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Oracle Application Server CDC Adapters for Adabasユーザーズ・ガイド
11g リリース 1(11.1.1)
B61401-01
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7 OracleAS CDC Adapter for Adabasの高度な機能

Oracle Connectには、パフォーマンスの向上に役立つチューニング・パラメータがいくつか含まれています。 特に、IBM z/OSプラットフォームとクライアント間の通信が最適化されるようにデーモンを構成できます。 また、リクエスト処理が最適化されるようにバインディング環境をチューニングすることもできます。

この章の内容は、次のとおりです。

高可用性のためのデーモンの構成

デーモン・ワークスペースは、サーバー・プロセスをクライアントに割り当てる役割を果たします。 サーバー・プロセスのプールを使用するようにワークスペースを構成し、クライアント・リクエストに対してサーバー・プロセスを常に使用可能にできます。

Oracle Studioを使用して、デーモンおよびデーモン・ワークスペースのパラメータを保守し、プールでのサーバー・プロセスの割当ておよび管理を制御できます。

また、複数のデーモン・ワークスペース構成を使用することもできます。 これにより、様々なアダプタで使用するための個々のワークスペースを作成できます。

新規のデーモン・ワークスペース構成の追加

新規のデーモン構成を追加するには、Oracle Studioを使用します。 様々な状況に対して異なるデーモン構成を設定できます。

新規のデーモン・ワークスペース構成を追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開き、ワークスペースを追加するマシンを開きます。

  3. 「Daemons」フォルダを開きます。 このコンピュータ上で使用可能なデーモンが表示されます。

  4. 「IRPCD」を右クリックし、「New Workspace」を選択します。 「New Daemon Workspace」画面が表示されます。

  5. 新規ワークスペースの名前を入力し、必要な場合は説明を入力します。

  6. デフォルト設定を使用するか、または既存のワークスペースのプロパティをコピーするかを選択します。

    既存のワークスペースのプロパティをコピーするには、「Browse」ボタンをクリックし、プロパティのコピー元のワークスペースを選択します。

  7. 「Next」をクリックします。 「Select Scenario」画面が表示されます。

  8. 「Application Server using connection pooling」を選択し、「Next」をクリックします。

  9. ウィザードの指示に従って、ワークスペースに必要な値を入力します。

  10. 「Finish」をクリックします。

追加したワークスペースが「IRPCD」デーモン・ノードの下に表示されます。

ワークスペースの編集

ワークスペースを編集するには、次の表に示すタブを使用します。

表7-1 ワークスペースのプロパティ・タブ

タブ 説明

General

サーバー・タイプ、ワークスペースの起動に使用するコマンド・プロシージャ、ワークスペースに関連付けられているバインド構成(アクセス可能なデータソースとアプリケーションを指定)、タイムアウト・パラメータ、ログ情報などの一般情報を指定します。

Server Mode

ワークスペースによって起動され、クライアントに割り当てられるサーバーの操作を制御する機能を含め、ワークスペースのサーバー情報が含まれます。

Security

ワークスペースおよびワークスペース・アカウントの詳細情報へのアクセスに使用可能な管理権限、ユーザー・アクセス、ポートを指定します。


これらのタブにアクセスするには、Oracle Studioで次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開き、ワークスペースを編集するマシンを開きます。

  3. 「Daemons」ノードを開きます。 このコンピュータ上で使用可能なデーモン構成が表示されます。

  4. 「IRPCD」ノードを開きます。 デーモン・ワークスペースが表示されます。

  5. 必要なワークスペースを右クリックし、「Open」を選択します。

  6. 編集する情報が含まれているタブを選択します。 これらのタブに含まれるタブおよびフィールドの詳細は、「ワークスペース」を参照してください。

  7. ワークスペースを編集した後、「Save」をクリックします。

サーバー・モードの構成

サーバー・モードによって、デーモンが新規プロセスを起動する方法が異なります。 デーモンでは、次のサーバー・モードがサポートされています。

  • singleClient: 各クライアントが専用のサーバー・プロセスを受け取ります。 サーバー・プロセスが実行されるアカウントは、クライアントのログイン情報または特定のサーバー・ワークスペースのいずれかによって決定されます。

    このモードでは、サーバーを特定のユーザー・アカウントで実行でき、クライアントを他のクライアントから分離できます(各クライアントが独自のプロセスを受け取るため)。 ただし、このサーバー・モードでは、プロセスの起動回数が原因で高いオーバーヘッドが発生し、大量のサーバー・リソースが使用される可能性があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。

  • multiClient: 複数のクライアントが1つのサーバー・プロセスを共有し、クライアントは逐次処理されます。 このモードでは、サーバー・プロセスが初期化されているためオーバーヘッドが低くなります。 ただし、複数のクライアントが同じサーバー・プロセスを共有するため、特に、長時間かかるクエリーを発行した場合に、クライアントが相互に影響を与えることがあります。

    1つのプロセスを共有するクライアントの数は、「Clients per server limit」(現行ワークスペースの1つのサーバー・プロセスが受け入れる同時クライアントの最大数)によって決まります。

  • reusable: singleClientモードの拡張。 クライアントの処理が終了してもサーバー・プロセスは終了せず、別のクライアントで使用できます。これにより、起動回数が減り、アプリケーションの起動オーバーヘッドが低減されます。

    このモードでは、サーバーが初期化されているため、singleClientモードのようにオーバーヘッドが高くなりません。 ただし、大量のサーバー・リソースが使用される可能性があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。

    他のモードは、サーバー・プロセスを再利用できるように設定できます。この場合、「Reuse limit」の値(特定のサーバー・プロセスを再利用できる最大回数、つまり、サーバー・プロセスが終了するまでにこのサーバー・プロセスを利用できるクライアントの数)にプロセスを再利用できる回数を設定します。 サーバーを再利用すると、初期化を繰り返す必要がなくなるためパフォーマンスが向上します。 ただし、再利用には、長期にわたるとメモリー・リークが増えるリスクが伴います。 「Reuse limit」フィールドのデフォルト値は「None」であり、再利用制限がないことを示しています。

次の図に示すように、デーモン・ワークスペース・エディタの「Server Mode」タブでサーバー・モードを設定します。

図7-1 「Server Mode」タブ

ワークスペースの「Server Mode」タブ

いずれのサーバー・モードを使用する場合でも、サーバー・プロセスのプールを指定できます。 これらのサーバー・プロセスはデーモンの起動時に起動され、プール内で保持されます。 サーバー・プロセスは新規クライアント・リクエストに対してプール内で使用可能になっているため、初期化の時間がかかりません。 クライアントがリクエストするたびに新規サーバー・プロセスが起動されるのではなく、クライアントでは、使用可能なプロセスのプールからすぐにプロセスを受け取ります。 クライアントが処理を終了すると、このサーバー・プロセスは終了するか、または再利用可能なサーバーが指定されている場合はプールに戻されます。

サーバー・プロセスのプールを設定するには、「Server Mode」タブで次のパラメータを指定します。

  • Port Range: ワークスペースへのアクセスに使用する特定のファイアウォール・ポートの範囲を選択します。 このパラメータによって、サーバー・プロセスの起動時に、このワークスペースが使用可能なポートの範囲が決定されます。 このオプションは、Oracle Connectにファイアウォールを通過してアクセスできるように、ポート番号を制御する場合に使用します。

    次のフィールドにポート範囲を入力します。

    • From: ポート範囲内の最大のポート番号を入力します。

    • To: ポート範囲内の最小のポート番号を入力します。

  • Default Port Range: デーモンで定義されているポート範囲を使用する場合に選択します。

  • Maximum number of server processes: 同時に実行できるサーバー・プロセスの最大数を入力します。

  • Limit server reuse: 再利用できるサーバーの数を制限する場合に選択します。 このパラメータが選択されていると、「Reuse limit」パラメータが使用可能になります。

    「Limit server reuse」を選択した場合は、チェック・ボックスの横にあるフィールドにサーバーを再利用できる最大回数を入力します。 1つのサーバー・プロセスで受け入れられるクライアントの最大数を選択します。

    クライアントが1つのサーバーは、その単一のクライアントが切断された後に再利用できます。 サーバーの再利用によって初期化を繰り返す必要がなくなるため、起動のパフォーマンスが向上します。

    このパラメータは、「Limit server reuse」パラメータが選択されていない場合は使用できません。

    このパラメータは、サーバー・モードの値が「singleClient」の場合は使用できません。

  • Limit Concurrent clients per server: サーバーが現在のワークスペース・プロセス用に受け入れることができるクライアントの数を制限する場合に選択します。

    選択されていない場合、クライアント数は無制限になります。

    「Limit concurrent clients per server」が選択されている場合は、チェック・ボックスの横にあるフィールドに、現在のワークスペースのサーバー・プロセスが受け入れるクライアントの最大数を入力します。 このフィールドのデフォルトは「None」であり、サーバーごとのクライアント数が無制限であることを示しています。 このフィールドは、サーバー・モードの値が「multiClient」または「multiThreaded」の場合に使用できます。

  • Specify Server Priority: サーバーの優先順位を設定します。 たとえば、オンライン・トランザクション処理を行うアプリケーションのワークスペースには、クエリー処理のみを必要とするワークスペースよりも高い優先順位を割り当てることができます。 数値が小さいほど優先順位が高くなります。 たとえば、優先順位が1のワークスペースには、優先順位が2のワークスペースよりも高い優先順位が指定されます。

    注意: 「Use default server priority」が選択されている場合は使用できません。

  • Use default server priority: 優先順位を0に設定する場合に選択します。このワークスペースには特定の優先順位がありません。 「Specify Server Priority」パラメータで優先順位を設定する場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。

  • Keep when daemon ends: このチェック・ボックスを選択すると、デーモンが停止されたときに、そのデーモンが起動したすべてのサーバーが停止します(サーバーがアクティブであっても停止します)。 デーモンが停止されてもワークスペースのサーバーをアクティブのままにする場合に選択します。 このオプションが選択されている場合、サーバーも停止されるようにする作業はシステム・オペレータまたはシステム・マネージャが行います。 この処理はシステム・レベルで行う必要があります。

  • Number of prestarted servers in pool: デーモンの起動時に、このワークスペースに対して事前に起動されるサーバー・プロセスの数。 これらのサーバー・プロセスは新規クライアント・プロセスに対して使用可能になっているため、初期化の時間を最小限にできます。 クライアントがリクエストするたびに新規サーバー・プロセスが起動されるのではなく、デーモンによって、使用可能なサーバーのプールからサーバーが(クライアントに)すぐに割り当てられます。 使用可能なサーバー・プロセス数が「Minimum number of available servers」フィールドで指定した値よりも少なくなった場合は、指定の使用可能なサーバー・プロセス数に達するまでデーモンによって再度サーバー・プロセスが起動されます。 このパラメータのデフォルトは0であり、このワークスペースに対して事前に起動されるサーバーがないことを意味しています。

  • Number of spare servers: 事前起動済サーバーのプール内のサーバー・プロセスの最小数(前述の「Initial number of servers」フィールドで指定した値以内)を入力します。この値に達するとOracle Connectデーモンで新規サーバー・プロセスの作成が再開されます。 このパラメータが「Initial number of servers」フィールドで指定した値よりも大きい値に設定されている場合、デーモンでは、「Initial number of servers」フィールドで指定した値が使用されます。 この場合、サーバー・プロセスがプールから削除され、クライアントに割り当てられるたびに、新規サーバー・プロセスが起動され、プールに追加されます。 このパラメータのデフォルトは0であり、使用可能なサーバーがない場合にのみ新規サーバーが作成されることを意味しています。

  • Number of sub-tasks: デーモンの起動時にこのワークスペースに対して事前に起動されるサーバーのサブタスクの数を入力します。 前述のようにサーバー・プロセス・プールを設定する他に、このパラメータを指定して追加のサーバー・プロセスをサブタスクとして設定できます。 10台のサーバーと10個の事前開始済サブタスクを設定すると、100個のタスクが開始されます(1つのプロセスごとに10個のサブタスク)。

バインディング環境の構成

各バインディング構成には、次の情報が含まれます。

Oracle Studioで環境設定を構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machine」フォルダを開き、バインディングを構成するマシンを開きます。

  3. 「Bindings」フォルダを開きます。 このコンピュータ上で使用可能なバインディングが表示されます。

  4. 「NAV」を右クリックし、「Open」を選択します。

  5. 「Environment」タブで、必要に応じて環境設定を編集します。 環境設定を編集するには、プロパティ・カテゴリを開き、編集する値をクリックします。

    次の図に、バインディングの「Environment」タブを示します。

    図7-2 バインディングの「Environment」タブ

    すべてのプロパティが表示されたバインディングの「Properties」タブ

バインディング環境は、次のカテゴリに分かれています。

デバッグ

次の表に、デバッグ操作およびロギング操作を定義するパラメータを示します。

表7-2 「Debug」のパラメータ

パラメータ 説明

ACX trace

バックエンド・アダプタに送信された入力XMLおよびバックエンド・アダプタによって返された出力XMLをログに書き込む場合に選択します。

GDB Trace

このパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

General trace

一般トレース情報をログに記録する場合に選択します。 デフォルトでは、エラー・メッセージのみがログに書き込まれます。

注意: デフォルト設定を変更するとパフォーマンスが低下することがあります。

Query warnings

このパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

Add timestamp to traced events

ログの各イベント行にタイムスタンプを追加する場合に選択します。

Query processor trace

このパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

Binary XML Log Level

リストからバイナリXMLログ・レベルを選択します。 使用可能なロギング・レベルは、次のとおりです。

  • None

  • API

  • Info

  • Debug

Log file

メッセージのログ・ファイルの高位修飾子。 ログに書き込まれるメッセージのタイプは、次のとおりです。

  • エラー・メッセージ

  • 「General Trace」が選択されている場合は、トレース情報およびクエリー最適化計画に関する情報

Trace Directory

このパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

Optimizer trace

このパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

Transaction extended logging

トランザクション・マネージャでログにトランザクションに関する追加情報を書き込む場合に選択します。


一般

次の表は、テンポラリ・ファイルの書込み先のディレクトリにおける操作を定義するパラメータを示しています。

表7-3 「General」のパラメータ

パラメータ 説明

Nav Utility Editor

このパラメータは、OracleAS Adapter for Adabasでは使用できません。

Temporary directory

ハッシュ結合で使用したり、ファイルをソートするために作成されるテンポラリ・ファイルを含め、テンポラリ・ファイルが書き込まれるディレクトリ。 デフォルトは現在の高位修飾子です。

Year 2000 policy

2桁の年を4桁の年に変換する方法を決定します。 year2000Policyパラメータが指定されていない場合、またはポリシーに定義された値(後述します)の範囲外の値が指定されている場合、デフォルト値の5と移動基準年ポリシーが使用されます。 次の2つのポリシーが提供されています。

  • 固定基準年: year2000Policyは1900以上の値に設定されます。この場合、year2000Policyの値は、1900年より後の2桁年号で表現可能な最初の4桁の年になります。 たとえば、year2000Policyを1905に設定すると、2000〜2004年は00〜04で表現されます。これ以外の2桁は19xxにマップされます。

  • この方法は、1900年に近い古いライブ・データを現行の2桁書式で保持したい場合に適しています。

  • ユーザーが基準日を変更する場合は、このような古い日付がデータソースから削除されていることを確認する必要があります。

  • 移動基準年: year2000Policyは100未満の正の値に設定されます。この場合、year2000Policyの値は、2桁の数値で表現可能な現在の年以降の年数を表します。 1年が経過するごとに、2桁の数値で表現可能な最も古い年はその1年後に変わります。

Cache buffer size

クライアント・コンピュータ上でメモリー・バッファに使用するバイト数を入力します。このバイト数は、Oracle Connectクライアント/サーバーで先読みデータを格納するために使用します。 デフォルトは200000です。


言語

次の表に、グローバリゼーション・サポートを定義するパラメータを示します。

表7-4 「Language」のパラメータ

パラメータ 説明

Language

アプリケーション言語を識別します。 デフォルトのコード・ページは、このパラメータで指定された値に基づいて選択されます。 詳細は、付録E「グローバリゼーション設定」を参照してください。

Code Page

グローバリゼーション・サポートで、ワークスペースのコード・ページを識別するために使用します。 詳細は、付録E「グローバリゼーション設定」を参照してください。

NLS String

データ型がnlsStringとして定義されているフィールドで使用するコード・ページを指定します。 フィールドのコード・ページがコンピュータのコード・ページ以外の場合に使用します。 このパラメータには、次の値が含まれます。

  • コード・ページの名前。

  • キャラクタ・セットを右から左に読み取るかどうか(中東地域のキャラクタ・セットの場合など)。

デフォルトはfalseです。


モデリング

「Modeling」のパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

ODBC

「ODBC」のパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

OLEDB

「OLEDB」のパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

オプティマイザ

次のパラメータを使用して、パフォーマンスを調整できます。

Optimizer goal: 最適化ポリシー。 次のいずれかの値を右側にあるリストから選択します。

  • none(デフォルト): すべての行の最適化が使用されます。

  • first: クエリーによって生成される結果が行の取得時に使用されるという前提に基づいて、最初の行の最適化が実行されます。 クエリー・オプティマイザでは、可能なかぎり迅速に最初の行を取得する方法を使用します。これにより、すべての行の取得にかかる時間が長くなることがあります。

  • all: クエリーによって生成される結果が、すべての行が取得された後に使用されるという前提に基づいて、最適化が実行されます。 クエリー・オプティマイザでは、可能なかぎり迅速にすべての行を取得する方法を使用します。これにより、最初の数行の取得にかかる時間が長くなることがあります。

集計クエリーでは、このパラメータの値に関係なく、自動的にすべての行の最適化が使用されます。

「Optimizer」のその他すべてのパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

パラレル処理

次の表に、「Parallel Processing」のプロパティを示します。 「Parallel Processing」のプロパティでは、バインディングでのパラレル処理の方法が制御されます。

表7-5 「Parallel Processing」のパラメータ

パラメータ 説明

Disable threads

マルチスレッドを無効にする場合に選択します。 このパラメータが選択されている場合、次のプロパティは無効になります。

  • Disable threaded read ahead (QP): 先読み機能を無効にする場合に選択します。

  • Disable query read ahead (QP): 「Query Processor」のサービスを使用するコンポーネントの先読み機能を無効にする場合に選択します。

  • ODBC async execution: ODBC非同期実行を有効にする場合に選択します。

  • Disable QP parallel execution: クエリー実行のパラレル処理を無効にする場合に選択します。 このオプションは、「Disable threaded read ahead (QP)」および「Disable query ready ahead (QP)」が選択されていない場合にのみ使用できます。

  • Hash parallelism: ハッシュ結合の両側を同時に読み取る場合に選択します。このプロパティはデフォルトで選択されています。 この動作が必要ない場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。


クエリー・プロセッサ

次の表に、クエリーの処理方法を詳細に調整できるパラメータを示します。

表7-6 「Query Processor」のパラメータ

パラメータ 説明

Disable command reuse

クエリーの実行済状態のクエリー・プロセッサによるキャッシュ(再利用のため)を無効にする場合に選択します。

Disable DS property cache

データソース・プロパティのキャッシュを無効にする場合に選択します。

Disable insert parameterization

INSERT文の定数のパラメータ化を無効にする場合に選択します。

Disable metadata caching

オブジェクト・メタデータのキャッシュを無効にする場合に選択します。 このパラメータが選択されていると、キャッシュではなく元のデータソースからオブジェクト・メタデータが取得されます。

Disable query parametarization

データソースへのアクセス時に定数をパラメータに変換しない場合に選択します。

Disable row mark field fetch

OLE DB getRowsエラーをマークし、行セットがアクティブなときにgetRowsごとにエラーを再表示する場合に選択します。

Compile after load

読取り後にOracle Connectプロシージャまたはビューをコンパイルする場合に選択します。

Ignore segments bind failure

セグメント化されたデータソースの1つのセグメントの実行が失敗した場合に、Oracle Connectがどのように応答するかを決定します。

  • メッセージをログに記録し、実行を継続する場合に選択します。 これがデフォルト設定です。

  • メッセージをログに記録し、実行を停止する場合はチェック・ボックスの選択を解除します。このプロパティはデフォルトで選択されています。 メッセージの送信後に実行を停止する場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。

Prompt database-user password

データソースへのアクセス時にユーザーに対してセキュリティ情報を求めるようにOracle Connectを構成する場合に選択します。

Use alternate qualifier

複数のデータソースへの接続時にコロン(:)ではなく@マークを使用する場合に選択します。

Use table filter expression

メタデータにフィルタ式が指定されている表の使用を有効にする場合に選択します。

Write empty string as null

UPDATE文のSET句またはINSERT文のVALUESリストにある空の文字列をNULL値で置き換える場合に選択します。

Optimistic for update

FOR UPDATE句を使用したクエリーに対するデフォルトのロック動作としてコミット時ロックを使用する場合に選択します。

Disable compilation cache

正常にコンパイルされた文のキャッシュへの保存を無効にする場合に選択します。

Maximum SQL cache

キャッシュ・メモリーに保存できるSQLクエリーの最大数を入力します。 「Disable compilation cache」が選択されている場合、このプロパティの値は無視されます。デフォルトは3です。

First tree extensions

コンパイル後に許容される1つのSQLクエリーの最大サイズを入力します。 デフォルトは150です。

Maximum columns in parsing

クエリーが参照できる列の最大数を入力します。 デフォルトは500です。

Maximum segmented database threads

セグメント化されたデータベースを使用する場合に許容されるオープン・スレッドの最大数を入力します。

Minimum number of parameters allocated

クエリーで使用できるパラメータの最小数を入力します。

Continuous query retry interval

レコードが返されなかった場合に、クエリー・プロセッサが再度クエリーを実行するまで待機する秒数を入力します。 デフォルトは2です。

Continuous query timeout

レコードが返されなかった場合に、クエリー・プロセッサがクエリーを発行し続ける秒数を入力します。 デフォルトは3600(1時間)です。この場合、新しいメッセージが表示されることなく、1時間後に連続クエリーが終了します。 タイムアウトがなく、連続クエリーが自動的に終了しないようにするには、0を入力します。

Continuous query prefix

連続クエリーの特殊列の識別に使用される接頭辞$$を置き換える接頭辞を入力します。 たとえば、##と入力すると連続クエリーの別名が「##StreamPosition」になり、制御コマンドの別名が「##ControlCommand」になります。

Arithmetic fixed precision

浮動小数点の精度スケール係数を決定する整数を入力します。 デフォルトは0であり、exact算術関数が使用されないことを示しています。

この値を小さい正の整数に設定すると、クエリー・プロセッサでは、特殊な精度の浮動小数点演算が使用されます。 この値によって、精度スケール係数が決定されます(たとえば、値2は2桁の小数点精度を示します)。 このパラメータはワークスペース・レベルで設定でき、この場合、そのワークスペースで実行されているすべてのクエリーに影響を与えますが、クエリーまたは基礎となるデータソースに変更を加えることはありません。 現在、浮動小数点型および10進浮動小数点型に倍精度演算を使用しているクエリー・プロセッサのADD()関数、SUBTRACT()関数およびSUM()関数では、この論理が使用されます。 この値をデフォルトの0に設定すると、exact算術関数は使用されません。

このプロパティは、exact算術関数を設定する場合に使用します。 qpArithmeticFixedPrecisionプロパティは、Oracle Connectクエリー・プロセッサが精度を持った浮動小数点演算に使用する固定精度を決定する整数値です。 このプロパティは、SUM関数を使用するときに正確な結果を得るために使用します。 浮動小数点データ型は正確ではないため、長期にわたる結果と予期される演算の合計が対応しなくなります。 つまり、浮動小数点表現では、0.7などの値を正確に表すことができません。 精度桁数が8の場合は、通常、最下位桁が不正確となるため、実際の数値は約0.699999995となります。 qpArithmeticFixedPrecisionプロパティは、正確な浮動小数点を使用することによって不正確さを修正します。

Parser depth

式ツリーの最大深度。 デフォルトは500です。

Token size

SQLクエリーの文字列の最大長を入力します。 最小値は64で、デフォルト値は350です。

Insert from select commit rate

INSERT-FROM-SELECT操作の実行時に使用するコミット率を入力します。 0よりも大きい値を入力すると、指定の行数が挿入された後に自動的にコミットが実行されます。 たとえば、この値が5の場合、5行挿入されるたびにコミットが実行されます。

Disable SQS cache

コンパイルされたOracle Connectプロシージャおよびビューを常にディスクから読み取る場合に選択します。 この場合、このプロシージャおよびビューはキャッシュに保存されません。

Procedures cache size

CREATE PROCEDURE文で作成された保存済クエリーの数を入力します。このクエリーは、キャッシュ・メモリーに保存できます。 「Disable SQS cache」が選択されている場合、このプロパティの値は無視されます。

Expose XML fields

Expose XML fields: クエリーで返されたデータをXMLとして表示する場合に選択します。結果の実際の構造がわかります。 このパラメータは、配列またはバリアントを含むデータソース表に問い合せる場合に役立ちます。

  • XML field name: クエリーで使用された名前を入力して、データがキーワードXMLではなくXMLで返されることを示します。 「Expose XML fields」が選択されている場合にのみ使用できます。


トランザクション

次の表に、トランザクションのサポートを定義するパラメータを示します。

表7-7 「Transaction」のパラメータ

パラメータ 説明

Transaction extended logging

トランザクション・マネージャのログ・ファイルにトランザクションに関する追加情報を書き込む場合に選択します。

Commit on destroy

トランザクションが開いている間に接続がクローズされたときに、データソースに対してオープンされているすべての1フェース・コミット・トランザクションをコミットする場合に選択します。

Disable 2PC

2フェーズ・コミットがサポートされているドライバでも、2フェーズ・コミット機能を無効にする場合に選択します。

User commit confirm table

このパラメータは、OracleAS CDC Adapter for Adabasでは使用できません。

Transaction log file

トランザクションの使用時にアクティビティを記録するログ・ファイルの高位修飾子と名前。 z/OSプラットフォーム上でRRSが実行されていない場合には、「Transaction log file」パラメータのカンマの後にキーワードNORRSを含めることもできます(つまり、log,NORRSというフォーマットになります)。

Recovery delay

トランザクションの開始時点からの分数で、この時間が経過した後、このトランザクションに対してリカバリ操作を試行できます。 デフォルトは15分です。

Time limit

エラーを返す前にどのくらいの時間トランザクションの完了を待機するかを入力します。

このパラメータはRECOVERYの実行時にも使用され、最後のトランザクション・アクティビティからアクティビティの強制実行が行われるまでに待機する分数を示します。

Conversions

いずれか1つを選択します。



No conversion: すべてのトランザクションを送信されたとおりに保持する場合に選択します。 デフォルトで選択されています。

Convert all to distributed: すべての単純トランザクションを分散トランザクションに変換する場合に選択します。

Convert all to simple: すべての分散トランザクションを単純トランザクションに変換する場合に選択します。


チューニング

次の表に、チューニングを定義するパラメータを示します。

表7-8 「Tuning」のパラメータ

パラメータ 説明

Dsm maximum buffer size

キャッシュ・メモリーの最大サイズを入力します。 このキャッシュはメモリーが一時的に必要となる場合に使用されます(Oracle Connectがクエリー出力、副クエリーまたは集計クエリー用にデータをソートする場合など)。 このキャッシュ・サイズは、ハッシュ結合およびルックアップ結合では使用されません(Hash buffer sizeパラメータの説明を参照)。デフォルト値は1000000バイトです。

Dsm maximum Sort buffer size

ソート・バッファの最大サイズを入力します。 ソートの場合にのみ、dsmMaxBufferSizeのかわりにこのパラメータを使用します。デフォルト値は1000000バイトです。

Dsm middle buffer size

索引キャッシュの最大サイズを入力します。 このキャッシュは、ハッシュ結合およびルックアップ結合では使用されません。 デフォルト値は100000バイトです。

File pool size

ファイル・プールで開くことができるファイルの最大数を入力します。 デフォルトは10です。

File pool size per file

プール内のファイルのサイズを入力します。デフォルトは3です。

File close on transaction

トランザクションのコミット時にファイル・プールを閉じる場合に選択します。

Use global file pool

グローバル・ファイル・プールを使用する場合に選択します。 ワークスペースの「Server Mode」パラメータが「multiClient」または「reusable」に設定されている場合は、このパラメータも、クライアントの切断時にファイル・プールを閉じるかどうかを示します。

Hash buffer size

各ハッシュ結合およびルックアップ結合で使用可能なキャッシュ・メモリー量を入力します。 デフォルトは1000000バイトです。

Hash max open files

ハッシュ結合の実行時に、クエリーが同時に開いて使用できるファイルの最大数を入力します。 このパラメータに割り当てる値は、システムの最大数を超えないようにしてください。 デフォルトは90ファイルです。

注意: ハッシュ結合最適化計画によって、結合を実行するために複数のファイルが開かれます。 表のサイズが大きいほど、より多くのファイルが開かれます。 このパラメータを調整して、非常に大規模な表でのハッシュ結合を無効にし、小規模な表でのハッシュ結合を有効にできます。

Hash primary extent size

プライマリ・エクステント・サイズを入力します。

Hash secondary extent size

セカンダリ・エクステント・サイズを入力します。

Hash enable RO

QPで最初のハッシュ・バケットをシーケンシャル・ファイルではなくメモリーに保存する場合に選択します。


XML

次の表に、XMLサポートを定義するパラメータを示します。

表7-9 「XML」のパラメータ

パラメータ 説明

COM maximum XML in memory

メモリーに保持されるXML文書の最大サイズを指定します。デフォルトは65535バイトです。

COM maximum XML size

別のコンピュータに渡されるXML文書の最大サイズを指定します。デフォルトは65535バイトです。

注意: このプロパティの値を大きくすると、デーモンの「Maximum XML in memory」プロパティの値も大きくすることが必要な場合があります。 デーモンの詳細は、「制御」を参照してください。

COM XML transport buffer size

内部通信バッファの最大サイズを入力します。 デフォルト値(-1)は、サイズ制限がないことを示しています。

XML date format

XMLで使用する日付書式を入力します。 オプションは次のとおりです。

  • ISO(デフォルト): 日付書式はYY-MM-DDThh:mm:ss[.ss..]になります。

  • ODBC: 日付書式はYYYY-MM-DD HH:MM:SS[.NNN...]になります。

Replace invalid XML characters

無効なXML文字を「?」で置き換える場合に選択します。 このプロパティは、診断およびトラブルシューティングに使用できます。

XML trim char columns

レコード・フォーマットが固定されているときに、XML文字列の列から、埋め込まれている空白を切り捨てる場合に選択します。 このパラメータはデフォルトで選択されており、埋め込まれている空白は固定サイズの文字の列に合わせて切り捨てられます。 この動作が必要ない場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。


移行に関する考慮事項

アダプタ構成はプラットフォーム間で移行できます。 構成情報は、ソース・プラットフォームのOracle Connectリポジトリに格納され、XMLファイルにエクスポートされてから、ターゲット・プラットフォームにインポートできます。

構成を移行するとき、ソース・プラットフォームに固有のファイル名やパスは、ターゲット・プラットフォームの有効なファイルに変更する必要があることに注意してください。

Oracle Studioを使用してアダプタ構成を移行するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開きます。

  3. 必要なコンピュータを右クリックし、「Export XML definitions」を選択します。

  4. 「File name」フィールドに、コンピュータのXML表現およびその完全な構成が格納されているXMLファイルのパスと名前を入力します。

  5. XML定義内のすべてのパスを、ターゲット・プラットフォーム上で必要とされるパスに編集します。 たとえば、プラットフォームに応じて、serverLogFileパラメータの設定を変更する必要がある場合があります。

  6. 「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」の説明に従って、Oracle Studioでソース・プラットフォームと同様にターゲット・プラットフォームを設定します。

  7. Configuration Explorerで、ターゲット・コンピュータを右クリックし、「Import XML definitions」を選択します。

  8. XMLファイルをターゲット・プラットフォームにインポートします。

セキュリティに関する考慮事項

Oracle Connectは、プラットフォームのセキュリティ・システムの範囲内で動作します。 たとえば、RACFがインストールされたz/OSコンピュータでは、ワークスペースのサーバー・モードがマルチタスクに設定されている場合、クライアント接続に基づいて、アドレス空間のタスクごとにRACROUTE VERIFYが実行されます。

さらに、Oracle Connectでは次のセキュリティが提供されています

デザインタイム・セキュリティの設定

次の項では、デザインタイム・セキュリティの設定方法を説明します。

  • Oracle Studioへのアクセスの保護については、「Oracle Studioへのパスワード・アクセスの設定」で説明します。

  • Oracle Studioでコンピュータを構成する権限の保護については、「管理権限を持つユーザーの指定」で説明します。

  • ユーザー・プロファイルへのアクセスを保護するには、Oracle Studioで該当するユーザー・プロファイルを右クリックし、「Change Master Password」を選択します。 表示されるダイアログ・ボックスで、今後このユーザー・プロファイルを編集する際に入力する必要があるパスワードを指定します。

  • ワークスペースへのアクセスを保護するには、Oracle Studioで該当するワークスペースを右クリックし、「Set Authorization」を選択します。 表示されるダイアログ・ボックスで、今後このワークスペースを編集する際に入力する必要がある有効なユーザーとパスワードを指定します。

ランタイム・セキュリティの設定

ランタイム時に、セキュリティに関する考慮事項は次のように実装されます。

  • クライアント・リクエストでデーモンを介してレガシー・プラットフォームにアクセスする場合は、匿名アクセスが許可されるか、またはユーザー・プロファイルにコンピュータの有効なユーザー名とパスワードを入力する必要があります。 J2CA 1.5 AdabasアダプタのuserNameプロパティとpasswordプロパティは、デーモンにアクセスするためにこの段階で使用されます。


    注意:

    デーモンへのアクセスに使用するユーザー名は、使用するユーザー・プロファイルの名前と同じである必要があります。

  • クライアントによるアクセスは、Oracle Studioのワークスペースの「Server Mode」タブの「Server」セクションに入力したポート範囲に従って、有効なポートを介する必要があります。 詳細は、ワークスペースの「サーバー・モード」を参照してください。


    注意:

    NATプロトコルを使用するファイアウォールを介したレガシー・プラットフォームへのアクセスは、コンピュータがOracle Studioに追加されたときに指定します。

  • サーバー・プロセスを割り当てるには、ワークスペースへの匿名アクセスがクライアントに付与されているか、またはOracle Studioのワークスペースの「Security」タブの「Authorized Workspace Users」セクションにクライアントがリストされている必要があります。 詳細は、ワークスペースの「Security」タブの説明を参照してください。

  • デーモンの起動や停止、サーバー・プロセスの終了など、デーモンでコマンドを実行する機能を使用できるのは、Oracle Connectにデーモン管理者として登録されている管理者のみです。 クライアントは、Oracle Studioのデーモンの「Security」タブの「Administrator privileges」セクションで有効なデーモン管理者として登録されます。 詳細は、デーモンの「Security」タブの説明を参照してください。


    注意:

    ワークスペース・レベルでのみコマンドを実行できる管理者を指定することもできます。 このような管理者は、ワークスペースの「Security」タブで選択します。ワークスペースの「Security」タブの説明を参照してください。

トランザクションのサポート

OracleAS CDC Adapter for Adabasはグローバル・トランザクションをサポートしており、CICS管理のAdabasデータにアクセスする場合には、分散トランザクションに完全に参加できます。


注意:

  • OracleAS CDC Adapter for Adabasでグローバル・トランザクションを使用するには、RRSをインストールして構成しておく必要があります。

  • ロールバック・イベントはサポートされていません。かわりに、補正レコードが提供されています。


グローバル・トランザクションを使用するには、バインディング環境のプロパティの「Transaction」セクションで「Convert all to distributed」を選択します。 詳細は、「バインディング環境の構成」「トランザクション」を参照してください。

グローバル・トランザクション機能を使用してz/OSコンピュータ上のデータにアクセスするには、ATTSRVR JCLのすべてのライブラリをAPF許可ライブラリとして定義します。

DSNをAPF許可として定義するには、SDSF画面で次のコマンドを入力します。

"/setprog apf,add,dsn=instroot.library,volume=ac002"

ここで、ac002はOracle Connectをインストールしたボリューム、INSTROOTはOracle Connectのインストール先の高位修飾子です。

Oracle Connectのインストール・ボリュームがSMSで管理されている場合は、APF許可を定義するときに、SDSF画面で次のコマンドを入力します。

"/setprog apf,add,dsn=instroot.library,SMS"

コンピュータのIPL(再起動)後であっても、ライブラリがAPF許可であることを確認します。

RRSが実行されていない場合、「Transaction log file」プロパティの説明に示されているようにキーワードNORRSを入力すると、OracleAS Adapter for Adabasは唯一の1フェーズ・コミット・リソースとして分散トランザクションに参加できます。 「Transaction log file」プロパティについては、「バインディング環境の構成」「トランザクション」を参照してください。


注意:

ログ・ファイルが指定されていない場合、RRSが実行されていないときの「Transaction log file」パラメータのフォーマットは,NORRSになります。