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Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55916-01
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22 Oracle Business Activity Monitoringの監視

この章では、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールを使用してOracle Business Activity Monitoring(BAM)のパフォーマンス統計とログを表示する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

22.1 Oracle BAMの監視の概要

Oracle BAMのコンポーネントは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールを使用して様々な側面から監視できます。

Oracle BAMサーバーのコンポーネントであるアクティブ・データ・キャッシュ、イベント・エンジン、レポート・キャッシュおよびエンタープライズ・メッセージ・ソースは、Fusion Middleware ControlコンソールのOracle BAMサーバーのホーム・ページで監視できます。 詳細は、第22.2項「Oracle BAMサーバーのコンポーネントの監視」を参照してください。

Oracle BAMレポート・サーバーは、Fusion Middleware ControlコンソールのOracle BAM Webのホーム・ページで監視できます。 詳細は、第22.3項「Oracle BAM Webアプリケーションの監視」を参照してください。

さらに、各コンポーネントの「パフォーマンス・サマリー」では、選択した特定の統計を追跡できます。 詳細は、第22.5項「Oracle BAMのパフォーマンスの監視」を参照してください。

また、Fusion Middleware Controlコンソールを使用すると、Oracle BAMのログを構成および監視できます。 詳細は、第22.6項「Oracle BAMのログの監視」を参照してください。

22.2 Oracle BAMサーバーのコンポーネントの監視

Oracle BAMサーバーのコンポーネントは、Oracle BAMサーバーのFusion Middleware Controlコンソール・ページで監視されます。

Oracle BAMサーバーのコンポーネントを監視する手順は、次のとおりです。

次の場所にあるWebブラウザでFusion Middleware Controlコンソールを開きます。

http;//host_name:port_number/em

次に、ナビゲーション・ツリーで「BAM」→「OracleBamServer」の順に選択し、Oracle BAMサーバーのホーム・ページに移動します。

「OracleBamServer」ページでは、各タブ(「アクティブ・データ・キャッシュ」、「イベント・エンジン」、「レポート・キャッシュ」、「エンタープライズ・メッセージ・ソース」)を選択して、Oracle BAMサーバーの各コンポーネントを監視できます。

22.2.1 Oracle BAMアクティブ・データ・キャッシュの監視

Oracle BAMアクティブ・データ・キャッシュ(Oracle BAM ADC)は、大量のデータをリアルタイムで処理できるように設計および最適化されています。 Oracle BAM ADCに到達したデータによって、メモリー内キャッシュにある定義済のすべての計算と集計がリアルタイムで即時に更新されます。これによって、データをOracle BAMのダッシュボードとレポートにできるかぎり迅速にプッシュできます。 Oracle BAM ADCにフィードされたデータは、Java Message Service(JMS)のトピックやキューから従来のデータ問合せやデータベースまでの様々なソースの組合せです。 Oracle BAM ADCでは、ソースに関係なく、Oracle BAMサーバーが受信データを認識すると、そのデータは、変更が発生するたびにOracle BAMのアラートとダッシュボードにストリームされます。

Oracle BAM ADCには、データ・セットとビューセットの2つの重要なコンポーネントがあります。 Oracle BAM ADCは、トランザクション(挿入、更新、アップサートおよび削除)をデータ・セットで受け取ります。 このデータ・セットは、Oracle BAMアーキテクトにデータ・オブジェクトを定義する際に、Oracle BAM開発者がデータ関係について定義した設計に基づいて構築されます。 データ・オブジェクトには、データのフラット表を反映したり、より複雑なデータ・オブジェクト間のスター・スキーマ関係(Oracle BAMではデータ・オブジェクト参照として示されます)を反映できます。

データ・セット内でデータが更新されると、そのデータ・セットをリスニングしているビューセットが起動します。 ビューセットは、ユーザーがOracle BAMシステムで表示している、オープン状態のOracle BAMのダッシュボードとアラートをすべて認識しています。 ビューセットは、オープン状態のダッシュボードとアラートへの更新を公開するプッシュ・ベースのメカニズムを使用して、最初に、これらのオープン状態のオブジェクトに対するデータ更新を段階的に実行し、ユーザーに最新情報を提供します。

Fusion Middleware ControlコンソールのOracle BAMのページは、Oracle BAM ADC内のすべてのデータ・オブジェクトに関する統計を1つのグループとして監視したり、監視する「データ・オブジェクト」リストから特定のデータ・オブジェクトを選択する際に使用します。

bam_server_adc_tab.gifの説明は次にあります。
図版bam_server_adc_tab.gifの説明


注意:

リストからデータ・オブジェクトを選択すると、パフォーマンスを維持するためにキャッシュれたデータが表示されます。 選択したデータ・オブジェクトに関連する最新データを表示するには、(「リフレッシュ」アイコンを使用して)ページをリフレッシュする必要があります。 bam_em_refresh.gifの説明は次にあります。
図版bam_em_refresh.gifの説明

ビューセット

通常、Oracle BAMレポートに表示されるのはアクティブなビューセットです。 オープン・ビューセットには、アクティブなオープン・ビューセットと静的なオープン・ビューセットが含まれています。

Oracle BAMのレポートとアラートでは、アクティブなビューセットが使用されます。 Oracle BAMサーバーでは、静的なビューセットが内部プロセス用に使用されます。 また、コードの一部が、システム・オブジェクト(メタデータ表)で静的なビューセットを使用する内部コードである場合があります。 Oracle BAMサーバーで静的なビューセットを終了しないと、異なる値のビューセットが表示される可能性があります。

静的なビューセットは、アクティブなデータの生成をサポートしておらず、データ・オブジェクトからデータをフェッチするために使用されます。したがって、オープン状態は、データがフェッチされる非常に短時間の間のみです。 このような理由から、「オープン・ビューセット」のカウンタに表示されるほとんどの時間は、アクティブなビューセットの値です。

ビューセット数の差異

Oracle BAMのコンポーネントであるアクティブ・データ・キャッシュ、レポート・キャッシュおよびレポート・サーバーのビューセット数を監視できます。 アクティブ・データ・キャッシュ、レポート・キャッシュおよびレポート・サーバーの各メトリック間で、ビューセット数が一致しない場合があります。

レポート・サーバーは、レポート・キャッシュを介して、ブラウザ内で開いているレポートに含まれるすべてのビューに対してビューセットを開きます。 アクティブ・データ・キャッシュは、レポート・キャッシュより多くのビューセットを開きます。 このようなビューセットは、イベント・エンジンを介してアクティブ・データ・キャッシュ内で開きます。

イベント・エンジンは、起動するたびに定義済のすべてのアラートをロードします。これらのアラートはアクティブ・データ・キャッシュ内のデータ変更を監視するように定義されているため、対応するビューセットはアクティブ・データ・キャッシュ内で開きます。 これが、アクティブ・データ・キャッシュの監視ページに表示されるビューセットの数が、レポート・キャッシュやレポート・サーバーのページより多くなる理由です。

レポート内のほとんどのビューについては、対応するビューセットがアクティブ・データ・キャッシュ内にあります。 レポートで開いたビューセットは、クロス集計ビューを除いて、そのレポートの後続のインスタンスと共有されます。 クロス集計ビューを使用しているレポートでのビューセット・コールは、他のビューで使用するビューセット・コールと同一ではありません。 クロス集計ビューを含むレポートが開くと、アクティブ・データ・キャッシュでは、3つのビューセットが開きます。 2つのビューセットはデータのフェッチ直後に閉じますが、1つのビューセットは開いたままで、受信する変更を監視します。

操作/秒

「操作/秒」統計には、選択したデータ・オブジェクトで発生した挿入、更新、アップサートおよび削除操作がすべて含まれます。 「操作/秒」グラフには、直前5分間の統計が表示されます。

操作の平均バッチ・サイズ

「操作の平均バッチ・サイズ」統計は、選択したデータ・オブジェクトに対する各バッチ操作に含まれているレコードの平均数です。 「操作の平均バッチ・サイズ」グラフには、直前5分間の統計が表示されます。

スレッド

「スレッド」統計には、選択したデータ・オブジェクト内の待機スレッドの数が表示されます。

合計トランザクション

「合計トランザクション」統計には、Oracle BAMのデータ・オブジェクトに対するトランザクションの数が表示されます。 これは、コミットされたトランザクションとロールバックされたトランザクションの合計です。 「合計トランザクション」グラフには、オープン・トランザクションと完了したトランザクションの数も表示されます。

たとえば、Oracle BAMのデータ・オブジェクトに1行追加して保存(コミット)した場合、これが1つのトランザクションになります。 このメトリックは、Oracle BAMサーバーのクライアントがトランザクションを使用している場合のみ有効です。

JMSトピックまたはキューに接続している場合は、EMSでもトランザクションを使用できます。

このメトリックは、BPELのOracle BAMセンサー・アクションおよびOracle Data Integratorナレッジ・モジュールでのトランザクションを追跡するように構成できます。

ロールバックされたトランザクションの場合、Oracle BAMのデータ・オブジェクトに対して無効な挿入操作を実行しようとすると、Oracle BAMサーバーはそのトランザクションをロールバックします。

22.2.2 イベント・エンジン・コンポーネントの監視

Oracle BAMサーバーでは、イベント・エンジンを使用してOracle BAMのアラートを評価および実行します。 イベント・エンジンは、複雑なデータ条件を監視し、指定したルールを実装します。ルールには、イベントに関連した一連の条件とアクションが含まれています。イベント・エンジンは、特定の条件に関してアクティブ・データ・キャッシュ内の情報を継続して監視し、関連したルールに定義されている関連アクションを実行します。

イベント・エンジンは、日付、時間またはデータ変更に基づいてイベントを追跡します。 イベント・エンジンはサテライトの概念を使用して設計されており、この概念には、EVENT句を登録して追跡できる4つの異なるシステム(サテライト)があります。

「日付」サテライトと「時間」サテライトはいずれもスケジューラに基づいており、「このOracle BAMダッシュボードのスナップショットを毎朝8時に電子メールで受信する」のようなアラートに使用されます。

「手動」サテライトは、名前を使用して(Webサービス・コールを使用)手動でアラートを送信するために使用されます。

「データ」サテライトは、特定のデータ・オブジェクトのデータに対する特定の変更に基づいたアラートを追跡するために使用されます。このようなアラートの例には、「MediaSalesデータ・オブジェクトでSUM(Sales) > 10000の場合は、このWebサービスをコールしてください」、「このダッシュボードで変更が発生した場合は知らせてください」などがあります。

イベント・エンジンのアクティブ・ルール、条件一致率および処理中のキューに関する統計を監視できます。

bam_server_eetab.gifの説明は次にあります。
図版bam_server_eetab.gifの説明

アクティブ・ルール

「アクティブ・ルール」には、Oracle BAMイベント・エンジン内のアクティブな(期限切れまたは無効ではない)アラート・ルールの数が表示されます。 「アクティブ・ルール」には、Oracle BAMイベント・エンジン内のアラート・ルールの合計数が表示されます。これは、すべてのOracle BAMユーザーに対して作成されたアラートの合計です。

ルール起動率/秒

「ルール起動率/秒」統計グループには、「実績」、「承認されたイベント」および「拒否されたイベント」の各率に関する直前5分間のイベントの率が表示されます。

「実績」ルール起動率/秒は、イベント・サービスで起動したイベントの1秒当たりの数です。 これは、起動したイベントの1秒当たりの数で、直前5分間のアラートによるイベント起動回数が対象となります。 たとえば、「OracleBamServer」ページがロードされ、直前5分間に2つのアラートのみが起動された場合、表示される値は2/(5 X 60)、つまり0.0067になります。 このため、300秒間に2回起動された場合は、1秒間に0.0067回起動されることになります。

「承認されたイベント」は、サテライトから起動したイベントの1秒当たりの数です。 つまり、構成したアラートから起動し、承認されて次の処理に進むイベントの1秒当たりの数で、直前5分間に承認されたイベントが対象となります。 表示される値は、「実績」と同じ方法で計算されます。 起動したすべてのイベントは、イベント・エンジンのキューしきい値を超えないかぎり承認されて次の処理に進みます。

「拒否されたイベント」は、拒否されたイベントの1秒当たりの数です。 つまり、構成したアラートから起動し、拒否されて次の処理に進むイベントの1秒当たりの数で、直前5分間に拒否されたイベントが対象となります。 表示される値は、「実績」と同じ方法で計算されます。 起動したイベントは、イベント・エンジンのキューしきい値を超えた場合に拒否されます。 この値はゼロであることが理想的です。

処理中のキューのサイズ

「処理中のキューのサイズ」グラフには、イベント処理中のキューのサイズ、つまり、処理待ちのイベントの数が表示されます。 これらのキューはイベントが処理されるとすぐに空になります。したがって、キュー内に処理待ちのアラートが表示される場合は、多数のイベントが同時に生成されていることになります。

「処理中のキューのサイズ」グラフには、直前5分間の統計が表示されます。 このグラフには、「起動されたルール・キュー」、「アラート・アクション・キュー」および「アラート履歴キュー」の状態が表示されます。

「起動されたルール・キュー」には、起動されて処理待ちのイベントの数が表示されます。 イベント・エンジンは、起動されたイベント用に内部メモリー内キューを保守しています。すべてのイベントは、このキューに一時的に格納され、イベント・エンジンのリソースが使用可能になると同時に、追加処理のために取り出されます。 このメトリックは、起動され、システムによる取得をキュー内で待機しているイベントの数を示します。

「アラート・アクション・キュー」には、処理待ちのアクションの数が表示されます。 イベント・エンジンは、アクション用に内部メモリー内キューを保守しています。すべてのアクションは、このキューに一時的に格納され、イベント・エンジンのリソースが使用可能になると同時に、追加処理のために取り出されます。 このメトリックは、システムによる取得をキュー内で待機しているアクションの数を示します。

「アラート履歴キュー」には、保存の対象となるアラート履歴項目の数が表示されます。 イベント・エンジンは、すべての履歴項目用に内部メモリー内キューを保守しています。すべての項目は、このキューに一時的に格納された後、取得されてバックエンドに保存されます。 このメトリックは、システムによる取得をキュー内で待機している履歴項目の数を示します。

22.2.3 レポート・キャッシュ・コンポーネントの監視

レポート・キャッシュは、ビューセット・スナップショットをメモリー内に保持してアクティブ・データ・キャッシュを支援します。 レポート・キャッシュは、レポート・サーバー(Oracle BAM Webアプリケーションのコンポーネント)のアクティブ・データ・キャッシュでビューセットおよびアクティブなビューセットを開きます。 次に、スナップショット(小さい部分内)およびアクティブなデータをキャッシュし、それをレポート・サーバーに送信します。 これによって、スナップショットへのランダム・アクセスが可能になり、Oracle BAMサーバーへの接続が失われた場合にリカバリできます。 また、レポート・キャッシュは、アクティブ・データ・キャッシュとともに、ビューセットの共有をサポートします。

bam_server_rc_tab.gifの説明は次にあります。
図版bam_server_rc_tab.gifの説明

アクティブ・データ・セッション

「アクティブ・データ・セッション」統計には、アクティブなデータがあるレポート・キャッシュ・セッションの合計数が表示されます。

ユーザーが1台のコンピュータ上で複数のブラウザ・ウィンドウを開いてOracle BAMレポートを表示する際は、同じアクティブ・データ・セッションが、開いているすべてのブラウザ・ウィンドウで共有されます。 ユーザーが各ブラウザ・ウィンドウに開いているのが同じレポートか異なるレポートかに関係なく、アクティブ・データ・セッションの件数は、常に1です。

アクティブ・データ・レポート

「アクティブ・データ・レポート」統計には、アクティブなデータをリクエストするオープン状態のレポートの合計数が表示されます。

ファイル数

「ファイル数」統計には、Oracle BAMサーバーがファイル・ベースの永続性マネージャを使用するように構成されている場合に、FileBasedPersistenceManagerで現在管理されているファイルの合計数が表示されます。 詳細は、第21.3.5項「レポート・キャッシュ永続性マネージャの構成」を参照してください。

要素数

「要素数」統計には、Oracle BAMサーバーがメモリー・ベースの永続性マネージャを使用するように構成されている場合に、InMemoryPersistenceManagerで現在管理されている要素の合計数が表示されます。 詳細は、第21.3.5項「レポート・キャッシュ永続性マネージャの構成」を参照してください。

ビューセット

「ビューセット」統計グループには、次のカウンタが表示されます。

「平均オープン時間(秒)」は、ビューセットを開くのに要した平均時間です。

「送信メッセージ率(/秒)」は、レポート・キャッシュですべてのクライアントに配信された変更リストの1秒当たりの数です。

「ビューセットごとのメッセージ率(秒)」は、ビューセットごとに配信された変更リストの1秒当たりの数です。

「オープン・ビューセットの合計」は、ブラウザに開いているレポートに含まれるすべてのビューについて、レポート・キャッシュに保持されているビューセットの合計数(つまり、共有ビューセット、非共有ビューセットおよび継承ビューセットの合計数)です。

「オープン・ビューセット」グラフには、共有ビューセット、継承ビューセットおよび非共有ビューセットが表示されます。

共有ビューセットは親のビューセットになります(これらのビューセットが最初に開きます)。

継承ビューセットは子のビューセットになります(これらのビューセットは後で開きます)。

非共有ビューセット(独立したビューセット)は、共有ビューセットにも継承ビューセットにもなりません。

ビューセットの共有は、パフォーマンスの理由から可能な場合常に発生します(複数のコンシューマが同一のビューセットを要求した場合にビューセットを共有できます)。 共有できない場合、そのビューセットは非共有になります。

行レベルのセキュリティに差異がない複数のユーザーが、ほとんど同時に同じレポートを開いた場合、アクティブ・データ・キャッシュで作成されたビューセットはレポート・キャッシュで共有されます。


注意:

アクティブ・データ・キャッシュ、レポート・キャッシュおよびレポート・サーバーの各メトリック間で、ビューセット数が一致しない場合があります。 詳細は、「ビューセット数の差異」を参照してください。

22.2.4 エンタープライズ・メッセージ・ソースの監視

エンタープライズ・メッセージ・ソース(EMS)は、メッセージをOracle BAMのデータ・オブジェクトに直接マップして、Java Message Service(JMS)をOracle BAMサーバーに直接接続するアプリケーションで使用されます。 Oracle BAMサーバーは、JMSベースのメッセージ・キューまたはトピックからデータを直接読み取ることができます。このオプションによって、保証付きメッセージが提供されます。 XMLスタイルシート言語(XSL)での厳密なデータ・トランスフォーメーションの実行は、Oracle Data Integratorなどの抽出、変換およびロード(ETL)ツールによる実行よりも構成が困難で処理速度も遅くなります。

EMS機能では、ETLシナリオを構成せずに、メッセージをOracle BAMサーバーのデータ・オブジェクトに直接マップします。ただし、データをデータ・オブジェクトに挿入(更新、アップサートまたは削除)する前に、XSLトランスフォーメーションを使用することはできます。 各EMSは、JMSの特定のトピックまたはキューから読み取られ、その情報がアクティブ・データ・キャッシュのデータ・オブジェクトに配信されます。 EMS定義の構成には、Oracle BAMアーキテクトWebアプリケーションを使用します。

EMS定義の構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。

bam_server_ems_tab.gifの説明は次にあります。
図版bam_server_ems_tab.gifの説明


注意:

データが「エンタープライズ・メッセージ・ソース」タブに表示されるのは、作成したEMS定義をOracle BAMアーキテクトで起動した場合のみです。 Fusion Middleware Controlコンソールでは、データをフェッチして統計を「エンタープライズ・メッセージ・ソース」タブに表示するまで時間がかかる場合があります。

ページをリフレッシュすると、最新のEMSデータが表示されます。 「リフレッシュ」アイコンを使用してページをリフレッシュできます。

bam_em_refresh.gifの説明は次にあります。
図版bam_em_refresh.gifの説明

エンタープライズ・メッセージ・ソース

監視するEMSを選択します。 すべてのEMS定義について集計された統計を表示したり、表示されたリストから監視対象の特定のEMSを選択することもできます。

メッセージ

選択したEMSで受信したメッセージの数を監視します。 拒否に関する統計は、「パフォーマンス・サマリー」メトリック・ページで確認できます。

「メッセージ」グラフには、受信メッセージが承認メッセージと拒否メッセージに分類されて表示され、受信メッセージの合計数は上部に表示されます。

操作/秒

選択したEMSで実行した挿入、更新、アップサートおよび削除操作の率を監視します。

「操作/秒」グラフには、直前5分間の統計が表示されます。

各タイプの操作の率に関する詳細を確認する場合は、「パフォーマンス・サマリー」ページに移動します。 詳細は、第22.5項「Oracle BAMのパフォーマンスの監視」を参照してください。

22.2.5 進行中のクライアント・リクエストの監視

Oracle BAMの進行中のクライアント・リクエストグラフは、Oracle BAMサーバーのホーム・ページの右下隅に表示されます。 クライアント・リクエストには、Oracle BAMサーバーのEnterprise Java Beans(EJB)に対するすべてのリクエストが含まれます。

bam_em_server_chart.gifの説明は次にあります。
図版bam_em_server_chart.gifの説明

1つのレポートを開くと、権限、レポート・メタデータ、ビュー・データなどに対して多数の内部リクエストが作成されます。ただし、ユーザーは、このグラフに表示される内部リクエストを表示できる場合とできない場合があります。

22.3 Oracle BAM Webアプリケーションの監視

Oracle BAM Webアプリケーションは、Fusion Middleware Controlコンソールの「OracleBamWeb」ページで監視します。

Oracle BAMレポート・サーバーを監視するには、ナビゲーション・ツリーで「BAM」→「OracleBamWeb」の順に選択し、Oracle BAM Webのホーム・ページに移動します。

図22-1 BAM Web統計

図22-1の説明は次にあります。
「図22-1 BAM Web統計」の説明

22.3.1 Oracle BAMレポート・サーバーの監視

Oracle BAMレポート・サーバーは、ブラウザ内の表現を定義するために、Oracle BAM ADCから取得したデータ・セットにレポート定義を適用します。また、レポートを表示および印刷するために、情報のページングを管理します。 作成されたレポートはOracle BAM ADCに格納されるため、毎回レポート作成を繰り返すことはありません。 ほとんどのレポート・ビューは、データ変更のアクティブなライブ表示をリアルタイムでサポートするように設計されています。

Oracle BAMレポート・サーバーの接続、ビューセットおよびレポートに関する統計を監視できます。

bam_web_reportserver.gifの説明は次にあります。
図版bam_web_reportserver.gifの説明

接続

「接続」統計には、次の内容が表示されます。

「オープン接続」は、レポート・サーバーでオープン状態の接続の数です。 オープン接続は、セッションごとに各ユーザーに対応しています。 この数は、オープン状態のレポートの数とは異なります。これは、1名のユーザーが一度にオープンできる接続は、そのユーザーが開いているレポートの数に関係なく1つのみであるためです。

「メッセージ率(/秒)」は、すべてのユーザー(接続)に配信されたメッセージ(ビューセット変更リスト)の1秒当たりの合計数です。

「接続ごとのメッセージ率(秒)」は、配信されたメッセージ(ビューセット変更リスト)のユーザー(接続)ごとの1秒当たりの数です。

ビューセット

「ビューセット」統計には、オープン状態のビューセットの数(「オープン」)、およびビューセットがオープン状態となっている平均時間(秒)(平均オープン時間(秒))が表示されます。


注意:

アクティブ・データ・キャッシュ、レポート・キャッシュおよびレポート・サーバーの各メトリック間で、ビューセット数が一致しない場合があります。 詳細は、「ビューセット数の差異」を参照してください。

レポート

「レポート」統計には、オープン状態のレポートの合計数が表示されます。 「オープン接続」グラフには、Oracle BAM Webアプリケーションに対するオープン接続が表示されます。 ズーム軸を使用して特定の時間にズーム・インすると、その時間のオープン接続の統計を表示できます。

レポートの合計数には、同じユーザーが重複して開いたレポートの数が含まれます。 同じレポートを複数のブラウザ・ウィンドウで開いた場合でも、各インスタンスは個別のレポートとみなされます。これは、レポート・インスタンスごとに新しいビューセットがレポート・サーバーで(Oracle BAMレポート・キャッシュを介して)開くためです(ただし、ビューセットは共有されます)。

22.3.2 オープン接続の監視

Oracle BAMの「オープン接続」グラフは、Oracle BAMサーバーのホーム・ページの右下隅に表示されます。

bam_web_openconngraph.gifの説明は次にあります。
図版bam_web_openconngraph.gifの説明

22.4 Oracle BAM Webサービスの監視

Oracle BAM Webサービスの詳細は、Oracle BAMのホーム・ページに表示されません。 Oracle BAM Webサービスのカウンタは、図22-2に示すように、ナビゲーション・ツリーで「WebLogicドメイン」→「soa_bam_domain」→「bam_server1」の順に選択し、「最も頻度の高いリクエスト」リージョンの「JEE Webサービス」タブを選択して表示できます。

Oracle BAMには、DataObjectDefinition、DataObjectOperationsByName、DataObjectOperationsByID、DataObjectOperations10131、ManualRuleFireおよびICommandの各Webサービスが用意されています。 『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle BAM Webサービスの使用に関する項を参照してください。

「JEE Webサービス」表には、呼出し数、レスポンス数、レスポンス・エラー件数、平均レスポンス時間(分)、平均実行時間(分)および合計ディスパッチ時間に関する統計が表示されます。

図22-2 Oracle BAM Webサービスのカウンタ

図22-2の説明は次にあります。
「図22-2 Oracle BAM Webサービスのカウンタ」の説明

22.5 Oracle BAMのパフォーマンスの監視

Oracle BAMアプリケーションのパフォーマンスは、メトリックと統計に反映されます。 Oracle BAMサーバーとOracle BAM Webアプリケーションには、適切なメトリックを表示する個別の「パフォーマンス・サマリー」ページがあります。

図22-3に示すように、Oracle BAMの各コンポーネントのメニューで「監視」→「パフォーマンス・サマリー」の順に選択すると、図22-4に示す「パフォーマンス・サマリー」ページが表示されます。

図22-3 「監視」ショートカット・メニュー

図22-3の説明は次にあります。
「図22-3 「監視」ショートカット・メニュー」の説明

図22-4 「パフォーマンス・サマリー」ページ

図22-4の説明は次にあります。
「図22-4 「パフォーマンス・サマリー」ページ」の説明

多数のメトリックを取得して表示できます(ほとんどのメトリックは、Oracle BAMのコンポーネントのホーム・ページにも表示されます)。 各メトリックの説明は、そのメトリックのヘルプ・ページを参照してください。

最も重点をおく重要な情報を取得するには、「メトリック・パレット」を使用します。 「メトリック・パレットの表示」をクリックすると、図22-5に示す「メトリック・パレット」が表示されます。

最も関心のあるメトリックを選択します。 パレットからメトリックを選択したり、選択を解除すると、左側のメトリック・グラフが自動的に更新されます。

図22-5 Oracle BAM Webアプリケーションのメトリック・パレット

図22-5の説明は次にあります。
「図22-5 Oracle BAM Webアプリケーションのメトリック・パレット」の説明

各メトリックの詳細を検索するには、図22-6に示すように、メトリック・ラベルを右クリックし、「ヘルプ」を選択します。

図22-6 「メトリック」ショートカット・メニュー

図22-6の説明は次にあります。
「図22-6 「メトリック」ショートカット・メニュー」の説明

22.6 Oracle BAMのログの監視

Oracle BAMのログは、Fusion Middleware Controlコンソールを使用して構成および表示します。


注意:

Oracle BAMサーバーとOracle BAM Webアプリケーションには、個別のログ・ページがありますが、それぞれのページには、Oracle BAMアプリケーションのすべてのコンポーネントに関するログが表示されます。

ログ出力機能の使用については、オンライン・ヘルプ・ページを参照してください。 ログ出力の構成については、第21.4項「ログ出力の構成」を参照してください。

ログを表示するには、図22-7に示すように、ナビゲーション・ツリーで「OracleBamServer」ノードまたは「OracleBamWeb」ノードを右クリックし、「ログ」→「ログ・メッセージの表示」の順に選択します。

図22-7 「ログ」ショートカット・メニュー

図22-7の説明は次にあります。
「図22-7 「ログ」ショートカット・メニュー」の説明

図22-8に示すように、「ログ・ビューア」ページが開きます。 このページを使用して、コンポーネントに関する情報を問い合せます。フィールドとリストを使用して問合せをカスタマイズします。

図22-8 「ログ・メッセージ」ページ

図22-8の説明は次にあります。
「図22-8 「ログ・メッセージ」ページ」の説明

検索基準の入力後、「ターゲット・ログ・ファイル」をクリックします。 図22-9に示すように、「ログ・ファイル」ページが表示されます。 特定のログ情報を表示したり(図22-10を参照)、ログをダウンロードできます。

図22-9 「ログ・ファイル」ページ

図22-9の説明は次にあります。
「図22-9 「ログ・ファイル」ページ」の説明

図22-10 ログ・ファイル: bam_server1.log

図22-10の説明は次にあります。
「図22-10 ログ・ファイル: bam_server1.log」の説明