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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
11gリリース2 (11.2)
B61035-04
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タグ付け用のOracle ACFSコマンドライン・ツール

表13-25に、Oracle ACFSタグ付け用コマンドの概要を示します。

すべてのプラットフォームでacfsutil helpを実行して、ヘルプ・テキストを表示できます。すべてのプラットフォームでacfsutil versionを実行して、Oracle ACFSのバージョンを表示できます。

Windowsプラットフォームでコマンドにオプションを付けて入力するときには、オプションとともに-のかわりに/を使用します。たとえば、acfsutil -hを使用してLinuxプラットフォームでacfsutilのヘルプを表示できます。Windowsプラットフォームでは、acfsutil /hを使用します。

Windowsオペレーティング・システムでのマウント・ポイントはドライブ文字またはドライブ文字を含むディレクトリのいずれでもよいことに注意してください。

表13-25 Oracle ACFSタグ付け用のコマンドの概要

コマンド 説明

acfsutil tag info


Oracle ACFSファイルシステムのディレクトリまたはファイルのタグを表示します。

acfsutil tag set


Oracle ACFSファイルシステムのディレクトリまたはファイルにタグを追加します。

acfsutil tag unset


Oracle ACFSファイルシステムのディレクトリまたはファイルからタグまたはすべてのタグ名を削除します。


acfsutil tag info

用途

Oracle ACFSファイルシステムのタグ付けされたディレクトリまたはファイルのタグ名を表示します。

構文および説明


acfsutil tag info -h
acfsutil tag info [-r] [-t tagname] path [path ...]
acfsutil tag info [-t tagname]

acfsutil tag info -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

表13-26に、acfsutil tag infoコマンドで使用可能なオプションを示します。

表13-26 acfsutil tag infoコマンドのオプション

オプション 説明

-t tagname

表示するタグ名の文字列を指定します。文字列に空白文字が含まれる場合は引用符で囲みます。

path

1つまたは複数のファイルまたはディレクトリへのパス名を指定します。

-r

指定したパスでの再帰的アクションを指定します。


acfsutil tag infoコマンドは、指定したディレクトリ・パス名に-rオプションが含まれている場合に、すべての子ファイルおよびサブディレクトリに再帰的に操作を適用できます。

パス名を指定しないと、acfsutil tag infoコマンドはすべてのOracle ACFSマウント・ポイントでタグ付けされたファイルを検索します。

Oracle ACFSファイルシステムのタグ付けされたファイルのパスのみが表示されます。-t tagnameオプションを指定すると、tagnameと一致するタグ名のみが表示されます。

任意のユーザーがこのコマンドを使用して、読取りアクセス権のあるディレクトリのタグ情報を表示できます。

次に、acfsutil tag infoコマンドの使用例を示します。

例13-21 acfsutil tag infoコマンドの使用方法

$ /sbin/acfsutil tag info -r /u01/app/acfsmounts/myacfs/myrepfiles/

acfsutil tag set

用途

Oracle ACFSファイルシステムの指定したファイルまたはディレクトリに特定のタグを追加します。

構文および説明


acfsutil tag set -h
acfsutil tag set [-v] [-r] tagname path [path ...]

acfsutil tag set -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

表13-27に、acfsutil tag setコマンドで使用可能なオプションを示します。

表13-27 acfsutil tag setコマンドのオプション

オプション 説明

tagname

タグ名の文字列を指定します。文字列に空白文字が含まれる場合は引用符で囲みます。

タグ文字列は、a-b、A-Z、0-9、空白文字、ハイフンおよびアンダースコアを含むASCII文字で構成されます。タグ名の長さは最大32文字です。

allは予約タグ名で、ファイルまたはディレクトリでは設定できません。

path

1つまたは複数のファイルまたはディレクトリへのパス文字列を指定します。

-r

指定したパスでの再帰的アクションを指定します。

-v

操作の進行状況を表示します。


このコマンドは、指定したディレクトリ・パス名のすべての子ファイルおよびサブディレクトリに再帰的に操作を適用できます。

ファイルまたはディレクトリにタグ名を追加する場合、そのファイルまたはディレクトリの既存のタグは変更されません。ディレクトリにタグが割り当てられた後で作成された新しいファイルは、親ディレクトリからタグを暗黙的に継承します。ディレクトリ内の既存のファイルは新しいタグを継承しません。これらのファイルには明示的にタグを割り当てる必要があります。ファイルの名前変更または同じファイルシステム内でのファイルのサブディレクトリへの移動を行うと、そのファイルでは新しい親ディレクトリからタグ名が継承されません。ファイルシステム間のファイルの移動でコピー操作を使用して、新しく作成されたファイルは親ディレクトリのタグ名を継承しません。

ターゲット・ファイルまたはディレクトリを変更する権限のあるユーザーはこのコマンドを実行できます。

次に、acfsutil tag setコマンドの使用例を示します。

例13-22 acfsutil tag setコマンドの使用方法

$ /sbin/acfsutil tag set repl_grp1 -r /u01/app/acfsmounts/myacfs/myrepfiles/*.dat

acfsutil tag unset

用途

指定したファイルまたはディレクトリから特定のタグ名またはすべてのタグ名を削除します。

構文および説明


acfsutil tag unset -h
acfsutil tag unset [-v] [-r] {all | tagname} path [path ...]

acfsutil tag unset -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

表13-28に、acfsutil tag unsetコマンドで使用可能なオプションを示します。

表13-28 acfsutil tag unsetコマンドのオプション

オプション 説明

all

パス文字列のすべてのタグの削除を指定します。

tagname

タグ名の文字列を指定します。文字列に空白文字が含まれる場合は引用符で囲みます。

path

1つまたは複数のファイルまたはディレクトリへのパス文字列を指定します。

-r

指定したパスでの再帰的アクションを指定します。

-v

操作の進行状況を表示します。


このコマンドは、指定したディレクトリ・パス名のすべての子ファイルおよびサブディレクトリに再帰的に操作を適用できます。

ファイルまたはディレクトリからタグ名を削除する場合、そのファイルまたはディレクトリの既存のタグは変更されません。

ターゲット・ファイルまたはディレクトリを変更する権限のあるユーザーはこのコマンドを実行できます。

次に、acfsutil tag unsetコマンドの使用例を示します。

例13-23 acfsutil tag unsetコマンドの使用方法

$ /sbin/acfsutil tag unset repl_grp1 -r
     /u01/app/acfsmounts/myacfs/myrepfiles/*.log