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Oracle® Databaseエラー・メッセージ
11gリリース2 (11.2)
B56318-04
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1 メッセージの使用方法

この章では、エラー・メッセージに関する一般情報および補足的ヒントを紹介します。この章の内容は、次のとおりです。

エラー・メッセージ関連マニュアル

この項では、エラー・メッセージが戻されたときに、参照するエラー・メッセージ関連マニュアルを判断する方法について説明します。

Oracle Databaseメッセージ

これらのメッセージは、Oracleプログラムの実行時にOracle Databaseによって生成されます。このマニュアルには、Oracle製品およびOracleのツール製品に共通するメッセージを記載します。

製品固有メッセージ

これらのメッセージは各製品ごとに異なり、マニュアルの文章はその製品用のものです。

オペレーティング・システム固有メッセージ

これらのメッセージは各オペレーティング・システムに固有のものです。各オペレーティング・システムには、一定範囲のメッセージ・コード番号が割り当てられています。たとえば、ORA-07500からORA-07999の範囲のメッセージはDEC VAX/VMS用のメッセージであり、これらのメッセージは該当するオペレーティング・システム固有のマニュアルにも記載されています。

メッセージの接頭辞を見れば、そのメッセージの情報がどこに記載されているかわかります。たとえば、このマニュアル中のメッセージには「ORA」の接頭辞が付いているものがあります。接頭辞がないメッセージがある場合、最初にご使用のリリースのOracle用のマニュアルを調べ、その後このマニュアルで調べます。

メッセージの精度

このマニュアルのメッセージで最も重要なのは、その精度です。バージョン・アップ時のメッセージの変更により、Oracleソフトウェアと一致しない場合があります。このマニュアルと異なるメッセージが出力された場合は、通常、次のリリースのソフトウェアに改訂版のメッセージ・テキストが収録されますので、お待ちください。

メッセージの形式

表示されるすべてのメッセージには、どのコンポーネントから出力されたかを示す接頭辞が付いています。たとえば、接頭辞ORAは、メッセージがOracle Databaseによって生成されたことを示します。このマニュアルに記載されているメッセージはこの接頭辞ごとに並んでいます。

なお、すべてのメッセージは、メッセージ・コード番号に従って示されています。メッセージを検索するときは、このメッセージ・コード番号を使用してください。

メッセージにおける埋込み変数の認識

メッセージを容易に発見しエラーを解決するため、Oracleではある種のメッセージにオブジェクト名、数、文字列が埋め込まれています。これらの埋め込まれた変数はstringnumberまたはcharacterの部分に表示されます。次に例を示します。

ORA-00020: maximum number of processes (number) exceeded

このメッセージは、実際には次のように表示されます。

ORA-00020: maximum number of processes (50) exceeded

メッセージ・スタック

メッセージ・スタックが表示されることがよくあります。メッセージ・スタックは、Oracle Databaseの各レベルから出力される一連の関連メッセージです。

次のメッセージ・スタックは一般的な例です。

ORA-06502: PL/SQL: numeric or value error
ORA-06512: at "SCOTT.VALUE_ERR", line 1
ORA-06512: at line 1

次のメッセージ・スタックはVAX/VMSの例です。

ORA-01034: Oracle not available
ORA-07625: smsget: $MGBLSC failure
%SYSTEM-W-NOSUCHSEC, no such (global) section

この例の場合、スタックの一番下のメッセージはVMSオペレーティング・システムから出力されたものです。システム内の各レベルで検出されるメッセージは、その原因をたどるときに役立ちます。たとえば、前述の場合、Oracleがまだ起動されていないためにシステム・グローバル領域(SGA)が存在せず、Oracleデータベースを使用できない可能性もあります。Oracleサポート・サービスに連絡する場合、必ずメッセージのスタック全体を報告してください。

Oracleサポート・サービスへの連絡

メッセージによっては、Oracleサポート・サービスに連絡するよう指示される場合があります。Oracleサポート・サービスに連絡する場合、次の項目を確認してください。

さらに、次の情報を提供してください。

Oracle例外メッセージ

Oracleの広範囲な自動検査機能は、内部エラーの検出に役立ちます。Oracle内部例外として次のメッセージが一括して出力されます。

ORA-00600: internal error code, arguments: [number], [number], [], [], [], []

このメッセージは実際には次のように表示されます。

ORA-00600: internal error code, arguments: [1042], [3], [upilam], [], [], []

メッセージ文の後には、エラーの発生地点および属性を示す引数が最高6個まで表示されます。第1の引数は内部エラー番号を示します。他の引数は、各種の数値、名前、文字列です。空のカッコは無視してかまいません。

ユーザーにメッセージが戻されるのみでなく、このメッセージの原因に関する情報と一緒に内部エラーがアラート・ファイルに書き込まれます。アラート・ファイルには、内部エラーによって生成されたトレース・ファイルの保存位置も書き込まれます。トレース・ファイルとアラート・ファイルについては、次の項を参照してください。

このORA-00600メッセージが出力された場合、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

トレース・ファイル

トレース・ファイルは、Oracleインスタンスが起動するか、ユーザー・プロセスまたはバックグラウンド・プロセスで予期しないイベントが発生するたびに作成されます。トレース・ファイルの名前には、インスタンス名、プロセス名およびOracleプロセス番号が含まれています。ファイル拡張子またはファイル・タイプは通常TRCです。異なる場合は、オペレーティング・システム別のOracleドキュメントに記載されています。トレース・ファイルの内容には、システム・グローバル領域、プロセス・グローバル領域、スーパーバイザ・スタック、レジスタなどのダンプが含まれます。

トレース・ファイルの位置を指定するために、2つの初期化パラメータが使用されます。

アラート・ファイルには、内部エラーが発生したときに生成されるトレース・ファイルの位置が書き込まれます。アラート・ファイルについては、次の項を参照してください。

問題の診断に使用する前に、トレース・ファイルをフォーマットする必要があります。トレース・ファイルをフォーマットするには、ほとんどのシステムで利用可能であり、各オペレーティング・システム固有のOracleマニュアルに記述されているDUMPFMTユーティリティを使用してください。Oracleサポート・サービスは、問題を解決するためにフォーマット済のトレース・ファイルを要求することがあります。


関連項目:

トレース・ファイルの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

アラート・ファイル

アラート・ファイルは、内部エラーやバックアップのような管理作業に関する情報を記録したログ・ファイルです。内部エラーが発生した場合、メッセージは端末の画面に表示されるのみでなく、アラート・ファイルにも書き込まれます。Oracleは内部エラーに関する他の情報、たとえば、エラーなどによって生成されたトレース・ファイルの名前および位置などを、アラート・ファイルに書き込みます。

アラート・ファイルの名前は、オペレーティング・システムによって異なります。アラート・ファイルの位置は、バックグラウンド・プロセスのトレース・ファイルの位置と同じです。この位置は、BACKGROUND_DUMP_DEST初期化パラメータで指定されます。詳細は、ご使用のオペレーティング・システム固有のOracleマニュアルを参照してください。

オペレータのコンソールを使用している場合、Oracleからのメッセージがコンソールに表示されることがあります。重要なメッセージは、オペレータのコンソールのみでなくアラート・ファイルにも書き込まれます。Oracle以外のメッセージもコンソールに表示される場合があるため、Oracleの管理作業やエラーをトレースするには、コンソール・ログよりアラート・ファイルの方が適しています。

アラート・ファイルには、バックアップやオンラインREDOログ・ファイルのアーカイブのような管理作業の情報も記録されます。


関連項目:

アラート・ファイルの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。