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Oracle Identity Manager UNIX Telnet Connectorガイド
リリース9.0.4
E05518-04
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。Telnet用のコネクタは、Telnetプロトコルを使用して、Oracle Identity ManagerをAIX、HP-UX、LinuxおよびSolarisを実行するターゲット・システムと統合するために使用されます。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

1.1 リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Managerで複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連項目:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

次のターゲット・システム属性がリコンサイルされます。


注意:

信頼できる構成(HP-UXの信頼モードなど)の場合、「パスワード変更時間」フィールドおよび「アカウント有効期限」フィールドはリコンサイルされません。

1.1.1 リコンサイルされるXellerateユーザー(OIMユーザー)フィールド

次のターゲット・システムのフィールドは、信頼できるソースのリコンシリエーションが実装されている場合にのみリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 組織

  • ユーザー・タイプ

  • 従業員タイプ

1.2 プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。プロビジョニング操作は、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用して実行します。


関連項目:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。

1.3 サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

機能 タイプ 説明
Create User プロビジョニング ユーザーを作成します。

この機能を使用する際には、ユーザー定義プロセス・フォームでの情報入力について次の点に注意してください。

  • Solarisの場合、「セカンダリ・グループ名」フィールドの値は、「プライマリ・グループ名」フィールドの値と異なる必要があります。

  • HP-UXの場合、非アクティブ日フィールドに入力するのは、UNIXサーバーが信頼できるモードで構成されている場合のみです。

  • 「スケルトン・ディレクトリ」フィールドに入力するには、「ホーム・ディレクトリ」フィールドにデータが入力されていて、「ホーム・ディレクトリの作成」チェック・ボックスも選択されている必要があります。

Delete User プロビジョニング UNIXサーバーのプロビジョニング済ユーザーを削除します。
Update User UID プロビジョニング 「ユーザーUID」属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。
Update User Group プロビジョニング 「ユーザー・グループ」属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。
Update User Password Change Time プロビジョニング ユーザー・パスワード変更時間属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。
Update Shell プロビジョニング シェル属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。
Update Home Directory プロビジョニング 「ホーム・ディレクトリ」属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。

注意: ユーザー用に指定したホーム・ディレクトリには、スペースを含めないでください。これについては、「既知の問題」の章にも記載してあります。

Update Account Expiry Date プロビジョニング 「アカウント有効期限」属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。

注意: プロビジョニングの間、アカウント有効期限に使用可能な最大の日付値は31-Dec-2099です。

Update User GECOS プロビジョニング ユーザーGECOS属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。
Set Password プロビジョニング 「パスワード」属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。

変更したパスワードは、ターゲット・システムのパスワード・ポリシー要件に準拠している必要があります。

Update Secondary Group Names プロビジョニング 「セカンダリ・グループ名」属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。

初めてセカンダリ・グループ名を指定してこの機能を実行すると、プライマリ・グループ名にセカンダリ・グループ名と同じ値が割り当てられます。ただし、プライマリ・グループ名の値の変更後には、セカンダリ・グループ名に同じ値を設定することはできません。

Solarisの場合、ユーザー定義プロセス・フォームの「セカンダリ・グループ名」フィールドの値は、「プライマリ・グループ名」フィールドの値とは常に異なる必要があります。

Update Inactive Days プロビジョニング 非アクティブ日の更新属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。

この機能は、AIX 5.2ではサポートされていません。

Update User Login プロビジョニング 「ユーザー・ログイン」属性の変更に基づいてユーザーのプロパティを更新します。

AIX 5.2の場合、ユーザーGECOS値に空白が含まれていると、この機能を使用できません。

Disable User プロビジョニング UNIXサーバーの既存のユーザーを無効化します。

注意: UNIXサーバーのユーザーが無効化されているとします。Set Password機能をこのユーザー・アカウントで実行すると、アカウントが自動的に再有効化されます。

Enable User プロビジョニング UNIXサーバーの無効化されている既存のユーザーを有効化します。

この機能を実行する前に、Set Password機能を実行する必要があります。

Trusted Reconciliation for User リコンシリエーション リコンサイルしたユーザー・アカウントに対応するXellerateユーザー(OIMユーザー)アカウントを、UNIXサーバーから作成します。
Create User リコンシリエーション UNIXサーバーからユーザー・アカウントをリコンサイルします。
Update User リコンシリエーション UNIXサーバーから前にリコンサイルされたユーザー・アカウントの属性を更新します。
Delete User リコンシリエーション UNIXサーバーから削除されたユーザー・アカウントをリコンサイルします。

1.4 多言語サポート

コネクタでは、次の言語がサポートされています。


注意:

一部のフィールドではマルチバイト・キャラクタのエントリがサポートされません。付録A「Oracle Identity ManagerとUNIX Telnetの間の属性マッピング」に、マルチバイト・キャラクタがサポートされないフィールドについての情報が記載されています。


関連項目:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

1.5 インストール・メディアのファイルおよびディレクトリ

インストール・メディアのファイルおよびディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
configuration/UNIX Telnet-CI.xml
このXMLファイルには、コネクタのインストール時に使用される構成情報が含まれます。
ext/sshfactory.jar
このファイルにはJSCAPEライブラリが含まれます。これらのライブラリは、ターゲット・サーバーとのTelnetセッションを開くために使用されます。
lib/xliTelnet.jar
このファイルには、Telnetでプロビジョニングとリコンシリエーションをサポートするのに必要なクラスが含まれます。コネクタのデプロイ中に、このファイルは次のディレクトリにコピーされます。
OIM_HOME/xellerate/JavaTasks
OIM_HOME/xellerate/ScheduleTask
resourcesディレクトリにあるファイル これらの各リソース・バンドルには、コネクタで使用される言語固有の情報が含まれます。コネクタのデプロイ中に、これらのリソース・バンドルが次のディレクトリにコピーされます。
OIM_HOME/xellerate/connectorResources

注意: リソース・バンドルは、Oracle Identity Managerのユーザー・インタフェースに表示されるローカライズ・バージョンのテキスト文字列を含むファイルです。これらのテキスト文字列には、管理およびユーザー・コンソールに表示されるGUI要素のラベルおよびメッセージが含まれます。

test/config/config.properties
このファイルは、テスト・ユーティリティを使用してターゲット・システムに接続するために必要なパラメータおよび設定を指定するために使用されます。
test/config/log.properties
このファイルは、テスト・ユーティリティの実行時に、ログ・レベルおよびログ・ファイルの作成先ディレクトリを指定するために使用されます。
config/userAttribute_NonAIX_prov.properties
このファイルには、非AIXプラットフォーム上での動的プロビジョニングに必要なパラメータが含まれています。
config/userAttribute_AIX_prov.properties
このファイルには、AIXプラットフォーム上での動的プロビジョニングに必要なパラメータが含まれています。
config/userAttribute_NonAIX_recon.properties
このファイルには、非AIXプラットフォーム上での動的リコンシリエーションに必要なパラメータが含まれています。
config/userAttribute_AIX_recon.properties
このファイルには、AIXプラットフォーム上での動的リコンシリエーションに必要なパラメータが含まれています。
test/scripts/Telnet.bat
test/scripts/telnet.sh
このファイルには、Oracle Identity Managerサーバーからテスト・コールを実行するクライアントの実行に必要なスクリプトが含まれます。
xml/TelnetNonTrustedUser.xml
このファイルには、次に示すTelnet Userのコネクタ・コンポーネントの定義が含まれます。
  • ITリソース・タイプ

  • ITリソース

  • リソース・オブジェクト

  • プロセス定義

  • プロセス・タスク

  • アダプタ

  • プロセス・フォーム

  • リコンシリエーション・スケジュール済タスク

xml/XellTelnetUser.xml
このXMLファイルには、Xellerateユーザー(OIMユーザー)の構成が含まれます。このファイルをインポートする必要があるのは、信頼できるソースのリコンシリエーション・モードでコネクタを使用する場合のみです。

1.6 コネクタのリリース番号の確認

以前のリリースのコネクタがすでにデプロイされていることがあります。最新のリリースをデプロイする一方で、以前のリリースのリリース番号を確認しておくことができます。デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. 一時ディレクトリに、次のJARファイルの内容を抽出します。

    OIM_HOME/xellerate/JavaTasks/xliTelnet.jar
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。manifest.mfファイルは、xliTelnet.jarファイル内にバンドルされているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号が「バージョン」プロパティの値として表示されます。