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Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementユーザー・リファレンス
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5 Oracle Directory Integration Platformツール

この章では、Oracle Directory Integration and Provisioningの管理に使用できる次のコマンドライン・ツールについて説明します。


注意:

  • コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。

  • Oracle Directory Integration Platformコマンドを実行する前に、環境変数WLS_HOMEおよびORACLE_HOMEを設定する必要があります。


5.1 manageDIPServerConfig

DIPサーバーの構成管理ユーティリティ(manageDIPServerConfig)では、Oracle Directory Integration Platform Serverの構成を管理できます。

5.1.1 manageDIPServerConfigの構文

manageDIPServerConfig

manageDIPServerConfig {get | set} -h HOST -p PORT -D wlsuser -attribute {sslmode |
refreshinterval | quartzthreadcount |  keystorelocation | oidhostport }
[-value attribute_value] [-help]

5.1.2 manageDIPServerConfigの引数

get | set

実行する操作を指定します。

  • get: DIP構成ファイル内の構成パラメータの現行の値を表示します。

  • set: DIP構成ファイル内の構成パラメータの値を更新します。

-h | -host

Oracle Directory Integration PlatformがデプロイされているOracle WebLogic Serverホスト。

-p | -port

Oracle Directory Integration PlatformアプリケーションがデプロイされているOracle WebLogic ManagedServerのリスニング・ポート。

-D | -wlsuser

WebLogic ServerのログインID。


注意:

Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからmanageDIPServerConfigを実行する必要がある場合は、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。

-attr | -attribute

manageDIPServerConfigが操作を実行する属性を指定します。次に、manageDIPServerConfigが操作を実行できる属性のリストとその説明を示します。

  • sslmode: Oracle Directory Integration PlatformがOracle Internet Directoryへの接続に使用するSSLモード。サポートされている値は1と2です。SSLモード1(認証なし)を使用してOracle Internet Directoryに接続するときは、1を使用します。SSLモード2(サーバー認証のみ)を使用してOracle Internet Directoryに接続するときは、2を使用します。

  • refreshinterval: Oracle Directory Integration Platformサーバーがプロファイル構成の詳細をリフレッシュする頻度を制御する時間間隔(秒)。

  • quartzthreadcount: パラレルでスケジュールできるプロファイル数を制御します。デフォルト値は15です。プロファイル数が15より多い場合は、それに応じてquartzthreadcount属性の値を増やしてください。

  • oidhostport: Oracle Directory Integration Platformに関連付けられているOracle Internet Directoryのホストとポートを指定します。oidhostport属性の値は、host:portの形式で指定します。

  • keystorelocation: Oracle Directory Integration Platformがデプロイされているホストに基づいて、Javaキーストア(JKS)の絶対パスを指定します。keystorelocation属性の値を指定するときは、適切なパス・セパレータを使用してください(UNIXおよびLinuxプラットフォームの場合は/、Windowsプラットフォームの場合は\)。

-val | -value

属性に設定する値。set操作の場合、このパラメータは必須です。

-help

コマンドの使用方法のヘルプを出力します。

5.1.3 manageDIPServerConfigのタスクと使用例

manageDIPServerConfig get -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
   -attr sslmode
manageDIPServerConfig set -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
   -attr sslmode -val 2

5.2 manageSyncProfiles

同期プロファイルの管理ユーティリティ(manageSyncProfiles)では、同期プロファイルを管理できます。

5.2.1 manageSyncProfilesの構文

managSyncProfiles

manageSyncProfiles {activate | deactivate | copy | deregister | get | isexists |
update | testProfile | validateProfile | validateMapRules | register |
updatechgnum |associateProfile | dissociateProfile | getAllAssociatedProfiles |
getAssociatedProfile | list } -h HOST -p PORT -D wlsuser [-profile]
[-newProfile] [-associateProfile][-file] [-params 'prop1 val1 prop2 val2 ...']
[-conDirHost] [-conDirPort] [-conDirBindDn] [-mode] [-conDirType] [-conDirSSL]
[-profileStatus] [-help]

5.2.2 manageSyncProfilesの引数

操作

activate

プロファイルの状態を有効(ENABLE)に変更します。

deactivate

プロファイルの状態を無効(DISABLE)に変更します。

copy

既存のプロファイルprofileをプロファイルnewProfileにコピーします。

deregister

OIDから既存のプロファイルを削除します。

get

OIDからプロファイルの詳細を取得します。

isexists

プロファイルprofileがOIDに存在しているかどうかを確認します。

update

OIDの既存のプロファイルprofileを変更します。

testProfile

無効のプロファイルprofileの状態をTESTに変更し、プロファイルの同期実行を成功させるために、プロファイルのテストをスケジューリングします。testProfile操作を指定してmanageSyncProfilesコマンドを実行した後、次のログ・ファイルでテスト結果を確認することができます。DOMAIN_HOMEはOracle WebLogic Serverのドメイン・ホーム、ORACLE_WEBLOGIC_MANAGED_SERVER_NAMEはOracle Directory Integration Platformがデプロイされている管理サーバーの名前を表します。

DOMAIN_HOME/servers/ORACLE_WEBLOGIC_MANAGED_SERVER_NAME/logs/ORACLE_WEBLOGIC_MANAGED_SERVER_NAME.log

注意:

testProfile操作では、有効な(ENABLE)状態のプロファイルのテストはスケジューリングできません。

validateProfile

指定されたプロファイルの構文の値の正確さを検証します。

validateMapRules

指定されたマッピング・ルールを検証します。

register

OIDに新規プロファイルを作成します。

updatechgnum

プロファイル内で最後に適用された変更番号を最新のものに更新します。

associateProfile

associateProfileNameprofileNameと関連付けて、情報の逆流を防ぎます。

dissociateProfile

profileNameに対するプロファイルの関連付けを解除します。

getAllAssociatedProfiles

プロファイルprofileNameが関連付けられているすべてのプロファイルを一覧表示します。

getAssociatedProfile

プロファイルprofileNameに関連付けられているプロファイル名を表示します。

list

OIDに登録されているすべてのプロファイルを表示します。

option

-h | host

Oracle Directory Integration PlatformがデプロイされているOracle WebLogic Serverホスト。

-p | -port

Oracle Directory Integration PlatformアプリケーションがデプロイされているOracle WebLogic ManagedServerのリスニング・ポート。

-D | wlsuser

Oracle WebLogic ServerのログインID。


注意:

Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからコマンドを実行する必要がある場合は、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。manageSyncProfilesに複数のパスワードを提供する必要がある場合は、ファイルの別々の行に、接続ディレクトリのバインドDNパスワード、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの順に配置してください。

-pf | -profile

操作の実行時に使用する同期プロファイルの名前。

-newpf | -newProfile

profileがコピーされる新規プロファイルの名前。

-assopf

profileと関連付けられるプロファイルの名前。

-f | -file

プロパティを含むプロファイル・プロパティ・ファイルのフルパスおよびファイル名。このようなファイルの例は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Management統合ガイド』の、同期プロファイルのプロパティ・ファイルの例に関する付録を参照してください。

-params

prop1 val1 prop2 val2 ...の形式で指定する値。propは、プロファイル・プロパティの名前で、valはそのプロパティの新しい値です。このキーワードは、プロファイルの変更にのみ使用します。キー値は、必要な数だけ指定できます。

-conDirHost

接続ディレクトリ・サーバーが稼働しているホスト。

-conDirPort

接続ディレクトリ・サーバーのリスニング・ポート。

-conDirBindDn

接続ディレクトリ・サーバーのバインドDN。

例:

  • Active Directory

    administrator@idm2003.net
    
  • Sun ONEまたはiPlanet

    cn=Directory Manager
    
  • Oracle Internet Directory

    cn=orcladmin
    

注意:

接続ディレクトリのバインドDNパスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからmanageSyncProfilesを実行する必要がある場合は、接続ディレクトリのバインドDNパスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。manageSyncProfilesに複数のパスワードを提供する必要がある場合は、ファイルの別々の行に、接続ディレクトリのバインドDNパスワード、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの順に配置してください。

-mode

使用する同期モード・マッピング・ルール(importまたは export)。

-conDirType

接続ディレクトリのタイプ。サポートされている値は、ActiveDirectoryEDirectoryiPlanetOpenLDAPADAMTivoliExchangeServer2003およびOIDです。

-conDirSSL

接続ディレクトリ・サーバーへの接続に使用するSSLモードの値。

-prfSt | -profileStatus

プロファイルのステータスを表示します。list操作と組み合せてのみ使用します。

-help

コマンドの使用方法のヘルプを出力します。

5.2.3 manageSyncProfilesのタスクと使用例

manageSyncProfiles register -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
  -f /opt/ldap/odip/iPlImport.profile
manageSyncProfiles deregister -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
manageSyncProfiles updatechgnum -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
manageSyncProfiles activate -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
manageSyncProfiles deactivate -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
manageSyncProfiles get -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
manageSyncProfiles testProfile -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
manageSyncProfiles associateprofile -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile -assopf myProfile1
 manageSyncProfiles dissociateprofile -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
 manageSyncProfiles getAllAssociatedProfiles -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
 manageSyncProfiles getAssociatedProfile -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile
 manageSyncProfiles update -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -pf myProfile -f /opt/ldap/odip/iPlImport.profile
 manageSyncProfiles validateMapRules -h myhost.mycompany.com -p 7005 \
   -D weblogic -f /opt/ldap/odip/iPlImport.map -conDirHost server.example.com \
   -conDirPort 8000 -conDirBindDn administrator@idm2003.net -mode IMPORT \
   -conDirType IPLANET
 manageSyncProfiles isexists -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
   -pf myProfile
 manageSyncProfiles copy -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
   -pf myProfile -newpf yourProfile
manageSyncProfiles list -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic -profileStatus

5.3 syncProfileBootstrap

同期プロファイル・ブートストラップ・ユーティリティ(syncProfileBootstrap)は、接続ディレクトリとOracle Internet Directory間で同期プロファイルのデータの初期移行を実行します。

5.3.1 syncProfileBootstrapの構文

syncProfileBootstrap

syncProfileBootstrap -h HOST -p PORT -D wlsuser {-file |-profile} [-loadParallelism] [-loadRetry][-help]

5.3.2 syncProfileBootstrapの引数

-h | -host

Oracle Directory Integration PlatformがデプロイされているOracle WebLogic Serverホスト。

-p | -port

Oracle Directory Integration PlatformアプリケーションがデプロイされているOracle WebLogic ManagedServerのリスニング・ポート。

-D | wlsuser

Oracle WebLogic ServerのログインID。


注意:

Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからsyncProfileBootstrapを実行する必要がある場合は、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。

-f | -file

ブートストラップのプロパティ・ファイル。

-pf | -profile

操作の実行時に使用する同期プロファイルの名前。

-lp | -loadParallelism

Oracle Internet Directoryへのロードが、複数のスレッドを使用してパラレルで実行されることを示します。たとえば、-loadparallelism 5は、5つのスレッドが作成され、各スレッドでOracle Internet Directoryへのエントリのロードがパラレルで実行されることを意味します。

-lr | -loadRetry

宛先へのロードが失敗した場合に再試行する回数。この回数を超えると、エントリは不正エントリとマークされます。

-help

コマンドの使用方法のヘルプを出力します。

5.3.3 syncProfileBootstrapのタスクと使用例

manageSyncProfileBootstrap -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
  -pf myProfile -lp 5
manageSyncProfileBootstrap -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
  -f /opt/ldap/odip/bootstrap.properties -lr 3

5.4 expressSyncSetup

Express同期設定ユーティリティ(expressSyncSetup)では、インポートおよびエクスポート同期プロファイルを作成できます。

5.4.1 expressSyncSetupの構文

expressSyncSetup

expressSyncSetup -h hostName -p PORT -D wlsuser -pf profile
-conDirType connectedDirectoryType -conDirURL connected_directory_url 
-conDirBindDN connected_directory_bind_dn -conDircontainer syncContainer
[-enableProfiles {true | false}] [-help]

5.4.2 expressSyncSetupの引数

-h | -host

Oracle Directory Integration PlatformがデプロイされているOracle WebLogic Serverホスト。

-p | -port

Oracle Directory Integration PlatformアプリケーションがデプロイされているOracle WebLogic ManagedServerのリスニング・ポート。

-D | wlsuser

Oracle WebLogic ServerのログインID。


注意:

Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからexpressSyncSetupを実行する必要がある場合は、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。expressSyncSetupに複数のパスワードを提供する必要がある場合は、ファイルの別々の行に、接続ディレクトリのバインドDNパスワード、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの順に配置してください。

-pf | -profile

プロファイル名。

-conDirType

接続ディレクトリのタイプ。サポートされている値は、ActiveDirectoryEDirectoryiPlanetOpenLDAPADAMTivoliExchangeServer2003およびOIDです。

-conDirUrl

接続ディレクトリが実行されているURL。書式は host:portです。

-conDirBindDN

接続ディレクトリ・サーバーのバインドDN。次に例を示します。

administrator@idm2003.net

cn=orcladmin, cn=Directory Manager


注意:

接続ディレクトリのバインドDNパスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからexpressSyncSetupを実行する必要がある場合は、接続ディレクトリのバインドDNパスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。expressSyncSetupに複数のパスワードを提供する必要がある場合は、ファイルの別々の行に、接続ディレクトリのバインドDNパスワード、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの順に配置してください。

-conDirContainer

同期コンテナ。次に例を示します。

ou=sales,dc=us,dc=com

OU=Groups,DC=imtest,DC=com

CN=Users,DC=imtest,DC=com

-enableProfiles

作成されたプロファイルを有効にするにはtrueを指定します。無効にする場合はfalseを指定します。

-help

コマンドの使用方法のヘルプを出力します。

5.4.3 expressSyncSetupのタスクと使用例

expressSyncSetup -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic -pf myProfile \
  -conDirType ACTIVEDIRECTORY -conDirUrl server.mycompany.com:5432 \
  -conDirBindDN administrator@idm2003.net -conDirContainer ou=sales,dc=us,dc=com \
  -enableProfiles false \
expressSyncSetup -help

5.5 provProfileBulkProv

プロビジョニング・プロファイル・バルク・ユーティリティ(provProfileBulkProv)は、プロビジョニング・プロファイルのデータのLDIFファイルからOracle Internet Directoryへの初期移行を実行します。

5.5.1 provProfileBulkProvの構文

provProfileBulkProv

provProfileBulkProv -h HOST -p PORT -D wlsuser -file ldif_file -realm realm_dn \ [-encoding input_encoding] [-help]

5.5.2 provProfileBulkProvの引数

-h | -host

Oracle Directory Integration PlatformがデプロイされているOracle WebLogic Serverホスト。

-p | -port

Oracle Directory Integration PlatformアプリケーションがデプロイされているOracle WebLogic ManagedServerのリスニング・ポート。

-D | -wlsuser

Oracle WebLogic ServerのログインID。


注意:

Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからprovProfileBulkProvを実行する必要がある場合は、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。

-f | -file

移行するデータを含むLDIFファイル。

-realm

ユーザーがプロビジョニングされるレルム。

-encoding

入力ファイルのエンコーディング。

-help

コマンドの使用方法のヘルプを出力します。

5.5.3 provProfileBulkProvのタスクと使用例

provProfileBulkprov -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic \
  -f /opt/ldap/odip/users.ldif -realm cn=aaaa,ou=bbbb,dc=cccc

5.6 oidprovtool

プロビジョニング機能を使用すると、ディレクトリの変更(ユーザーまたはグループ情報の変更など)をアプリケーションに確実に通知できます。これらの変更は、アプリケーションのプロセスやリソースに対するユーザー・アクセスを許可するかどうかという決定に影響を与える可能性があります。

プロビジョニングする予定のアプリケーションをインストールしたら、プロビジョニング登録ツール(oidprovtool)を使用してプロビジョニング統合プロファイルを作成する必要があります。

プロビジョニング登録ツールを使用すると、次のことができます。

プロビジョニング登録ツールにより、プロビジョニング・プロファイル・エントリの場所およびスキーマの詳細がツールのコール元から保護されます。コール元の観点からすると、アプリケーションとレルムの組合せにより、プロビジョニング・プロファイルを一意に識別できます。システム上の制約により、各レルムの1つのアプリケーションに対して割り当てることができるのは、1つのプロビジョニング・プロファイルのみです。

プロファイルを一度作成したら、modify操作を使用してそのモード(INBOUND、OUTBOUNDまたはBOTH)を変更することはできません。モードを変更するには、プロファイルを削除して再作成する必要があります。

Oracle Directory Integration Platform Serverにより、Oracle Internet Directoryでのプロビジョニング・プロファイル構成の変更(プロビジョニング・プロファイルの作成、変更、削除など)は自動的に監視されます。そのため、プロビジョニング・プロファイルを手動で有効化または無効化する必要はありません。


注意:

セキュリティ上の理由から、コマンドラインでのパスワードの入力は行わないでください。oidprovtoolコマンドでは、コマンドラインにパスワードを指定しない場合、パスワードの入力を求められます。

5.6.1 oidprovtoolの構文

oidprovtool

oidprovtool operation=[create|modify] ldap_host=oid_hostname ldap_port=port
ldap_user_dn="bindDN" ldap_user_password=password
[profile_mode=INBOUND|OUTBOUND|BOTH]
application_dn="DN" application_type=type [application_name=name]
[application_display_name=display name] organization_dn=DN
[application_isdasvisible=TRUE|FALSE] [manage_application_defaults=TRUE|FALSE]
[enable_bootstrap=TRUE|FALSE]  [user_data_location=DN]
[default_provisioning_policy=PROVISIONING_REQUIRED|PROVISIONING_NOT_REQUIRED]
interface_name=SCHEMA.PACKAGE [interface_type=PLSQL|JAVA]
interface_version=1.1|2.0|3.0] interface_connect_info=connection_string
schedule=number_seconds lastchangenumber=number
max_prov_failure_limit=number
max_events_per_schedule=number max_events_per_invocation=number
event_mapping_rules="OBJECT_TYPE:FILTER:DOMAIN"
event_permitted_operations="OBJECT:DOMAIN:OPERATION(attributes,...)"
event_subscription="USER|GROUP:DOMAIN:OPERATION(attributes,...)"
max_events_per_schedule=number max_retries=number profile_group=number
profile_status=ENABLED | DISABLED profile_debug=debug_level

oidprovtool {operation=enable|disable|delete|status|reset}
application_dn=DN [organization_dn=DN] [ldap_host=oid_hostname] [ldap_port=port]
[ldap_user_dn=bindDN] [ldap_user_password=password] [profile_debug=debug_level]

5.6.2 oidprovtoolの引数

operation=create | modify | enable | disable | delete | status | reset

必須。oidprovtoolを使用して実行する操作。一度に1つの操作のみ実行できます。操作は次のとおりです。

  • create: 新規プロビジョニング・プロファイルの作成

  • modify: 既存のプロビジョニング・プロファイルの指定プロパティの変更

  • enable: プロビジョニング・プロファイルの有効化

  • disable: プロビジョニング・プロファイルの無効化

  • delete: プロビジョニング・プロファイルの削除

  • status: 指定したプロビジョニング・プロファイルの現在のステータスの表示

  • reset: プロビジョニング・プロファイルのすべてのエラーの消去

ldap_host=oid_hostname

オプション。Oracle Internet Directoryサーバーのホスト名。指定しない場合、ローカル・ホストの名前が使用されます。

ldap_port=port

オプション。Oracle Internet DirectoryのLDAPリスニング・ポート。デフォルトは3060です。

ldap_user_dn=bindDN

必須。スーパーユーザーのDN、またはプロビジョニング登録操作を実行するのに十分な権限を保持するユーザーのDN。デフォルトはcn=orcladminです。

ldap_user_password=password

オプション。ディレクトリへのバインドに使用するユーザー・パスワード。コマンドラインでパスワードを指定しない場合、パスワードの入力を求められます。入力を求められたときにパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。

profile_mode=OUTBOUND | INBOUND | BOTH

create操作でのみオプション。プロビジョニング・イベントの方向。デフォルトはOUTBOUNDです(データはOracle Internet Directoryからアプリケーションへとプロビジョニングされます)。

application_dn=DN

必須。プロビジョニングの登録先となるアプリケーションの識別名。アプリケーションDNと組織DNの組合せにより、プロビジョニング・プロファイルが一意に識別されます。たとえば、PortalのアプリケーションDNは、次のとおりです。

"orclApplicationCommonName=PORTAL,cn=Portal,cn=Products,cn=OracleContext"

application_type=type

必須。プロビジョニングするアプリケーションのタイプ。

application_name=name

オプション。プロビジョニングするアプリケーションの名前。指定しない場合、デフォルトでapplication_dnに割り当てられた識別名が使用されます。

application_display_name=name

オプション。プロビジョニングするアプリケーションの表示名。指定しない場合、デフォルトでapplication_nameに割り当てられた値が使用されます。

organization_dn=DN

オプション。指定しない場合、デフォルト・アイデンティティ管理レルムが使用されます。プロビジョニングの登録先となる組織の識別名です(dc=company,dc=comなど)。アプリケーションDNと組織DNの組合せにより、プロビジョニング・プロファイルが一意に識別されます。

application_isdasvisible=TRUE | FALSE

オプション。アプリケーションをOracle Internet Directoryプロビジョニング・コンソールにプロビジョニング統合アプリケーションとして表示するかどうかを指定します。デフォルト値はTRUEです。

manage_application_default=TRUE | FALSE

オプション。Oracle Internet Directoryプロビジョニング・コンソールでアプリケーションのデフォルト値を管理するかどうかを指定します。デフォルト値はTRUEです。

enable_bootstrap=TRUE | FALSE

オプション。アプリケーションのプロビジョニング統合プロファイルを作成する前からOracle Internet Directoryに存在しているユーザーのプロビジョニング・イベントを、アプリケーションで受信するかどうかを指定します。デフォルト値はFALSEです。

user_data_location=DN

オプション。アプリケーション固有のユーザー情報を格納するコンテナのDNを指定します。

default_provisioning_policy=PROVISIONING_REQUIRED | PROVISIONING_NOT_REQUIRED

オプション。アプリケーションのデフォルト・プロビジョニング・ポリシーを指定します。デフォルト値はPROVISIONING_REQUIREDです。

interface_name=SCHEMA.PACKAGE

createまたはmodify操作の場合は必須。PLSQLパッケージのデータベース・スキーマ名。値の形式は、schema.package_nameです。たとえば、Portal用のスキーマおよびPLSQLパッケージ情報は、次のようになります。

interface_name=PORTAL.WWSEC_OID_SYNC

interface_version=1.1 | 2.0 | 3.0

インタフェース・プロトコルのバージョン。使用可能な値は、1.1、2.0または3.0です。デフォルト値は2.0です。

interface_type=PLSQL | JAVA

オプション。イベントを伝播するインタフェースのタイプ。デフォルトはPLSQLです。

interface_connect_info=connection_string

createまたはmodify操作の場合は必須。Oracleデータベースに接続してイベントを伝播するには、接続文字列として次のいずれかの形式を使用します。

  • DBURL=ldap://ldaphost:ldapport/service:username:password(推奨)

  • host:port:sid:username:password

  • DBSVC=service:username:password

schedule=number_seconds

createおよびmodify操作でのみオプション。このプロファイルの実行間隔を示す秒数。デフォルトは3600であり、プロファイルは1時間ごとに実行されます。

lastchangenumber=number

OUTBOUNDイベントのcreateおよびmodify操作でのみオプション。Oracle Internet Directoryの最終変更番号であり、この番号より後の適切なすべてのイベントがアプリケーションにプロビジョニングされます。デフォルトは、最新の現行変更番号です。

max_prov_failure_limit=number

オプション。Oracleプロビジョニング・システムでユーザーのプロビジョニングを試行する回数を指定します。デフォルトは1です。

max_events_per_schedule=number

createおよびmodify操作でのみオプション。プロビジョニング・プロファイルの1回の実行でOracle Directory Integration Platform Serverからアプリケーションに送信するイベントの最大数。デフォルトは100です。

max_events_per_invocation=number

createおよびmodify操作でのみオプション。インタフェースの1回の起動でパッケージ化してターゲットに送信するイベントの最大数。

event_mapping_rules="OBJECT_TYPE:FILTER:DOMAIN"

INBOUNDイベントのcreateおよびmodify操作でのみ必須。このルールにより、(オプションのフィルタ条件を使用して)アプリケーションから取得したオブジェクト・タイプをOracle Internet Directoryのドメインにマップします。1つのプロビジョニング・プロファイルに複数のマッピング・ルールを定義できます。

次の例は、2つのマッピング・ルールを示しています。1番目のルールでは、地域属性がアメリカに等しい(l=AMERICA)従業員オブジェクト(EMP)が、ドメインl=AMER,cn=users,dc=company,dc=comにマップされます。2番目のルールでは、フィルタ条件なしで、従業員オブジェクト(EMP)がドメインcn=users,dc=company,dc=comにマップされます。

event_mapping_rules="EMP:l=AMERICA:l=AMER,cn=users,dc=company,dc=com"
event_mapping_rules="EMP::cn=users,dc=company,dc=com"

event_permitted_operations="OBJECT:DOMAIN:OPERATION(attributes,...)

INBOUNDイベントのcreateおよびmodify操作でのみ必須。このプロパティを使用して、Oracle Directory Integration Platformサービスへの送信をアプリケーションに許可するイベントのタイプを定義します。1つのプロビジョニング・プロファイルに複数の許可操作を定義できます。

たとえば、ユーザー・オブジェクトが追加または削除された場合、または特定の属性が変更された場合にアプリケーションがイベントを送信することを許可するには、次のような3つの許可操作を定義します。

event_permitted_operations="USER:dc=mycompany,dc=com:ADD(*)"
event_permitted_operations="USER:dc=mycompany,dc=com:MODIFY(cn,sn,mail,password)"
event_permitted_operations="USER:dc=mycompany,dc=com:DELETE(*)"

event_subscription="USER | GROUP:DOMAIN:OPERATION(attributes,...)"

OUTBOUNDイベントのcreateおよびmodify操作でのみ必須。このプロパティを使用して、Oracle Directory Integration Platformサービスからアプリケーションに送信するイベントのタイプを定義します。1つのプロビジョニング・プロファイルに複数のイベント・サブスクリプションを定義できます。

たとえば、ユーザーまたはグループ・オブジェクトが追加または削除された場合にディレクトリ統合サーバーからアプリケーションにイベントを送信するには、次のような4つのイベント・サブスクリプションを定義します。

event_subscription="GROUP:dc=mycompany,dc=com:ADD(*)"
event_subscription="GROUP:dc=mycompany,dc=com:DELETE(*)"
event_subscription="USER:dc=mycompany,dc=com:ADD(*)"
event_subscription="USER:dc=mycompany,dc=com:DELETE(*)"

max_events_per_schedule=number

createおよびmodify操作でのみオプション。1回のスケジュールでプロビジョニングするイベントの最大数。デフォルトは100です。

max_retries=number

createおよびmodify操作でのみオプション。失敗したイベントを再試行する回数。デフォルトは5です。

profile_group=number

createおよびmodify操作でのみ必須。プロファイルのグループ番号。デフォルトはDEFAULTです。この引数は、異なるOracle Directory Integration Platform Serverインスタンスを使用して様々な選択グループを実行する場合に発生するスケーラビリティの問題に対処するために必要です。

profile_status=ENABLED | DISABLED

create操作でのみ必須。プロファイルの有効化または無効化を指定します。デフォルトはENABLEDです。

profile_debug=debug_level

必須。プロファイルのデバッグ・レベル。

5.6.3 oidprovtoolのタスクと使用例

プロビジョニング登録ツール(oidprovtool)を使用すると、次のタスクを実行できます。

5.6.3.1 プロビジョニング・プロファイルの作成

次の例では、Oracle Internet Directoryで管理されているユーザーおよびグループ情報の更新をPortalで認識できるように、新規プロビジョニング・プロファイルを作成します。

例:

oidprovtool operation=create ldap_host=myhost.mycompany.com ldap_port=3060 \
ldap_user_dn="cn=orcladmin" application_dn="orclApplicationCommonName=PORTAL,cn=Portal,cn=Products,cn=OracleContext" \
organization_dn="dc=us,dc=mycompany,dc=com" interface_name=PORTAL.WWSEC_OID_SYNC \
interface_type=PLSQL interface_connect_info=myhost:1521:iasdb:PORTAL:password \
schedule=360 event_subscription="USER:dc=us,dc=mycompany,dc=com:DELETE" \
event_subscription="GROUP:dc=us,dc=mycompany,dc=com:DELETE" \
event_subscription="USER:dc=us,dc=mycompany,dc=com:MODIFY(orclDefaultProfileGroup,userpassword)" \
event_subscription="GROUP:dc=us,dc=mycompany,dc=com:MODIFY(uniqueMember)" \
profile_mode=OUTBOUND

5.6.3.2 プロビジョニング・プロファイルの変更

次の例では、Portalアプリケーションの既存のプロビジョニング・プロファイルを変更します。ユーザー・エントリの変更時にプロビジョニングされる属性のイベント・サブスクリプションを変更します。

例:

oidprovtool operation=modify ldap_host=myhost.mycompany.com ldap_port=3060 \
ldap_user_dn="cn=orcladmin" application_dn="orclApplicationCommonName=PORTAL,cn=Portal,cn=Products,cn=OracleContext" \
organization_dn="dc=us,dc=mycompany,dc=com" \
subscription="USER:dc=us,dc=mycompany,dc=com:MODIFY(orclDefaultProfileGroup,userpassword,mail,cn,sn)"

5.6.3.3 プロビジョニング・プロファイルの削除

次の例では、Portalアプリケーションのプロビジョニング・プロファイルを無効化します。

例:

oidprovtool operation=delete ldap_host=myhost.mycompany.com ldap_port=3060 \
ldap_user_dn="cn=orcladmin" application_dn="orclApplicationCommonName=PORTAL,cn=Portal,cn=Products,cn=OracleContext" \
organization_dn="dc=us,dc=mycompany,dc=com"

5.6.3.4 プロビジョニング・プロファイルの無効化

次の例では、Portalアプリケーションのプロビジョニング・プロファイルを無効化します。

例:

oidprovtool operation=disable ldap_host=myhost.mycompany.com ldap_port=3060 \
ldap_user_dn="cn=orcladmin" application_dn="orclApplicationCommonName=PORTAL,cn=Portal,cn=Products,cn=OracleContext" \
organization_dn="dc=us,dc=mycompany,dc=com"

5.7 dipStatus

dipStatusユーティリティでは、Oracle Directory Integration Platformのステータスと、Oracle Directory Integration Platformが登録されているかどうかを確認できます。

5.7.1 dipStatusの構文

dipStatus

dipStatus -h HOST -p PORT -D wlsuser [-help]

5.7.2 dipStatusの引数

-h | -host

Oracle Directory Integration Platformがデプロイされている管理サーバーが稼働しているWebLogic Serverのホスト名。

-p | -port

Oracle Directory Integration PlatformアプリケーションがデプロイされているOracle WebLogic ManagedServerのリスニング・ポート。

-D | -wlsuser

WebLogic ServerのログインID。


注意:

WebLogic Serverのログイン・パスワードの入力を求められます。コマンドライン引数としてパスワードを指定することはできません。

コマンドから入力を求められたときにのみパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。スクリプトからdipStatusを実行する必要がある場合は、Oracle WebLogic Serverのログイン・パスワードを含むファイルから入力をリダイレクトすることができます。ファイル権限を使用してこのファイルを保護し、不要になり次第このファイルを削除してください。


-help

コマンドの使用方法のヘルプを出力します。

5.7.3 dipStatusの例

dipStatus -h myhost.mycompany.com -p 7005 -D weblogic
dipStatus -help

5.8 schemasync

schemasyncユーティリティでは、Oracle Internet Directoryサーバーとサード・パーティのLDAPディレクトリ間でスキーマ要素(属性とオブジェクトクラス)の同期をとることができます。

スキーマの同期中に発生するエラーは、次のファイルに記録されます。

5.8.1 schemasyncの構文

schemasync

schemasync -srchost hostname -srcport port -srcdn bindDN -srcpwd password  
-dsthost hostname -dstport port -dstdn bindDN -dstpwd password [-ldap]

5.8.2 schemasyncの引数

-srchost hostname

必須。ソース・ディレクトリ・サーバーのホスト名。

-srcport port

必須。ソース・ディレクトリ・サーバーのLDAPリスニング・ポート(3060など)

-srcdn bindDN

必須。ソース・ディレクトリへのバインドに使用するユーザーのDN。このユーザーは、スーパーユーザー(cn=orcladmin)のように、ディレクトリ・スキーマを変更する権限を保持している必要があります。

-srcpwd password

オプション。ソース・ディレクトリへのバインドに使用するユーザー・パスワード。コマンドラインでパスワードを指定しない場合、パスワードの入力を求められます。入力を求められたときにパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。

-dsthost hostname

必須。宛先となるディレクトリ・サーバーのホスト名。

-dstport port

必須。宛先となるディレクトリ・サーバーのLDAPリスニング・ポート(3060など)

-dstdn bindDN

オプション。宛先となるディレクトリへのバインドに使用するユーザーのDN。このユーザーは、スーパーユーザーのように、ディレクトリ・スキーマを変更する権限を保持している必要があります。

-dstpwd password

必須。宛先となるディレクトリへのバインドに使用するユーザー・パスワード。コマンドラインでパスワードを指定しない場合、パスワードの入力を求められます。入力を求められたときにパスワードを入力するのがセキュリティのベスト・プラクティスです。

-ldap

オプション。指定する場合、スキーマ変更は、ソースLDAPディレクトリから宛先となるLDAPディレクトリに直接適用されます。指定しない場合、スキーマ変更は、次のLDIFファイルに配置されます。

  • ORACLE_HOME/ldap/odi/data/attributetypes.ldif: このファイルは、新しい属性の定義を持ちます。

  • ORACLE_HOME/ldap/odi/data/objectclasses.ldif: このファイルは、新しいオブジェクト・クラス定義を持ちます。

-ldapを指定しない場合は、「ldapmodify」を使用して、属性のタイプ、オブジェクト・クラスの順に、これらの2つのファイルから定義をアップロードする必要があります。

5.8.3 schemasyncのタスクと使用例

schemasyncコマンドライン・ツールを使用すると、次のタスクを実行できます。

5.8.3.1 Oracle Internet Directoryとサード・パーティのディレクトリ間のスキーマの同期

次の例は、Oracle Internet Directoryとサード・パーティのディレクトリ・サーバー間でスキーマの同期をとる方法を示しています。

例:

schemasync -srchost myhost1.mycompany.com -srcport 3060 -srcdn "cn=orcladmin" \
   -dsthost myhost2.mycompany.com -dstport 3060 \
   -dstdn "uid=superuser,ou=people,dc=mycompany,dc=com" -ldap

5.8.4 schemasyncの関連コマンドライン・ツール