この項では、このマニュアルで説明するOracle TimesTen In-Memory Databaseリリース11.2.1の新機能を説明し、詳細情報へのリンクを示します。
TimesTenリリース11.2.1には、このマニュアルで説明されている次の新機能があります。
クイック・スタート・デモ
このリリースでは、入門的な情報、およびいくつかの新規または再作成されたデモ・アプリケーションによる、オプションのクイック・スタート機能が含まれています。 ほとんどのデモは、以前のリリースと同じ名前ですが、場所が異なることに注意してください。
「TimesTen Javaのデモ」、およびご使用の環境のinstall_dir
/quickstart.html
を参照してください。
アクセス制御
このリリースでは、アクセス制御は、以前の機能から全体的に大きく変更されています。 TimesTenには、データベース・オブジェクト(表、ビュー、マテリアライズド・ビュー、順序など)をオブジェクトレベルで分解することによる、データベース・アクセス制御の新機能があります。 これは、一部のTimesTen組込みプロシージャ、ユーティリティおよび接続属性へのアクセスにも影響します。
「アクセス制御のためのTimesTen機能の検討」を参照してください。 一般的な情報は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のアクセス制御の管理に関する項を参照してください。
OUTパラメータ
TimesTenでは、データベース操作においてOUTパラメータおよびIN OUTパラメータがサポートされるようになりました。
「OUTパラメータおよびIN OUTパラメータの使用」を参照してください。
重複パラメータ
SQL文における重複パラメータのバインドには、次の2つのモードがサポートされています。 DuplicateBindMode
一般接続属性を使用して、Oracleモードと従来型のTimesTenモードを選択します。
「SQL文で重複パラメータをバインドする」を参照してください。
REF CURSOR
REF CURSORはPL/SQLの1つの概念で、ここでREF CURSORはSQL結果セット上のカーソルのハンドルであり、PL/SQLとアプリケーションの間で受渡しすることができます。
「PL/SQL REF CURSORの使用」を参照してください。
自動クライアント・フェイルオーバー
自動クライアント・フェイルオーバーは、TimesTenノードの障害により代替ノードにフェイルオーバー(転送)する結果になったときに、高可用性シナリオで使用されるもので、アプリケーションを新しいノードに自動的に再接続します。 TimesTenは自動クライアント・フェイルオーバーが発生したときに、アプリケーションに警告を渡す機能を提供しているため、アプリケーションは適切な処理を行うことができます。
「自動クライアント・フェイルオーバーのJDBCサポート」を参照してください。
DML RETURNING(RETURNING INTO句)
RETURNING INTO句(DML RETURNINGとも呼ばれる)をINSERT、UPDATEまたはDELETE文で使用すると、処理によって変更があった行から、指定した項目を返すことができます。
「DML RETURNINGの使用(RETURNING INTO句)」を参照してください。
ROWID
TimesTenデータベース表の各行は、ROWIDと呼ばれる一意の識別子を持っています。 TimesTenでは、OracleスタイルのROWIDがサポートされています。 アプリケーションは、行のROWIDをROWID擬似列から取得できます。
「ROWIDの使用」を参照してください。
SQL文の実行時間しきい値
SQL文の実行時間が、指定した期間(秒)を超えたときに、サポート・ログに警告を書き込み、SNMPトラップをスローするように、TimesTenを構成できます。 この機能は、7.0.xメンテナンス・リリースで追加されましたが、このマニュアルには記載されていませんでした。 この機能は、既存のSQL文のタイムアウト値と似ていますが、異なるものであることに注意してください。
「SQL文の実行に対するタイムアウトまたはしきい値の設定」を参照してください。
JMS/XLAのレプリケートされるブックマーク
アクティブ・スタンバイ・ペア・レプリケーション・スキームを使用する場合、レプリケートされるブックマークを使用することができます。 レプリケートされるブックマークでは、ブックマークへの操作が必要に応じてスタンバイ・データベースにレプリケートされます。 これにより、フェイルオーバーのイベントにあるブックマークを、より効率的にリカバリできます。
「XLAブックマーク」のレプリケートされるブックマークに関する項を参照してください。
カスケード削除またはエージングによるXLA更新の指示
TimesTenは、新しいXLAフラグを介したカスケード削除またはエージング操作の一部としてXLA更新が生成されたかどうかを示します
「XLAフラグ」を参照してください。