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Oracle Access Managerインストレーション・ガイド
10g(10.1.4.3)
B55482-01
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18 WebGateのためのLotus Domino Webサーバーの設定

この章では、WebGateと一緒に使用するためのLotus Dominoのインストールと構成に関するヒントを示します。次の項目について説明します。


注意:

この章の情報は、オペレーティング・システム・コマンド、Lotus NotesおよびDomino Webサーバーの知識があることを前提としています。

18.1 互換性とプラットフォームのサポート

Dominoは、各種プラットフォーム上で実行されているLotus Domino Webサーバーと通信するWebコンポーネントの識別にOracle Access Managerで使用するインターネットWebサーバー拡張機能です。Dominoに対応するOracle Access Manager WebGateは、インストール内の1つのWebGateとすることも、他のWebGateと混在させることも可能です。詳細は、「アクセス・システムのガイドライン」および「Webサーバーの要件の実現」を参照してください。

「動作保証要件の確認」で説明されているように、Oracle Access Managerの最新のサポート情報はOracle Technology Network(OTN)で見つけることができます。

18.2 Domino Webサーバーのインストール

Domino WebサーバーにWebGateをインストールするには、Domino Enterprise Server R5を適切にインストールおよび設定しておく必要があります。次ではSolarisを中心に説明します。ただし、一部を変更すれば次の手順を他のUNIXシステムでも使用できます。


注意:

初めてlotus.comからダウンロードする場合は登録する必要があります。

UNIXでDomino Webサーバーをダウンロードする手順

  1. 次のURLからLotus Dominoをダウンロードします。

    http://www-10.lotus.com/ldd/down.nsf

  2. 作業領域で、ダウンロードしたファイルのuntarを実行します。次に例を示します。

    gct@planetearth[/export/users2/gct/temp] 433 : ls C37UUNA.tar

    gct@planetearth[/export/users2/gct/temp] 434 : tar xf C37UUNA.tar

    gct@planetearth[/export/users2/gct/temp] 435 : ls C37UUNA.tar sol/

Dominoはユーザーrootとしてインストールする必要があります。インストール・スクリプトによって、Lotus Dominoインストール・ディレクトリにリンクするソフト・リンク/opt/lotusが作成されます。

UNIXにDomino Webサーバーをインストールする手順

  1. Domino Webサーバーのインストール・スクリプトを実行します。次に例を示します。

    gct@planetearth[/export/users2/gct/temp/sol] 441 : su root
    Password:
    root@planetearth[/export/users2/gct/temp/sol] 1 : ls
    install* license.txt script.dat sets/ tools/
    root@planetearth[/export/users2/gct/temp/sol] 2 :
    root@planetearth[/export/users2/gct/temp/sol] 2 : ./install
    ========================================================
    Domino Server Installation
    ========================================================
    Welcome to the Domino Server Install Program.
    Type h for help on how to use this program.
    Press TAB to begin the installation.
    --------------------------------------------------------
    Type h for help
    Type e to exit installation
    Press TAB to continue to the next screen.
    --------------------------------------------------------
    

    設定タイプを選択するように求められます。

  2. 設定タイプを選択します。次に例を示します。

    Select Setup type: [Domino Enterprise Server]

  3. 次の点を考慮してインストールを完了します。次に例を示します。

    • デフォルトのプログラム・ディレクトリは/opt/lotusに設定されています。他のディレクトリに上書きすることもできます。たとえば、/export/home/WWW/lotusとします。

    • デフォルトのデータ・ディレクトリは/local/notesdata1に設定されています。これも他のディレクトリに上書きできます。たとえば、/export/home/WWW/lotus/data1とします。

    • データ・ディレクトリを所有するようにDomino UNIXユーザーを上書きします。デフォルト・ユーザーはnotesに設定されています。これを有効なUNIXユーザーに変更できます。たとえば、gctまたはrootです。

    • 「The UNIX user for this directory must be a member of this group」を上書きします。デフォルト・グループはnotesに設定されています。これを有効なUNIXグループ名に変更できます。たとえば、oblixとします。


    注意:

    次に進む前に、Dominoデータ・ディレクトリを$PATHに含めてください。

18.3 最初のDomino Webサーバーの設定

インストールが正常に終了したら、最初のDominoサーバーを設定する必要があります。

最初のDominoサーバーを設定する手順

  1. /opt/lotus/bin/http httpsetupを実行します。

    デフォルトではDominoはポート8081を使用します。

  2. ポート8081がすでに使用されていないことを確認します。

  3. ブラウザを起動して、次のURLを入力します。次に例を示します。

    http://hostname:8081

  4. 画面の指示に従います。次の点に注意してください。

    • HTTPを調べてWebサーバーを取得します。

    • 管理者の指定には姓と名前の両方を使用します。

    • 単純なパスワードを作成し、安全な場所に記録します。たとえば、oblixoblixとします。

  5. すべてのコマンドは、このDomino Webサーバーに対して構成したUNIXユーザーとして実行します。


    警告:

    rootとして実行しないでください。


18.4 Domino Webサーバーの起動

最初のDomino Webサーバーの設定が正常に終了したら、起動する必要があります。

Dominoサーバーを起動する手順

  1. /opt/lotus/bin/serverを実行します。

  2. ブラウザを起動して、次のURLを入力します。

    次に例を示します。

    http://hostname:80/names.nsf

    ログイン名とパスワードの入力を求められます。

  3. 「Server-Server」を選択します。

  4. 目的のサーバーを選択します。

  5. 「Edit Server」を選択します。

  6. 「Ports」→「Internet Ports」を選択し、「Web」をクリックします。

  7. TCP/IPポート番号の値を希望のポート番号に変更します。

  8. 「Save and Close」をクリックしてすべての変更内容を保存します。

  9. /opt/lotus/bin/serverを実行してサーバーを再起動します。

18.5 SSLの有効化(オプション)

SSLの有効化はWebGateでは必須ではありません。ただし、WindowsシステムのLotus NotesクライアントからUNIXシステムに送るために、キーリング・ファイル(.kyr)と対応するスタッシュ・ファイル(.sth)を生成する必要がある場合は、次の手順を実行します。

キーリング・ファイルとスタッシュ・ファイルを生成する手順

  1. WindowsシステムでLotus Notesクライアントを起動します。

    次に例を示します。

    「File」→「Databases」を選択し、「Open」をクリックします。

  2. 「Server Certificate Admin」を選択します。

  3. キーリング・ファイルを作成します。

  4. 証明書リクエストを作成します。

  5. 信頼できるルート証明書をキーリング・ファイルにインストールします。

  6. 証明書をキーリング・ファイルにインストールします。

  7. 新たに作成したキーリング・ファイルとスタッシュ・ファイルをWindowsシステムからUNIXコンピュータにコピー(すなわちftp送信)します。

  8. 両方のファイルをDominoデータ・ディレクトリに格納します。

SSLを有効化する手順

  1. ブラウザを起動して、次のURLを入力します。

    次に例を示します。

    http://hostname:port/names.nsf

    ログイン名とパスワードの入力を求められます。

  2. 「Server-Server」を選択します。

  3. 目的のサーバーを選択します。

  4. 「Edit Server」を選択します。

  5. 「Ports」→「Internet Ports」を選択し、「Web」をクリックします。

  6. 「SSL Key file name」フィールドにキーリング・ファイルの絶対パスを入力します。

  7. SSLポート番号の値を希望のポート番号に変更します。

  8. SSLポートのステータスを有効にします。

  9. クライアント証明書の認証について、「Client Certificate」の「Yes」を選択します。

  10. 「Save and Close」をクリックしてすべての変更内容を保存します。

  11. Webサーバーを再起動します。

    次に例を示します。

    /opt/lotus/bin/server

18.6 Dominoセキュリティ(DSAPI)フィルタのインストール

DominoセキュリティAPIフィルタ(DSAPI)は、DLLをDomino Webサーバーに登録するための認証方法です。この場合、認証のリクエストが発生すると、Webサーバーは、SSLまたは基本認証を使用するかわりにWebGate DLLをコールしてユーザーを認証します。

Domino内での認証はオプションです。Oracle Access Manager DSAPIフィルタを使用して行います。デフォルトのWebサーバーでサポートされない特定の認証機能を実装できます。

タスクの概要: WebGateとフィルタのインストールの完了

  1. WebGateをDomino Webサーバーにインストールする前に、前に説明したすべての手順を完了してください。

  2. 「WebGateのインストール」の説明に従って、WebGateのインストールとWebサーバーの更新を実行します。

  3. 「WebGateインストールの完了」を参照して、説明されている2つのオプションから1つを選択します。

18.6.1 WebGateインストールの完了

Domino WebサーバーでWebGate DLLを使用できるようにするには、サーバー・ドキュメントの「Internet Protocols」タブの下の「HTTP」タブにある「DSAPI filter file names」フィールドで、認証のためにコールされるようにDLL(DSAPIライブラリ)の名前を編集する必要があります。


注意:

相対パスは、Dominoの実行可能ファイル・ディレクトリに基づきます。DSAPIフィルタ・ライブラリは、イベントを処理するときにこのリストの順にコールされます。

フィルタをインストールするには次の2つの方法があります。

  • Webブラウザとnames.nsfを使用(オプション1)

  • Lotus NotesワークステーションとAddress Bookを使用(オプション2)

オプション1: names.nsfにアクセスするためにDSAPIフィルタを設定する手順

  1. names.nsfのURLに移動してログインします。次に例を示します。

         http://hostname:port/names.nsf
    
  2. 「Server-Servers」リンクをクリックします。

    Javaアプレットがロードされます。

  3. リストからサーバーを選択します。

  4. 「Edit Server」リンクをクリックして「Edit」モードにします。

  5. 「Internet Protocols」リンクをクリックします。

    デフォルトでは「HTTP」タブが選択され、情報が「Edit」モードで表示されます。

  6. 「DSAPI filter file names:」でDSAPIを探し、libwebgate.soファイルの絶対パスを入力します。

  7. 変更内容を保存します。

  8. Domino httpサーバー・タスクを再起動します。

オプション2: Lotus Notesを介してAddress Bookにアクセスする手順

  1. Domino Name and Address bookを開きます。たとえば、次のように選択します。

    「File」→「Database」→「Open」を選択し、「Address Book」をクリックします。

  2. サーバー表示に切り替えて、サーバー・ドキュメントを開きます。

  3. サーバー・ドキュメントを編集します。

  4. 「Internet Protocols」タブをクリックします。

    デフォルトでは「HTTP」タブが選択され、情報が「Edit」モードで表示されます。

  5. 「DSAPI filter file names:」でDSAPIを探し、libwebgate.soファイルの絶対パスを入力します。

  6. 変更内容を保存します。

  7. Domino httpサーバー・タスクを再起動します。

18.7 トラブルシューティング

詳細は、「Domino Webサーバーの問題」を参照してください。