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Oracle Fusion Middleware mod_plsqlのためのユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B56249-01
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1 mod_plsqlの構成

この章では、mod_plsqlの設定および使用方法について説明します。この章の内容は、次のとおりです。

1.1 前提条件の確認

mod_plsqlを実行する前に、次の前提条件を満たしている必要があります。

1.2 必須パッケージのインストール

インストール後に、Oracle HTTP Serve mod_plsqlを製品には含まれていないデータベースで使用する必要がある場合は、owaload.sqlスクリプトを使用して、追加の必須パッケージを手動でインストールする必要があります。


注意:

Exportユーティリティを使用して全データベースのエクスポートを実行した場合でも、OWALOAD.SQLスクリプトをSYSで実行して、新規のターゲット・インスタンスにmod_plsqlを再インストールする必要があります。インポート/エクスポート・メカニズムでは、SYS内のオブジェクトはインポートされないため、PL/SQLツールキットをSYSにインストールする必要があります。

  1. owaload.sqlファイルが入っているディレクトリに移動します。このディレクトリはORACLE_HOME\ohs\mod_plsql\owaです。

  2. SQL*Plusを使用して、SYSユーザーでOracle Databaseにログインします。

    select owa_util.get_version from dual;

  3. 次の問合せを実行して、現在インストールされているOWAパッケージのバージョンを確認できます。

  4. SQLプロンプトで、次のコマンドを実行します。

    @owaload.sql log_file  
    

    表1-1に、必須パッケージのインストール時のパラメータを示します。

    表1-1 必須パッケージのインストール時のパラメータ

    エレメント 説明

    owaload.sql

    PL/SQL Web ToolkitパッケージをSYSスキーマにインストールします。また、データベースの全ユーザーがアクセスできるよう、パブリック・シノニムを作成してパッケージをパブリックにします。これにより、データベースごとに必要なインストールは1回で済みます。

    log_file

    インストール・ログ・ファイルです。ログ・ファイルを作成するための書込み許可があることを確認してください。


  5. ログ・ファイルを調べて、エラーがないことを確認します。


    注意:

    owaloadスクリプトは、データベース内にあるOWAパッケージの既存のリリースをチェックし、次の場合にのみ新しいバージョンをインストールします。
    • OWAパッケージが存在しない場合。

    • 古いバージョンのOWAパッケージが検出された場合。データベースに最新のOWAパッケージが存在する場合または新しいバージョンがインストールされている場合、owaloadスクリプトは何も処理を実行せず、その状況をログ・ファイルにレポートします。


  6. 手動で再コンパイルします。


    注意:

    OWAパッケージをインストールすると、依存オブジェクトがすべて無効になることがあります。このパッケージは最初のアクセス時に自動的に再コンパイルされますが、再インストール後に手動で再コンパイルすることをお薦めします。

    インストール後に、Select owa_util.get_version from dual;を実行して、OWAパッケージのバージョンをチェックします。表示されたバージョンが10.1.2.0.4以上であることを確認してください。

  7. 次へのパブリック・アクセスが付与されたことに注意してください。

    • OWA_CUSTOM

    • OWA

    • HTF

    • HTP

    • OWA_COOKIE

    • OWA_IMAGE

    • OWA_OPT_LOCK

    • OWA_PATTERN

    • OWA_SEC

    • OWA_TEXT

    • OWA_UTIL

    • OWA_CACHE

    • WPG_DOCLOAD

    • OWA_MATCH

  8. 次のパブリック・シノニムが作成されていることにも注意してください。

    • OWA_CUSTOM用のOWA_CUSTOM

    • OWA_CUSTOM用のOWA_GLOBAL

    • OWA用のOWA

    • HTF用のHTF

    • HTP用のHTP

    • OWA_COOKIE用のOWA_COOKIE

    • OWA_IMAGE用のOWA_IMAGE

    • OWA_OPT_LOCK用のOWA_OPT_LOCK

    • OWA_PATTERN用のOWA_PATTERN

    • OWA_SEC用のOWA_SEC

    • OWA_TEXT用のOWA_TEXT

    • OWA_UTIL用のOWA_UTIL

    • OWA_CUSTOM用のOWA_INIT

    • OWA_CACHE用のOWA_CACHE

    • WPG_DOCLOAD用のWPG_DOCLOAD

    • OWA_MATCH用のOWA_MATCH

1.3 mod_plsqlをOracle Portalで使用するための構成

Oracle Portalリポジトリに対してOracle Fusion Middleware中間層を実行するには、以下の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle Enterprise Managerを使用して、Oracle PortalリポジトリとOracle Application Server Single Sign-Onリポジトリのために、2つのPortalスタイルのDADを作成します。

  2. 各DADの構成を編集し、PlsqlCompatibilityMode1に設定します。DAD構成を編集するには、次の手順に従います。

    1. INSTANCE_HOME\config\OHS\ohs1\mod_plsql\dads.confファイルを編集します。

    2. Oracle PortalリポジトリとOracleAS Single Sign-On Serverリポジトリに接続するために使用するDADを探します。

    3. DADに次の行を追加します。

      PlsqlCompatibilityMode  1
      
    4. 次のコマンドを実行してOracle HTTP Serverを再起動します。

      INSTANCE_HOME\bin\opmnctl restartproc type=ohs
      

      注意:

      9.0.xとそれ以降のバージョンのOracle Portalリポジトリにアクセスするために使用するDADに対してPlsqlCompatibilityModeを設定すると、ドキュメント名にスペースまたはプラス(+)記号があり、Portalドキュメント表に掲載されているドキュメントをダウンロードすることができなくなります。こうしたドキュメントにアクセスするとエラーが発生し、「HTTP 404 - File not found」が表示されます。


      警告:

      バックエンドOracle Portalリポジトリを9.0.x以降のバージョンにアップグレードすると、DADからPlsqlCompatibilityModeフラグを削除する必要があります。詳細は、「DADからのPlsqlCompatibilityModeフラグの削除」を参照してください。


DADからのPlsqlCompatibilityModeフラグの削除

バックエンドOracle Portalリポジトリを9.0.x以降のバージョンにアップグレードした後、DADからPlsqlCompatibilityModeフラグを削除するには、次の手順を実行します。

  1. INSTANCE_HOME\config\OHS\ohs1\mod_plsql\dads.confファイルを編集します。

  2. バージョン9.0.x以降のOracle PortalリポジトリとOracle Application Single Sign-On Serverリポジトリに接続するために使用するDADを探します。

  3. DADの次の行を削除します。

    PlsqlCompatibilityMode  1
    
  4. 次のコマンドを実行してOracle HTTP Serverを再起動します。

    INSTANCE_HOME\bin\opmnctl restartproc type=ohs
    

1.4 PL/SQLアプリケーション用のDADの構成

Web対応のPL/SQLアプリケーションにアクセスするには、まず、mod_plsql用にPL/SQLデータベース・アクセス記述子(DAD)を構成します。DADは、mod_plsqlがデータベース・サーバーに接続してHTTPリクエストを実行する方法を指定する値のセットです。DADには、接続詳細の他、データベースでの各種操作およびmod_plsql全般にとって重要な構成パラメータが含まれています。mod_plsqlの構成パラメータの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』の「mod_plsql」を参照してください。

1.5 mod_plsqlの構成へのアクセス

mod_plsqlの構成方法は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』の「mod_plsql」を参照してください。

Fusion Middleware Controlを使用して、mod_plsqlを構成および監視することができます。mod_plsql構成にアクセスするには、Oracle HTTP Serverコンポーネントの「サーバーの詳細構成」ページを使用します。 このページからDAD情報とキャッシュ設定を構成することができます。

mod_plsqlを監視および構成するには、次のファイルを使用します。

Oracle Enterprise Managerを使用したmod_plsqlの構成

「mod_plsqlサービス」ページを表示する手順

  1. Fusion Middleware Controlにアクセスします。

  2. Fusion Middleware Controlで、Oracle HTTP Serverとmod_plsqlがインストールされているOracle Fusion Middlewareのホームページに移動します。

  3. システム・コンポーネント表の「HTTP_Server」をクリックして、Oracle HTTP Serverのホームページに移動します。

  4. 管理」をクリックし、「詳細構成」をクリックします。

    サーバーの詳細構成」ページが表示されます。「ファイルの選択」オプションからファイルを選択し、「実行」をクリックします。

1.6 mod_plsqlの診断結果

mod_plsqlは、HTTPを介してPL/SQLアプリケーションを起動することのできるOracle HTTP Serverモジュールです。Oracle HTTP Serverモジュールであるため、mod_plsqlのロギングはOracle HTTP Serverを介して行われます。

ロギングは、構成ファイルhttpd.confLogLevelパラメータで制御されます。通常、このファイルは次の場所にあります。

INSTANCEE_HOME\config\OHS\ohs1

LogLevelの有効な値は次のとおりです。

これらの値は、それより上の値を対象に含みます。たとえば、LogLevelnoticeに設定した場合、noticewarnerrorcritalertおよびemergのメッセージが記録されます。LogLevelの値を変更した場合は、変更を有効にするためにOracle HTTP Serverを再起動する必要があります。

mod_plsqlログ・ファイルの内容

mod_plsqlの診断情報の場所は、httpd.confファイルのErrorLogというOracle HTTP Serverパラメータによって決定されます。このパラメータはErrorLogと呼ばれていますが、このパラメータによって記述されるファイルには、エラー・メッセージ以外の内容も含めることができます。ErrorLogパラメータの一般的な値は次のとおりです。

"${INSTANCE_HOME}/diagnostics/logs/${COMPONENT_TYPE}/${COMPONENT_NAME}/error_log"

Oracle HTTP Serverエラー・ログには、次の2つのタイプのmod_plsqlメッセージが表示されます。

標準のmod_plsqlメッセージ

Oracle HTTP Serverエラー・ログに示される標準のmod_plsqlメッセージの例は、次のとおりです。

[Thu Jun 30 08:34:20 2005] [warn] mod_plsql: 'PlsqlCacheCleanupSize' is deprecated.

標準のmod_plsqlメッセージの内容は次のとおりです。