構文
STARTUP options | upgrade_options
optionsの構文は、次のとおりです。
[FORCE] [RESTRICT] [PFILE=filename] [QUIET] [ MOUNT [dbname] | [ OPEN [open_options] [dbname] ] | NOMOUNT ]
open_optionsの構文は次のとおりです。
READ {ONLY | WRITE [RECOVER]} | RECOVER
upgrade_optionsの構文は、次のとおりです。
[PFILE=filename] {UPGRADE | DOWNGRADE} [QUIET]
データベースのマウントおよびオープンを含む様々なオプションを付けて、Oracle Databaseインスタンスを起動します。
項
再起動する前に、現行のOracle Databaseインスタンス(実行されている場合)をABORTモードのSHUTDOWNで停止しておく必要があります。現行のインスタンスが実行されている、およびFORCEが指定されていない場合は、エラーになります。FORCEは、デバッグ中および異常な環境下で有効となります。通常は使用しないでください。
データベースに接続できるのは、RESTRICTED SESSIONのシステム権限があるOracle Databaseユーザーのみです。制限されたセッション機能を使用禁止にするには、ALTER SYSTEMコマンドを使用します。
インスタンスの起動中に使用されるクライアント・パラメータ・ファイルを指定します。PFILEの指定を省略すると、サーバーはデフォルトのサーバー・パラメータ・ファイル(spfile)にアクセスしようとします。デフォルトのspfileが見つからないと、サーバーはデフォルトのpfileにアクセスしようとします。デフォルトのファイルは、プラットフォームに固有です。たとえば、デフォルトのファイルは、UNIXでは$ORACLE_HOME/dbs/init$ORACLE_SID.oraで、WindowsではORACLE_HOME\database\initORCL.oraです。
QUIET
インスタンスを起動する際、システム・グローバル領域の情報を非表示にします。
dbnameには、マウントまたはオープンするデータベースの名前を指定します。データベース名を指定しない場合、初期化パラメータDB_NAMEのデータベース名が使用されます。
インスタンスの起動によって、データベースがマウントされなくなります。
MOUNTまたはOPENと同時には指定できません。
インスタンスを起動する前に、必要に応じてメディア・リカバリを実行するように指定します。STARTUP RECOVERは、RECOVER DATABASEコマンドの実行、およびインスタンスの起動と同じ結果になります。完全リカバリが可能なのは、RECOVERオプションのみです。
必要に応じて、AUTORECOVERYが使用可能かどうかにかかわらず、AUTORECOVERYにONが設定されているものとしてリカバリを続行します。REDOログ・ファイルが予想した位置に見つからない場合、AUTORECOVERYが使用禁止であるとみなして、リカバリが続行されます。このとき、適用が必要な次のログ・ファイルの位置と名前がプロンプトに提示されます。
UPGRADE
OPEN UPGRADEモードでデータベースを起動し、システム初期化パラメータに、データベースのアップグレード・スクリプトを実行可能にするために必要な特定の値を設定します。UPGRADEはOracle Databaseサーバーの新しいバージョンを使用して、初めてデータベースを起動するときにのみ使用されます。
データベース・リリースのアップグレードの準備、テストおよび実装の詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。
アップグレード・スクリプトを実行すると、インストール済のOracle Databaseが新しいバージョンに変換されます。たとえば、Oracle9iデータベースがOracle Database 10gにアップグレードされます。アップグレードが完了したら、データベースを停止し、通常どおり再起動する必要があります。
DOWNGRADE
OPEN DOWNGRADEモードでデータベースを起動し、システム初期化パラメータに、データベースのダウングレード・スクリプトを実行可能にするために必要な特定の値を設定します。
データベース・リリースのダウングレードの準備、テストおよび実装の詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。
ダウングレード・スクリプトを実行すると、インストール済のOracle Databaseが以前のバージョンに変換されます。たとえば、Oracle Database 10gがOracle9iデータベースにダウングレードされます。ダウングレードが完了したら、データベースを停止し、通常どおり再起動する必要があります。
使用方法
SYSOPERまたはSYSDBAでデータベースに接続している必要があります。ディスパッチャを経由して共有サーバーには接続できません。
引数なしのSTARTUPは、STARTUP OPENと同じ動作をします。
STARTUP OPEN RECOVERは、リカバリが失敗したときもデータベースをマウントおよびオープンします。
例
標準パラメータ・ファイルを使用してインスタンスを起動し、デフォルトのデータベースをマウントして、オープンするには、次のように入力します。
STARTUP
または、次のように入力します。
STARTUP OPEN database
標準パラメータ・ファイルを使用してインスタンスを起動し、デフォルトのデータベースをマウントして、オープンするには、次のように入力します。
STARTUP FORCE RESTRICT MOUNT
データベースをマウントしないで、パラメータ・ファイルTESTPARMを使用してインスタンスを起動するには、次のように入力します。
STARTUP PFILE=testparm NOMOUNT
現在稼働中のインスタンスを強制終了し、パラメータ・ファイルmyinit.oraを使用して再起動後にデータベースをオープンします。データベースへの接続は、RESTRICTED SESSION権限を持つユーザーのみが可能です。次のように入力します。
STARTUP FORCE RESTRICT PFILE=myinit.ora OPEN database
インスタンスを起動して、データベースをオープンしないでマウントするには、次のように入力します。
CONNECT / as SYSDBA
Connected to an idle instance. |
STARTUP MOUNT
ORACLE instance started. Total System Global Area 7629732 bytes Fixed Size 60324 bytes Variable Size 6627328 bytes Database Buffers 409600 bytes Redo Buffers 532480 bytes |