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Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55919-01
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4 Oracle Internet Directoryコンポーネントのプロセス制御の理解

この章では、Oracle Internet Directoryのプロセス制御モデルおよび関連する概念を説明します。プロセス制御モデルは、Oracle Internet Directory LDAPサーバーおよびレプリケーション・サーバーに適用されます。

この章の項目は次のとおりです。

Oracle Internet Directoryサーバー・インスタンスの作成および破棄の詳細は、第8章「Oracle Internet Directoryインスタンスの管理」を参照してください。

Oracle Directory Integration and Provisioningサーバーの起動および停止の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Management統合ガイド』のOracle Directory Integration and Provisioningサーバーの管理に関する章を参照してください。

4.1 Oracle Internet Directoryのプロセス制御アーキテクチャ

Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)は、Oracle Internet Directoryを含むOracle Fusion Middlewareシステム・コンポーネントを監視するデーモン・プロセスです。Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlではOPMNを使用して、Oracle Internet Directoryのインスタンスを起動または停止します。コマンドラインからOracle Internet Directoryコンポーネントを起動または停止する場合、OPMNへのコマンドライン・インタフェースである opmnctlを使用します。


関連項目:


OPMNは、デーモン・プロセスOIDMON(ORACLE_HOME/bin/oidmon)の直接的な起動、停止、再起動および監視を行います。OIDMONは、Oracle Internet Directoryインスタンスのプロセス制御を行います。11gリリース1(11.1.1)では、同じノード上の同じOracleインスタンスで複数のOracle Internet Directoryインスタンスを使用できます。Oracle Internet Directoryインスタンスを新規作成する方法としては、タイプOIDのOracle Fusion Middlewareコンポーネントを作成することをお薦めします。この方法で作成した各Oracle Internet Directoryインスタンスには、独自のOIDMONがあります。

図4-1に、Oracle Internet Directoryのプロセス制御の全体的なアーキテクチャを示します。タイプOIDのOracle Fusion Middlewareコンポーネントごとに、OPMNにより、OIDMONプロセスが生成されます。この図は、2つのコンポーネントとしてoid1oid2を示しています。OIDMONはOIDLDAPDディスパッチャ・プロセスを生成し、OIDLDAPDディスパッチャ・プロセスは1つ以上のOIDLDAPDサーバー・プロセスを生成します。このインスタンスにレプリケーションが構成されている場合、OIDMONはレプリケーション・サーバー・プロセスを生成します。各ディスパッチャ・プロセスには、リクエストを受信するための独自の非SSLおよびSSLポートがあります。コンポーネントごとにディスパッチャが生成するOIDLDAPDサーバー・プロセスの数は、コンポーネントのインスタンス固有の構成エントリ内のorclserverprocs属性によって制御されます。

図4-1 Oracle Internet Directoryのプロセス制御

図4-1は、周囲のテキストで説明されています。

関連項目:

Oracle Internet Directoryインスタンスの新規作成の詳細は、第8章「Oracle Internet Directoryインスタンスの管理」を参照してください。

4.2 ODS_PROCESS_STATUS表

Oracle Internet Directoryのプロセス情報は、ODSデータベース・ユーザー・スキーマ内のODS_PROCESS_STATUS表で管理されます。OIDMONは、この表の内容を指定した間隔で読み取り、その内容により伝達される目的に基づいて動作します。間隔はOIDMONの起動時に使用されるコマンドライン引数sleepの値によって制御されます。デフォルト値は10秒です。

表4-1に、ODS_PROCESS_STATUS表内のプロセス制御に関する情報を示します。

表4-1 ODS_PROCESS_STATUS表のプロセス制御項目

項目 意味

Instance

指定されたホスト上の指定されたサーバーIDに対する一意のインスタンス番号

PID

稼働中のサーバーのプロセスID

ServerID

サーバーID(2=OIDLDAPD、3=OIDREPLD)

Flags

サーバー・インスタンスに渡す必要のあるコマンドライン引数

Hostname

このサーバーが存在している必要のあるホスト名

State

サーバー・インスタンスの状態(0=停止、1=起動、2=実行中、3=再起動、4=シャットダウン、5=フェイルオーバー、7=削除、8=追加)OIDMONによって状態が更新されます。

RetryCount

サーバー・インスタンスが正常に起動するまでの起動試行回数

Instancename

サーバー・インスタンスの名前(server1など)

Compname

サーバー・コンポーネントの名前(OID1など)



注意:

  • Instance、Instancename、Compname、ServerID、Hostnameには一意性制約があります。

  • ここでは、情報を示す目的のみでODS_PROCESS_STATUSの詳細を説明しています。この表を直接変更しないようにしてください。


4.3 Oracle Internet Directoryのプロセスの起動、停止および監視

この項では、OPMNがOracle Internet Directoryを起動および停止するときに発生するイベントについて説明します。また、プロセスの監視についても説明します。この項の項目は次のとおりです。

4.3.1 opmn.xmlのOracle Internet Directoryスニペット

OPMNはOIDMONを起動するときに、OPMN構成ファイルORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/opmn.xmlのOracle Internet Directoryスニペットに基づいて、使用する引数を決定します。次に、Oracle Internet Directoryスニペットの例を示します。

<ias-component id="<componentName>">
 <process-type id="OID" module-id="OID">
  <process-set id="OID" numprocs="1">
   <environment>
      <variable id="TNS_ADMIN" value="ORACLE_INSTANCE/config" />
      <variable id="DB_CONNECT_STR" value="db_alias" />
   </environment>
   <module-data>
    <category id="oidmon-parameters">
     <data id="start-cmdline-opts" value="connect=$DB_CONNECT_STR start"/>
     <data id="stop-cmdline-opts" value="connect=$DB_CONNECT_STR stop"/>
    </category>
    </module-data>
   </process-set>
  </process-type>
 </ias-component>

次の2つのタグはOracle Internet Directoryに固有のものです。

  • OPMN用のOracle Internet Directoryコンポーネント固有のディレクティブは、タグ<ias-component id="OID" status="enabled>の下にあります。

  • OIDMON関連の要件は、タグ<category id="oidmon parameters">の下にあります。このようなディレクティブは1つのみである必要があります。

4.3.2 Oracle Internet Directoryを起動するOPMN

Oracle Internet Directoryは、次のように起動されます。


注意:

opmnctlを使用してOracle Internet Directoryインスタンスのみを起動する場合、opmn.xmlパラメータは、opmnctl startallを使用するときと同じ状態ではリロードされません。ファイルORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/opmn.xmlの変更をリロードするには、opmnctl reloadを実行します。

4.3.3 Oracle Internet Directoryを停止するOPMN

Oracle Internet Directoryは、次のように停止されます。


注意:

opmnctlを使用してOracle Internet Directoryインスタンスのみを起動する場合、opmn.xmlパラメータは、opmnctl startallを使用するときと同じ状態ではリロードされません。ファイルORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/opmn.xmlの変更をリロードするには、opmnctl reloadを実行します。

4.3.4 プロセスの監視

OPMNは、サーバー・プロセスを直接監視しません。OPMNはOIDMONを監視し、OIDMONはサーバー・プロセスを監視します。プロセスは次のとおりです。

  • OPMNを介してOIDMONを起動すると、OPMNはOIDMONを起動し、OIDMONが稼働中であることを確認します。

  • なんらかの理由でOIDMONが停止した場合、OPMNはOIDMONを稼働状態に戻します。

  • OIDMONは、Oracle Internet Directoryディスパッチャ・プロセス、LDAPサーバー・プロセスおよびレプリケーション・サーバー・プロセスのステータスを監視し、OPMNおよびFusion Middleware Controlでこのステータスを使用可能にします。opmnctl statusコマンドを使用すると、OIDLDAPDプロセスのPIDSを表示できます。これは、OIDMONによってOPMNにこの情報が送信されるためです。

4.4 Oracle Internet Directoryプロセス制御のベスト・プラクティス

opmnctlおよびoidctlの使用に関してお薦めする方法は、次のとおりです。