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Oracle® Database新機能ガイド
11gリリース2(11.2)
B56319-08
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1 Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.4)の新機能

この章では、Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.4)のすべての新機能を説明します。

1.1 Oracle Data Redaction

この新しいデータベース・セキュリティ機能は、Oracle Advanced Securityの一部で、これによりデータの列(クレジット・カード番号、米国の社会保障番号、その他の機密データや規制データなど)がアプリケーションによって表示されないようにできます。これは、データベース・セッション・ファクタやアプリケーションによって渡される情報に対応できる宣言ポリシーによって駆動されます。機密表示データは、実行中のアプリケーションの中断を最小限に抑えながら、実際の格納済データを変更することなく、稼働中の本番システムで実行時にリダクションできます。完全、部分、ランダムおよび正規表現リダクションなど、様々なタイプのリダクションがサポートされます。データ値全体を隠したり、データの一部のみをリダクションすることができます。この機能はデータベース内部に実装されるため、別にインストールする必要はありません。


関連項目:

詳細は、『Oracle Database Advanced Securityガイド』を参照してください。


1.2 トレース・ファイル・アナライザおよびコレクタ

トレース・ファイル・アナライザ(TFA)およびコレクタは、TFAコレクタとも呼ばれ、Oracle Clusterware、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACシステムの診断データ収集を簡素化する診断収集ユーティリティです。

同様のソリューションとは異なり、TFAコレクタは、管理を一元化したり様々な対象レベルを提供することにより、データ収集を最適化します。1つのノードから1つのコマンドを使用してクラスタ全体のデータを収集し、今後の分析および処理用に中央サーバーに格納できます。TFAコレクタは、特定のコンポーネントまたは関連する時間枠のみを対象として、データ・コレクションをトリミングすることもできます。


関連項目:

詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。


1.3 RACcheck - Oracle RAC構成監査ツール

RACcheckは、Oracle Database、シングル・インスタンス・データベース、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースの重要な構成設定を監査するように設計されています。また、Oracle Clusterware、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)およびOracle Grid Infrastructureの確認も含まれています。

RACcheckは、最大可用性アーキテクチャ(MAA)など、スタック全体を考慮するベスト・プラクティスの推奨事項を提供するため、通常のヘルス・チェックや、アップグレードの前後のベスト・プラクティスの評価に最適なツールです。


関連項目:

詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。


1.4 データベース・リプレイでのデータベース統合のサポート

データベース・リプレイでは、1つの統合データベース上での複数データベース取得の同時実行をサポートするようになりました。統合データベース・リプレイでは、個々のリプレイのスケジューリングがサポートされ、様々なシナリオ(もし個々のワークロードがすべて同時に使用率のピークに達したらどうなるかなど)を検査できます。

統合リプレイにより、1つのOracle Databaseマシン上での統合か、他の統合インフラストラクチャでの統合かにかかわらず、データベース統合プロジェクトのデータベース・パフォーマンスをテストできます。


関連項目:

詳細は、『Oracle Databaseテスト・ガイド』を参照してください。


1.5 フラッシュバック・データ・アーカイブの履歴表の最適化

表での変更を追跡するためにフラッシュバック・データ・アーカイブを使用すると、フラッシュバック・データ・アーカイブの作成時にOPTIMIZE DATA句を使用して、対応する履歴表の最適化を有効にすることが可能になりました。

フラッシュバック・データ・アーカイブの履歴表の最適化により、ストレージの効率がよくなり、変更履歴に対するフラッシュバック問合せのパフォーマンスが向上し、DBAによるさらなる介入は必要ありません。


関連項目:

詳細は、『Oracle Database開発ガイド』を参照してください。


1.6 サポート対象外機能

次の機能は、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)でサポートが終了しました。

  • 削除ツールの-cleanupOBaseフラグはサポートが終了しました。このフラグの代替機能はありません。

  • DESおよびRC4アルゴリズムはサポートが終了しました。


関連項目:

詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。


1.7 sqlnet.oraの新規パラメータSSL_EXTENDED_KEY_USAGE

このリリース以降、sqlnet.oraファイルのSQLNET.SSL_EXTENDED_KEY_USAGEパラメータを使用して、クライアントの認証に自動的に使用されるSecure Sockets Layer証明書を選択できます。たとえば、スマートカードに複数の証明書があるが、証明書の1つのみにclient authenticationの拡張鍵使用方法フィールドがあるとします。アプリケーションでは、証明書選択ダイアログ・ボックスが表示され、認証の種類を選択するように要求されます。認証の種類は常にクライアント用であるため、SQLNET.SSL_EXTENDED_KEY_USAGEパラメータにより、このダイアログ・ボックスをバイパスし、自動的にクライアント認証を選択できます。その結果、タスクで実行する手順が減り、ユーザーの仕事は、より簡単でより効率的になります。


関連項目:

詳細は、『Oracle Database Advanced Securityガイド』を参照してください。


1.8 新規プロパティPrimaryLostWriteAction

Data Guard Brokerの新規のPrimaryLostWriteAction構成プロパティは、プライマリ・データベースでの書込み欠落発生をスタンバイ・データベースで検出した場合の動作を決定します。


関連項目:

詳細は、『Oracle Data Guard Broker』を参照してください。


1.9 Oracle GoldenGateのENABLE_GOLDENGATE_REPLICATION

ENABLE_GOLDENGATE_REPLICATION初期化パラメータは、Oracle GoldenGateのRDBMSによって提供されるサービス(取得および適用サービスの両方)を制御します。これをtrueに設定することで、Oracle GoldenGateが使用するRDBMSサービスが有効になります。


関連項目:

詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。