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Oracle Fusion Middleware Web Servicesセキュリティおよび管理者ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B56247-01
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14 ポリシーの水平移行の管理

ポリシーは、アプリケーション開発やデプロイ・サイクル(本番に向けた開発など)の様々なステージ間で移行できます。

この章では次の項について説明します。

ポリシーの水平移行の概要

次の手順では、アプリケーション開発やデプロイ・サイクルの様々なステージで、ポリシーを作成および移行する方法の一般的なシナリオを説明します。

  1. Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、ポリシーを作成します。

    詳細は、「Webサービス・ポリシーの作成」を参照してください。

  2. ポリシーをファイルにエクスポートします。

    詳細は、「ポリシーの移行」を参照してください。

  3. ポリシー・ファイルを、Oracle JDeveloper環境のポリシーの格納場所にコピーします。

  4. Oracle JDeveloperでWebサービスを作成し、そのWebサービスにポリシーを添付します。

    詳細は、JDeveloperのオンライン・ヘルプのアプリケーションの設計と開発の項にあるWebサービスでのポリシーの使用に関する項目を参照してください。

  5. Webサービスをステージング・サーバーにデプロイし、Webサービスをテストします。

    詳細は、JDeveloperのオンライン・ヘルプのアプリケーションの設計と開発の項にあるWebサービスの開発に関する項目を参照してください。

  6. ポリシーを本番のサーバー環境にインポートします。

    詳細は、「ポリシーの移行」を参照してください。

  7. 必要に応じて、次の情報を移行します。

  8. アプリケーションを本番環境にデプロイし、Webサービスをテストします。

    「Webサービス・アプリケーションのデプロイ」および「Webサービスのテスト」を参照してください。

ポリシーの移行

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからポリシーを個別にエクスポートできます。ポリシーをディレクトリにコピーすることも、ポリシーをインポートして別のリポジトリに移動することもできます。

ポリシーのエクスポートとインポートの詳細は、「Webサービス・ポリシーの管理」の次の項を参照してください。

または、exportMetadataおよびimportMetadataのWLSTコマンドを使用して、ポリシーをエクスポートおよびインポートできます。次に、必要な手順を説明します。

WLSTコマンドを使用してポリシーを移行する手順は次のとおりです。

  1. Oracle WSMポリシーをローカル・ディレクトリにエクスポートします。たとえば、すべてのOracle WSMアーティファクトを/exported/owsm_policiesディレクトリにエクスポートします。

    exportMetadata(application='wsm-pm',server='<server_name>', 
    docs='/policies/mycompany/**',toLocation='/exported/owsm_policies')
    
  2. ファイルを新しいマシンに移動します。Oracle WSM Policy Managerが新しいマシンにデプロイされていることを確認します。

  3. Oracle WSMポリシーをインポートします。たとえば、すべてのOracle WSMアーティファクトを/toimport/owsm_policiesディレクトリからインポートします。

    importMetadata(application='wsm-pm',server='<server_name>', 
    fromLocation='/toimport/owsm_policies', docs='/policy/mycompany/**')
    

注意:

docsパラメータを指定する際には注意する必要があります。値に/**を指定すると、ポリシー、アサーション・テンプレートおよびポリシー添付を含む、すべてのオブジェクトがエクスポートまたはインポートされます。ポリシー添付を転送すると、ソースとターゲットの環境が異なる場合、Fusion Middleware Controlでレポートされる使用状況分析数にエラーが発生します。ポリシーまたはアサーション・テンプレートのエクスポートやインポートを実行する際は、常により具体的なパスを使用することをお薦めします。

WLSTコマンドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Scripting Tool』を参照してください。

ポリシー構成の移行

次の項では、Oracle WSMポリシーの構成アーティファクトを移行する方法を説明します。この付録には、次の項があります。

キーストアの移行

メッセージ保護ポリシーを使用している場合は、キーストアを移行する必要があります。キーストアを移行する手順は次のとおりです。

  1. キーストアを新しい環境に手動でコピーします。

    Java SEアプリケーションの場合は、キーストアをユーザー定義の場所にコピーします。Java EEアプリケーションの場合は、キーストアをjps-config.xmlファイルと同じディレクトリ、DOMAIN_HOME/config/fmwconfigにコピーします。

  2. デフォルトでは、キーストアの名前はdefault-keystore.jksです。キーストアの名前を変更した場合は、Oracle Platform Security Servicesのキーストア・サービス・インスタンスでキーストア名を構成する必要があります。

キーストアの構成の詳細は、「メッセージ保護に関するキーストアの設定」を参照してください。

ユーザーおよびグループの移行

ユーザーとグループは、WebLogic Serverのセキュリティ・レルムの一部として保持されます。

組込みLDAPのユーザーとグループを移行する場合は、Oracle WebLogic管理コンソールまたはWLSTのいずれかを使用してデータを移行できます。必要な手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Securing Oracle WebLogic Server』のセキュリティ・データの移行に関する項を参照してください。

LDAPストアのユーザーとグループを移行する場合は、移行パスはありません。新しい環境でユーザーとグループを再作成し、LDAPストアでの割当てを指定する必要があります。『Oracle Fusion Middleware Securing Oracle WebLogic Server』の認証プロバイダの構成に関する項を参照してください。

資格証明の移行

移行が必要な可能性のある、資格証明ストアに保持された資格証明には2つのタイプがあります。

  • ユーザー名およびパスワード

  • キーストアおよび暗号化キー・パスワード

次の項では、移行手順を説明します。

ユーザー名およびパスワードの移行

組込みLDAPに格納されているユーザーを「ユーザーおよびグループの移行」の説明に従って移行する場合、単純に既存の資格証明を新しい資格証明ストアに移行します。必要な手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Securing Oracle WebLogic Server』のセキュリティ・データの移行に関する項を参照してください。

ユーザーがLDAPストアに格納されている場合、自動移行パスはありません。資格証明ストアに資格証明を再作成する必要があります。資格証明の構成の詳細は、「資格証明ストア・プロバイダの構成」を参照してください。

キーストアおよび暗号化キー・パスワードの移行

キーストアおよび暗号化キー・パスワードは、『Oracle Fusion Middlewareセキュリティ・ガイド』のセキュア・アプリケーションのデプロイの項の資格証明の手動での移行に関する項目の手順に従って、手動で移行できます。

Oracle Platform Security Servicesアプリケーションおよびシステム・ポリシーの移行

Webサービスで認可ポリシーを使用する場合は、Oracle Platform Security Servicesアプリケーション、および権限を付与するシステム・ポリシーを移行する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareセキュリティ・ガイド』のOPSS認可およびポリシー・ストアの項のmigrateSecurityStoreコマンドでのポリシーの移行に関する項目を参照してください。

Oracle Platform Security Services構成の移行

Oracle Platform Security Services構成には、自動移行パスはありません。新しい環境で構成を再作成する必要があります。

再作成が必要な可能性のあるOracle Platform Security Servicesの構成には、3つのタイプがあります。

  • 信頼できるSAMLアサーション発行者名(すべてのSAMLポリシーに適用可能)。

    信頼できるSAML発行者名構成にデフォルトの構成を使用する場合は、移行は必要ありません。新しい環境でのSAMLの構成の詳細は、「SAMLおよびKerberosログイン・モジュールの構成」を参照してください。

  • キーストアの場所、およびキーストアとキーストア・パスワードのCSFキー構成(メッセージ保護ポリシーのみに適用可能)。

    キーストアにデフォルトの構成を使用する場合は、移行は必要ありません。新しい環境でのキーストアの構成の詳細は、「メッセージ保護に関するキーストアの設定」を参照してください。

  • keytabの場所およびサービス・プリンシパル名(Kerberosポリシーに適用可能)

    新しい環境でのkeytabの場所およびサービス・プリンシパル名の構成の詳細は、「SAMLおよびKerberosログイン・モジュールの構成」を参照してください。

Oracle Access Manager認証プロバイダの移行

OAM認証プロバイダには、自動移行パスはありません。新しい環境でOAM認証プロバイダを手動で再構成する必要があります。Oracle Access Manager(OAM)の構成には、WebLogic Server認証プロバイダを使用します。新しい環境でのOAM認証プロバイダの構成の詳細は、「WebLogic Serverへの認証プロバイダの構成」を参照してください。

SSLの移行

SSL構成には、自動移行パスはありません。新しい環境でSSLキーストアを構成して設定する必要があります。新しい環境でのSSLキーストアの構成と設定の詳細は、「SSLに関するキーストアの構成 」を参照してください。

Kerberos構成の移行

Kerberos構成を移行する手順は次のとおりです。

  1. Kerberos構成ファイルを、同じディレクトリ構造の新しい環境にコピーします。Kerberos構成ファイルは、各オペレーティング・システムで次の場所にあります。

    • UNIX: /etc/krb5.conf

    • Windows: C:\windows\krb5.ini

  2. チケット・キャッシュを適切な資格証明で初期化します。

    詳細は、「Kerberosトークンの使用」を参照してください。

アサーション・テンプレートの移行

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからアサーション・テンプレートを個別にエクスポートできます。ポリシーをディレクトリにコピーすることも、ポリシーをインポートして別のリポジトリに移動することもできます。

アサーション・テンプレートのエクスポートとインポートの詳細は、次の項を参照してください。