この章では、Oracle Mediator(メディエータ)サービス・コンポーネントとサービス・エンジンの構成方法について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
メディエータ・サービス・エンジンのプロパティは、この章で説明するパラメータを設定することで構成できます。これらのパラメータは、次の方法で設定できます。
「メディエータ・サービス・エンジン・プロパティ」ページでパラメータの値を設定
「メディエータ・サービス・エンジン・プロパティ」ページを表示する手順は、次のとおりです。
「SOAインフラストラクチャ・ホーム」ページを開きます。
「SOAインフラストラクチャ」メニューから、「SOA管理」→「メディエータ・プロパティ」の順に選択します。
MBeanブラウザでパラメータの値を設定
MBeanブラウザで値を設定する手順は、次のとおりです。
「SOAインフラストラクチャ」メニューから、「管理」→「システムMBeanブラウザ」の順に選択します。
「システムMBeanブラウザ」ページが表示されます。
左側のペイン(ページ・タイトルの下)で「oracle.as.soainfra.config」ノードを開きます。
「Server:soa_server1」ノードが表示されます。
「Server:soa_server1」ノードを開きます。
「MediatorConfig」ノードが表示されます。
「MediatorConfig」ノードを開きます。
「mediator」MBeanが表示されます。
「mediator」MBeanをクリックします。
MBeanのプロパティが右側のペインに表示されます。
プロパティの値を変更し、「適用」をクリックします。
$DOMAIN_HOME/config/soa-infra/configuration/mediator-config.xml
ファイルでパラメータの値を設定
注意:
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監査レベルに対してメディエータ固有のauditLevel
フラグを構成できます。 グローバルなSOAインフラストラクチャの監査レベル・フラグの値は、このフラグの値によって上書きされます。このフラグの可能な値は、次のとおりです。
Off
: メディエータの監査をオフにします。 コンポジット・インスタンスのトラッキング情報とペイロード・トラッキング情報は収集されません。
Inherit
: 監査のレベルは、SOAインフラストラクチャと同じです。 この設定を使用すると、グローバル設定が変更されたときに、メディエータ監査レベルも自動的に変更できます。 このページで別の監査レベル・トラッキングを設定すると、SOAインフラストラクチャ・レベルで設定したトラッキングが上書きされます。
Production
: すべてのイベントが記録されます。 すべての監査詳細が、assignアクティビティの詳細を除いて記録されます。 インスタンス・トラッキング情報は収集されますが、ペイロード詳細はキャプチャされないため、これらの詳細はフローの監査証跡で使用できません。 このレベルは、通常の操作とテストに最適です。
Development
: すべてのイベントとすべての監査詳細が記録されます。 さらに、ペイロード詳細がキャプチャされるため、フローの監査証跡で使用できます。 このレベルは、デバッグする際に便利ですが、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
このフラグのデフォルト値は、Inherit
です。
注意: 監査レベルは、Oracle Application Server 10gリリースではインスタンス・トラッキング・レベルと呼ばれていました。 |
DMS(ダイナミック・モニタリング・サービス)メトリック・レベルを構成するために、メディエータ固有のフラグmetricsLevel
を設定できます。DMSメトリックは、アプリケーション・コンポーネントのパフォーマンスを測定するために使用されます。このフラグの可能な値は、次のとおりです。
Enabled
: DMSメトリック・トラッキングを有効にします。
Disabled
: DMSメトリック・トラッキングを無効にします。
DMSメトリック・トラッキングを有効にするには、$DOMAIN_HOME/config/soa-infra/configuration/mediator-config.xml
ファイルを次の方法で更新する必要があります。
<metricsLevel>Enabled</metricsLevel>
DMSメトリック・トラッキングを無効にするには、$DOMAIN_HOME/config/soa-infra/configuration/mediator-config.xml
ファイルを次の方法で更新する必要があります。
<metricsLevel>Disabled</metricsLevel>
パラレル・インフラストラクチャは、次のパラメータを設定することで構成できます。
ParallelWorkerThreadCount
: メッセージ処理のパラレル・ディスパッチャ数を指定します。 パラレル処理のアウトバウンド・スレッド数を増加するには、このパラメータの値を増加します。
ParallelMaxRowsRetrieved
: パラレル処理で繰返しごとに取得する行数を指定します。 このパラメータの値は、メモリー消費量の制限に応じて、ParallelWorkerThreadCount
パラメータの50〜100倍に設定できます。
注意: ParallelMaxRowsRetrieved パラメータの値が大きいと、メモリー不足になる可能性があります。 |
ParallelLockerThreadSleep
: パラレル処理に関するメッセージがない場合は、行を取得するための連続した2つの繰返し間でのアイドル時間を指定します。この時間は秒単位で測定されます。
これらのパラメータの値を設定するには、$DOMAIN_HOME/config/soa-infra/configuration/mediator-config.xml
ファイルを次の方法で更新する必要があります。
<ParallelWorkerThreadCount>20</ParallelWorkerThreadCount> <ParallelMaxRowsRetrieved>20</ParallelMaxRowsRetrieved> <ParallelLockerThreadSleep>10</ParallelLockerThreadSleep>
エラー/再試行インフラストラクチャは、次のパラメータを設定することで構成できます。
ErrorLockerThreadSleep
: パラレル処理でエラーになったメッセージがない場合は、エラーになったメッセージを取得するための連続した2つの繰返し間でのアイドル時間を指定します。この時間は秒単位で測定されます。
このパラメータの値を設定するには、$DOMAIN_HOME/config/soa-infra/configuration/mediator-config.xml
ファイルを次の方法で更新する必要があります。
<ErrorLockerThreadSleep>20</ErrorLockerThreadSleep>
メディエータ・サービス・エンジンの一部であるハートビート・インフラストラクチャは、ノードの失敗または停止が原因でメディエータ・サービス・エンジン・インスタンスが存在しないことを検出するために使用されます。 ハートビート・インフラストラクチャは、メディエータ・サービス・エンジンの各インスタンスに対して一意の識別子を作成し、メディエータ・サービス・エンジンが失敗した場合に、必要なハウスキーピング・タスクを実行します。 ハートビート・インフラストラクチャは、ハートビート・スレッドで構成されています。 このハートビート・スレッドは、各メディエータ・サービス・エンジンの一意の識別子に関連付けられているタイムスタンプを定期的に更新します。 メディエータ・サービス・エンジンは、関連付けられているタイムスタンプを更新することで、その存在を他のメディエータ・サービス・エンジンに知らせます。 ハートビート・スレッドは、特定の期間に更新されなかった一意の識別子が存在するかどうかも確認します。 ハートビート・フレームワークは、次のパラメータを設定することで構成できます。
ContainerIdLeaseRefresh
: 各メディエータ・サービス・エンジンの一意の識別子に関連付けられているタイムスタンプを、ハートビート・スレッドが定期的に更新する時間間隔を指定します。
注意:
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ContainerIdLeaseTimeout
: 特定の期間に更新されていない一意の識別子が存在するかどうかを、ハートビート・スレッドが定期的に確認する時間間隔を指定します。
これらのパラメータを構成することで、メディエータ・サービス・エンジンの失敗を検出するためにハートビート・スレッドが使用する期間を指定できます。
これらのパラメータの値を設定するには、$DOMAIN_HOME/config/soa-infra/configuration/mediator-config.xml
ファイルを次の方法で更新する必要があります。
<ContainerIdLeaseRefresh>30</ContainerIdLeaseRefresh> <ContainerIdLeaseTimeout>300</ContainerIdLeaseTimeout>
注意:
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