Oracle TimesTen In-Memory Database (TimesTen)は、迅速な応答およびスループット用にメモリーが最適化されたリレーショナル・データベースです。実行時にはデータベース全体がメモリーに常駐し、リカバリおよび再起動できるようにディスク記憶域に保存されます。レプリケーション機能によって、高可用性が実現します。TimesTenでは、OracleインタフェースであるPL/SQL、OCIおよびPro*C/C++に加えて、標準的なアプリケーション・インタフェースであるJDBC、ODBCおよびODP.NETがサポートされます。TimesTenは、単独で使用することもOracle Databaseのキャッシュとして使用することもできます。
また、TimesTenでは、TTClassesライブラリを提供しています。これはC++プログラム用のTimesTenへの使用しやすい高パフォーマンスなインタフェースです。このライブラリでは、ODBCの最も一般的な機能を含めたラッパーが提供されます。
このドキュメントにはTTClassesライブラリの使用方法およびリファレンス情報が記載されています。
この章の構成は、次のとおりです。
このマニュアルは、C++を使用してTimesTenを管理およびアクセスするアプリケーション開発者を対象としています。
ユーザーは、使用する特定のプログラミング・インタフェース以外に、TimesTen、SQL(Structured Query Language)、データベース操作およびODBCに精通している必要があります。
TimesTenのドキュメントは、次の場所のOracle Technology Networkで入手できます。
http://www.oracle.com/technetwork/database/database-technologies/timesten/documentation/index.html
Oracle Databaseドキュメントも、次の場所のOracle Technology Networkで入手できます。これは、OCIやPro*C/C++など、TimesTenでサポートされているが、詳しく説明されていないOracle Databaseの機能で役立ちます。
http://www.oracle.com/pls/db112/homepage
特に、次のOracle Databaseドキュメントが役立ちます。
『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』
『Pro*C/C++プログラマーズ・ガイド』
『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』
『Oracle Database Net Services管理者ガイド』
『Oracle Database SQL言語リファレンス』
このマニュアルでは、ODBC APIについて言及することがあります。ODBC APIのリファレンス・ドキュメントは、Microsoft社などの様々なサード・パーティから入手できます。次に例を示します。
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/ms714562(VS.85).aspx
TimesTenでは、ODBC 2.5、拡張レベル1と、『Oracle TimesTen In-Memory Database C開発者ガイド』のTimesTen ODBC関数およびオプションに関する説明に示されている拡張レベル2の追加機能がサポートされています。
TimesTenは複数のプラットフォームをサポートしています。このマニュアルに記述されている内容は、特に表記しないかぎり、サポートされるすべてのプラットフォームに適用されます。Windowsは、サポートされているすべてのWindowsプラットフォームを表します。UNIXという用語は、サポートされるすべてのUNIXおよびLinuxプラットフォームを表します。TimesTenでサポートされているプラットフォーム・バージョンの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース・ノート』のプラットフォームに関する説明を参照してください。
注意: TimesTenドキュメントでは、用語としての「データ・ストア」と「データベース」は同じです。両方の用語は、TimesTenデータベースを指します。 |
このマニュアルでは次の表記規則を使用します。
規則 | 意味 |
---|---|
イタリック体 | イタリックは、ユーザーが特定の値を指定するプレースホルダ変数を示します。 |
monospace |
固定幅フォントは、コード、コマンド、URL、クラス名、関数名、メソッド名、属性名、ディレクトリ名、ファイル名、画面に表示されるテキスト、または入力するテキストを示します。 |
固定幅フォントのイタリック |
固定幅フォントのイタリック体は、置き換える必要があるコード例の変数です。次に例を示します。
|
[ ] | 大カッコは、カッコ内の項目を任意に選択することを表します(大カッコは、入力しないでください)。 |
{ } | 中カッコは、カッコ内の項目のうち、1つが必須であることを表します(中カッコは、入力しないでください)。 |
| |
選択項目の引数を区切る縦線(パイプ)。 |
. . . | 引数の後の水平の省略記号は、1行のコマンドラインで複数の引数を使用できることを表します。 |
% |
%は、UNIXのシェル・プロンプトを表します。 |
# |
#は、UNIXのルート・プロンプトを表します。 |
TimesTenのマニュアルでは、次の変数を使用して、パス、ファイルおよびユーザー名を表します。
規則 | 意味 |
---|---|
install_dir |
TimesTenの現在のリリースがインストールされているディレクトリのパスです。 |
TTinstance |
TimesTenのインストールで指定するインスタンス名です。インストール時に、英数字の一意のインスタンス名でTimesTenの各インストールを識別する必要があります。この名前はインストール・パスに表示されます。 |
bits またはbb |
32または64の2桁の数字は、32-bitまたは64-bitのオペレーティング・システムを表します。 |
release またはrr |
リリース番号の最初の3つの部分(ドットが付く場合と付かない場合があります)。リリース番号の最初の3つの部分は、TimesTenのメジャー・リリースを表します。たとえば、1122または11.2.2はTimesTen 11gリリース2(11.2.2)を表します。 |
DSN |
データソースの名前(TimesTenデータベース用)です。 |
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
)を参照してください。
Oracle Supportへのアクセス
サポートを購入したOracleのお客様は、My Oracle Supportにアクセスして電子サポートを受けることができます。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
)か、聴覚に障害のあるお客様は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
)を参照してください。