原典情報: $ORACLE_HOME/ord/im/admin/README.txt
目次
Oracle Multimediaでインストールされるユーザーおよび権限
Oracle Multimedia Mid-Tier Java APIの使用
リリース11.1では、Oracle interMediaはOracle Multimediaという名称に変更されました。機能は同じで、名称のみが変更されました。Oracle interMediaの呼称はOracle Multimediaとなりましたが、グラフィカル・ユーザー・インタフェースやコード・サンプルおよび11gリリース2 (11.2)のOracle Databaseドキュメント・ライブラリの関連ドキュメントでは、Oracle interMediaまたはinterMediaとして言及される場合があります。
本書では、Oracle Multimediaのリリース情報について説明します。
Oracle Multimediaを使用すると、Oracle Databaseは他のエンタープライズ情報と統合された形で、イメージや医療イメージおよび他のオブジェクト(DICOM)、オーディオ、動画データの格納、管理および取得が可能になります。Oracle Multimediaによって、Oracle Databaseの信頼性や可用性およびデータ管理を、従来の医療やインターネット、電子商取引およびメディアを駆使したアプリケーションにまで拡張できます。
Oracle Multimediaは、ストレージ、検索、メタデータ抽出および二次元の静的なビットマップ・イメージ処理のイメージ・サービスを提供します。イメージは、一般的な圧縮方式を使用して効率的に業界標準のデスクトップ・パブリッシング用のイメージ・フォーマットで格納されます。
Oracle Multimediaは、医療用イメージおよび他のDICOM(医療におけるデジタル・イメージングおよびコミュニケーション)データの格納、検索、メタデータ抽出、処理、書込み、適合性の検証、匿名化のDICOMサポートを提供します。
Oracle Multimediaは、一般的なオーディオやビデオのファイル形式の格納、検索、メタデータ抽出のためのオーディオおよびビデオ・サービスを提供します。
Oracle Multimediaについての最新情報およびOracle Multimediaのサンプルとプラグインの無料ダウンロードは、Oracle Technology NetworkのWebサイトのOracle Multimediaに関するセクションにアクセスしてください。URLは次のとおりです。
http://www.oracle.com/technology/products/multimedia/
Oracle Databaseには、詳細なオンライン・ドキュメントが用意されています。Oracle Multimediaのドキュメント更新については、Oracle Technology NetworkのWebサイトを確認してください。
このリリースでは、新しいJavadocの『Oracle Multimedia Mid-Tier Java API Reference』が用意されています。
Oracleロケータは、Oracleのロケーションに基づいたサービスを提供します。Oracleロケータについては、『Oracle Spatialユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。
この警告を無視して次の禁止行為のいずれかを行うと、データベース管理システムで内部エラーやセキュリティ違反になる可能性があります。
Oracle Multimediaは、データベース・ユーザーORDSYS、ORDPLUGINS、SI_INFORMTN_SCHEMAおよびORDDATAの下にインストールされます。これらのユーザーはデータベースのインストール時に作成されます。今後のリリースでは変更されることがあります。これらのユーザーは削除しないでください。
Oracle Multimediaロケータは、Oracle Spatialがインストールされていない場合、データベース・ユーザーMDSYSの下にインストールされます。このユーザーはデータベースのインストール時に作成されます。今後のリリースでは変更されることがあります。このユーザーは削除しないでください。
顧客がこれらのユーザーに接続したり、これらのユーザーやその内容を変更したりしないようにしてください。Oracle Multimediaが提供する関数やパッケージ、型、ビューおよびドキュメントは、Oracleによって予約されており、今後のリリースで変更されることがあります。
注意: ユーザー定義のパッケージをORDPLUGINSスキーマに追加できます。Oracle Multimediaの機能拡張については、『Oracle Multimediaユーザーズ・ガイド』を参照してください。
注意: ユーザー定義のDICOMデータ・モデルのドキュメントは、DICOMデータ・モデル・リポジトリAPIを使用して、ORDDATAスキーマに格納されます。データ・モデル・リポジトリへのドキュメントの挿入については、『Oracle Multimedia DICOM開発者ガイド』を参照してください。
Oracle Multimediaのインストールによって、Oracle Multimediaに必要な権限を持つユーザーORDSYS、ORDPLUGINS、SI_INFORMTN_SCHEMA、ORDDATAおよびMDSYSが作成されます。これらのユーザーはデフォルトのパスワードとともに作成されます。インストールによってアカウントがロックされ、デフォルトのパスワードは期限切れとして示されます。
インストール時のユーザーORDSYSのデフォルト・パスワードは'ORDSYS'で、ORDPLUGINS用は'ORDPLUGINS'、SI_INFORMTN_SCHEMA用は'SI_INFORMTN_SCHEMA'、ORDDATA用は'ORDDATA'、MDSYS用は'MDSYS'です。
注意: これらのユーザー・アカウントに直接ログインすることはお薦めしません。
インストール・プロセスによって、ユーザー・グループPUBLICには、ORDSYS、ORDPLUGINS、SI_INFORMTN_SCHEMAおよびMDSYSの各スキーマにインストールされたOracle Multimediaパッケージおよびオブジェクトに対するEXECUTE権限が付与されます。
このリリースで導入された新しいデータベース・セキュリティ対策では、Oracle Multimediaアプリケーションにメディア・コンテンツのHTTPソースを使用した追加の構成手順が必須となります。メディア列にHTTPソースが含まれるかどうかを判断するには、次の問合せを実行できます。この問合せでは、表名がMEDIA_TABLEで列名がMEDIA_COLUMNであると想定します。
SELECT count(*) FROM MEDIA_TABLE m WHERE m.MEDIA_COLUMN.source.srcType = 'HTTP' AND m.MEDIA_COLUMN.source.local IS NOT NULL AND m.MEDIA_COLUMN.source.local <> 1
Oracle Multimediaは、PL/SQLパッケージのUTL_HTTPを使用して、HTTPソースのメディア・コンテンツにアクセスします。ネットワーク接続がリモート・ホストに作成されるようにするには、アプリケーション・ユーザーに権限を付与する必要があります。たとえば、ユーザーSCOTTにホストwwww.oracle.com:80にあるHTTPコンテンツへのアクセス権を付与するには、データベース管理者は次を実行します。
SQL> REM Creates a new ACL and adds SCOTT the privilege to the ACL to make SQL> REM TCP connections SQL> EXECUTE DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('acl_for_oracle.xml', - > 'ACL for www.oracle.com', 'SCOTT', TRUE, 'connect')
SQL> REM Assigns the new ACL to www.oracle.com for TCP/IP port 80 (HTTP) SQL> EXECUTE DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('acl_for_oracle.xml', - > 'www.oracle.com', 80)
SQL> REM Commits to make the ACL take effect SQL> COMMIT
ネットワーク・アクセスのための権限の構成の詳細は、DBMS_NETWORK_ACL_ADMINおよびUTL_HTTPパッケージのドキュメントを参照してください。
Oracle Databaseの以前のリリースからデータベースをアップグレードする際、ソース・データベースで検出された場合はOracle Multimediaは自動的にアップグレードされます。手順の詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。
Oracle MultimediaはOracle Databaseとともにインストールおよび構成されます。Oracle Multimediaを手動で構成する必要がある場合、この項の手順に従ってください。
1 インストールの決定事項 2 インストール前の手順 3 インストールの手順
インストールの手順によって、ユーザーORDSYS、ORDPLUGINS、SI_INFORMTN_SCHEMA、ORDDATAおよびMDSYSが作成されます。これらのユーザーは、Oracle Multimediaに必要な権限を使用して作成されます。
決定事項1: Oracle Multimediaユーザー(ORDSYS、ORDPLUGINS、SI_INFORMTN_SCHEMAおよびORDDATA)にどの表領域を使用するか、およびOracle Spatial/Oracle Multimediaのロケーション・サービス・ユーザー(MDSYS)にどの表領域を使用するかを決定します。両方にSYSAUX表領域を使用することをお薦めします。
システムへのインストール手順および環境のセットアップ手順については、使用するオペレーティング・システム向けのインストレーション・ガイドを参照してください。
Oracle Multimediaを手動でインストールして構成する前に、次のインストール前のタスクを実行してください。
2.1 PL/SQL、Oracle JVM、Oracle XMLデータベースおよびOracle XDKを含む、Oracle Databaseをインストールします。
2.2 データベースを作成します。
2.3 データベースを起動します。
2.4 必要なソフトウェアがインストール済で有効なことを検証します。
必要なソフトウェアが正しくインストールされているか検証するには、SQL*Plusを実行してSYSDBAとして接続し、次の問合せを入力します。
SQL> select version, status from dba_registry where comp_id='JAVAVM'; SQL> select version, status from dba_registry where comp_id='XDB'; SQL> select version, status from dba_registry where comp_id='XML';
バージョンが正しく、ステータスの値が'VALID'かどうか確認します。
次の必須の構成手順を実行します。これらの手順は、手動でOracle Multimediaを構成する場合にのみ必須です。Database Configuration Assistantを使用する場合、これらの手順を実行する必要はありません。
これらの手順での<ORACLE_HOME>という表記は、Oracleホーム・ディレクトリを表します。
3.1 Oracle Universal Installerを使用して、Oracle Multimediaを構成するファイルをシステムにインストールします。
3.2 ユーザーを作成して、適切な権限を付与します。
SQL*Plusを起動してSYSDBAとして接続します。
Oracle Multimedia表領域およびOracleロケーション・サービスの表領域の2つのパラメータを使用して、ordinst.sqlを起動します。
SQL> @<ORACLE_HOME>/ord/admin/ordinst.sql SYSAUX SYSAUX (Linux/UNIXの場合) @<ORACLE_HOME>\ord\admin\ordinst.sql SYSAUX SYSAUX (Windowsの場合)
3.3 Oracle Multimediaの型およびパッケージをインストールします。
SQL*Plusを起動してSYSDBAとして接続します。
catim.sqlを起動します。
SQL> @<ORACLE_HOME>/ord/im/admin/catim.sql (Linux/UNIXの場合) @<ORACLE_HOME>\ord\im\admin\catim.sql (Windowsの場合)
これらの必須のインストール手順が完了したら、Oracle Multimediaを使用する準備ができました。
Oracle Multimediaのインストールまたはアップグレードの後に、Oracle Multimedia検証プロシージャを起動することによりOracle Multimediaを検証できます。
Oracle Multimedia検証プロシージャを実行するには、SYSDBAとして接続し、プロシージャvalidate_ordimを次のように実行します。
SQL*Plusを起動してSYSDBAとして接続します。
SYS.validate_ordimを実行します。
SQL> execute SYS.validate_ordim;
検証プロシージャによって、Oracle Multimediaが有効な場合は、メッセージが表示されないままOracle Multimediaのレジストリ・エントリが'VALID'に設定されます。無効なオブジェクトが検出された場合、検証プロシージャによって無効な最初のオブジェクトがいくつかリストされ、レジストリ・エントリが'INVALID'に設定されます。
Oracle Multimediaのレジストリ・エントリに問い合せるには、SQL*Plusを実行してSYSDBAとして接続し、次の問合せを入力します。
SQL> select version, status from dba_registry where comp_id='ORDIM';
バージョンが正しく、ステータスが'VALID'かどうかを確認します。
Oracle Multimediaをインストールした後は、Oracle Multimediaのサンプル・アプリケーションを実行できます。サンプル・アプリケーションは、Oracle Technology NetworkからダウンロードできるOracle Database Examplesメディアに含まれています。
これらの手順での<ORACLE_HOME>という表記は、Oracleホーム・ディレクトリを表します。
Oracle Database Examplesメディアをインストールした後に、Oracle Multimediaのサンプル・アプリケーションは次のディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/im/demo (Linux/UNIXの場合) <ORACLE_HOME>\ord\im\demo (Windowsの場合)
Oracle Multimedia Javaサンプル・アプリケーションについては、次の場所にあるREADME.txtファイルを参照してください。
<ORACLE_HOME>/ord/im/demo/java/README.txt (Linux/UNIXの場合) <ORACLE_HOME>\ord\im\demo\java\README.txt (Windowsの場合)
Oracle Multimedia ORDImage OCIサンプル・アプリケーションについては、次の場所にあるREADME.txtファイルを参照してください。
<ORACLE_HOME>/ord/img/demo/README.txt (Linux/UNIXの場合) <ORACLE_HOME>\ord\img\demo\README.txt (Windowsの場合)
Oracle Multimedia Java Servlet Photo Albumのサンプル・アプリケーションについては、次の場所にあるREADME.txtファイルを参照してください。これは、ServletおよびJSP向けのOracle Multimedia Java APIを使用してJava servletからマルチメディア・データをアップロードしたり、取得する様子を説明しています。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/servlet/README.txt (Linux/UNIXの場合) <ORACLE_HOME>\ord\http\demo\servlet\README.txt (Windowsの場合)
Oracle Multimedia JavaServer Pages Photo Albumのサンプル・アプリケーションについては、次の場所にあるREADME.txtファイルを参照してください。これは、ServletおよびJSP向けのOracle Multimedia Java APIを使用したJSPからマルチメディア・データへのアップロードおよび取得について説明しています。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/jsp/README.txt (Linux/UNIXの場合) <ORACLE_HOME>\ord\http\demo\jsp\README.txt (Windowsの場合)
Oracle Multimedia PL/SQL Web Toolkit Photo Albumのサンプル・アプリケーションについては、次の場所にあるREADME.txtファイルを参照してください。これは、Oracle PL/SQL Web ToolkitおよびOracle PL/SQL Gatewayを使用したマルチメディアへのアップロードおよび取得について説明しています。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/plsqlwtk/README.txt (Linux/UNIXの場合) <ORACLE_HOME>\ord\http\demo\plsqlwtk\README.txt (Windowsの場合)
PL/SQL Gateway用Oracle Multimedia Code Wizardについては、次の場所にあるSQLスクリプトのサンプルおよびREADME.txtファイルを参照してください。これは、PL/SQL Gateway用のPL/SQLプロシージャを作成して、Oracle Multimediaオブジェクト型のいずれかを使用して、データベースに格納されたメディア・データをアップロードしたり、取得したりできるツールのサンプルです。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/plsgwycw (Linux/UNIXの場合) <ORACLE_HOME>\ord\http\demo\plsgwycw (Windowsの場合)
Oracle Multimediaは、Oracle Multimedia機能をインストールしてOracle Databaseをダウングレードすると、自動的にダウングレードされます。手順の詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。
警告
Oracle Database 11gリリース2(11.2)からソース・リリースにダウングレードしないことを確認するまでは、DICOMデータ・モデル・リポジトリを変更しないでください。
データベースのアップグレード後にOracle Multimedia DICOMデータ・モデル・リポジトリに加えられた変更(ドキュメントの挿入や削除など)は、データベースのダウングレード後に失われます。
Oracle Multimediaには、インストール削除用のスクリプトが付属しています。Oracle Multimediaに依存するコンポーネントがインストールされていないことを確認するために、データベース・コンポーネントの削除用スクリプト(catcmprm.sql)を使用してOracle Multimediaの削除用スクリプトを起動してください。
Oracle Multimediaを削除するには、次の手順に従います。
SQL*Plusを起動してSYSDBAとして接続します。
Oracle Multimediaに依存する他のコンポーネントがインストールされていなければ、パラメータORDIMによりコンポーネント削除用のスクリプト、catcmprm.sqlを起動して、Oracle Multimediaを削除します。
-> SQL> @<ORACLE_HOME>/rdbms/admin/catcmprm.sql ORDIM (Linux/UNIXの場合) @<ORACLE_HOME>\rdbms\admin\catcmprm.sql ORDIM (Windowsの場合)
Oracle SpatialなどOracle Multimediaに依存するコンポーネントがインストールされている場合、次のメッセージが表示されて、Oracle Multimediaの削除用スクリプトは起動しません。
ORDIMには次の依存関係があるため、削除できません。 コンポーネント: SDOネームスペース: SERVER
依存するコンポーネントがインストールされていない場合、Oracle Multimediaの削除用スクリプトによって、Oracle Multimediaが使用されているかどうかがチェックされます。Oracle Multimediaが使用されているかどうかを示すメッセージが表示されます。次に例を示します。
Oracle Multimediaは使用されていません
または
Oracle Multimediaオブジェクト型が使用されています
この場合、次の確認を求められます。
Oracle Multimediaを削除してよろしいですか(Y/N):
回答の最初の文字が'Y'または'y'の場合、使用されているかどうかに関係なくOracle Multimediaは強制的に削除されます。
Oracle Multimedia Java APIを使用するには、Javaプログラムをコンパイルおよび実行できるように、使用するJava環境が正しく設定されている必要があります。さらに、次のセットアップが必要です。
環境変数CLASSPATHを指定して、次のOracle Javaライブラリを含める必要があります。Oracle Multimedia Java APIライブラリ、Oracle JDBCライブラリ、XDB Javaクラス・ライブラリおよびXML Java APIライブラリ(DICOM機能またはOracle Multimediaメタデータ抽出を使用している場合)、Oracle Multimedia DICOM Java APIライブラリ(DICOM機能を使用している場合)。
servletやJSPアプリケーションを記述している場合、ServletおよびJSPライブラリ用のOracle Multimedia Java APIライブラリを含める必要もあります。Oracle Javaライブラリは次の場所にあります。
Unix: JDK 5 or later: <ORACLE_HOME>/ord/jlib/ordim.jar <ORACLE_HOME>/jdbc/lib/ojdbc5.jar <ORACLE_HOME>/rdbms/jlib/xdb.jar (for DICOM and metadata extraction) <ORACLE_HOME>/lib/xmlparserv2.jar (for DICOM and metadata extraction) <ORACLE_HOME>/ord/jlib/orddicom.jar (for DICOM only) <ORACLE_HOME>/ord/jlib/ordhttp.jar (for servlets and JSP only) <ORACLE_HOME>/jlib/orai18n.jar (optional, see note)
Windows: JDK 5 or later: <ORACLE_HOME>\ord\jlib\ordim.jar <ORACLE_HOME>\jdbc\lib\ojdbc5.jar <ORACLE_HOME>\rdbms\jlib\xdb.jar (for DICOM and metadata extraction) <ORACLE_HOME>\lib\xmlparserv2.jar (for DICOM and metadata extraction) <ORACLE_HOME>\ord\jlib\orddicom.jar (for DICOM only) <ORACLE_HOME>\ord\jlib\ordhttp.jar (for servlets and JSP only) <ORACLE_HOME>\jlib\orai18n.jar (optional, see note)
他に必要な可能性のあるJavaライブラリについての情報は、JDKドキュメントを参照してください。
注意: クライアント・アプリケーションとデータベース間でNLSキャラクタ・セットの変換が必要な場合、ファイルorai18n.jarをCLASSPATH変数に含める必要があります。NLSキャラクタ・セット変換の詳細は、『Oracle Database JDBC開発者ガイドおよびリファレンス』を参照してください。NLSキャラクタ・セットの変換が必要ではあるが、適切なライブラリが指定されていない場合、16進でエンコードされた文字列としてOracle Multimediaオブジェクト型のキャラクタ・ベース属性が返されることがあります。
JDBC OCIドライバを使用している場合は、JDBC OCI共有ライブラリの場所を変数LD_LIBRARY_PATH(LinuxまたはUNIXの場合)または変数PATH(Windowsの場合)で指定する必要があります。
注意: このライブラリ・パスは共有であるため、SQL*Plusなど他のクライアント・アプリケーションを使用可能にするために、以前に指定されている可能性もあります。
Unix: <ORACLE_HOME>/lib (for libocijdbc11.so) Windows: <ORACLE_HOME>\bin (for ocijdbc11.dll)
Oracle Multimedia Mid-Tier Java APIを使用するには、Javaプログラムをコンパイルおよび実行できるように、使用するJava環境が正しく設定されている必要があります。さらに、次のセットアップが必要です。
環境変数CLASSPATHを指定して、次のOracle Javaライブラリを含める必要があります。Oracle Multimedia Java APIライブラリ、Oracle Multimedia Mid-Tier Java APIライブラリ、Oracle Multimedia DICOM server-side JAVAライブラリ、XML Java APIライブラリ。Oracle Javaライブラリは次の場所にあります。
Unix: <ORACLE_HOME>/ord/jlib/ordim.jar <ORACLE_HOME>/ord/jlib/orddcmmt.jar <ORACLE_HOME>/ord/jlib/ordimdcm.jar <ORACLE_HOME>/lib/xmlparserv2.jar
Windows: <ORACLE_HOME>\ord\jlib\ordim.jar <ORACLE_HOME>\ord\jlib\orddcmmt.jar <ORACLE_HOME>\ord\jlib\ordimdcm.jar <ORACLE_HOME>\lib\xmlparserv2.jar
他に必要な可能性のあるJavaライブラリについての情報は、JDKドキュメントを参照してください。
ユーザー定義のマッピング・ドキュメントに関連付けられているカスタム・メタデータXMLスキーマを、ローカル・スキーマとしてOracle XML DBに登録できるようになりました。他のユーザーがカスタム・メタデータXMLスキーマを検証に使用できないようにするには、ローカル・スキーマとしてOracle XML DBに登録します。または、他のユーザーがカスタム・メタデータXMLスキーマに対して検証を実行できるようにするには、グローバル・スキーマとしてOracle XML DBに登録します。
検証がオンの状態(プリファレンス値VALIDATE_METADATAがtrue)でextractMetadata()操作が実行され、現行ユーザーがマッピング・ドキュメント内のメタデータ・ネームスペースを使用できない場合は、ORA-53259エラーが発生します。
createDicomImage()プロシージャに対する入力であるソース・コンテンツがDICOMコンテンツの場合、結果の宛先DICOMコンテンツには、このプロシージャに対する入力であったメタデータのみが含まれます。このように、宛先DICOMコンテンツでは、ソースDICOMコンテンツのメタデータが削除され、入力であったメタデータで置換されます。
一部の顧客には、値が32KBを超えるタグの抽出が必要でした。このため、XML_SKIP_ATTRプリファレンスの最大値が32767から2^32-1に変更されています。
Oracle Multimedia DICOMでは、すべてのAPIで、無効なUID値がデフォルトで抽出および処理されるようになりました。以前のバージョンのOracle Multimediaでは、無効なUID値が含まれたDICOMコンテンツからメタデータを抽出する際に、無効なUID値は表示されないまま無視されていました。
CONFORMANCE_LEVELプリファレンス・パラメータの有効な値は、leastConform、ignoreExceptionおよびmostConformです。デフォルト値はignoreExceptionです。
<recordVersion>タグがオプションとなるように、IPTC-IIMメタデータ・スキーマが変更されました。このタグは以前は必須で、このタグがイメージにない場合は、XMLメタデータ・ドキュメントが生成されませんでした。これは、ORDSYS.ORDImageのgetMetadata()メソッドに影響します。この修正は、Oracle Bug#6934848によって要求されました。
<GPSVersionID>要素タグがオプションとなるように、EXIFメタデータ・スキーマが変更されました。このタグは以前は必須で、このタグがイメージにない場合は、<GpsIfd>要素が生成されませんでした。これは、ORDSYS.ORDImageのgetMetadata()メソッドに影響します。
Oracle Multimedia MP4パーサーが、MSNV atomで始まる標準以外のMP4ビデオ・ファイルを解析できるように強化されました。これにより、Oracle Bug#6342823が修正されました。
Oracle Multimedia Quicktimeパーサーが、ファイル・タイプatomをヘッダーに持つ新バージョンのQuicktimeビデオを解析できるように修正されました。これにより、Oracle Bug#7196021が修正されました。
"VALUE_LOCATOR_T"型の任意のXMLタグがあらゆるキャラクタを持てるように、データ型スキーマが修正されました。以前はVALUE_LOCATOR_T型にはパターンの制限があり、ロケータのパスに特定のキャラクタ以外は使用できませんでした。これは、ORDSYS.ORD_DICOM_ADMINパッケージのinsertDocument()メソッドに影響します。
また、DATASET_T型の任意のXMLタグがオプション(minOccurs='0')となるようにデータ型スキーマも変更されています。以前は、DATASET_T型のすべてのXMLタグがXMLメタデータ・ドキュメントに存在する必要があり、存在しなければスキーマ検証エラーになっていました。これは、ORDSYS.OrdDicomオブジェクトおよびORDSYS.ORD_DICOMパッケージのextractMetadata()メソッドに影響します。
最後に、すべてのデータ型でオプションの属性numberが使用できるようにデータ型スキーマが修正されています。複数の値を持つDICOM属性の場合、XMLメタデータ・ドキュメントの各データ型のnumber属性を使用して、複数の値の順序を指定します。これは、ORDSYS.OrdDicomオブジェクトのsetProperties()メソッドおよびextractMetadata()メソッド、ORDSYS.ORD_DICOMパッケージのextractMetadata()関数に影響します。
このリリースでは、キャラクタ: 「()[]{}$#*」から構成されるプライベート属性定義者名を含むDICOMファイルの処理がサポートされています。これらのキャラクタを使用してプライベート属性定義者を参照するDICOMメタデータを参照するために、このリリースではDICOM構成ドキュメントで使用される値ロケータの構文が拡張され、こうした定義者の表現が使用できるようになりました。
DICOM構成ドキュメントの管理の詳細は、『Oracle Multimedia DICOM開発者ガイド』の第10章、第11章および第12章を参照してください。値ロケータの構文の詳細は、『Oracle Multimedia DICOM開発者ガイド』の第10章を参照してください。この修正は、Oracle Bug#8250789によって要求されました。
OBのVRがPixel Data(7FE0,0010)以外のタグで定義されている属性値を受け入れるために、バイナリDICOMファイルの解析でのデフォルトの動作が緩和されました。パーサーでこうした属性値が検出された場合、エラーではなく警告が発行されるようになりました。この修正は、Oracle Bug#7629948によって要求されました。
DICOMメタデータ抽出によって、不正なキャラクタを持つXMLドキュメントが作成されることがありました。この操作は、エラー「LPX-00216: 文字が無効です」で失敗していました。無効なXMLキャラクタを持つ入力データは、メタデータ・ドキュメントから除外されるようになりました。この修正は、Oracle Bug#7615475によって要求されました。
イメージprocess()メソッドおよびprocessCopy()メソッドに、新しいイメージ処理演算子SHARPENが追加されました。この演算子を使用して、イメージを鮮明にすることができます。この新機能はOracle Bug#6445241によって要求されました。鮮明化の演算子は、オプションでイメージの拡大縮小とともに使用することもできます。イメージの鮮明化で最高の画質を達成するには、この演算子をイメージの拡大縮小とともに使用することをお薦めします。
イメージprocess()メソッドおよびprocessCopy()メソッドに、新しいイメージ処理演算子transparencyFillColorが追加されました。この演算子を使用して、PNG形式のイメージの透過領域を指定した色で塗りつぶすことができます。この新機能はOracle Bug#7678517によって要求されました。演算子transparencyFillColorは、オプションで他のイメージ処理用演算子とともに使用できます。
イメージprocess()メソッドおよびprocessCopy()メソッドに、新しいイメージ処理演算子nometadataが追加されました。この演算子を使用して、最小のサムネイル・イメージを作成するために、サムネイル・イメージの作成時にメタデータを削除できます。
サポートされているあらゆるイメージにイメージまたはテキストの透かしを追加する、新しいapplyWatermark()メソッドがOracle Multimediaに用意されています。
CMYKコンテンツ形式でピクセル・データが格納されているTIFFとJFIFイメージで、setProperties()、process()およびprocessCopy()の各メソッドがサポートされるようになりました。処理中に、標準の式に基づいてCMYKデータは標準のRGBデータに変換されます。
BLOBやローカル・ファイルのような他のソースからオブジェクトを作成するために、新しいコンストラクタ関数がORDSYS.ORDAudio、ORDSYS.ORDDoc、ORDSYS.ORDImageおよびORDSYS.ORDVideoオブジェクト型に追加されました。
DICOM属性のどの部分でも抽出できるようになりました(たとえば、Patient Name属性のLast Nameの部分のみの抽出など)。さらに、Oracle Multimediaでユーザーやアプリケーションの要求に応じて、最初にDICOMコンテンツからすべてのDICOM属性を抽出せずに、DICOMメタデータ属性のサブセットの抽出が可能になりました。
Oracle Multimedia DICOM制約定義に、次の機能拡張が追加されました。
制約定義内の再帰コールがサポートされるようになりました。
1つの述語ですべてのコンポーネントの反復を可能にするために、ワイルドカード・キャラクタ構文が追加されました。
Oracle Multimedia DICOMに、次の機能拡張が追加されました。
DEFLATE転送構文のサポートが追加されました。
RLE圧縮がサポートされるようになりました。
マルチビットのモノクロのRAWコンテンツがサポートされるようになりました。
YBR光解釈がサポートされるようになりました。
DICOMからAVIへの変換、DICOMからMPEGへの変換がサポートされるようになりました。
DICOMにカプセル化されたMPEG形式がサポートされるようになりました。
Oracle Multimedia DICOMで、ORDDATAスキーマのOracle Data Pumpインポートおよびエクスポート・ユーティリティを使用して、DICOMデータ・モデル・リポジトリのインポートおよびエクスポート操作がサポートされるようになりました。DICOMデータ・モデル・リポジトリは、インポートやエクスポート操作から除外されないORDDATAスキーマに格納されます。
ORD_DICOM_ADMINデータ・モデル・リポジトリAPIに、データ・モデル・リポジトリとZIPアーカイブ・ファイル間で、ドキュメントのセットをエクスポートおよびインポートするプロシージャが含まれるようになりました。
Oracle Multimedia Mid-Tier Java APIを使用して、ユーザーはOracle Databaseの外でDICOMメタデータを抽出するための、Javaアプリケーションを作成可能になります。DICOMメタデータ属性のパーティショニングを円滑にするには、データがデータベースにロードされる前にパーティションされた属性を抽出することが理想的です。Oracle Multimedia Mid-Tier Java APIは、ユーザーがこのメタデータをデータがロードされる前に抽出できるようにします。
SPECIFIC_CHARACTER_SETタグ(00080005)を持たないDICOMファイルの文字列は、デフォルトではASCIIキャラクタ・エンコーディングを使用してデコードされます。この動作は、代替のキャラクタ・セットを指定する<SPECIFIC_CHARACTER_SET>タグを持つプリファレンス・ドキュメントを追加することによって上書きできます。詳しい情報は、『Oracle Multimedia DICOM開発者ガイド』を参照してください。この動作は、Oracle Bug#7670599によって要求されました。
Oracle Multimedia Javaクラス・リリース8.1.7を使用している場合は、Oracle Databaseをインストールした後にJavaアプリケーションを再コンパイルする必要があります。
再コンパイルしない場合、新しいordimライブラリを使用するときにOrdImageBase、OrdAudioBaseまたはOrdVideoBaseで次のようなエラーが発生することがあります。
java.lang.NoSuchMethodError: oracle.ord.im.OrdImageBase: method getUpdateTime()Ljava/sql/Timestamp; not found at ord89.main(ord89.java:32)
Servletバイナリ出力ストリームへのアクセスのサポートに、JSPエンジンは不要です。このため、すべてのJSPエンジンが、OrdHttpJspResponseHandlerクラスを使用したJavaServerページからのマルチメディア・データの配信をサポートしているわけではありません。JavaServerページからのマルチメディア・データ配信の詳細は、『Oracle Multimedia Servlets and JSP Java API Reference』を参照してください。
CONFORMANCE_LEVELプリファレンス・パラメータは、DICOMコンテンツの処理時に、Oracle Multimedia DICOMで無視されるまたはレポートされるエラーと例外のタイプを指定するために使用します。次のXMLフラグメントは、プリファレンス・ドキュメントでこのプリファレンス・パラメータを定義する方法を示しています。
<PREFERENCE_DEF> <PARAMETER>CONFORMANCE_LEVEL</PARAMETER> <DESCRIPTION> Ignore selected exceptions. </DESCRIPTION> <VALUE>ignoreException</VALUE> </PREFERENCE_DEF>
有効な値は、leastConform、ignoreExceptionおよびmostConformです。デフォルトはignoreExceptionです。
デフォルト値のignoreExceptionは、すべての関数に対して、プリファレンス・パラメータIGNORED_EXP_LISTで指定した例外のタイプを無視するように指示します。
値leastConformは、すべての関数に対して、DICOMコンテンツの処理を最大化するために、エラーと例外を無視するように指示します。
値をmostConformに設定した場合は、DICOM標準に準拠しないDICOMコンテンツが検出されると、すべての関数で例外が発生します(DICOM標準で許容されている下位互換性のケースは、この動作の対象になりません)。
詳細は、プリファレンス・ドキュメント・スキーマ(<ORACLE_HOME>の下のord/xml/xsdディレクトリにあるordcmpf.xsd)を参照してください。
IGNORED_EXP_LISTプリファレンス・パラメータは、DICOMコンテンツの処理時に、Oracle Multimedia DICOMで無視される例外のタイプを指定するために使用します。このプリファレンス・パラメータは、CONFORMANCE_LEVELプリファレンス・パラメータの値がignoreExceptionに設定されている場合のみ有効です。
次のXMLフラグメントは、プリファレンス・ドキュメントでこのプリファレンス・パラメータを定義する方法を示しています。
<PREFERENCE_DEF> <PARAMETER>IGNORED_EXP_LIST</PARAMETER> <DESCRIPTION> Do not throw exceptions if: mandatory attributes are missing from the DICOM content (MISSING_ATTR), the DICOM file magic number "DICM" is missing (MISSING_MAGIC), an attribute has an invalid value representation value (INVALID_VR), an attribute has an incorrect value multiplicity (INVALID_VM), or a DICOM Part 10 file contains invalid data (PARSE_ERR). </DESCRIPTION> <VALUE>MISSING_ATTR MISSING_MAGIC INVALID_VR INVALID_VM PARSE_ERR</VALUE> </PREFERENCE_DEF>
詳細は、プリファレンス・ドキュメント・スキーマ(<ORACLE_HOME>の下のord/xml/xsdディレクトリにあるordcmpf.xsd)を参照してください。
createDicomImage()プロシージャに対する入力であるソース・コンテンツがDICOMコンテンツの場合、結果の宛先DICOMコンテンツには、このプロシージャに対する入力であったメタデータのみが含まれます。このように、宛先DICOMコンテンツでは、ソースDICOMコンテンツのメタデータが削除され、入力であったメタデータで置換されます。
一部の顧客には、値が32KBを超えるタグの抽出が必要でした。このため、XML_SKIP_ATTRプリファレンスの最大値が32767から2^32-1に変更されています。
パフォーマンスを最大にするためにsetProperties()メソッドを最初にコールする処理は、getAttributeByName()とgetAttributeByTag()を除くすべてのオブジェクト・メソッドで必要なくなりました。ただし、getAttributeByName()オブジェクト・メソッドとgetAttributeByTag()オブジェクト・メソッドをコールする場合は、その前にsetProperties()メソッドをコールすることを引き続きお薦めします。
MANDATE_ATTR_TAGS_IN_STLプリファレンス・パラメータの値は、setProperties()メソッドのコール後のextractMetadata()およびisConformanceValid()メソッドのパフォーマンスに影響を与えなくなりました。
ユーザー定義のマッピング・ドキュメントに関連付けられているカスタム・メタデータXMLスキーマを、ローカル・スキーマとしてOracle XML DBに登録できるようになりました。他のユーザーがカスタム・メタデータXMLスキーマを検証に使用できないようにするには、ローカル・スキーマとしてOracle XML DBに登録します。または、他のユーザーがカスタム・メタデータXMLスキーマに対して検証を実行できるようにするには、グローバル・スキーマとしてOracle XML DBに登録します。
検証がオンの状態(プリファレンス値VALIDATE_METADATAがtrue)でextractMetadata()操作が実行され、現行ユーザーがマッピング・ドキュメント内のメタデータ・ネームスペースを使用できない場合は、ORA-53259エラーが発生します。
この情報は、現時点でのOracle Multimediaエンジニアリングの最善の理解を表します。イメージ処理の制限の特性解析は継続して行われており、情報の更新につながる可能性があります。更新情報は、次のアドレスにあるOracle Technology NetworkのWebサイトのOracle Multimediaに関するセクションに掲載されます。
http://www.oracle.com/technology/products/multimedia/
この項では、Oracleデータベース内でのサイズの大きいイメージの管理機能および制限について説明します。特に、イメージの格納と処理の制限について解説します。
現実的には、データベース格納構造内(BLOB)とデータベース格納構造外(BFILE)のどちらにおいても、Oracle Multimediaが格納して取得可能なイメージ・コンテンツにサイズの制限はありません。Oracle Multimediaは、BLOB格納の場合で最大サイズ128TB、BFILE格納で4GBまで個々のイメージを管理できます。
注意: ほとんどのイメージ・ファイル形式では、4GBを超えるサイズのファイルはサポートされていません。
サイズの大きいイメージの格納と取得に加えてOracle Multimediaは、最大20億ピクセルまたは最大解像度46000x46000のイメージの高さや幅、圧縮形式、などのイメージ属性を抽出できます。メタデータの抽出がサポートされているあらゆるイメージについて、Oracle Multimediaは格納が可能なすべてのサイズのイメージの埋込みメタデータ(IPTC-IIM、EXIF、XMP)を抽出、管理できます。Oracle Multimediaは、格納が可能なサポートされているすべてのDICOMに対して、メタデータの抽出、適合性チェック、匿名コピーの生成、更新済メタデータを持つ新しいDICOMオブジェクトの生成を行うことができます。
Oracle Multimediaは、イメージ・コンテンツを変更するイメージ処理機能を提供します。たとえば、イメージを拡大して切り取ったり、異なるファイル形式に変換できます。イメージに処理には、Oracle Multimediaがイメージのピクセル値を解釈する必要があり、これは通常プロセッサとメモリーを重点的に使用します。結果として、Oracle Multimediaは正常に格納できるイメージを正しく処理できないことがあります。Oracle Multimediaが処理可能なイメージの最大サイズは、イメージ形式とシステムのプラットフォームによって異なります。
表1は、Oracle Multimediaが32ビットのプラットフォーム上で処理できる様々な形式のイメージの最大サイズを、幅と高さのピクセル寸法で表したものです。表2は、64ビット・プラットフォームにおける同じ制限を示します。
表3は、Oracle Multimediaが32ビットのプラットフォーム上で処理できるDICOMイメージ形式のイメージの最大サイズを、幅と高さのピクセル寸法で表したものです。表4は、64ビット・プラットフォームにおける同じ制限を示します。
これらの4つの表では、3300x3300の制限は、幅と高さの積が3300と3300の積(10890000)以下のすべてのイメージが処理可能であることを意味します。
注意: これらの4つの表の値は、控えめな制限です。必要な領域がイメージ形式やコンテンツ形式、圧縮形式の作用であることも、将来の製品開発の取組みについても反映されていません。たとえば、これらの4つの表にあるサイズよりも大きいモノクロまたはグレースケールのイメージ処理が可能な場合もあります。
イメージ形式 デコーディング(読取り) エンコーディング(書込み) BMP 4700 x 4700 無制限(リソースの制約に依存) FPIX 4700 x 4700 書込みサポートなし GIFF 8000 x 8000 4700x4700 JFIF 46000 x 46000 4700x4700 J2K 46000 x 46000 4700x4700 PCXF 4700 x 4700 書込みサポートなし PGMF 8000 x 8000 無制限(リソースの制約に依存) PICT 4700 x 4700 10000x10000 PNGF 4700 x 4700 4700x4700 PNM/PPM 4700 x 4700 無制限(リソースの制約に依存) RASF 4700 x 4700 書込みサポートなし TGAF 4700 x 4700 10000x10000 TIFF 26700 x 26700 26700 x 26700(リソースの制約に依存)
イメージ形式 デコーディング(読取り) エンコーディング(書込み) BMP 9000 x 9000 無制限(リソースの制約に依存) FPIX 9000 x 9000 書込みサポートなし GIFF 16000 x 16000 9000 x 9000 JFIF 46000 x 46000 9000 x 9000 J2K 46000 x 46000 9000 x 9000 PCXF 9000 x 9000 書込みサポートなし PGMF 16000 x 16000 無制限(リソースの制約に依存) PICT 9000 x 9000 20000x20000 PNGF 9000 x 9000 9000 x 9000 PNM/PPM 9000 x 9000 無制限(リソースの制約に依存) RASF 9000 x 9000 書込みサポートなし TGAF 9000 x 9000 20000x20000 TIFF 26700 x 26700 26700 x 26700(リソースの制約に依存)
圧縮 デコーディング(読取り) エンコーディング(書込み) RAW/なし 無制限 無制限(リソースの制約に依存) JPEG 46000x46000 4700x4700 J2K 46000x46000 4700x4700 RLE 4700x4700 4700x4700
圧縮 デコーディング(読取り) エンコーディング(書込み) RAW/なし 無制限 無制限(リソースの制約に依存) JPEG 46000x46000 9000x9000 J2K 46000x46000 9000x9000 RLE 9000x9000 9000x9000
非推奨のイメージ・オブジェクト型ORDImgBとORDImgFは、削除されて現在はサポートされていません。
非推奨のイメージ索引付けオブジェクト型および演算子ORDImageIndex、IMGSimilarおよびIMGScoreは、削除されて現在はサポートされていません。ORDImageIndex型のユーザー定義の索引はすべて、以前のリリースからOracle Database 11g、リリース2(11.2)へのアップグレード時に削除されます。
Oracle Database 11g、リリース1(11.1)では、Oracle Multimediaによって、DICOMコンテンツをサポートするための新しい拡張機能が導入されました。結果として、Oracle Database 11g、リリース2(11.2)からは、Oracle Database 10g、リリース2(10.2)で導入されたORDImageオブジェクトでのDICOMのサポートは拡張されず、今後のリリースでは非推奨となる可能性もあります。
DICOMのORDImageサポートは、Oracle Database 11g、リリース2でも引き続き利用できますが、Oracle Database 11g、リリース1(ORDDicomオブジェクト)で導入されたDICOMサポートを使用するには、新しい医療イメージング・アプリケーションを作成することをお薦めします。また、都合のよいときに既存のアプリケーションをOracle Database 10g、リリース2(ORDImageオブジェクト)のDICOMサポートから、Oracle Database 11g、リリース1(ORDDicomオブジェクト)のDICOMサポートに移行することをお薦めします。手順については、『Oracle Multimedia DICOM開発者ガイド』のリリース10.2 DICOMサポートからの移行に関する項を参照してください。