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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server スタンドアロン クライアント プログラマーズ ガイド
11g リリース 1 (10.3.1)
B55526-01
 

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A クライアント アプリケーションのデプロイメント記述子の要素

以下の節では、WebLogic Server の Java EE クライアント アプリケーションのデプロイメント記述子について説明します。

クライアント アプリケーションのデプロイメント記述子の要素の概要

Java EE アプリケーションの場合、ユーザの関心は通常サーバサイドのモジュール (Web アプリケーション、EJB、およびコネクタ) にあります。サーバサイドのモジュールのコンフィグレーションには、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server アプリケーションの開発』の「エンタープライズ アプリケーションのデプロイメント記述子の要素」に説明されている application.xml デプロイメント記述子を使用します。

しかし、クライアント モジュール (JAR ファイル) を EAR ファイルに含めることもできます。この JAR ファイルは、クライアントサイドでのみ使用するもので、このクライアント モジュールのコンフィグレーションには application-client.xml デプロイメント記述子を使用します。この方法により、クライアントサイドとサーバサイド、両方のモジュールのパッケージ化が可能になります。サーバはサーバが関係する部分 (application.xml ファイルによる) だけを参照し、クライアントはクライアントが関係する部分 (application-client.xml ファイルによる) だけを参照します。

クライアントサイド モジュールには、application-client.xml という Java EE の標準デプロイメント記述子、およびクライアント アプリケーションの JAR ファイルから派生した名前を持つ WebLogic 固有の実行時デプロイメント記述子の 2 種類が必要です。

application-client.xml デプロイメント記述子の要素

application-client.xml ファイルは、Java EE クライアント アプリケーションのデプロイメント記述子です。以下の DOCTYPE 宣言を最初に指定する必要があります。

<!DOCTYPE application-client PUBLIC "-//Sun Microsystems, 
Inc.//DTD Java EE Application Client 1.2//EN" 
"http://java.sun.com/j2ee/dtds/application-client_1_2.dtd">

以降の節では、ファイル内に表示される各要素について説明します。

application-client

application-client は、アプリケーション クライアントのデプロイメント記述子のルート要素です。アプリケーション クライアントのデプロイメント記述子は、クライアント アプリケーションで使用する EJB モジュールおよびその他のリソースを記述します。

次の表では、application-client 要素内で定義できる要素について説明します。

表 A-1 application-client 要素

要素 説明

<icon>

GUI ツールでアプリケーションを表す小さい画像または大きい画像の場所。この要素は現在、WebLogic Server では使用されていない。

この要素は省略可能である。

<display-name>

アプリケーションの表示名 (GUI ツールで表示することを想定した短い名前)。

<description>

クライアント アプリケーションの説明。

この要素は省略可能である。

<env-entry>

クライアント アプリケーションの環境エントリの宣言が含まれる。

env-entry 要素内で定義できる要素は、次のとおり。

  • description - description 要素には、特定の環境エントリの説明が格納される。

  • env-entry-name - env-entry-name 要素には、クライアント アプリケーションの環境エントリの名前が格納される。

  • env-entry-type - env-entry-typejava.lang.Booleanjava.lang.Stringjava.lang.Integerjava.lang.Doublejava.lang.Byte, java.lang.Shortjava.lang.Longjava.lang.Float.

  • env-entry-valueenv-entry-valueenv-entry-type.

<ejb-ref>

クライアント アプリケーションで参照される EJB への参照の宣言に使用される。

ejb-ref 要素内で定義できる要素は、次のとおり。

  • description - description 要素は、参照される EJB の説明文を提供する。

  • ejb-ref-name - ejb/ejb/Deposit.

  • ejb-ref-type - SessionEntity.

  • home - 参照される EJB のホーム インタフェースの完全修飾名が格納される。

  • remote - 参照される EJB のリモート インタフェースの完全修飾名が格納される。

  • ejb-link - ejb-link 要素は、同じ Java EE アプリケーションにおける EJB の ejb-name である。

<resource-ref>

クライアント アプリケーションの、外部リソースへの参照の宣言が格納される。

resource-ref 要素内で定義できる要素は、次のとおり。

  • description - 省略可能。description 要素は、参照される外部リソースの説明文を格納する。

  • res-ref-name - リソース ファクトリ参照名を指定する。リソース ファクトリ参照名は、値にデータ ソースの JNDI 名が含まれるクライアント アプリケーションの環境エントリの名前。

  • res-type - データ ソースのタイプを指定する。このタイプは、データ ソースによって実装されると予期される Java インタフェースまたはクラスによって指定される。

  • res-auth - SApplicationContainer.


weblogic-appclient.xml 記述子の要素

この XML 形式のデプロイメント記述子は、他のデプロイメント記述子とは異なり、クライアント アプリケーションの JAR ファイル内には保存されませんが、クライアント アプリケーションの JAR ファイルと同じディレクトリに保存する必要があります。

デプロイメント記述子のファイル名は、JAR ファイルの基本名に .runtime.xml という拡張子が付けられます。たとえば、クライアント アプリケーションが c:\applications\ClientMain.jar というファイルにパッケージングされている場合、実行時デプロイメント記述子は c:\applications\ClientMain.runtime.xml というファイルにあります。

application-client

application-client 要素は、WebLogic 固有のクライアント実行時デプロイメント記述子のルート要素です。次の表では、application-client 要素内で定義できる要素について説明します。

表 A-2 application-client 要素

要素 説明

<env-entry>

デプロイメント記述子で宣言される環境エントリの値を指定する。

env-entry 要素内で定義できる要素は、次のとおり。

  • - アプリケーション クライアントの環境エントリの名前。次に例を示す。<env-entry-name>EmployeeAppDB</env-entry-name>

  • env-entry-value - アプリケーション クライアントの環境エントリの値。値には、単独の文字列パラメータをとる指定したタイプのコンストラクタで有効な文字列値を指定する必要がある。

<ejb-ref>

デプロイメント記述子内の宣言された EJB 参照の JNDI 名を指定する。

ejb-ref 要素内で定義できる要素は、次のとおり。

  • ejb-ref-name - Nejb/Example: <ejb-ref-name>ejb/Payroll</ejb-ref-name>.

  • jndi-name - EJB の JNDI 名

<resource-ref>

アプリケーション クライアントの外部リソースへの参照を宣言する。要素には、リソース ファクトリの参照名が指定される。この参照名は、アプリケーション クライアントのコードで予期されているリソース ファクトリのタイプ、および認証のタイプ (Bean かコンテナか) を示す。

次に例を示す。

<resource-ref>

<res-ref-name>EmployeeAppDB</res-ref-name>

<jndi-name>enterprise/databases/HR1984</jndi-name>

</resource-ref>

要素内で定義できる要素は、次のとおり。

  • res-ref-name - リソース ファクトリ参照名。リソース ファクトリ参照名は、値にデータ ソースの JNDI 名が含まれるアプリケーション クライアントの環境エントリの名前。

  • jndi-name - リソースの JNDI 名