Oracle® Audit Vault Server インストレーション・ガイド リリース 10.2.3.2 for Microsoft Windows (32-Bit) B63047-01 |
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この章では、Oracle Audit Vault Server(Audit Vault Server)のインストール前の要件を説明します。この章の内容は次のとおりです。
インストール・プロセスを計画するには、Oracle Audit Vaultの機能を理解しておく必要があります。Oracle Audit Vaultの基本機能の説明は、『Oracle Audit Vault管理者ガイド』に記載されています。
Microsoft Windowsでは、Audit Vault ServerはAdministrators内のWindowsユーザー名でインストールされる必要があります。ユーザー名は自動的にWindowsローカル・グループのORA_DBA
に追加されます。
表2-1は、Oracle Audit Vault Serverに必要なハードウェア・コンポーネントを示しています。
表2-1 ハードウェア要件
要件 | 最小値 |
---|---|
物理メモリー(RAM) |
最小256MB; 推奨512MB |
仮想メモリー |
RAMの量の2倍 |
ハード・ディスク領域 |
合計4.73GB 表2-2 詳細 |
ビデオ・アダプタ |
256色 |
プロセッサ |
最小550MHz |
このセクションでは、NT File System(NTFS)ファイル・システムを使用するWindowsプラットフォームのシステム要件を示します。FAT32ファイル・システムはサポートされていないことに注意してください。Oracleは、OracleコンポーネントをNTFSにインストールすることを推奨しています。
この項で示されているNTFSシステム要件は、Oracle Universal Installer サマリーウィンドウによってレポートされているハードディスクの値よりも正確です。サマリーウィンドウはデータベースを作成するために必要な領域やハード・ドライブ上で展開された圧縮ファイルのサイズを含みません。
Oracle Database Clientコンポーネントのハードディスク要件には、オペレーティング・システムがインストールされているパーティションにJava実行環境(JRE)とOracle Universal Installerをインストールするのに必要な領域を含みます。十分な領域が検出されない場合、インストールは失敗し、エラーメッセージが表示されます。
表2-2は、NTFSの領域を示しています。
参照: Oracle Database for Microsoft Windows(32-Bit)プラットフォーム・ガイドの「NTFSファイル・システムとWindowsレジストリの権限」 |
Oracleホームのための3.38GBのディスク領域は、Oracle BaseでのOracle Audit Vault Serverソフトウェア・ファイルのためのディスク領域です。必要なTEMP領域は44MBです。
Oracle Audit Vaultデータベース・ファイル用の1.25GBのディスク領域。これはデータベース記憶域オプションがファイルシステムへの格納である場合にのみ必要です。ASMなどの他の記憶域オプションでは、データベース・ファイルは別の場所に格納されます。また、この1.25GBのディスク領域は、最初に必要なサイズのみを表しています。Oracle Audit Vault管理者は、サーバーで収集される監査データの増加に伴う将来のデータベース・サイズの拡張を考慮する必要があります。
システムがこれらの要件を満たすよう、次のタスクを実行します。
物理RAMサイズを確認します。Windows 2003を使用するコンピュータ、例えば、「コントロール パネル」で「システムのプロパティ」を開きます。Windowsコントロール パネルで「全般」タブを選択します。システムにインストールした物理RAMのサイズが必要サイズより少ない場合、続行する前にメモリーを増設してインストールする必要があります。
構成された仮想メモリー・サイズ(別名は、ページング・ファイル・サイズ)を確認します。Windows 2003を使用しているコンピュータでは、例えば、「コントロール パネル」で「システムのプロパティ」を開き、「詳細設定」タブを選択し、「パフォーマンス」セクションで「設定」をクリックします。 それから、「詳細設定」タブを選択し、仮想メモリーは、「仮想メモリ」セクションに示されています。
必要に応じて、オペレーティング・システムのドキュメントを参照して追加の仮想メモリーの構成方法を確認してください。
システムの空きディスク領域の量を確認します。Windows 2003を使用しているコンピュータでは、例えば、マイコンピュータを開き、Oracleソフトウェアをインストールするドライブを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
一時ディレクトリで使用可能なディスク領域の量を確認します。これは空きディスク領域の合計量からインストールするOracleソフトウェアに必要な量を引いた量に相当します。
一時ディレクトリで利用可能な100MBのディスク領域より少ない場合、まず不要なファイルを削除します。それでも一時ディスク領域が100MBの場合、TEMPまたはTMP環境変数を別のハード・ドライブを指示するよう設定します。Windows 2003を使用しているコンピュータでは、例えば、「コントロール パネル」で「システムのプロパティ」を開き、「詳細設定」タブを選択し、「環境変数」をクリックします。
表2-3は、Audit Vault Serverのソフトウェア要件を示しています。
注意: Oracle Universal Installerを起動すると、システムのチェックが実行され、ここに示された要件を満たしているかどうかが検証されます。このチェックを通過できるように、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認しておきます。 |
表2-3 ソフトウェア要件
要件 | 値 |
---|---|
システム・アーキテクチャ |
プロセッサ: Intel(x86)、AMD64およびIntel EM64T 注意: このインストール・ガイドで説明している32-bit Audit Vaultバージョンは、x86またはx64ハードウェア上のどちらかのWindowsの32ビット・バージョンで実行されます。 追加情報は、次のMy Oracle Support(以前のOracleMetaLink)のWebサイトにアクセスしてください。 |
オペレーティング・システム |
WindowsのOracle Audit Vault収集エージェントは、次のオペレーティング・システムでサポートされています。
基礎となるファイル・システムは、NTFSにする必要があります。FAT32ファイル・システムはサポートされていません。FAT32ファイル・システムが検出された場合、インストールは続行しません。 Windows NTはサポートされていません。 Windows Multilingual User Interface Packは、Windows Server 2003およびWindows XP Professionalでサポートされています。 |
ネットワーク・プロトコル |
Oracle Net foundationレイヤーは、Oracleプロトコル・サポートを使用し、次の業界標準のネットワーク・プロトコルと通信します。
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このマニュアルに記載されているプラットフォーム固有のハードウェア要件とソフトウェア要件は、このマニュアルの発行時点での最新情報です。このマニュアルの発行後に、新バージョンのプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアが動作保証される可能性があります。このため、最新の動作保証されたハードウェア・プラットフォームおよびオペレーティング・システム・バージョンのリストは、My Oracle Support Webサイトの動作保証マトリクスを参照してください。このWebサイトには、互換性のあるクライアントとデータベースのバージョン、パッチおよび不具合の対応策に関する情報も記載されています。My Oracle SupportのWebサイトは、次のURLで参照できます。
My Oracle Supportを使用するには、オンラインでの登録が必要です。ログインした後、詳細タブを選択し、動作保証を選択します。動作保証情報を検索で、次のフィールドを記入します。製品、Oracle Database製品を選択し、製品ファミリ、製品の種別および製品の下で、Oracle Audit Vaultを選択します。製品リリースの下で、10gR2を選択します。製品バージョンの下で、 10.2.3.0を選択します。ティア、ティア製品およびティア製品バージョンの下で、あなたのサイトに適用されるTier製品を選択します。プラットフォーム、プラットフォーム・バージョンおよび動作保証ステータスで、あなたのサイトに適用されるプラットフォーム情報を選択します。それから検索をクリックします。
次のセクションでは、動作保証情報を提供します。
Windows 2000、Windows 2003およびWindows XPには、Telnet Serviceが含まれています。 これにより、リモート・ユーザーは、コマンド・ラインを使用して、オペレーティング・システムにログオンし、コンソール・プログラムを実行できます。Oracleはこの機能を使用して、sqlplus
、sqlldr
、import
、export
のようなデータベース・コマンド・ライン・ユーティリティをサポートしていますが、Oracle Universal Installer、Database Configuration AssistantおよびOracle Net Configuration AssistantのようなデータベースGUIツールをサポートしていません。
注意: TelnetサービスがWindowsサービス・ユーティリティで開始されたことを確認します。 |
OracleはWindows 2000、Windows 2003およびWindows XPのTerminal ServicesをとおしてOracle Databaseをインストール、構成、実行することをサポートします。Terminal Serverをとおしてのインストールで問題があった場合、Oracleは、サーバーのTerminal Servicesコンソール・セッションに接続することを(mstsc/console
を使用して)推奨します。
プラットフォーム固有のサポート情報は、次のとおりです。
Windows 2000: Oracleは、リモートのTerminal Services ClientからのOracle Databaseをインストール、構成、実行することをサポートします。
Windows 2003: Windows 2003を構成し、管理用リモート・デスクトップ・モードまたは、Terminal Serverモードを使用できます。
Windows XP: リモート・デスクトップは、シングル・ユーザー・モードでのみ使用できます。
参照:
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通常、Oracle Audit Vault Serverをインストールするコンピュータは、ネットワークに接続されており、Oracle Audit Vault Serverインストールを含むローカル記憶域、表示モニターおよびCD-ROMまたはDVDドライブを持っています。
この項では、標準の使用例に合致しないコンピュータにOracle Audit Vaultをインストールする方法を説明します。この項の内容は次のとおりです。
Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)は、ネットワーク上で動的なIPアドレスを割り当てます。動的アドレッシングにより、コンピュータはネットワークに接続するたびに異なるIPアドレスを持つことができます。コンピュータを接続したままでIPアドレスを変更できる場合もあります。DHCPシステムでは、静的IPアドレッシングと動的IPアドレッシングを混在させることができます。
DHCP設定では、ソフトウェアによりIPアドレスが追跡され、ネットワークの管理が簡素化されます。DHCPを使用すると、ネットワークに新しいコンピュータを追加する際にコンピュータに一意のIPアドレスを手動で割り当てる必要がありません。
Audit Vault ServerまたはOracle Audit Vault収集エージェントのIPアドレスが変更される可能性がある環境に、Audit Vault Serverをインストールしないでください。DHCPを使用する環境では、すべてのOracle Audit Vaultシステムが静的IPアドレスを使用することを確認してください。
Oracle Audit Vaultは、複数ホームのコンピュータにインストールできます。複数ホームのコンピュータは、ネットワーク・カードを複数枚装備しているので、IPアドレスを複数所持できます。各IPアドレスは、ホスト名に関連付けられます。また、ホスト名には別名を設定することもできます。デフォルトでは、Oracle Universal Installerは、ORACLE_HOSTNAME
環境変数の設定を使用してホスト名を検索します。ORACLE_HOSTNAME
環境変数を設定せずに、複数のネットワーク・カードを搭載したコンピュータでOracle Audit Vaultのインストールを実行すると、Oracle Universal Installerはhosts
ファイルにある最初のエントリを使用してホスト名を判別しますが、このファイルは通常、Windows 2003とWindows XPではSYSTEM_DRIVE
:\WINDOWS\system32\drivers\etc
にあり、Windows 2000では、SYSTEM_DRIVE:
\WINNIT\system32\drivers\etc
にあります。
クライアントは、ホスト名を使用して(またはこのホスト名の別名を使用して)コンピュータにアクセスできる必要があります。これを確認するには、短縮名(ホスト名のみ)および完全名(ホスト名とドメイン名)を使用して、クライアント・コンピュータからホスト名をpingします。両方のテストに成功する必要があります。
ORACLE_HOSTNAME環境変数の設定
ORACLE_HOSTNAME
環境変数を設定する手順は、次のとおりです。
Windowsコントロール パネルから「システムのプロパティ」を表示します。
「システムのプロパティ」ダイアログ・ボックスで、「詳細設定」をクリックします。
「詳細設定」タブで、「環境変数」をクリックします。
「環境変数」ダイアログ・ボックスの「システム変数」の下の「新規」をクリックします。
「新しいシステム変数」ダイアログ・ボックスで次の情報を入力します。
変数名: ORACLE_HOSTNAME
変数値: 使用するコンピュータのホスト名
「OK」をクリックし、「環境変数」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。
「環境変数」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックし、それから「システムのプロパティ」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。
Oracle Audit Vaultデータベース・ファイルをファイルシステムに格納する場合は、次のガイドラインを使用して格納場所を決定してください。
Oracle Universal Installerにより提示されるデータベース・ファイル・ディレクトリのデフォルト・パスは、Oracleベース・ディレクトリのサブディレクトリです。
データベース・ファイルの格納には、単一のファイルシステムまたは複数のファイルシステムを選択できます。
単一のファイル・システムを使用する場合は、データベース専用の物理デバイス上でファイル・システムを選択してください。
最適のパフォーマンスと信頼性を得るには、複数の物理デバイス上でRAIDデバイスまたは論理ボリュームを選択して、Stripe-And-Mirror-Everything(SAME)方法論を実装します。
複数のファイル・システムを使用する場合は、データベース専用の個別物理デバイス上でファイル・システムを選択します。
この方法を採用すると、物理I/Oを分散し、異なるデバイス上に個別の制御ファイルを作成して信頼性を向上できます。また、OFAのガイドラインも完全に実装できます。
最適なパフォーマンスを得る場合は、データベース専用の物理デバイス上にあるファイル・システムを選択する必要があります。
管理者権限を持つユーザーまたは、インストールを行うORA_DBA
グループのメンバーのユーザーは、指定したパスでファイルを作成するため書込み権限を所有しています。
NLS_LANG
環境変数は設定されていないことを確認します。「スタート」から「設定」を選択し、「コントロール パネル」から「システムのプロパティ」をダブル・クリックし、「詳細設定」タブを選択します。「環境変数」を選択し、「システム変数」の下でNLS_LANG
を探します。NLS_LANG
が設定されている場合、それを選択し、「削除」をクリックして設定を削除します。それから、「OK」をクリックして変更を保存します。