Oracle Containers for J2EE(OC4J)は、次のテクノロジをサポートします。このマニュアルには各テクノロジに関する章が含まれています。
この章には、これらの各テクノロジの概要と、関連する章へのリンクが含まれます。
注意: これらのテクノロジの他に、OC4JはJavaMail API、JavaBeans Activation Framework(JAF)およびJava API for XML Processing(JAXP)をサポートします。これらのテクノロジの詳細は、Sun社のJ2EEドキュメントを参照してください。 |
OC4Jにより実装されるJava Naming and Directory Interface(JNDI)サービスは、Javaアプリケーションにネーミングおよびディレクトリ機能を提供します。JNDIは、特定のネーミングまたはディレクトリ・サービス実装とは関係なく定義されます。このため、JNDIを使用すると、Javaアプリケーションは単一のAPIを使用して異なる(場合によっては複数の)ネーミングおよびディレクトリ・サービスにアクセスできます。この共通APIの背後にネーミングとディレクトリの異なるサービス・プロバイダ・インタフェース(SPI)をプラグインすると、様々なネーミング・サービスを処理できます。
詳細は、第2章「JNDIの使用」を参照してください。
Java Message Service(JMS)は、Javaプログラムに、エンタープライズ・メッセージ製品にアクセスする共通の方法を提供します。JMSは、JMSクライアントがエンタープライズ・メッセージ製品の機能にアクセスする方法を定義するインタフェースと関連セマンティックの集合です。
旧リリースでは、メモリー内、ファイル・ベースおよびデータベースの各永続性オプションを説明する際に、OracleAS JMSおよびOJMSという用語を使用していました。OracleAS JMSはメモリー内およびファイル・ベースのオプションを示し、OJMSはStreams Advanced Queuing(AQ)のJMSインタフェースを示していました。JMSに関する混乱を避けるため、OracleAS JMSおよびOJMSという用語のかわりに、OEMS JMSという用語を使用します。これは、オラクル社が、メッセージの永続性に関する3つのオプションに対して単一のJMSインタフェースを提供しているという事実を反映しています。3つのサービス品質オプションの間でメッセージの永続性を変更するのであれば、JMSアプリケーション・コードを変更する必要はありません。
詳細は、第4章「Oracle Enterprise Messaging Serviceの使用」を参照してください。
データソースは、javax.sql.DataSource
インタフェースを実装するオブジェクトがインスタンス化されたものです。データソースにより、データベース・サーバーへの接続を取得できます。
詳細は、第5章「データソース」を参照してください。
EJBでは、トランザクションの管理にJava Transaction API(JTA)1.0.1が使用されます。これらのトランザクションには、1フェーズ・コミットと2フェーズ・コミットが関連します。
詳細は、第3章「OC4Jトランザクション・サポート」を参照してください。
Remote Method Invocation(RMI)は、リモート・プロシージャ・コール・パラダイムのJava実装の1つです。この実装では、分散アプリケーションは、プロシージャ・コールを起動し、戻り値を解析して通信を行います。
OC4Jは、Oracle Remote Method Invocation(ORMI)プロトコルを介したRMIと、Internet Inter-ORB Protocol(IIOP)を介したRMIの両方をサポートします。
デフォルトでは、OC4JはRMI/ORMIを使用します。RMI/ORMIは、RMI/IIOPによるメリットに加えて、HTTPを介してRMI/ORMIを起動する「RMIトンネリング」と呼ばれる技術などの機能も提供します。
バージョン2.0のEnterprise JavaBeans(EJB)の仕様では、Internet Inter-ORB Protocol(IIOP)を介してRMIを使用して、EJBベースのアプリケーションが、異なるコンテナ間で別のアプリケーションを簡単に起動できるようにします。既存のEJBを、コード行を変更せずに、Beanのプロパティを編集して再デプロイするのみで相互運用可能にできます。J2EEはRMIを使用して、異なるコンテナで実行されているEJB間の相互運用性を提供します。
RMI/ORMIおよび相互運用性(RMI/IIOP)の詳細は、第6章「Remote Method Invocationの使用」を参照してください。
Java Object Cache(以前のOCS4J)は、プロセス内、プロセス間およびローカル・ディスク上でJavaオブジェクトを管理するJavaクラスの集合です。Java Object Cacheの主な目的は、取得や作成にコストがかかるオブジェクトのローカル・コピーを管理することによってサーバーのパフォーマンスを大幅に向上させる、強力で柔軟性のある使いやすいサービスを提供することです。キャッシュできるオブジェクトの型やオブジェクトの元のソースに制限はありません。キャッシュ内の各オブジェクトの管理は容易にカスタマイズできます。各オブジェクトには一連の属性が関連付けられており、キャッシュへのロード方法、格納場所(メモリーまたはディスク、あるいはその両方)、無効化の方法(時間ベースまたは明示的なリクエスト)、無効化されたときの通知先などが制御されます。オブジェクトは、グループ単位または個別に無効化できます。詳細は、第7章「Java Object Cache」を参照してください。
XML Query Service(XQS)はエンタープライズ・データの取得、分析、統合および変換に役立つユーザー・モデルを提供します。このサービスは、XQuery(XML問合せ言語)で作成されています。通常、XQSなどのサービスがなければ、XQueryはXML文書にしかアクセスできません。XQSを使用することで、XML以外のドキュメント、リレーショナル・データベース、およびXML以外のその他のエンタープライズ情報システムからもデータを取得できます。詳細は、第8章「Oracle XML Query Service」を参照してください。
アプリケーション・クライアント・コンテナには、リモートのJ2EEサーバーにデプロイされているJ2EEリソースを必要とするアプリケーション・クライアントを実行するための実行環境が用意されています。アプリケーション・クライアント・コンテナには、J2EEサーバーで使用できるのと同じサービスの多くが実装されています。特に、クライアントは、EJBなどのリモート・リソースの検索および実行にコンテナのJNDIおよびRMIサービスを利用できます。詳細は、第9章「アプリケーション・クライアント・コンテナの使用方法」を参照してください。
この付録では、Oracle Application Serverに含まれるサード・パーティ製品に付属のライセンス契約をリストします。詳細は、付録A「サード・パーティ・ライセンス」を参照してください。