コネクタのデプロイ後には、コネクタが正常に機能することを確認するためにテストを行う必要があります。この章では、コネクタのテストに関連する次のトピックについて説明します。
テスト・ユーティリティを使用すると、ターゲット・システムへの接続およびターゲット・システムでの基本操作の実行に関する問題の原因を特定できます。
テスト・ユーティリティを使用するには、次のようにします。
global.properties
ファイル内に必要な値を指定します。
このファイルはOIM_HOME
/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot
ディレクトリにあります。次の表に、テストを実行するための情報を指定するこのファイルのセクションを示します。
セクション | 情報 |
---|---|
SAP Enterprise Portal connection Parameters | ターゲット・システムへの接続に必要な接続パラメータ。
指定する必要のある値の詳細は、「ITリソースの定義」を参照してください。 |
Create User Parameters | ユーザー・プロファイルの作成に必要なフィールド情報。 |
Modify User Parameters | ユーザー・プロファイル情報の変更に使用されるパラメータの複数のセクションが含まれます。 |
Delete User Parameters | ユーザー・プロファイルの削除に必要なフィールド情報。 |
Reconciliation information | 開始日のタイムスタンプ。
終了日は現在の日時にデフォルトで設定されます。 |
「手順2: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」に示されているJARファイルをすべてCLASSPATH
環境変数に追加します。また、次のディレクトリにあるJARファイルもCLASSPATH
環境変数に追加する必要があります。
CLASSPATH
環境変数を設定するためのサンプル・コマンドは、global.properties
ファイルに指定されています。
OIM_HOME/xellerate/lib OIM_HOME/xellerate/ext
次のようにして、global.properties
ファイルのASCII形式のコピーを作成します。
注意: global.properties ファイルの内容を変更するたびに、この手順を実行してください。 |
コマンド・ウィンドウで、次のディレクトリに移動します。
OIM_HOME/Xellerate/sapep/test/Troubleshoot
次のコマンドを入力します。
native2ascii global.properties troubleshoot.properties
native2ascii
コマンドを実行すると、troubleshoot.properties
が作成されます。このファイルの内容は、global.properties
ファイルの内容のASCII形式のコピーです。
次のテストを実行します。
ユーザーを作成するには、次のコマンドを入力します。
java -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/troubleShoot.properties -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/log .properties troubleshoot.TroubleShootUtility C
ユーザーを変更するには、次のコマンドを入力します。
java -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/troubleShoot.properties -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/log .properties troubleshoot.TroubleShootUtility M
ユーザーを削除するには、次のコマンドを入力します。
java -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/troubleShoot.properties -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/log .properties troubleshoot.TroubleShootUtility D
リコンシリエーションをテストするには、次のコマンドを入力します。
java -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/troubleShoot.properties -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/SAP_EP/test/Troubleshoot/log .properties troubleshoot.TroubleShootUtility R
問合せベースのリコンシリエーションをテストするために、CustomizedReconQuery
パラメータの値として次のタイプの問合せ条件を指定できます。
ユーザー属性を含む単純な問合せ
CustomizedReconQuery
パラメータに割り当てられる値: firstname=John
名がJohn
のユーザーがリコンサイルされます。
&または|論理演算子で構成される問合せ
注意:
|
CustomizedReconQuery
パラメータに割り当てられる値: firstname=John&lastname=Doe|email=John@example.com
名がJohn
で姓がDoe
のユーザーと、電子メール・アドレスがJohn@example.com
のユーザーがリコンサイルされます。
論理演算子と参照コードで構成される問合せ
CustomizedReconQuery
パラメータに割り当てられる値: firstname=John&lastname=Doe&email=John@example.com&country=US
名がJohn
で姓がDoe
のユーザーと、アメリカ在住で電子メール・アドレスがJohn@example.com
のユーザーがリコンサイルされます。
ロールのみで構成される問合せ
CustomizedReconQuery
パラメータに割り当てられる値: Role= pcd:portal_content/mycompany/RL_DEMO
注意: 問合せ条件には、複数のロール名を指定できません。 |
pcd:portal_content/mycompany/RL_DEMO
ロールに属するユーザーがリコンサイルされます。
グループのみで構成される問合せ
CustomizedReconQuery
パラメータに割り当てられる値: Groups=group01
注意: 問合せ条件には、複数のグループ名を指定できません。 |
group01
グループに属するユーザーがリコンサイルされます。
LIKE(*)演算子で構成される問合せ
CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値:
firstname=*ohn
名にohn
文字列を持つユーザーがリコンサイルされます。
firstname=Joh*
名にJoh
文字列を持つユーザーがリコンサイルされます。
注意: LIKE演算子(*)は、接頭辞または接尾辞です。属性値の中間では使用できません。 |
問合せ条件で、localeまたはtimezone属性を使用する場合、Lookup.SAP.EP.Language
またはLookup.SAP.EP.TimeZone
参照定義のコード・キー値をそれぞれ指定します。
たとえば、CustomizedReconQuery
パラメータに割り当てられる値:
locale=ar_iq
timezone=Africa/Abidjan
次の各項では、このコネクタに関して発生する一般的な問題の解決方法を示します。
次の表は、一般的な接続エラーの解決方法を示します。
問題の詳細 | 解決方法 |
---|---|
Oracle Identity ManagerはSAP Enterprise Portalとの接続を確立できません。
表示されるエラー・メッセージ: SAP接続例外 表示されるエラー・コード:
|
|
ターゲットがありません。
表示されるエラー・メッセージ: ターゲット・サーバーが使用できません 接続エラー - SAP Enterprise Portal接続を確立できません 表示されるエラー・コード:
|
|
認証エラー。
表示されるエラー・メッセージ: 認証エラー。 表示されるエラー・コード:
|
指定したSAP Enterprise Portalの接続ユーザーIDおよびパスワードが正しいことを確認します。 |
次の表は、一般的なユーザー作成エラーの解決方法を示します。
問題の詳細 | 解決方法 |
---|---|
Oracle Identity Managerはユーザーを作成できません。
表示されるエラー・メッセージ: 必要な情報がありません 表示されるエラー・コード:
|
次の情報が指定されていることを確認します。
|
Oracle Identity Managerはユーザーを作成できません。
表示されるエラー・メッセージ: ユーザーがSAP EPにすでに存在します 表示されるエラー・コード:
|
割り当てられたIDのユーザーはすでにSAP Enterprise Portalに存在します。ユーザーに新しいIDを割り当て、再試行します。 |
Oracle Identity Managerはユーザーを作成できません。
表示されるエラー・メッセージ: ユーザーを作成できませんでした 表示されるエラー・コード:
|
次のいずれかの理由により、ユーザーは作成されませんでした。
|
次の表は、一般的なユーザー削除エラーの解決方法を示します。
問題の詳細 | 解決方法 |
---|---|
Oracle Identity Managerはユーザーを削除できません。
表示されるエラー・メッセージ: 必要な情報がありません 表示されるエラー・コード:
|
必要な情報が指定されていることを確認します。この場合の必要な情報とは、ユーザーIDです。 |
Oracle Identity Managerはユーザーを削除できません。
表示されるエラー・メッセージ: ユーザーが存在しません 表示されるエラー・コード:
|
指定したユーザーがSAP Enterprise Portalに存在しません。 |
次の表は、一般的なユーザー変更エラーの解決方法を示します。
問題の詳細 | 解決方法 |
---|---|
Oracle Identity Managerはユーザーの新しい情報を更新できません。
表示されるエラー・メッセージ: ユーザーを変更できませんでした 表示されるエラー・コード:
|
一般的なエラー。詳細はログを調べてください。 |
Oracle Identity Managerはユーザーを更新できません。
表示されるエラー・メッセージ: ユーザーが存在しません 表示されるエラー・コード:
|
指定したユーザーがSAP Enterprise Portalに存在しません。ユーザーIDを確認してください。 |
次の表は、一般的な子データ・エラーの解決方法を示します。
問題の詳細 | 解決方法 |
---|---|
Oracle Identity Managerはユーザーをグループに追加できません。
表示されるエラー・メッセージ: グループが存在しません 表示されるエラー・コード:
|
指定したグループがSAP Enterprise Portalに存在しません。グループ名を確認してください。 |
Oracle Identity Managerはロールをユーザーに追加できません。
表示されるエラー・メッセージ: ロールが存在しません 表示されるエラー・コード:
|
Oracle Identity Managerでユーザーに指定したロールがSAP Enterprise Portalに存在しません。ロール名を確認してください。 |
重複する値をグループまたはロールに追加しようとしています。
表示されるエラー・メッセージ: ロールはユーザーに割当て済です 選択したグループはすでにユーザーに割り当てられています 表示されるエラー・コード:
|
ユーザーは特定のグループまたはロールにすでに追加されています。 |