ヘッダーをスキップ
Oracle Coherence開発者ガイド
リリース3.5
B56039-01
  目次
目次

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

18 高分解能タイムソース(Linux)

Linuxには選択可能な高分解能タイムソースがいくつか用意されていますが、残念なことに、最速のタイムスタンプ・カウンタ(TSC)でも常に信頼性があるとはかぎりません。LinuxではTSCがデフォルトで選択され、起動時のチェックで非一貫性が検出されると、より低速で安全なタイムソースへの切替えが行われます。低速なタイムソースでは、問合せの実行にTSCタイムソースの10〜30倍のコストがかかることがあり、Coherenceのパフォーマンスに多大な影響を与える可能性があります。Coherenceおよび基礎となるJVMでは、オペレーティング・システムで使用しているタイムソースを認識しないことに注意してください。システム・ログ(/var/log/dmesg)をチェックして、次のメッセージが記載されていないかどうか確認することをお薦めします。

kernel: Losing too many ticks!
kernel: TSC cannot be used as a timesource.
kernel: Possible reasons for this are:
kernel:   You're running with Speedstep,
kernel:   You don't have DMA enabled for your hard disk (see hdparm),
kernel:   Incorrect TSC synchronization on an SMP system (see dmesg).
kernel: Falling back to a sane timesource now.

このログ・メッセージは、タイムソースの切替えが、CPU使用率の変動(SpeedStep)、DMAの無効化、またはマルチCPUマシンに対する誤ったTSCの同期化などに起因して発生していることを示しています。前述のメッセージが存在する場合は、システム管理者に問い合せてその原因を特定し、TSCタイムソースを使用可能にすることをお薦めします。