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Oracle® Textアプリケーション開発者ガイド
11gリリース2 (11.2)
B61358-04
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13 Oracle Textアプリケーションの移行

この章では、以前のリリースのOracle Textからの、アプリケーションの移行に関する注意事項を説明します。次の項目について説明します。

13.1 Oracle Text 11gリリース2(11.2)への移行

Oracle Text 11gリリース2(11.2)への移行時には、アプリケーションに変更を加える必要はありません。

13.2 Oracle Text 11gリリース2 (11.1)への移行

Oracle Text 11gリリース1(11.1)への移行時には、アプリケーションに変更を加える必要はありません。

13.3 Oracle Text 10gリリース2(10.2)への移行

この項では、Oracle Text 10gリリース2(10.2)へのアプリケーションの移行に関連する問題について説明します。この情報は、Oracle Textの1つ前のリリースからアップグレードするユーザーと、最新リリースへのアップグレードに必要な移行手順に関する情報を必要とするユーザーを対象としています。

13.3.1 新規フィルタ(INSO_FILTERとAUTO_FILTER)

Oracle Text 11gリリース1以上では、INSO_FILTERフィルタ型がAUTO_FILTERフィルタ型で置き換えられています。既存のOracle Textアプリケーションとの互換性を維持するために、INSO_FILTER機能はAUTO_FILTERでサポートされ、INSO_FILTERフィルタ型は保持されますが、その動作はAUTO_FILTERの動作と一致するように変更されています。

ほとんどのユーザーの場合、フィルタ型の変更による重大な影響はなく、アプリケーションを変更したり新規フィルタ型への移行手順を実行する必要はありません。フィルタ型の変更による最も重要な変更点は次のとおりです。

  • AUTO_FILTERでは、INSO_FILTERとは異なるドキュメント・タイプ・セットがサポートされます。サポートされているドキュメント・タイプのリストは、『Oracle Textリファレンス』の付録「Oracle Textでサポートされているドキュメント形式」を参照してください。

  • 新規フィルタからのHTML出力の表示特性は、旧フィルタからの出力とは異なる場合があります。

  • AUTO_FILTERタイプをサポートしているプラットフォーム・セットは、INSO_FILTERとは異なります。サポートされているプラットフォームのリストは、『Oracle Textリファレンス』の付録「Oracle Textでサポートされているドキュメント形式」を参照してください。

INSO_FILTERからAUTO_FILTERへの変更に伴い、フィルタの移行には関連する変更点もいくつか含まれています。

  • MAIL_FILTERINSO_TIMEOUTおよびINSO_OUTPUT_FORMATTING属性は、それぞれAUTO_FILTER_TIMEOUTおよびAUTO_FILTER_OUTPUT_FORMATTING属性に置き換えられています。

  • MAIL_FILTERのメール構成ファイルで使用されていたINSOFILTERディレクティブは、AUTO_FILTERディレクティブに置き換えられています。

  • CTX_OUTPUT.ADD_TRACEなどのプロシージャで使用されていたトレーシング用のPL/SQL定数TRACE_IDX_INSO_FILTERは、TRACE_IDX_AUTO_FILTERフィルタに置き換えられています。

  • システム定義プリファレンスCTXSYS.INSO_FILTERは、CTXSYS.AUTO_FILTERプリファレンスに置き換えられています。

  • DEFAULT_FILTER_FILEおよびDEFAULT_FILTER_BINARYシステム・パラメータのデフォルト値が変更されていない場合は、新規インストールおよびデータベースをこのリリースにアップグレードできるように、これらのデフォルト値がCTXSYS.INSO_FILTERからCTXSYS.AUTO_FILTERに変更されています。このリリースにアップグレードするデータベースでこれらのデフォルト値が変更済の場合は、変更済のデフォルト値が引き続き使用されます。

下位互換性を保つために、このリリースではINSO_FILTERとほとんどの関連フィルタ型、定数および属性が保持されています。ただし、新規アプリケーションではAUTO_FILTERを使用し、古いアプリケーションはできるだけ更新する必要があります。

13.3.1.1 AUTO_FILTERフィルタ型への移行

ほとんどのアプリケーションは、変更しなくてもAUTO_FILTER型への変更が反映されます。このリリースへのアップグレード時に、次の移行手順が自動的に実行されます。

  • 既存の索引でINSO_FILTERフィルタ型が使用されている場合は、AUTO_FILTERフィルタ型に移行されます。

  • 既存の索引でMAIL_FILTERフィルタ型が使用されている場合は、INSO_TIMEOUTおよびINSO_OUTPUT_FORMATTING属性がそれぞれAUTO_FILTER_TIMEOUTおよびAUTO_FILTER_OUTPUT_FORMATTING属性に移行されます。

  • システム・パラメータDEFAULT_FILTER_FILEおよびDEFAULT_FILTER_BINARYのデフォルト値が変更されていない場合は、CTXSYS.INSO_FILTERからCTXSYS.AUTO_FILTERに移行されます。

新しいフィルタ・システムに移行するために必要なアクションはありませんが、Oracle Textユーザーがデータベースをこのリリースにアップグレードする場合、次の手順を実行して、このリリースで非推奨となったAPIを使用しないで移行する必要があります。

  • 索引でデフォルト以外のメール構成ファイルとともにMAIL_FILTERフィルタ型が使用されている場合は、ファイルを編集し、使用されているINSOFILTERディレクティブをすべてAUTO_FILTERディレクティブで置き換えます。

  • アプリケーションで使用されているPL/SQL定数TRACE_IDX_INSO_FILTERTRACE_IDX_AUTO_FILTER定数に置き換えます。

  • アプリケーションで使用されているシステム定義プリファレンスCTXSYS.INSO_FILTERCTXSYS.AUTO_FILTERに置き換えます。