システムのアクティビティに関してエラーが発行される場合があり、Oracle Clusterwareの正常な停止を妨げることになります。
タイムゾーン・ファイルの最新バージョンを以前にインストールし、DBMS_DST
PL/SQLパッケージを使用してTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データを最新バージョンにアップグレードした場合は、ダウングレード・プロセスの一環としてcatrelod.sql
が実行されると、次のエラーが戻されます(Oracle Bug#9803834を参照)。
ORA-00600: internal error code, arguments: [qcisSetPlsqlCtx:tzi init], [], [], [], [], [], [], [], [], [], [], []
詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』の第6章で、データベースのダウングレートの手順2を参照してください。
タイムゾーン・ファイルの最新バージョンを以前にインストールし、DBMS_DST
PL/SQLパッケージを使用してTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データを最新バージョンにアップグレードした場合は、ダウングレードするリリースに対して最新バージョンのタイムゾーン・ファイルをインストールする必要があります。たとえば、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)に付属している最新タイムゾーン・ファイルはバージョン14です。データベースのアップグレード後にDBMS_DST
を使用してTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データをバージョン14にアップグレードした場合は、ダウングレードするリリースに対してバージョン14のタイムゾーン・ファイルをインストールします。これにより、データ検索で論理的に正しいTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データが確保されます。データベースで使用されているバージョンを確認するには、V$TIMEZONE_FILE
を問い合せます。
タイムゾーン・ファイルのインストールの詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』も参照してください。
データ・ポンプ・エクスポート操作は、リリース11.2.0.3へのアップグレードの一環としてDMSYS
スキーマが削除されていないと機能しません(Oracle Bug#10007411を参照)。次のようなエラーがレポートされます。
Processing object type SCHEMA_EXPORT/TABLE/TABLE_DATA ORA-39126: Worker unexpected fatal error in KUPW$WORKER.GET_TABLE_DATA_OBJECTS [] ORA-31642: the following SQL statement fails: BEGIN "DMSYS"."DBMS_DM_MODEL_EXP".SCHEMA_CALLOUT(:1,0,1,'10.01.00.05.00'); END; ORA-06512: at "SYS.DBMS_SYS_ERROR", line 86 ORA-06512: at "SYS.DBMS_METADATA", line 1245 ORA-04063: package body "DMSYS.DBMS_DM_MODEL_EXP" has errors ORA-06508: PL/SQL: could not find program unit being called: "DMSYS.DBMS_DM_MODEL_EXP"
11.2.0.3へのアップグレードの事前チェックでは、アップグレード前に実行する必要があるアクションがレポートされます。
The DMSYS schema exists in the database.Prior to performing an upgrade Oracle recommends that the DMSYS schema, and its associated objects be removed from the database.Refer to the Oracle Data Mining Administration Guide for the instructions on how to perform this task.
この手順を実行するまで、データ・ポンプ・エクスポートは機能しません。
ORA-00600
デッドロック・エラーを回避し、アップグレードの実行に必要な時間を最小限に抑えるには、アップグレード時にごみ箱を空にする必要があります(Oracle Bug#8632581を参照)。
このデッドロックを回避するには、データベースをアップグレードする前に、PURGE DBA_RECYCLEBIN
文を使用し、アイテムおよび関連するオブジェクトをごみ箱から削除して、空き記憶域を解放します。
@catupgrd.sql
と@utlrp.sql
の両方を実行した後、マテリアライズド・ビューのステータスがINVALID
になります(Oracle Bug#12530178を参照)。このことは次のコマンドを使用して確認できます。
SELECT object_name, object_id, owner FROM all_objects WHERE object_type='MATERIALIZED VIEW' and status='INVALID'; OBJECT_NAME OBJECT_ID OWNER ------------------------------ ----------- ------- FWEEK_PSCAT_SALES_MV 51062 SH
@catupgrd.sql
を実行してデータベースをアップグレードし、さらに@utlrp.sql
を実行して無効なオブジェクトを再コンパイルした後で、無効なマテリアライズド・ビューがまだ存在している場合は、次のSQL文を発行します。
ALTER MATERIALIZED VIEW sh.FWEEK_PSCAT_SALES_MV COMPILE;
リリース11.2.0.2から11.2.0.3へのアップグレードの過程で、CRSスタックのシャットダウン中にrootupgrade.sh
スクリプトが存在する場合、rootupgrade.sh
の再実行が失敗することがあります(Oracle Bug#12721330を参照)。
古いCRSスタックを手動で起動した後、rootupgrade.sh
スクリプトを再実行してください。
リリース11.2.0.2から11.2.0.3へのアップグレードの後、ora.ons
のステータスがUNKNOWN
で説明がCHECK TIMED OUT
と示される場合があります(Oracle Bug#12861771を参照)。
回避策は、Oracle Notification Services (ONS)プロセスを強制終了してsrvctl start nodeapps
を実行することです。
Grid Infrastructureの11.2.0.3のインストールまたはアップグレードの実行時のストレージ検証の間に、次のエラー・メッセージが表示される場合があります。
PRVF-10037 : Failed to retrieve storage type for "<devicepath>" on node "<node>" Could not get the type of storage
この問題の原因は、CVUQDISKパッケージがインストールされていない、または不正なバージョンのCVUQDISKパッケージがインストールされていることです。正しいパッケージ(通常はcvuqdisk-1.0.9-1.rpm
)がインストールされていることを確認し、インストールされていない場合はこのバージョンのパッケージをインストールしてから、インストールまたはアップグレードを再び実行してください(Oracle Bug#12881575を参照)。
CVUQDISKパッケージをインストールするには、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
パッケージcvuqdisk-1.0.9-1.rpm
をローカル・ディレクトリにコピーします。このパッケージは、Oracle Grid Infrastructureインストール・メディアの最上位ディレクトリのrpmサブディレクトリにあります。たとえば、cvuqdisk-1.0.9-1.rpm
はディレクトリ/
mountpoint
/clusterware/rpm/
にあります。mountpoint
は、Oracle Grid Infrastructureインストール・メディアが配置されているディスクのマウント・ポイントです。
環境変数CVUQDISK_GRP
を、CVUQDISKパッケージのバイナリを所有する必要があるオペレーティング・システム・グループに設定します。このグループをインストール・グループに設定することをお薦めします。CVUQDISK_GRP
を設定しないと、CVUQDISKパッケージ・バイナリを所有するグループとして、oinstall
グループがデフォルトで使用されます。
rpm -q cvuqdisk
コマンドを実行して、以前のバージョンのCVUQDISKパッケージがインストールされているかどうかを判別します。以前のバージョンのCVUQDISKパッケージがある場合は、次のコマンドを実行して削除します。previous_version
は、以前のバージョンのCVUQDISKの識別子です。
rpm -e cvuqdisk previous_version
次のコマンドを実行して、最新のCVUQDISKパッケージをインストールします。
rpm -iv cvuqdisk-1.0.9-1.rpm
次に、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)で使用できない、または制限されているコンポーネントのリストを示します。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)から、Data Mining Java APIは非推奨になりました。Data Mining Java APIの詳細は、『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』の第7章を参照してください。Oracle Data Miningで非推奨になった他の機能の詳細は、第3.9.5項「Oracle Database 11gで使用できない、または非推奨になったData Miningの機能」を参照してください。
Security-Enhanced Linux (SELinux)は、Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)・ファイル・システムではサポートされていません(Oracle Bug#12754448を参照)(Oracle ACFSのリリース11.2.0.1およびリリース11.2.0.2では、SELinuxもサポートされていません)。
サード・パーティのテクノロジが基になっているOracle Textの一部の機能(AUTO_LEXER
やCTX_ENTITY
など)は、リリース11.2.0.3では無効になりました(Oracle Bug#12618046を参照)。BASIC_LEXER
では、サード・パーティのテクノロジに依存するINDEX_STEMS
属性値の使用も影響を受けます。これによって既存のアプリケーションに影響がある場合は、Oracleサポート・サービスにお問い合せください。
Oracle Data Miningは、Oracle Data Minerの新しいリリースをサポートするようになっています。以前のリリースOracle Data Miner ClassicもまだOTNでダウンロードできますが、活発な開発は行われなくなっています。新しいリリースであるOracle Data Miner 11gリリース2(11.2)の詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/database/options/odm/index.html
を参照してください。
すべてのOracle Grid Infrastructureパッチセット・アップグレードは、アウトオブプレース・アップグレードになります。この場合、パッチセットは新規のOracle Gridホームにインストールしてください(Oracle Bug#10210246を参照)。インプレース・パッチセット・アップグレードはサポートされていません。
クラスタ用Oracle Grid Infrastructureの11.2.0.1または11.2.0.2リリースが非共有Oracleホームにインストールされていて、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureの11.2.0.3リリースが共有Oracleホームにインストールされている場合、Oracle Databaseリリース11.2.0.1または11.2.0.2からOracle Clusterwareリリース11.2.0.3へのアップグレードはサポートされません(Oracle Bug#10074804を参照)。Oracle Clusterwareのアップグレード前とアップグレード後のリリースの両方が、共有Oracleホームまたは非共有Oracleホームのどちらか一方にインストールされている必要があります。
次の製品では、インターネット・プロトコル・バージョン6 (IPv6)の使用はサポートされていません。
Oracle RACおよびOracle Clusterware
Oracle Fail Safe
この項では、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)と旧リリースのデータベースの動作の違いをいくつか説明します。アップグレードおよびダウングレードに関する大部分の情報は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』に記載されています。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、不均一なメモリー・アクセスのサポートがデフォルトで無効になりました。この制限は、すべてのプラットフォームおよびオペレーティング・システムに適用されます(Oracle Bug#8450932を参照)。
Oracle Databaseで不均一なメモリー・アクセスの最適化およびサポートが使用できるのは、特定の組合せのOracleバージョン、オペレーティング・システムおよびプラットフォームのみです。不均一なメモリー・アクセスのサポートを有効にするには、Oracleサポート・サービスとハードウェア・ベンダーを使用してください。
CTXシステム・パラメータFILE_ACCESS_ROLE
のデフォルトの動作が変更されています(Oracle Bug#8360111を参照)。ファイルまたはURLのデータストアを使用するOracle Textの既存の索引を持つ顧客は、エラーを発生せずに索引を引き続き使用できるように、措置を講ずる必要があります。変更内容は次のとおりです。
FILE_ACCESS_ROLE
がNULL (デフォルト)の場合、アクセスは許可されません。このタイプの索引を作成できたユーザーは、変更後はこれらの索引をデフォルトで作成できなくなります。
索引の同期およびドキュメント・サービスの操作で、FILE_ACCESS_ROLE
がチェックされるようになりました。この変更前は、このタイプの索引の同期や、ctx_doc.highlight
などのドキュメント・サービス・コールの使用が許可されていたユーザーも、デフォルトではできなくなります。
FILE_ACCESS_ROLE
の変更が許可されるのは、SYSのみです。SYS以外のユーザーとしてctx_adm.set_parameter (FILE_ACESS_ROLE,
role_name
)
をコールすると、新規エラーが発生するようになりました。
DRG-10764: only SYS can modify FILE_ACCESS_ROLE
ユーザーは、FILE_ACCESS_ROLE
をPUBLIC
に設定して、このチェック(前のデフォルトの動作)を明示的に無効にできます。
ダイレクト・パスのINSERT
を使用して多数のパーティションをロードすると、特にデータ圧縮が指定されている場合にメモリー制限を超える場合があります(Oracle Bug#6749894を参照)。メモリーを確保するために、11.2からはPGA_AGGREGATE_TARGET
初期化パラメータに基づいて、同時にロードされるパーティションの数が制限されるようになりました。ロード中のパーティションに格納されない行は、一時表領域に保存されます。パーティションの現在のセットですべての行がロードされた後に、一時表領域に保存されている行から他のパーティションがロードされます。
この動作により、不十分なメモリーによりダイレクト・パスのINSERT
が終了することがなくなりました。
データベース・セキュリティの次の変更に注意してください。
注意: この設定は、Oracle Clusterwareと中間層、またはOracle ClusterwareとJDBCクライアントとの間の接続におけるセキュリティに影響を与えます。 |
JDBC接続プールまたはOracle Universal Connection Pool (UCP)で使用する高速接続フェイルオーバー(FCF)などのOracle RAC機能は、Oracle RACノードで実行されているOracle Notification Service (ONS)の通知をサブスクライブします。通常、データベース層のONSサーバーと中間層の通知クライアント間の接続は認証されません。SSL証明書を構成して使用することで認証を設定できますが、その手順が明確に記載されていません。
回避策は次のとおりです。
orapki
インタフェースを使用してOracle Walletを作成し、SSL証明書を格納します。
cd $ORA_CRS_HOME/opmn/conf
mkdir sslwallet
orapki wallet create -wallet sslwallet -auto_login
プロンプトが表示されたら、パスワードとしてONS_Wallet
を指定します。
orapki wallet add -wallet sslwallet -dn "CN=ons_test,C=US" -keysize 1024 -self_signed -validity 9999 -pwd ONS_Wallet
orapki wallet export -wallet sslwallet -dn "CN=ons_test,C=US" -cert sslwallet/cert.txt -pwd ONS_Wallet
手順cで作成したウォレットを、同じ場所にあるその他すべてのクラスタ・ノードにコピーします。
クラスタ内のすべてのノード上のONSサーバーを停止します。
srvctl stop nodeapps
手順1で作成したウォレットの場所を指定するために、データベース層のすべてのノードでONS構成ファイルを更新します。
ORA_CRS_HOME
/opmn/conf/ons.config
ファイルを開きます。
ons.config
ファイルにwalletfile
パラメータを次のように追加します。
walletfile=
ORA_CRS_HOME
/opmn/conf/sslwallet
srvctl
を使用して、次のようにONSサーバーを再起動します。
srvctl start nodeapps
中間層でクライアント側ONSデーモンを実行している場合は、次の2つの構成が可能です。
(OracleAS 10.1.3.xなどの)OPMNからONSを起動する場合はopmn.xml
を使用します。
(onsctl
の使用など)スタンドアロンでONSを起動する場合はons.config
を使用します。
ケース(1)の場合は、Oracle Application Serverリリースに対応する『OPMN管理者ガイド』を参照してください。この構成では、ウォレットの場所を指定するために、opmn.xml
ファイルを変更します。
ケース(2)場合は、『Oracle Database JDBC開発者ガイド』の付録BのONSの構成に関する項を参照します。クライアント側ONSデーモンは、複数の異なるマシンで実行される可能性があります。手順1で作成したウォレットをそれらのクライアント側マシンにコピーし、ons.config
ファイルまたはopmn.xml
ファイルで、そのクライアント側マシン上のパスを指定します。
クライアント側ONSデーモンを使用せずにリモートONSの構成を実行する場合は、『Oracle Database JDBC開発者ガイド』の「高速接続フェイルオーバー」の章で、「高速接続フェイルオーバーの使用」の「高速接続フェイルオーバー用のONSの構成」にある「リモートONSサブスクリプション」を参照してください。手順1で作成したウォレットをそれらのクライアント側マシンにコピーし、ons.config
ファイルまたはopmn.xml
ファイルで、そのクライアント側マシン上のパスを指定します。
また、setONSConfiguration
引数として、次の文字列を指定することもできます。
propertiesfile=location_of_a_Java_properties_file
Javaプロパティ・ファイルには、次に示すONS Javaプロパティの内の1つ以上が含まれている必要があり、少なくともoracle.ons.nodes
プロパティが含まれている必要があります。Javaプロパティの値は、この手順で前述した「リモートONSサブスクリプション」の項で指定されている値と同じになります。
oracle.ons.nodes oracle.ons.walletfile oracle.ons.walletpassword
11.2.0.3では、データベース認証プロトコルが特定の種類のパスワード推測攻撃に対して強化されました。この、よりセキュアな動作の使用を施行するには、データベース・クライアントとデータベース・サーバーの両方をリリース11.2.0.3以降にアップグレードし、サーバーのSQLNET.ORA
構成ファイルのSQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION
パラメータの値を12
に設定して、新しいプロトコル動作を強制する必要があります。
すべてのクライアントを11.2.0.3以降にアップグレードせずにサーバーでSQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION初期化パラメータを12に設定した場合は、古いクライアントはこの新しいプロトコル動作をサポートしないので、パスワード認証は「ORA-28040: No matching authentication protocol
」というエラーで失敗します。
サーバーを11.2.0.3にアップグレードせずにサーバーでSQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION初期化パラメータを12に設定した場合は、古いサーバー・ソフトウェアはこの新しいプロトコル動作をサポートしないので、パスワード認証は「ORA-28040: No matching authentication protocol
」というエラーで失敗します。
次の項には、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)に関する情報を示します。
Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)とは、非データベース・ファイルの優先ファイル・マネージャです。ACFSは、汎用ファイル用に最適化されています。Oracle ACFSでは、Oracle ASMに直接保存できるファイル・タイプはサポートされません。ただし、Oracle Automatic Storage Management 11gリリース2 (11.2.0.3)以降では、Oracle ACFSは、スナップショットなしで、RMANバックアップ、アーカイブ・ログ、Data Pumpダンプセットをサポートします。
Javaを使用する際は、次の事項に注意してください。
単一のサーバーで構成される環境向けに、Oracle Secure Backup Expressが用意されており、Oracle Databaseおよびその他の重要なOracleインフラストラクチャをテープにバックアップできます。Oracle Secure BackupはRecovery Manager (RMAN)と完全に統合され、データ保護サービスを提供します。より規模の大きな環境では、Oracle Secure Backupをライセンス供与可能な別の製品として使用し、多数のデータベース・サーバーおよびファイル・システムをテープにバックアップできます。Oracle Secure Backupリリース10.4は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)に同梱されています。Oracle Secure Backupの詳細は、次のサイトを参照してください
http://www.oracle.com/goto/osb/
Oracle Secure Backupには、グローバリゼーションについて次の制限が適用されます。
Oracle Secure BackupのWebツールおよびコマンドライン・インタフェースは英語のみで、グローバル化されていません。すべてのメッセージおよびドキュメントは英語で表示されます。
Oracle Secure Backupでは、Unicode UTF-16などのNULLバイト終了をサポートしないキャラクタ・セットでエンコードされているファイル名やRMANバックアップ名はサポートされません。この制限により影響を受けるのは、バックアップ内容ではなくファイル名であることに注意してください。Oracle Secure Backupでは、Oracle Databaseを任意のキャラクタ・セットでバックアップできます。
Oracle Application Expressの詳細は、『Oracle Application Expressリリース・ノート』および『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle Data Miningを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle Database 11gリリース2(11.2)のOracle Data Miningスコアリング機能は、Oracle Exadata Storage Serverソフトウェアでも使用できます。記憶域レイヤーのスコアリング機能により、膨大なデータセットを迅速にマイニングできるため、すでにOracle Database内の分析により得ている競争上の優位性をさらに高めることができます。Oracle Exadata Storage Serverソフトウェアの詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/bi/db/exadata/index.html
を参照してください。
データベースの組込み機能であるデータ・マイニング・オプションは、Oracle Database Enterprise Editionとともに自動的にインストールされます。データ・マイニング・オプションを使用するデータベースをインストールする場合は、デフォルトの初期化パラメータに最適なデータ・ウェアハウス構成タイプを選択します。
Oracle Database 11gでは、データ・マイニング・モデルはSYS
スキーマのデータ・ディクショナリ・オブジェクトとして実装されます。DMSYS
スキーマは存在しません。
Data Miningユーザーが独自のスキーマにマイニング・モデルを作成するには、CREATE MINING MODEL
権限を持っている必要があります。『Oracle Data Mining管理者ガイド』に記載されているように、その他のデータ・マイニング・アクティビティを実行するには別の権限が必要です。
Oracle Database 11gリリース1 (11.1)には、Oracle Data Mining用の新しいデータ・ディクショナリ・ビューが導入されていました。
USER/ALL/DBA_MINING_MODELS
USER/ALL/DBA_MINING_MODEL_ATTRIBUTES
USER/ALL/DBA_MINING_MODEL_SETTINGS
Data Mining API (PL/SQLおよびJava)を説明するデモ・プログラムは、Oracle Database Examplesとともにインストールされます。手順は、『Oracle Data Mining管理者ガイド』に記載されています。
Oracle Database 10gで個別にインストールしたデータベース・オプションのOracle Data Miningスコアリング・エンジン・オプションは、Oracle Database 11gでは使用できません。ただし、Data Miningスコアリング・エンジン・オプションのすべての機能は、Oracle Database 11gのデータ・マイニング・オプションで提供されます。
以前Oracle Data MiningでサポートされていたBasic Local Alignment Search Tool (BLAST)は、Oracle 11gでは使用できません。
Oracle Databaseのリリース11.2.0.3から、Data Mining Java APIは非推奨になりました。Data Mining Java APIの詳細は、『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』の第7章を参照してください。
Oracle Data Miningは、Oracle Data Minerの新しいリリースをサポートするようになっています。以前のリリースOracle Data Miner ClassicもまだOracle Technology Network (OTN)でダウンロードできますが、活発な開発は行われなくなっています。新しいリリースであるOracle Data Miner 11gリリース2(11.2)の詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/database/options/odm/index.html
を参照してください。
Oracle Database Vaultを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を使用する場合は、次の事項に注意してください。これらは、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールを使用してインストールされます。
Oracle Clusterwareを停止しようとすると、選択したノードでOracle Clusterwareスタックが正常に停止しなかったとレポートされる場合があります(Oracle Bug#8651848を参照)。データベース・ホームがOracle ACFSにある場合は、次のエラーが表示されることがあります。
CRS-5014: Agent orarootagent.bin timed out starting process acfsmount for action
このエラーは無視しても問題ありません。
また、Oracle ACFSリソースを停止できないため、選択したノードでOracle Clusterwareスタックが正常に停止しなかったとレポートされる場合もあります。このエラーが発生した場合は、次の手順を実行します。
プログラムまたはプロセスを停止し、Oracle ACFSマウント・ポイントに対するすべてのファイル・システムのアクティビティが停止していることを確認し、停止操作を再試行します。
ora.registry.acfs
リソース・チェック機能がタイムアウトした場合や、リソースがUNKNOWN
またはINTERMEDIATE
の状態を示した場合は、Oracle Cluster Registry (OCR)にアクセスできない可能性があります。この原因に共通するのはネットワーク障害です。acfsutil registry
コマンドおよびocrcheck
コマンドにより、特定のエラーの原因が明確になる場合があります。このエラーを解決し、Oracle Clusterwareの停止を再試行してください。
Oracle interMediaの名称が、Oracle Database 11gリリース1 (11.1)でOracle Multimediaに変更されました。機能は同じで、名称のみが変更されました。Oracle interMediaへの参照はOracle Multimediaに置き換えられますが、Oracle interMediaやinterMediaへの参照が、グラフィカル・ユーザー・インタフェース、コード・サンプル、および11gリリース2 (11.2)のOracle Databaseドキュメント・ライブラリの関連ドキュメントに一部残っている場合があります。
その他の情報は、次のOracle MultimediaのREADMEファイルを参照してください。
ORACLE_HOME/ord/im/admin/README.txt
Oracle Net Listenerを使用する際は、次の事項に注意してください。
Oracle ODBC DriverのREADMEについては、「Oracle ODBC Driver README」を参照してください。
ORACLE_HOME/odbc/html/ODBCRelnotesUS.htm
Oracle RACを使用する際は、次の事項に注意してください。
ポリシー管理型データベースをすでにホスティングしているクラスタに、管理者管理型データベースを作成する場合は、管理者管理型データベース用のノードを慎重に選択する必要があります(Oracle Bug#10027250を参照)。これは、ポリシー管理型サーバー・プール内にあるノードを管理者管理型データベース用に選択すると、このプロセスの一環としてそのノードが汎用サーバー・プールに移動されるためです。他のポリシー管理型データベース・インスタンスがすでに実行されているノードを選択すると、DBCAにより、管理者管理型データベースの作成時に停止されるインスタンスとサービスがリストされたメッセージが表示されます。「Do you want to continue?
」に対して、ダイアログ・ボックスで「Yes
」を選択すると、管理者管理型データベース作成プロセスの結果として、ポリシー管理型データベースのインスタンスとサービスが停止されます。
注意: この状況はsrvctl add instance
コマンドを使用する場合も当てはまります。データベースが停止されることを示す同様のエラー・メッセージが表示されます。srvctl add instance
コマンドで強制オプション(-f
)を使用することは、DBCAダイアログで「Yes」
を選択するのと同じです。この操作により、汎用サーバー・プールにノードが移動する前に、そのノードで実行されているポリシー管理型データベースが停止します。
Oracle RACデータベースをNFSデバイス上の共有Oracleホームにインストールする場合、ORADISMバイナリ(oradism
)を各ノード上のローカル・ディレクトリにコピーする必要があります(Oracle Bug#7210614を参照)。
oradism
を移動するには、次の手順を実行します。
ORACLE_HOME
/bin/oradism
バイナリをすべてのクラスタ・ノード上の同一のディレクトリ・パスにコピーします。パス(手順2の例の/u01/local/bin
など)はローカルで、NFSではない必要があります。次に例を示します。
cp -a ORACLE_HOME/bin/oradism /u01/local/bin
次のコマンドをrootユーザーとして実行して、oradism
実行可能ファイルの所有権と権限を設定します。
$ chown root /u01/local/bin/oradism $ chmod 4750 /u01/local/bin/oradism
NFS共有ホームからローカルのoradism
ディレクトリ・パスへのシンボリック・リンクを作成します。作成する必要があるのは1つのノードに対してのみです。これで各ノードは、共有Oracleホームからsymlink
を使用してそのノード独自のoradism
を参照できます。次に例を示します。
$ cd /nfs/app/oracle/product/11.2.0/db_1/bin $ rm -f oradism $ ln -s /u01/local/bin/oradism oradism
OracleホームがOracle Databaseホーム・ディレクトリの場合は、extjob
、jssu
、nmb
、nmhs
、nmo
などの他のバイナリに対して手順1から3を繰り返します。OracleホームがOracle Grid Infrastructureホーム・ディレクトリの場合は、この手順を実行する必要はありません。
Oracle SpatialのREADMEファイルには、『Oracle Spatial開発者ガイド』、『Oracle Spatialトポロジおよびネットワーク・データ・モデル開発者ガイド』および『Oracle Spatial GeoRaster開発者ガイド』の補足情報が含まれています。Oracle SpatialのREADMEについては、「Oracle Spatial README」を参照してください。
ORACLE_HOME/md/doc/README.txt
Oracle SQL DeveloperのREADMEについては、「Oracle SQL Developer README」を参照してください。
ORACLE_HOME/sqldeveloper/readme.html
Oracle Textを使用する際は、次の事項に注意してください。また、「ドキュメントの追加事項」の『Oracle Textアプリケーション開発者ガイド』の記述も確認してください。
サード・パーティのテクノロジが基になっているOracle Textの一部の機能(AUTO_LEXER
やCTX_ENTITY
など)は、リリース11.2.0.3では無効になりました(Oracle Bug#12618046を参照)。BASIC_LEXER
では、サード・パーティのテクノロジに依存するINDEX_STEMS
属性値の使用も影響を受けます。これによって既存のアプリケーションに影響がある場合は、Oracleサポート・サービスにお問い合せください。
Oracle Textのナレッジ・ベースは、テーマの索引付け、ABOUT
問合せ、およびドキュメント・サービスのテーマを導出するために使用する概念の階層ツリーです。次のOracle Textサービスでは、ナレッジ・ベースがインストールされていることが必要です。
INDEX_THEMES=YES
の場合、BASIC_LEXER
プリファレンスを使用した索引作成
INDEX_THEMES=YES
の場合、索引に対するSYNC
の実行
CTX_DOC.THEME
CTX_DOC.POLICY_THEME
CTX_DOC.GIST
CTX_DOC.POLICY_GIST
CTX_QUERY.HFEEDBACK
CTX_QUERY.EXPLAIN
(TRANSFORM
を指定したABOUT
またはTHEMES
を使用する場合)
CTX_DOC.SNIPPET
(ABOUT
演算子を使用する場合)
CTX_DOC.POLICY_SNIPPET
(ABOUT
演算子を使用する場合)
TRANSFORM
を指定したABOUT
またはTHEMES
を使用するCONTAINS
問合せ
ナレッジ・ベース拡張コンパイラ(ctxkbtc
)
テーマが指定されている場合のクラスタリング・サービスと分類サービス
これらのOracle Text機能を使用するには、OTNからダウンロードできるOracle Database Examplesメディアから、ナレッジ・ベース(英語およびフランス語)をインストールする必要があります。
提供されているナレッジ・ベースを拡張したり、英語やフランス語以外の言語で独自のナレッジ・ベースを作成できます。ナレッジ・ベースの作成と拡張の詳細は、『Oracle Textリファレンス』を参照してください。
Oracle Database Examplesメディアから製品をインストールする方法については、プラットフォーム固有のOracle Database Examplesのインストレーション・ガイドを参照してください。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のOracle Warehouse Builder (OWB)の詳細は、『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』参照してください。
Oracle XML DBでは、次の機能はサポートされていません。
フラッシュバック・アーカイブ
エディショニング・ビュー
SecureFile LOB暗号化
同一XMLドキュメントに構造化と非構造化のハイブリッドXMLIndexが設定されているOracle Label Security (OLS)
11.2では、Oracle XML DBスキーマの登録中のxdb:defaultTable
注釈のセマンティクスの動作が11.1から変更されています(Oracle Bug#7646934を参照)。xdb:sqlInline="false"
を指定せずにxdb:defaultTable="MY_TAB"
を指定すると、Oracle XML DBによって必要に応じて表が作成され、表外として暗黙的にマークされます。この動作は、sqlInline
設定がない場合にdefaultTable
注釈が無視される11.1と異なります。
リリース11.2.0.3以降では、Oracle XML DBでHTTPSを構成するときに、最初にSSL_DH_anon
を含むようにSSL_CIPHER_SUITES
をセットアップする必要があります(Oracle Bug#8403366を参照)。このパラメータは次のいずれかの値に設定できます。
SSL_DH_anon_WITH_3DES_EDE_CBC_SHA SSL_DH_anon_WITH_RC4_128_MD5 SSL_DH_anon_WITH_DES_CBC_SHA
詳細は、『Oracle Database Advanced Security管理者ガイド11gリリース2(11.2)』でSecure Sockets Layer認証の構成に関する項を参照してください。
その後、『Oracle XML DB開発者ガイド11gリリース2(11.2)』のプロトコルを使用したリポジトリへのアクセスに関する項で説明されている、Oracle XML DBに対する通常のHTTPS構成手順を実行する必要があります。
Oracle Database 11gリリース1 (11.1)では、XMLTypeオブジェクトリレーショナルの記憶域で、xdb:storeVarrayAsTable
のデフォルト値がFALSE
からTRUE
に変更されています。このデフォルト値はデフォルト表に適用されますが、スキーマ登録後のXMLTypeオブジェクトリレーショナルの表および列の作成時には適用されません(Oracle Bug#6858659を参照)。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、デフォルトですべてのVARRAY
データ要素が表として作成されます。これにより、問合せ時のパフォーマンスが大幅に向上します。また、次の点にも注意してください。
11.2より前に作成された表はこの影響を受けません。アップグレード・プロセスによって記憶域パラメータが保持されます。これは、11.2以降で作成される表に適用されます。
VARRAY
データ要素のサイズが小さく、すべてのVARRAY
を一度に読取りおよび書込みする場合は、11.2より前のVARRAY
記憶域のデフォルト値をLOBとして保持できます。11.2より前の動作に戻すには、2つのオプションがあります。
xdb:storeVarrayAsTable=FALSE
でスキーマを再登録します。これにより、デフォルトおよびデフォルト以外の表に適用されます。
表(デフォルト以外の表)を作成する場合は、STORE ALL VARRAYS AS LOBS
句を使用して、XMLTypeのすべてのVARRAY
データ要素のデフォルト値を指定の値で優先できます。この句は、表の作成時にのみ使用できます。この句では、スキーマの登録時にtable_props
を使用すると、エラーが返されます。
11.2より前に登録されたスキーマ(VARRAY
データ要素のデフォルトの記憶域がLOB
の場合)では、STORE ALL VARRAYS AS TABLES
句を使用して、XMLTypeのすべてのVARRAY
データ要素のデフォルト値を指定の値で優先できます。
Pro*CのREADMEについては、「Pro*C/C++ README」を参照してください。
ORACLE_HOME/precomp/doc/proc2/readme.doc
Pro*COBOLのREADMEについては、「Pro*COBOL README」を参照してください。
ORACLE_HOME/precomp/doc/procob2/readme.doc
SQL*PlusのREADMEについては、「SQL*Plus README」を参照してください。
ORACLE_HOME/sqlplus/doc/README.htm
この項では、リリース11.2.0.3での既知の不具合を示します。これ以外に、使用しているプラットフォーム固有のリリース・ドキュメントに補足のリストが含まれている場合があります。
Oracle Bug#12930646
Oracle ASMが構成されていない場合でも、Oracle Databaseリリース11.2.0.3へのアップグレード後にOracle ASMが起動されます。
回避策: 11.2.0.3へのアップグレード後、次のCRSCTLおよびSRVCTLコマンドを使用してora.registry.acfs
およびOracle ASMリソースを停止します。
crsctl stop res ora.registry.acfs srvctl stop asm
Oracle Bug#12881572
Oracle ASMリリース10.1.0.5から単一インスタンスの高可用性(SIHA)リリース11.2.0.3.0へのアップグレード中、rootupgrade.sh
スクリプトが次のエラーを返します。
<ORACLE_HOME>/bin/crsctl query crs activeversion ... failed rc=4 with message: Unexpected parameter: crs
回避策: このエラーは無視しても問題ありません。
Oracle Bug#12837037
DBCAのすべての初期化パラメータ・ページでDIAGNOSTIC_DEST
パラメータを変更することにより、DIAGNOSTIC_DEST
初期化パラメータをOracle ACFSに設定しようとした場合、DBCAはデータベースを正常に作成しますが、データベースに対してOracle ACFSのリソース依存関係を追加しません。
回避策: データベースが正常に作成された後、次のコマンドを使用して、Oracle ACFSの依存関係を手動で追加します。
srvctl modify database -d db_unique_name -j acfs_path_list
Oracle Bug#12539000
一部のOracleプロセスのプロセス間通信(IPC)状態での同期の問題により、ローリング移行の間に致命的エラーが発生します。アラート・ログに、次のエラーが表示されます。
processes are not on active shared page
回避策: ありません。
Oracle Bug#12332603
Cluster Ready Services (CRS)がすべてのノードで停止した場合、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)はローリング移行の状態を失います。これが発生した場合、Oracle ASMのいずれかのバージョンが、ORA-15153
またはORA-15163
のエラー・メッセージで失敗します。
回避策: リリース11.2.0.2をリリース11.2.0.3にアップグレードしている4つのノード(node1
、node2
、node3
、node4
)での次のようなシナリオを考えます。
node1
とnode2
は11.2.0.3にアップグレードされて、稼働しています。
node3
とnode 4
はまだ11.2.0.2で、稼働しています。
ここで停止が発生し、すべてのCRSスタックがダウンして、クラスタが異種混合状態のままになるものとします(つまり、2つのノードは11.2.0.2で、2つのノードは11.2.0.3)。
アップグレードを続行するには、(最初のノードとして開始されたノードに応じて)次のいずれかの手順を実行します。
node3
またはnode4
が最初のノードとして開始された場合は(たとえば、11.2.0.2ノードとして)、11.2.0.3ノードを起動する前に、node3
またはnode4
上のOracle ASMインスタンスで、ALTER SYSTEM START ROLLING MIGRATION TO '11.2.0.3'
コマンドを実行する必要があります。
node1
またはnode2
が最初のノードとして開始された場合は、11.2.0.2ノードを起動する前に、node1
またはnode2
上のOracle ASMインスタンスで、ALTER SYSTEM START ROLLING MIGRATION TO '11.2.0.2'
コマンドを実行する必要があります。
この時点からは、すでに説明されているようにアップグレード手順を続行します。前述のいずれかの手順を実行して、Oracle ASMクラスタをローリング移行に戻すまで、クラスタ内で異なるバージョンの2つのノードを起動できないことに注意してください。起動すると、Oracle ASMのいずれかのバージョンが、ORA-15153
またはORA-15163
のエラー・メッセージで失敗します。
Oracle Bug#9413827
Oracle Cluster Registry (OCR)がOracle ASMにある場合、11.2.0.1 Oracle Clusterwareの11.2.0.3へのローリング・アップグレードが失敗します。
回避策: アップグレードを実行する前に、11.2.0.1クラスタ用Oracle Grid InfrastructureホームでOracle Bug#9413827用のパッチを適用します。
Oracle Bug#9276692
Oracle ASMインスタンスを完全に停止できません。
回避策: SRVCTLを使用してOracle ASMインスタンスが無効にされた場合は、Oracle ASMインスタンスが再起動されないようにOracle ACFS関連リソースの登録を解除する必要があります。そのためには、次のコマンドをrootとして実行します。
acfsroot disable
Oracle Bug#9683229
Oracle ADVMでは、マウント・バリア・オプションを有効化した状態でOracle ADVMを介してext3ファイル・システムをマウントすることはサポートされていません。SLES11では、マウント・バリア・オプションがデフォルトで有効化されます。
回避策: ext3ファイル・システムを-o barrier=1
でマウントします。次に例を示します。
mount -o barrier=0 /dev/asm/myvol-131 /mnt
Oracle Bug#12769015
11.2.0.1または11.2.0.2から11.2.0.3にアップグレードした後、以前のバージョンでOracleホームを削除すると、関連付けられた古いOracleベースが削除される場合があります。また、古いOracleベースの下に保存されているデータファイルや監査ファイルなども削除される場合があります。
回避策: 以前のバージョンでOracleホームを削除する前に、<Oracle Home>/utl
ディレクトリにあるorabase_cleanup.lst
ファイルを編集して、oradata
エントリおよびadmin
エントリを削除します。その後、11.2.0.3の削除ツールを使用してOracleホームを削除します。
Oracle Bug#12762927
削除ツールを使用して共有Oracle RACホームを削除すると、一部のファイルまたはディレクトリが削除されない場合があります。
回避策: ORACLE_HOME
を削除するには、削除ツールの終了後にrm -rf $ORACLE_HOME
コマンドを実行します。
Oracle Bug#9925724
rootが所有するディレクトリのすぐ下にGrid_home
を作成した場合、削除ツールではトップレベルのホーム・ディレクトリを削除できません。削除が終了しても、空のOracleホーム・ディレクトリが残ります。
回避策: すべてのノードでrootユーザーを使用してrmdir
ORACLE_HOME
を実行します。
Oracle Bug#9406768
11.2削除ユーティリティは、Oracleベースの下の各ホームが同じ中央インベントリを使用しているのではなく、インベントリに登録されているのがそれらのホームだけである場合、すべてのホームを削除します。
回避策: 11.2製品のインストール時に、次のようにします。
複数の中央インベントリを使用することはお薦めしません。可能であればそのようなことは避けてください。
なんらかの理由で異なる中央インベントリが必要な場合は、中央インベントリごとに異なるOracleベース・ディレクトリを使用します。
Oracle Bug#8666509
Oracle Clusterwareを削除すると、11.2より前のOracle RACホームをOracleインベントリからデタッチするように求められます。
回避策: アップグレードした11.2 Oracle RACホームを構成解除および削除し、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームの構成解除および削除を続行する場合は、最初に、11.2より前のOracle RACソフトウェア・ホームを中央のインベントリからデタッチします。
Oracle Bug#8644344
削除ツールを実行してデータベースを削除する場合、Oracleホームを開いてコンポーネントを選択するように求められます。トップ・レベル・コンポーネント(Oracle Database Server
)を選択して、Oracleホームを選択しないと、削除ユーティリティを実行してデータベースの削除を続行するように求めるメッセージがOUIに表示されません。
回避策: 削除ツールを実行してOracleホームを削除します。
Oracle Bug#8635356
共有NFS記憶域にインストールされているORACLE_HOME
から削除ツールを実行している場合は、ORACLE_HOME
のクリーンアップ中に.nfs
ファイルに関連するエラーが表示されます。
回避策: ORACLE_HOME
を削除するには、削除ツールの終了後にrm -rf
ORACLE_HOME
コマンドを実行します。また、スタンドアロンのdeinstall.zip
を使用してORACLE_HOME
の場所を指定することもできます。
Oracle Bug#13354082
Oracle ASMトレース・ログに次のメッセージが表示される場合、Oracle ASMインスタンスの失敗からリカバリした後に、レプリケーション・スタンバイ・データベースで処理が停止することがあります。
ORA-19505: failed to identify file
"<mount_point>\.ACFS\repl\ready\rlog.node#.cord#"
回避策: レプリケーション可能なディレクトリに不明なファイルのdotバージョンがある場合、次のコマンドを使用して安全に削除し、NFTにプライマリ・データベースからファイルを再送するよう求めることができます(これにより、スタンバイ・データベースでレプリケーションを進めることができます)。
rm <mount point>\.ACFS\repl\ready\.rlog.node#.cord#
Oracle Bug#12842804
次のコマンド・シーケンスを実行した後、ファイル・システムのセキュリティが不整合状態のままになります。
acfsutil sec prepare -m <mount-path> -u acfsutil snap create -w <snap-name> <mount-path> acfsutil sec prepare -m <mount-path>
具体的には、問題は、sec prepare -u
およびsnap create
コマンドの後でsec prepare
コマンドを実行することです。
回避策: Oracleサポート・サービスにファイル・システムのセキュリティ・ステータスのリストアを依頼してください。
Oracle Bug#12827493
acfsutil sec save
コマンドの実行の間に生成されるXMLファイルでは、タイムスタンプがNLS言語設定に従ったフォーマットになります。たとえば、日本語環境では、タイムスタンプは日本語でDy DD-MON-YYYY HH24:MI:SS
というフォーマットになります(Dy
は曜日で(Mon
、Tue
、Wed
など)、MON
は月です(JAN
、FEB
など))。
XMLファイルに不明の文字(英語以外)が含まれると、XSDの検証が失敗します。したがって、acfsutil sec load
コマンドは失敗します。acfsutil sec
コマンドの間に自動的に生成されるXMLファイルsecbackup.xml
でも同じ問題が発生します。
回避策: XMLファイルで日付を英語に変更します。acfsutil sec load
コマンドを実行する前にsecbackup.xml
ファイルを修正するには、Oracleサポート・サービスにご連絡ください。
Oracle Bug#12704678
リリース11.2.0.2から11.2.0.3にアップグレードするとき、Oracle ACFSレジストリのエントリにOracle ACFSレジストリ・リソースに対する適切な依存関係が自動的に設定されません。
回避策: 適切な依存関係が設定されるようにするには、各Oracle ACFSレジストリ・エントリを削除した後、acfsutil registry
を使用して再入力します。この操作は、ファイル・システムがマウントされている間に実行できます。
Oracle Bug#12690672
11.2.0.3より前のリリースでは、データベース・ホームをOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)に配置できます。データベース・ホームがOracle ACFSファイル・システム上にある場合、データベースとそれに対応するOracle ACFSファイル・システムの間には起動および停止の強い依存関係があります。
Oracle Grid InfrastructureまたはOracle RACをリリース11.2.0.3にアップグレードした後、データベースと以前のバージョンのデータベース・ホームを格納していたOracle ACFSファイル・システムの間の依存関係は削除されません。
以前のバージョンのデータベース・ホームを格納するために使用されていたものとは異なるOracle ACFSファイル・システムを使用すると、データベースは起動できません。
回避策: データベースをアップグレードした後、データベース・ホームに異なるOracle ACFSファイル・システムを使用する場合は、データベース用に使用しているOracle ACFSファイル・システムのリストを確認し、srvctl modify database -d
db_unique_name
-j
acfs_path_list
コマンド(srvctl modify
filesystem
-j
filesystem-list
コマンドではなく)を使用して、ファイル・システムに対するデータベースの依存関係を更新することをお薦めします。
Oracle Bug#10069735
パスワードで保護されたキーストアを使用するクラスタでは、暗号化を使用するOracle ACFSファイル・システムがOracle ACFSマウント・レジストリによってマウントされていると、管理者はキーストアのパスワードの入力を求められません。ファイル・システムをマウントする処理は正常に行われても、Oracle ACFSの暗号化が正しく動作するために必要な一部の情報を、ファイル・システムで使用できません。この場合、このファイル・システムでは暗号化は動作せず、ファイル・システムに含まれる暗号化されたファイルは、書き込むことも読み取ることもできません。
回避策: パスワードで保護されたキーストアを使用するクラスタでは、暗号化を使用するファイル・システムのマウントに、Oracle ACFSマウント・レジストリを使用しないでください。Oracle ACFSマウント・レジストリを使用してマウントされたファイル・システムがすでにある場合は、そのようなファイル・システムをアンマウントし、マウント・レジストリから削除して、後で暗号化されたデータが使用できなくなることがないようにしてください。その後、Oracle ACFSマウント・レジストリを使用しないでファイル・システムを再マウントし、リクエストされたら正しいパスワードを入力します。
Oracle Bug#8644639
Oracle ACFSマウント・ポイントを作成してレジストリに追加する場合、次の条件に該当すると、マウント・ポイントは自動的にマウントされません。
マウント・ポイントのディレクトリがOracle ACFSレジストリで登録済である。
マウント・ポイントのディレクトリがマウント済である。
マウント・ポイントがアンマウントされ、Oracle ACFSレジストリから削除されている。
レジストリからマウント・ポイントが削除されてから、ora.registry.acfs
リソースが再起動されていない。
回避策: /tmp/
.usm_state_file
ファイルからマウント・ポイントのディレクトリを削除します。
Oracle Bug#14296767
rootupgrade.sh
スクリプトを実行することによってOracle Clusterwareをリリース11.2.0.3.3にアップグレードした後、次のクラッシュが発生することがあります。
Oracle Cluster Registry (OCR)をバックアップしようとしたクラスタ・レディ・サービス・デーモン(CRSD)
手動バックアップ(ocrconfig -manualbackup
)を実行中のOCRCONFIGユーティリティ
回避策: この問題を回避するには、rootupgrade.sh
が正常に完了した後に、Oracle Grid Infrastructureインストール・ユーザーとして次の操作を実行する必要があります。
次のファイルのCLUSTER_NAME
パラメータの値を調べます。
OH/crs/install/crsconfig_params in <cluster_name>
次のファイルのORA_DBA_GROUP
パラメータの値を調べます。
OH/crs/install/crsconfig_params in <grid_user_grp>
mkdir OH/cdata/<cluster_name>
コマンドを発行します。
chgrp <grid_user_group> OH/cdata/<cluster_name>
コマンドを発行します。
chmod 775 OH/cdata/<cluster_name>
コマンドを発行します。
Oracle Bug#13110641
グリッド・ネーミング・サービス(GNS)とともに構成されているクラスタにOracle RACソフトウェアをインストールしているときに、GNSが正常に動作していても、前提条件のページにGNS整合チェックの警告ステータスが表示される場合があります。
このメッセージには次のようなものがあります。
PRVF-5217 : An error occurred while trying to look up IP address for "<gns-subdomain-extended-name>"
回避策: エラー・メッセージにリストされている完全修飾名に対して、nslookup
を実行します。nslookup
から非認証応答とともにその名前のIPアドレスが戻された場合は、この警告は無視してかまいません。名前がIPアドレスに解決されなかった場合は、エラー・メッセージの「処置」に記されている手順に従ってください。
Oracle Bug#13090686
ノード上でパブリック・ネットワーク接続が失われている場合、データベース・サービスを他のノードに移動できません。
回避策: サービス(srvctl relocate service
など)をパブリック・ネットワーク接続のあるノードに手動で再配置します。
Oracle Bug#13031236
11.2.0.xから11.2.0.3へのアップグレード中に、Oracle ASMがローリング移行を停止しているとき、最後のノードでrootupgrade.sh
の実行が失敗します。
回避策: 次の手順を実行します。
crsctl stat resource ora.asm
を実行し、STATE
がONLINE
であることを確認します。
rootupgrade.sh
スクリプトを再度実行し、アップグレードを完了させます。
Oracle Bug#12974884
クラスタ状態モニター(CHM)・リポジトリの保存時間またはサイズを削減すると、CHMでレコードの削除に失敗し、それによってレプリカloggerdが再起動し続け、マスターloggerdとレプリカloggerdとの間の同期に失敗することがあります。
回避策: oclumon manage -repos
コマンドを使用してクラスタ状態モニター・リポジトリのサイズを削減した後、oclumon manage -repos reploc
<new_location>
コマンドを使用してクラスタ状態モニター・リポジトリの場所を変更する必要があります。
Oracle Bug#12900070
Oracle Clusterwareのアップグレードを準備する際に、Cluster検証ユーティリティ(CVU)のコマンドruncluvfy.sh stage -pre crsinst -upgrade
を使用すると、次のエラーが発生する場合があります。
Unable to retrieve nodelist from Oracle Clusterware
このエラーの原因は、olsnodes
がOracle Clusterwareの停止中にノードのリストを返せないことです。
回避策: -n
フラグを使用してcluvfy.sh stage crsinst -upgrade
コマンドを実行し、クラスタ・メンバー・ノードのカンマ区切りリストを提供します。次に例を示します。
runcluvfy.sh stage -pre crsinst -upgrade -n node1, node2, node3
Oracle Bug#12769576
11.2.0.3では、クラスタ状態モニター(CHM)・リポジトリのデフォルトのRETENTION_TIME
サイズ(秒単位)は、4ノード・クラスタの場合は30823、他のクラスタの場合は(30823*4)をノードの数で割った値です。11.2.0.2から11.2.0.3にアップグレードすると、RETENTION_TIME
は4ノード・クラスタの場合は6311になります。
回避策: 11.2.0.2から11.2.0.3にアップグレードした後、次のoclumon
コマンドを使用して、4ノード・クラスタのRETENTION_TIME
サイズを6311から30823に変更することをお薦めします。
oclumon manage -repos resize 30823
Oracle Bug#12710059
Oracle Cluster Registry (OCR)およびNetwork File Storage (NFS)上の投票ディスク・ファイルでOracle Grid Infrastructureを11.2.0.3にアップグレードするときに、クラスタ・ノードがNFSサーバーへの接続に使用するネットワーク・カード(たとえばeth0)が停止すると、rootupgrade.sh
スクリプトでのOracleスタックのアップグレードが失敗します。
回避策: ネットワーク・インタフェースをリストアし、古いOracle Clusterwareスタックが起動されアクティブに実行されていることを確認した後、rootupgrade.sh
スクリプトを実行します。
Oracle Bug#12380213
データファイルのある11.2.0.2データベースを11.2.0.3 Oracle Restartにインストールするときに、エラー例外が発生します。
回避策: リリース11.2.0.2のデータベースを11.2.0.3 Oracle Restartに対してインストールするには、-ignorePrereq
を指定して11.2.0.2のrunInstaller
を呼び出した後、11.2.0.2データベースのインストールを完了する必要があります。
Oracle Bug#9948549
データベースまたはOracle ASMのインスタンスの起動中にエージェントが終了した場合、インスタンスの起動が完了しない可能性があります。
回避策: srvctl
またはsqlplus
を使用し、インスタンスを停止して再起動します。
Oracle Bug#8733944
リリース11.1.0.7からのOracle Clusterwareで、Oracle Exadataサポートに必要なパッチまたは11.1.0.7 CRSバンドル・パッチ1を適用すると発生する問題のため、停止コマンドまたは障害により別のノードでクラスタウェアが停止すると、CSSデーモンが停止する場合があります。
この兆候としては、最大値を超えていることを示す、CSSDログのASSERT
です。次に例を示します。
Group ID of xxxx exceeds max value for global groups
回避策: Oracle Exadataサポート・パッチまたは11.1.0.7 CRSバンドル・パッチ1を実行している場合、この問題を解決するには、この不具合用のパッチを適用することをお薦めします。
この問題は、前述のパッチを使用して11.1.0.7からアップグレードする際にも発生する場合があります。アップグレード時に11.1.0.7のノードが停止する潜在的な問題を排除するには、この不具合用のパッチをアップグレード前に11.1.0.7のノードに適用します。
アップグレードする場合は、アップグレード時にアップグレードされなかったノードを再起動せずに、すべてのノードでアップグレードを完了しておくことをお薦めします。アップグレードの実行中に11.1.0.7のノードが停止する場合は、再起動しないでアップグレードしてください。
Oracle Bug#8657184
2つのネットワーク・インタフェースがクラスタ内でパブリック・ネットワーク・インタフェースとして構成されており、一方のノードのパブリック・インタフェースに障害が発生した場合に、もう一方のパブリック・インタフェースにVIPが自動的にフェイルオーバーされません。
回避策: 複数のパブリック・ネットワーク・インタフェースが存在する場合は、高可用性のためにインタフェースの結合を使用します。Oracle Clusterwareインストーラの「ネットワーク・インタフェースの使用方法の指定」画面で、パブリックとして1つの(結合された)インタフェースのみを選択します。srvctl
add
nodeapps
またはsrvctl
add
vip
でパブリック・ネットワークを構成する場合は、-A
または-S
引数に1つのネットワーク・インタフェース名のみを指定します。
Oracle Bug#8288940
DBCAを使用して11.2のクラスタ用Oracle Grid Infrastructure環境に11.2より前のOracle RACデータベースを作成すると、次のメッセージで失敗する場合があります。記憶域としてクラスタ・ファイル・システムを使用しているとき、次のメッセージが表示されます。
ORA-00119: invalid specification for system parameter REMOTE_LISTENER
記憶域としてOracle ASMを使用しているとき、次のメッセージが表示されます。
DBCA could not startup the ASM instance configured on this node
回避策: 11.2データベース・ホームでこの不具合のためのパッチを適用します。このパッチは、10.2.0.4、11.1.0.6および11.1.0.7データベース・リリースに対して必要です。リリース10.2.0.5にはパッチは不要です。
Oracle Bug#3841387、8262786、8373758、8406545、8441769
Oracle Clusterwareを11.2にアップグレードすると、10.1、10.2および11.1のOracle RACデータベースのOracleリソースが正常に動作しない場合があります。
回避策: Oracle Bug#3841387、8262786、8373758、8406545および8441769のためのパッチをOracle Databaseホームに適用します。
Oracle Bug#12866600
11.2.0.3のデータベースから、11.2.0.3より前のバージョン(11.2.0.2を含む)にインポートされるデータベース・リンクは、インポート・データベースでは使用できません。データベース・リンクを使用しようとすると、次のORA-600エラーが発生します。
ORA-00600 [kzdlk_zt2 err], [18446744073709551601]
回避策: インポートされたデータベース・リンクを使用するには、先に作成しなおす必要があります。
Oracle Bug#13087066
値を表に挿入するストアド・プロシージャに非常に大きいdouble値が渡され、このストアド・プロシージャがstore=yオプションでmodada (SQL*Module compiler for ADA)によってデータベースに格納された場合、次のエラーが返されることがあります。
ORA-03137: TTC protocol internal error : [3149]
回避策: ありません。
Oracle Bug#9951827
トランスポータブル表領域のインポートで、タイムゾーンのバージョンが変更されているタイムスタンプが処理されません。
リリース11.2.0.3で生成されたトランスポータブル・ダンプ・ファイルにタイムゾーン列のあるタイムスタンプを含む表があり、ターゲット・データベースでのタイムゾーン表のバージョンがソース・データベースのものと異なっている場合、インポートは実行されません。
リリース11.2.0.3より前で生成されたダンプ・ファイルのタイムゾーン表のバージョンがターゲットと異なる場合、インポートは実行されません。
回避策: インポート・データベースとエクスポート・データベースのタイムゾーン表が同じであることを確認してください。
Oracle Bug#9859532
ノード固有ネットワーク・インタフェースの現在の実装では、そのノードに対してOracle RACが使用するすべてのネットワークの完全な定義が必要です(つまり、ノードがグローバル・ネットワーク構成に従っているか、またはノードでノード固有のネットワーク構成が定義されていることが必要です)。
そのため、最初のノード固有ネットワーク・インタフェースが特定のノードに対して定義されると、Oracle RACは、すでに構成されていて、同じノードに適用されている可能性のある構成済のグローバル・ネットワーク・インタフェースを考慮しません。
これは正しい動作ですが、問題があります。クラスタに動作しているグローバル・ネットワーク構成がある場合、ユーザーが(oifcfg
を使用して)それを更新し、ノード固有のpublic
インタフェースを定義するときには、グローバル構成はそのノードに対して考慮されず、ノードは新しく定義されたpublic
インタフェースを1つだけ持つようになります。グローバル・ネットワーク構成に存在し、このノードに対してまだ正常に解決を行う可能性のあるすべてのクラスタ・インターコネクトは、有効とは見なされなくなります。したがって、ノードはクラスタ・インターコネクトを失い、PCWスタックはそのノードで停止します。
回避策: ノードがグローバル・クラスタ・ネットワーク構成に属していて、ネットワーク構成をノード固有にする場合は、最初のノード固有インタフェースとしてクラスタ・インターコネクトを定義し、他のクラスタ・ノードとのインターコネクトをノードが失わないようにする必要があります。その後は、必要に応じて他のノード固有インタフェースを定義できます。
Oracle Bug#9181675
権限エラーを避けるために、Oracle ASM上でデータベースを手動で作成している場合は、asmgidwrap
スクリプトをコールする必要があります。
回避策: ロール分離インストール(グリッドおよびRDBMSに異なるユーザーとグループがあります)の場合、DBCAを使用して、Oracle ASM上でのデータベース作成時に自動的にasmgidwrap
スクリプトをコールするデータベースを作成します。データベースを手動で作成することを選択した場合、権限エラーを避けるために正しいグループを設定できるように、スクリプトを明示的にコールする必要があります。
Oracle Bug#8729627
11.1のDBCAを使用して、11.2のOracle Clusterwareを実行しているクラスタでデータベースを削除する場合、データベース・リソースがロックされるためにPRKP-1061/CRS-2524
エラーが表示される場合があります。
回避策: このメッセージは無視しても問題ありません。「OK」をクリックして続行します。
Oracle Bug#8679182
複数のパブリック・サブネットがVIPに定義されているクラスタでデータベースを構成する場合(例: srvctl add vip -k 2 -A ...
と同様のコマンドを使用)、データベース・エージェントによって、LOCAL_LISTENER
がデフォルト・ネットワークのリスナーに自動的に設定されます。これにより、LISTENER_NETWORKS
のリスナー・セットが重複する場合があります。
回避策: デフォルトのパブリック・サブネットにあるLISTENER_NETWORKS
にはリスナーを設定しないでください。
Oracle Bug#12793336
Oracle ASM構成アシスタント(ASMCA)を使用してCluster Ready Services (CRS)またはOracle ASMをリリース11.2にアップグレードしようとすると、アップグレードは成功しますが、権限の問題により、既存のエージェント・ホーム内のクラスタ・ターゲットに対する新しいクラスタウェア・ホームの更新が失敗することがあります。その結果、Oracle Enterprise Manager Grid ControlおよびDatabase ControlはOracle ASMおよびCRSターゲットを監視できません。
回避策: ASMのホームページとクラスタのホームページにある「モニタリング構成」リンクを使用して、Oracle ASMおよびクラスタのターゲットのOracleHome
プロパティをそれぞれに変更します。
Oracle Bug#12725253
リリース10.2.0.1から11.2.0.3へのデータベースのアップグレードは、小数点記号としてピリオド(.)を使用しないロケールで実行すると、ORA-01722 (Invalid number)
エラーになる場合があります。
回避策: 小数点記号としてピリオド(.)を使用するロケールでアップグレードを実行してください。アップグレードの後で、望みのロケールに切り替えます。
Oracle Bug#12767103
分類子に複数のサービスが含まれるパフォーマンス・クラスを作成し、これらのサービスがすべて同じサーバー・プールで実行するように指定されていない場合、Enterprise Manager Quality of Service (QoS)管理パフォーマンス・クラス詳細ページでのそのパフォーマンス・クラスのメトリック・グラフが正しくありません。リソース使用時間グラフおよびリソース待機時間グラフには、1つのサーバー・プールからのメトリックのみが表示されます。他のグラフには、すべてのサーバー・プールからのメトリックが正しく表示されます。
回避策: この不具合は、このタイプのパフォーマンス・クラスに関連する正しい管理または推奨アクションには影響しません。
Oracle Bug#12792222
この不具合は、Oracle Database QoS Managementによって管理されるCPUリソースの推奨事項に対するものです。サーバー上のすべてのインスタンスに対して構成されているCPUの数が、そのサーバーの物理CPUの数より少ない場合、割り当てられていない(空いている) CPUがOracle Database QoS Managementによって検出されず、構成されているCPUの数を増やすことを薦める推奨が行われません。データベースをホストしているスライスだけが、ターゲット・スライスに対するドナーとして考慮されます。割り当てられていないいずれかのCPUの追加が、最高ランクのCPU移動アクションである必要があります。
回避策: 各サーバーで各データベース・インスタンスに対して構成されているCPU数の合計が、物理的なCPUの数と同じであることを確認します。
Oracle Bug#10019209
この不具合は、クラスタ状態モニター(CHM)をサポートしているプラットフォームに当てはまります。Oracle Clusterware管理のデータベース・サービスが停止しているものの無効の状態ではない場合、そのサービスのホストであるサーバーのメモリーが過大割当ての状態であると検出されなければ、サービスはOracle Database QoS Managementにより起動されます。メモリーが過大割当てされている場合は、有効なサービスはすべて、たとえ手動で起動されていても停止されます。メモリーの過剰割当て状態(赤)からせ正常な状態(緑)に遷移するサービスのみを起動するというのが、望ましい動作です。サーバーが赤の状態にあるときに、サービスが手動で起動される場合、そのサービスは停止しないでください。
回避策: Oracle Enterprise Managerコンソールから、停止状態のままにするサービスを停止して無効にするか、QoS管理を無効にします。
Oracle Bug#7033772
Enterprise Manager Database Controlのアップグレード後に、Database Vault Administrator (DVA)が機能しません。
回避策: Database Controlのアップグレード後に、DVAを手動で再デプロイします。『Oracle Database Vault管理者ガイド』の付録C、Database Vault Administratorのデータベース・コンソールOC4Jコンテナへのデプロイに関する項で説明している手順を実行します。
Oracle Bug#8686258
Database Vaultの管理ページに次のメッセージが表示されるため、Database VaultのポリシーをOracle Enterprise Manager Database Controlで管理できません。
"OPERATOR TARGET" privilege does not exist. "You must have OPERATOR TARGET privilege to perform this operation."
回避策: Oracle Enterprise Managerを使用してDatabase Vaultのポリシーを管理するには、Database Vault管理者にEM管理者権限を割り当てる必要があります。EM管理者権限をDatabase Vault管理者に付与しない場合は、「Database Vault Administrator」ページを直接使用します。その他の情報は、『Oracle Database Vault管理者ガイド』を参照してください。
Oracle Bug#8341283
成功または失敗時に監査するように監査オプションが設定されている場合、DVSYS.AUDIT_TRAIL$
表のACTION_NAME
エントリに、失敗したレルム強制のRealm Authorization Audit
が表示されます。RETURNCODE
には、トリガーされた正しいエラー・コードが表示されます。
回避策: 違反が発生しているかどうかをRETURNCODE
値を使用して判断し、レルム強制またはコマンド・ルール強制によって監査が生成されたかどうかをACTION_NAME
列を使用して特定します。
Oracle Bug#9766628
emctl
コマンドが有効な結果を返しません。
回避策: emctl
コマンドはOracle Databaseホームから実行する必要があります。クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームからこのコマンドを呼び出さないでください。
Oracle Bug#8674920
クラスタ用Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseのインストール所有者が異なる場合は、Oracle ASMバイナリとOracle Enterprise Managerエージェント・バイナリの所有者も異なります。サポート・ワークベンチを起動すると、エラー・メッセージError Operation failed - Operation failed
が表示されます。これは、別のユーザーとしてOracle Enterprise Managerエージェントが実行されており、サポート・ワークベンチにOracle ASMターゲットの権限がないためです。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8350597
Database ControlがIPv6環境で実行されている場合、Database Controlを使用してExadataセルを監視できないため、Exadataセルをターゲットとして追加しないでください。
回避策: ありません。
Oracle Bug#9917299
インストール・キットで提供されているシードを使用してデータベースがインストールされていて、OLAPオプションが選択されていない場合、インストールの終了時またはしばらくしてから、OLAP Analytic WorkspaceおよびOLAP APIコンポーネントが無効と報告されます。
エラー・メッセージを除くと、これによるインスタンスの実行への影響は何もありません。
回避策: 次のいずれかを行います。
エラーを無視します。
OLAP (または問題のあるオプション)を有効にします。
OLAPを含まない独自のシード・データベースを作成して使用します。
Oracle Bug#9545221
ソース表がターゲット・スキーマの一部ではないマテリアライズド・ビューが有効なキューブまたはキューブ・ディメンションをインポートすると、「Object not found
」というエラーで失敗します。
回避策: インポートの前に失敗したオブジェクトに対するマテリアライズド・ビューを無効にし、ソース表が存在するようになったら再び有効にします。
Oracle Bug#10369108
管理者管理型データベースからポリシー管理型データベースに変換した後、データベース・パスワード・ファイルの更新が必要な場合があります。
回避策: データベース・パスワード・ファイルを更新するには、次の手順を実行します。
既存のパスワード・ファイルorapw$ORACLE_SID
を、管理者管理型データベースが実行されていたノードのorapw<db_unique_name>
にコピーします。
このファイルorapw<db_unique_name>
を、すべてのクラスタ・ノードの同じ場所にコピーします。
Oracle Bug#9301862
外部表コードがNFSによって提供されるディスク上の非常に大きいファイルを読み取るとき、時間とともに読取りのI/Oパフォーマンスが低下する場合があります。これは、NFSがファイルから読み取ったブロックをメモリーにキャッシュすることが原因です。これらのブロックは再度読み取られることがないので、キャッシュの維持に費やされる時間によってI/O操作が遅くなります。
回避策: (O_DIRECT
フラグを使用しない)現在の動作はデフォルトのままです。次に示す方法で、O_DIRECT
フラグの使用を有効にできます。
この不具合に対する修正コントロールを有効にし、次のコマンドを使用してON
に設定します。
ALTER SESSION SET "_fix_control"='9301862:ON';
修正コントロールを有効にすると、外部表コードはFILESYSTEMIO_OPTIONS
構成パラメータを調べて、DIRECTIO
またはSETALL
に設定されている場合は、読取り用にデータファイルを開くときに、ORACLE_LOADER
アクセス・ドライバでO_DIRECT
フラグを指定します。FILESYSTEMIO_OPTIONS
パラメータが設定されていない場合、または他の値に設定されている場合は、ユーザーが次のオプションを選択しないかぎり、アクセス・ドライバはO_DIRECT
の使用を試みません。
アクセス・ドライバで新しいIO_OPTIONS
句を使用して、直接I/Oを指定します。この句は、さらに大きなRECORDS
句の一部です。構文は次のとおりです。
IO_OPTIONS (DIRECTIO | NODIRECTIO)
DIRECTIO
を指定した場合、アクセス・ドライバはファイルを開くときにO_DIRECT
フラグを使用します。NODIRECTIO
を指定した場合、アクセス・ドライバはO_DIRECT
フラグを使用しません。IO_OPTIONS
によって指定されるアクションは、この不具合に対する_fix_control
の設定に関係なく実行されることに注意してください。
1番目のオプションがすべての外部表に対してO_DIRECT
の使用を有効にする方法であるのに対し、2番目のオプションでは特定の外部表に対してDIRECTIO
を使用することも、使用しないこともできます。
インストールとアップグレードに関する他の問題については、第3.1項「互換性、アップグレード、ダウングレードおよびインストール」も参照してください。
Oracle Bug#13362360
セキュア・シェル(SSH)設定でのプロトコル2限定モードの使用は動作保証されていません。
回避策: プロトコル1とプロトコル2の両方を処理するようにSSH構成ファイルを構成します。
Oracle Bug#13028836
現在のノードまたはローカル・ノード上でのみ、セキュア・シェル(SSH)設定コードによってユーザーのホーム・ディレクトリ権限が755に変更されます。
回避策: SSHがローカル・ノードで一部のSSH関連操作を行うにはこの権限が必要であるため、これは必要な動作です。
Oracle Bug#13012502
Oracle Database ClientまたはOracle Database Examplesソフトウェアで追加されたOracleホームをクローニングすると、データベースの作成に失敗します。
回避策: クローニング操作中に、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Linux』で指定されているとおりに権限付きのオペレーティング・システム・グループ(OSDBA_GROUP
とOSOPER_GROUP
)の値を入力します。
Oracle Bug#12930328
クラスタのノードによって中央のインベントリの場所が異なる場合、addnode.sh
ではクラスタのリモート・ノードのインベントリが正しく更新されません。
回避策: クラスタにノードを追加するには、クラスタのすべてのノードで中央のインベントリの場所が同じであることが必要です。addnode.sh
を実行する前に、そのようになっていることを確認してください。
Oracle Bug#12887720
アクセス制御リスト(ACL)をサポートしているファイル・システムは、Oracleソフトウェアのステージングに使用できません(使用すると、ステージング領域からアクセス制御リストをサポートしていない一時ディレクトリにファイルをコピーするときに、エラーが発生する場合があります)。ファイルをコピーする間にACL権限を保持できず、それが原因でコピーが失敗します。
回避策: ありません。
Oracle Bug#12719356
Oracle RACをインストールした後、インストール・ログ・ファイルに次のエラー・メッセージが記録されている場合があります。
OiiolLogger.addFileHandler:Error while adding file handler - Logs/remoteInterfaces<time>.log
回避策: ありません。このエラー・メッセージは無視しても問題ありません。
Oracle Bug#12711224
Oracle Universal Installer (OUI)が、ノードの再起動中、またはrootupgradeスクリプトの実行中にクラッシュした場合、OUIはアップグレード後のタスクを再開できません。
回避策: 次のタスクを手動で処理し、アップグレードを完了する必要があります。
11.2より前から11.2.0.3リリースにアップグレードしている場合:
インベントリの更新
Orace Net Configuration Assistant
自動ストレージ管理構成アシスタント
Enterprise Managerの構成アップグレード・ユーティリティ
Oracleクラスタ検証ユーティリティ
11.2以降から11.2.0.3リリースにアップグレードしている場合:
インベントリの更新
Enterprise Managerの構成アップグレード・ユーティリティ
Oracleクラスタ検証ユーティリティ
Oracle Bug#12635143
プロパティ・ファイル内のデフォルト・パスの不一致により、次の問題が発生します。
必要な認証ファイルをリモート・ボックスにコピーできない場合でも、Secure Shell (SSH)設定プロセスで成功メッセージが返されます。これは、SSH設定プロセスで使用される一部のバイナリ(例: SCPおよびSSH)が、指定されたデフォルトの場所(例: ssPaths_sol.properties
などのプラットフォーム固有ファイル)にない場合にのみ起こります。
プラットフォーム固有プロパティ・ファイル内でバイナリに指定されているデフォルトの場所の一部が不適切です。
回避策: 次の手順を実行して、前述のいずれかの問題を修正します。
インストールShiphomeパス/Disk1/stage/properties
にあるプロパティ・ファイルを、サーバー上の場所にコピーします。
パス・エラーのソースに応じて、ファイルssPaths_<
platform
>.properties
を開き、サーバー上の正しいパスの場所を指すようにファイル内の値を変更します。
次のコマンドをコールします(<unzipped_resource_directory_path>
は、プロパティ・ファイルのローカルの場所のパスです(ファイル名は含まない))。
./runInstaller -J-Doracle.sysman.prov.PathsPropertiesLoc=<unzipped_resource_directory_path>
Oracle Bug#8729326
11.2のClusterwareにアップグレードする場合、インストーラはASMCAをサイレント・モードで起動し、Oracle ASMをクラスタ用Oracle Grid Infrastructureホームにアップグレードします。11.1.0.7からアップグレードする際、Oracle ASMアップグレードはローリング方式で処理されます。前のバージョンのOracle ASMインスタンスは、ローリング方式以外の方法でアップグレードされ、Oracle ASMベースのデータベースは警告なしでバウンスされます。
回避策: すべてのノードでroot.sh
を実行してから、インストーラによるプロンプトを確認できる時点まで、データベースの停止を計画できます。この時点で、CRSはローリング方式でアップグレードされ、インストーラはASMCAをコールしてOracle ASMをアップグレードします。これにより、データベースはOracle ASMアップグレードの一部としてバウンスされます。
Oracle Bug#8666656
Oracleホーム(ORACLE_HOME
/oui/bin/runInstaller
)にあるOracle Universal Installer (OUI)のrunInstaller
スクリプトでは、11.2.0.1リリースのOracle Database、クラスタ用Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseクライアントをインストールできません。
回避策: それぞれの11.2.0.1.0製品メディアのOracle Universal Installerを使用して製品をインストールします。
Oracle Bug#8638708
Oracle Universal Installer (OUI)のデータベース構成「デスクトップ・クラス」を選択すると、リスナーおよびデータベース制御は、ホスト名として'localhost'
で構成されます。Oracle Enterprise Manager Database Controlのemctl
を使用したstart
およびstop
操作が失敗する場合があります。
回避策: 該当のホームでemctl
を使用するDatabase Controlの起動および停止操作では、ORACLE_HOSTNAME
環境変数を'localhost'
に設定します。
Oracle Bug#8407818
addNode.sh
を使用して、共有Oracle Databaseホームに新しいノードを追加すると、新しく追加したノードの/etc/oratab
に、addNode.sh
の実行元のソース・ノードに存在するソース・データベース名のエントリが入ります。DBCAを使用して新しいノードでデータベース・インスタンスが追加されると、新しいノードの/etc/oratab
ファイルにデータベース・エントリが入ります。
回避策: ソース・ノードからDBCAを起動して、新しいノードでデータベース・インスタンスを新しく追加する前に、エディタを使用して新しいノードで/etc/oratab
ファイルを開き、ソース・データベース名のエントリを削除します。
Oracle Bug#9880435
ウォレットのパスワードとディレクトリ・ユーザーのパスワードが異なる場合、Oracle Wallet Managerによるディレクトリ・サービスへのウォレットのアップロードは失敗します。
回避策: ウォレットとディレクトリ・ユーザーに同じパスワードを使用します。
Oracle Bug#16069266
トランスポータブル表領域(TTS)を使用してバイナリXMLデータを含んだ表をエクスポートまたはインポートする操作はサポートされていません。
回避策: Oracle Data Pumpの従来のパスを使用してデータを移動します。
Oracle Bug#12836913
JDK6のJavaストアド・プロシージャで独自のoracle.xdb.XMLType
コンストラクタを使用すると、「Invalid version of the XMLType
」というエラーが返される場合があります。
回避策: Javaストアド・プロシージャを使用しないようにします。または、JDK6のかわりにJDK5を使用します。
Oracle Bug#12834970
リリース11.2.0.3以降、MOVEXDB_TABLESPACE
およびREBUILDHIERARCHICALINDEX
プロシージャはDBMS_XDB
パッケージからDBMS_XDB_ADMIN
パッケージに移動されました。これらのプロシージャは、DBMS_XDB
パッケージでは使用できなくなりました。
回避策: ありません。
Oracle Bug#9586264
XMLQUERY
またはXMLTABLE
問合せを完全に最適化するには、OPTIMIZER_FEATURE_ENABLE
を11.1.0.6以降に設定する必要があります。
回避策: ありません。
Oracle Bug#8256753
1つのクライアント・マシンでのSCAN
およびEZCONNECT
を使用する接続を要求できるのは、特定のSCAN
リスナーの使用に対してです。したがって、ラウンドロビンDNSを使用してロード・バランシングを行うことはできません。
回避策: tnsnames.ora
で次のようにLOAD_BALANCE=on
を指定する構成を使用してデータベースに接続します。
ORCL = (DESCRIPTION = (LOAD_BALANCE=on) (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = stscan1)(PORT = 1521)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = srv.world) ) )