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Oracle Application Server CDC Adapters for SQL Serverユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61404-01
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B デーモンの高度なチューニング

デーモン構成は、Oracle Studioを使用して管理します。 デーモン構成は、次のグループに分類されます。

制御

デーモンの様々な制御オプションを定義するには、デーモンの「Control」タブを使用します。 デーモンの「Control」タブへのアクセス方法は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開きます。

  3. コンピュータを右クリックし、「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. Runtime Explorerで目的のデーモンを右クリックし、「Edit Daemon Configuration」を選択します。 エディタに、デーモンの「Control」タブが表示されます。

  5. デーモンに変更を加えた後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定はConfiguration Explorerを使用して変更することもできます。この場合は、コンピュータを選択して対象のデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックし、「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成に加えた変更は、「Runtime Manager」パースペクティブで「Reload Configuration」オプションを使用して構成をリロードした後にのみ実装されます。


次の図に、「Control」タブを示します。

図B-1 「Control」タブ

デーモンの「Control」タブ

次の表に、「Control」タブで設定できるパラメータを示します。

表B-1 デーモンの「Control」タブの構成要素

フィールド 説明

Daemon IP Address

デーモンがリスニングするコンピュータのIPアドレスを入力します。 IPアドレスを入力しない場合、デーモンは利用可能なすべてのIPアドレスでリスニングします。

Daemon port

デーモンがリスニングするポートを入力します。 ポートを入力しない場合、デーモンは利用可能なすべてのポートでリスニングします。

Automatically recover from failure

デーモンでなんらかの原因によりエラーが発生した場合は、デーモンが自動的に再起動されます(デーモン・プロセスが終了する原因となるエラーには、ネットワーク・プロセスの消失エラーや、バックアップ・デーモンが別のCPUに定義されている状態で、デーモンが実行されているCPUがクラッシュするエラーなどがあります)。 すべての利用可能な未接続サーバーは終了されます。接続中のサーバーはマークが付けられて、解放時に終了されます。 また、バックアップ・デーモンが自動的に起動します。 このバックアップ・デーモンによって、元のデーモンのログに新しいログ・ファイルが追加され、バックアップ・デーモンが起動したことを示す行が追加されます。

Maximum XML request size

デーモンが1つのXML文書で処理する最大バイト数。

Default language

デーモンによってサポートされる言語。 この設定は、サーバーのコード・ページとは異なるコード・ページを使用するクライアントを処理する場合に使用されます。

Maximum XML in memory

XML用に予約されるメモリー内の最大領域。

Call timeout

すべてのデーモンに対する短いコールのタイムアウト期間。短いコールは、数秒内で完了するコールと定義されています。 たとえば、DESCRIBEなどのデータベースへの多くのコールは数秒で完了します。これに対し、GETROWSコールのように長時間かかる可能性のあるコールもあります。重い負荷がかかったシステムまたは別の原因による低速のシステムでは、ファイルを開くコールなどの短いコールでさえ、長時間かかる場合があります。短いコールでは、完了に指定した時間より長い時間がかかる場合に接続が停止します。このパラメータのデフォルト値は、60秒です。60秒未満の値は、60秒とみなされます。

ワークスペースでタイムアウトを指定すると、このフィールドでそのワークスペースに対して設定した値が上書きされます。

Connect timeout

デーモンのサーバーが起動するまでクライアントが待機する時間。 デーモンのサーバーがこの期間内に起動されない場合は、サーバーが応答しなかったことがクライアントに通知されます。 このパラメータに指定した値は、デーモン構成に一覧表示されるすべてのワークスペースのデフォルトのタイムアウト値となります。 このパラメータのデフォルト値は、60秒です。

注意:

  • ワークスペースにタイムアウトを入力すると、このフィールドでそのワークスペースに対して設定した値が上書きされます。

  • XMLソースのワークスペースのセクションにこのパラメータが指定されていない場合でも、ワークスペースではデフォルト値を使用してこの値が取得されます。 ワークスペースでデフォルト値が使用されないようにするには、ワークスペースのセクションでこのパラメータにゼロを指定する必要があります。

Client idle timeout

デーモンのクライアントがアイドルのままでここに指定した時間が経過すると、サーバーとの間の接続が切断されます。

ワークスペースでタイムアウトを指定すると、そのワークスペースでこの設定が上書きされます。


ロギング

デーモンのログ・ファイル設定、ログ・ファイル構造およびログを保存する場所を定義するには、「Logging」タブを使用します。 また、ログ・ファイルに記録およびトレースされるデータも定義します。

「Logging」タブを開く方法は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開きます。

  3. コンピュータを右クリックし、「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. Runtime Explorerでデーモンを右クリックし、「Edit Daemon Configuration」を選択します。

  5. 「Logging」タブをクリックします。

  6. デーモンに変更を加えた後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定はConfiguration Explorerを使用して変更することもできます。この場合は、コンピュータを選択して対象のデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックし、「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成に加えた変更は、「Runtime Manager」パースペクティブで「Reload Configuration」オプションを使用して構成をリロードした後にのみ実装されます。


  7. デーモンを右クリックし、「Recycle Servers」を選択します。接続プール内のすべてのサーバーが終了され、新しいサーバーが新しい構成で起動されます。

次の図に、デーモンの「Logging」タブを示します。

図B-2 「Logging」タブ

デーモンの「Logging」タブ

デーモンの「Logging」タブは、次の表に示されている複数のフィールドで構成されています。

表B-2 デーモンの「Logging」タブの構成要素

フィールド 説明

Logging options


Daemon log file location

デーモンがログ・データを生成する場所を指定します。 フルパス名を指定する必要があります。

Server log filename format

サーバー・ログ・ファイルの名前と場所を定義します。 このフィールドには、フルパス名を指定する必要があります。 ログ・ファイルのディレクトリ情報が指定されていない場合、ログ・ファイルはOracle Connectワークステーションを実行しているアカウントのログイン・ディレクトリに生成されます。

Daemon operations

すべてのデーモン操作をログに記録する場合に選択します。

Tracing and debug options


Daemon RPC function calls

デーモンのすべてのRPC関数コールをログに記録する場合に選択します。

Log ACX

リクエストおよびプロセスをログに記録する場合に選択します。

Extended RPC trace

低レベルのRPC関数が呼び出されるたびに、サーバー・ログ・ファイルに詳細なメッセージを生成します。これはサーバーのトラブルシューティングの場合に役立ちます。

System trace

様々な操作のシステム固有のトレースを生成します。

Timing

サーバー・ログ・ファイルの全エントリにタイム・スタンプを付加します。

Sockets

ソケット操作が行われるたびに、サーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成します。

Trace information

低レベルのRPC操作をログに記録する場合に選択します。

No timeout

標準のRPCタイムアウトを無効にし、タイムアウトを長時間(約1時間)に設定して、デバッグしやすくします。

Call trace

RPC関数が呼び出されるたびに、サーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成します。これはサーバーのトラブルシューティングの場合に役立ちます。

RPC trace

サーバー上のデバッグ用メッセージを有効にします。

Binary XML log level

バイナリXMLのログ・レベルを設定します。 オプションは次のとおりです。

  • debug

  • none(デフォルト)

  • api

  • info


次に、ログ・ファイル・テンプレートに示されるトークンと、そのトークンがどのように置き換えられるかを示します。

たとえば、%L/server_%A%I.logと指定すると、/usr/smith/server_sales15.logのようなログ・ファイル名が生成されます。

デフォルトのログ・ファイル・テンプレートは%L/server_%A%I.logです。

セキュリティ

次に示すデーモンの「Security」タブの用途は、次のとおりです。

デーモンの「Security」タブを開く方法は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開きます。

  3. コンピュータを右クリックし、「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. Runtime Explorerでデーモンを右クリックし、「Edit Daemon Configuration」を選択します。

  5. 「Security」タブをクリックします。

  6. デーモンに変更を加えた後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定はConfiguration Explorerを使用して変更することもできます。この場合は、コンピュータを選択して対象のデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックし、「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成に加えた変更は実装されません。これらの変更は、Runtime Managerで「Reload Configuration」オプションを使用して構成をリロードした後にのみ実装されます。


  7. デーモンを右クリックし、「Recycle servers」を選択します。接続プール内のすべてのサーバーが終了され、新しいサーバーが新しい構成で起動されます。

次の図に、デーモンの「Security」タブを示します。

図B-3 デーモンの「Security」タブ

デーモンの「Security」タブ

デーモンの「Security」タブは、次の表に示されている複数のフィールドで構成されています。

表B-3 デーモンの「Security」タブの構成要素

フィールド 説明

Administrators privileges

管理タスク(管理ログインを必要とするタスク)の実行を許可するユーザー(アカウント)を指定します。

All users

デーモンへのアクセスおよび設定の変更をすべてのユーザーに対して許可します。

Selected users only

管理者となることができるユーザー(アカウント)およびグループの名前を指定します。脚注1

ユーザーを指定しない場合は、デーモンを起動したアカウントが管理者とみなされます。 ユーザーは、システムのアカウントにログインするのではなく、アカウント名とパスワードを使用してデーモンにログインする必要がある点に注意してください。

Machine access

コンピュータへのアクセス方法を管理します。

Allow anonymous login

ワークスペースで匿名ログイン(ユーザー名とパスワードを指定しないログイン)を許可するかどうかを指定します。 最適なレベルのセキュリティを保つには、このチェック・ボックスの選択を解除して、デーモンの管理者パラメータにユーザー名を定義します。 チェック・ボックスの選択を解除すると、すべてのワークスペースで匿名クライアントのアクセスが禁止されます。 選択した場合は、特定のワークスペースで匿名クライアントが許可されます。

Cached password

ログイン・パスワードのキャッシュを有効にします。 これにより、同一セッション内で同じクライアントから再度接続する場合にログイン時間を短縮できるため、パフォーマンスが向上します。

Encryption methods

ネットワーク上に送信する情報を暗号化する方法を指定します。 デフォルトはアスタリスク(*)です。これは、すべての方法が利用可能であることを示しています。 暗号化方法が指定されている場合は、指定された方法を使用する必要があります。 現在、RC4プロトコルおよびDES3プロトコルがサポートされています。


脚注1 オペレーティング・システムのグループ機能を使用するために、名前には接頭辞@が付いています。

ワークスペース

デーモンには複数のワークスペースを含めることができます。 ワークスペースでは、クライアント・リクエスト中にクライアントとサーバーとの間の通信に使用するサーバー・プロセスおよび環境を定義します。 これらは、ワークスペースごとに個別に定義します。 ワークスペース定義は、次のグループに分かれています。

一般

サーバー・タイプ、ワークスペースの起動に使用するコマンド・プロシージャ、ワークスペースに関連付けられているバインド構成などの、ワークスペースの操作を制御する機能に関する一般的な情報を入力するには、「General」タブを使用します。

「General」タブを開く方法は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開きます。

  3. コンピュータを右クリックし、「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. 「Daemons」ノードを開き、Runtime Explorerでワークスペースを表示します。

  5. ワークスペースを右クリックし、「Edit Workspace Configuration」を選択します。 「General」タブが開きます。

  6. ワークスペースに変更を加えた後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定はConfiguration Explorerを使用して変更することもできます。この場合は、コンピュータを選択して対象のデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックし、「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成に加えた変更は実装されません。これらの変更は、Runtime Managerで「Reload Configuration」オプションを使用して構成をリロードした後にのみ実装されます。


  7. デーモンを右クリックし、「Recycle Servers」を選択します。接続プール内のすべてのサーバーが終了され、新しいサーバーが新しい構成で起動されます。

次の図に、「General」タブを示します。

図B-4 「General」タブ

デーモンのワークスペースの「WS Info」タブ

「General」タブは、次の表に示されている複数のフィールドで構成されています。

表B-4 「General」タブの構成要素

フィールド 説明

Info


Workspace name

ワークスペースの識別に使用される名前。

注意: デフォルトの構成には、デフォルトのNavigatorワークスペースが含まれています。 接続設定の一部としてワークスペースが指定されていない場合は、このワークスペースが自動的に使用されます。

Description

ワークスペースの説明。

Startup script

ワークスペースのサーバー・プロセスを起動するスクリプトのフルパス名。 ここに指定されたスクリプトでは、常にnav_loginプロシージャをアクティブ化して、サーバー・プログラム(svc)を実行する必要があります。 ディレクトリを指定しない場合は、デーモンが存在するディレクトリにある起動プロシージャが使用されます。 Oracle Connectに付属のデフォルトの起動スクリプトを使用することをお薦めします。

Server type

このフィールドは、OracleAS Adapters for SQL Serverでは使用できません。

Workspace binding name

このフィールドは、OracleAS Adapters for SQL Serverでは使用できません。

Timeout parameters

ワークスペースのサーバーが起動するまでクライアントが待機する時間。ワークスペース・サーバーがこの期間内に起動されない場合は、サーバーが応答しなかったことがクライアントに通知されます。 ここでタイムアウトを指定すると、「Control」セクションで指定したデフォルトの設定が上書きされます。

デーモンの「Control」セクションの詳細は、「制御」を参照してください。

Client idle timeout

ワークスペースのクライアントがアイドルのままでここに指定した時間が経過すると、サーバーとの間の接続が切断されます。

Connect timeout

ワークスペースのサーバーが起動するまでクライアントが待機する時間。ワークスペース・サーバーがこの期間内に起動されない場合は、サーバーが応答しなかったことがクライアントに通知されます。

Call timeout

すべてのデーモンに対する短いコールのタイムアウト期間。短いコールは、数秒内で完了するコールと定義されています。たとえば、DESCRIBEなどのデータベースへの多くのコールは数秒で完了します。これに対し、GETROWSコールのように長時間かかる可能性のあるコールもあります。重い負荷がかかったシステムまたは別の原因による低速のシステムでは、ファイルを開くコールなどの短いコールでさえ、長時間かかる場合があります。短いコールでは、完了に指定した時間より長い時間がかかる場合に接続が停止します。このパラメータのデフォルト値は、60秒です。60秒未満の値は、60秒とみなされます。

ワークスペースでタイムアウトを指定すると、このフィールドでそのワークスペースに対して設定した値が上書きされます。

Logging and Trace Options


Specific log file format

サーバー・プロセスのSYSOUTではなくファイルにログ・データを書き込む場合は、サーバー・ログ・ファイルの名前と場所を定義します。 パラメータには、名前と上位レベルの修飾子を指定する必要があります。

次に、ログ・ファイル・テンプレートに示されるトークンと、そのトークンがどのように置き換えられるかを示します。

  • %A: ワークスペース名

  • %D: 日付(yymmdd)

  • %I: 指定のワークスペース・サーバーのインスタンス番号

  • %L: サーバー・アカウントのログイン・ディレクトリ

  • %P: サーバーのプロセスID

  • %T: 時間(hhmmss)

  • %U: サーバー・アカウント名(ユーザー名)

Trace options

実行するトレースのタイプを指定します。 使用可能なトレース・オプションは、次のとおりです。

  • No timeout: 標準のRPCタイムアウトを無効にし、タイムアウトを長時間(約1時間)に設定して、デバッグしやすくする場合に選択します。

  • Call trace: RPC関数が呼び出されるたびにサーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成する場合に選択します。これはサーバーのトラブルシューティングの場合に役立ちます。

  • RPC trace: サーバー上のデバッグ用メッセージを有効にする場合に選択します。

  • Sockets: ソケット操作が行われるたびにサーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成する場合に選択します。 このオプションを選択すると、クライアントとサーバーとの間で行われるすべての通信の詳細なトレースが出力されるため、クライアントとサーバーとの間の通信のトラブルシューティングに役立ちます。

  • Extended RPC trace: 低レベルのRPC関数が呼び出されるたびにサーバー・ログ・ファイルに詳細なメッセージを生成する場合に選択します。これはサーバーのトラブルシューティングの場合に役立ちます。

  • System trace: オペレーティング・システム固有のトレースを生成する場合に選択します。

  • Timing: サーバー・ログ・ファイルの全エントリにタイム・スタンプを付加する場合に選択します。

Query governing restrictions


Max number of rows in a table that can be read

クエリー内で読み取られる表の最大行数を選択します。 表から読み取られる行数が選択した数を超えると、クエリーからエラーが返されます。

Max number of rows allowed in a table before scan is rejected

表のスキャン可能な最大行数を選択します。 クエリーの最適化とクエリーの実行では、このパラメータの動作が異なります。

  • クエリーの最適化では、設定された値が表のカーディナリティと比較されます。 カーディナリティがこの値よりも大きい場合、スキャン方針は採用可能な方針から除外されます(ただし、スキャン方針が利用可能な唯一の方針である場合を除きます)。

  • クエリーの実行では、設定された値にスキャン行数が制限されます。 スキャンされる行数が入力された数を超えると、クエリーからエラーが返されます。


サーバー・モード

「Server Mode」タブでは、ワークスペースによって起動され、クライアントに割り当てられるサーバーの操作を制御する機能を構成できます。

たとえば、クライアントからリクエストを受信するたびにサーバーを起動するのではなく、クライアントからリクエストを受信する前にいくつかのサーバーをあらかじめ起動しておくようにワークスペースを構成できます。

「Server Mode」タブを開く方法は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開きます。

  3. コンピュータを右クリックし、「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. 「Daemons」ノードを開き、Runtime Explorerでワークスペースを表示します。

  5. ワークスペースを右クリックし、「Edit Workspace Configuration」を選択します。

  6. 「Server Mode」タブをクリックします。

  7. ワークスペースに変更を加えた後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    • デーモンの設定はConfiguration Explorerを使用して変更することもできます。この場合は、コンピュータを選択して対象のデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックし、「Edit Daemon」を選択します。

    • デーモン構成に加えた変更は実装されません。これらの変更は、Runtime Managerで「Reload Configuration」オプションを使用して構成をリロードした後にのみ実装されます。


  8. デーモンを右クリックし、「Recycle Servers」を選択します。接続プール内のすべてのサーバーが終了され、新しいサーバーが新しい構成で起動されます。

次の図に、「Server Mode」タブを示します。

図B-5 「Server Mode」タブ

デーモンのワークスペースの「WS Server」タブ

「Server Mode」タブには、次のフィールドがあります。

表B-5 「Server Mode」タブの構成要素

フィールド 説明

Workspace server mode

デーモンが新たに起動するサーバー・プロセスのタイプを指定します。 デーモンでは、次のサーバー・モードがサポートされています。

  • singleClient: 各クライアントが専用のサーバー・プロセスを受け取ります。 サーバー・プロセスが実行されるアカウントは、クライアントのログイン情報または特定のサーバー・ワークスペースのいずれかによって決定されます。

    このモードでは、サーバーを特定のユーザー・アカウントで実行でき、クライアントを他のクライアントから分離できます(各クライアントが独自のプロセスを受け取るため)。 ただし、このサーバー・モードでは、プロセスの起動回数が原因で高いオーバーヘッドが発生し、大量のサーバー・リソースが使用される可能性があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。

  • multiClient: 複数のクライアントが1つのサーバー・プロセスを共有し、クライアントは逐次処理されます。 このモードでは、サーバー・プロセスが初期化されているためオーバーヘッドが低くなります。 ただし、複数のクライアントが同じサーバー・プロセスを共有するため、特に、長時間かかるクエリーを発行した場合に、クライアントが相互に影響を与えることがあります。 1つのプロセスを共有するクライアント数は、「Clients per server limit」フィールドによって決まります。

  • multiThreaded: このモードは、OracleAS Adapter for SQL Serverでは使用できません。

  • reusable: singleClientモードの拡張。 クライアントの処理が終了してもサーバー・プロセスは終了せず、別のクライアントで使用できます。これにより、起動回数が減り、アプリケーションの起動オーバーヘッドが低減されます。

    このモードでは、サーバーが初期化されているため、singleClientモードのようにオーバーヘッドが高くなりません。 ただし、大量のサーバー・リソースが使用される可能性があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。

    注意: 他のモードでも、サーバー・プロセスを再利用可能に設定できます。 プロセスの再利用可能回数は、「Reuse limit」フィールドの値で制御できます。

Reuse limit

特定のサーバーを再利用可能な最大回数を設定します。クライアントが1つのサーバーは、その単一のクライアントが切断された後に再利用できます。 サーバーの再利用によって初期化を繰り返す必要がなくなるため、起動のパフォーマンスが向上します。 このフィールドのデフォルト値は「none」(0)であり、サーバーを回数の制限なく再利用できます。このパラメータは、サーバー・モードの値が「singleClient」の場合にのみ無効化されます。

Clients per server limit

現在のワークスペースのサーバー・プロセス1つごとに受け付けるクライアントの最大数を設定します。 このフィールドのデフォルトは「none」(0)であり、サーバーごとのクライアント数が無制限であることを示しています。このフィールドは、サーバー・モードの値が「multiClient」または「multiThreaded」の場合にのみ有効化されます。

Server availability

クライアントに割当て可能なサーバーのプール内のサーバー数を指定します。

使用可能なオプションは、次のとおりです。

  • Initial number of servers: デーモンの起動時に、このワークスペースに対して事前に起動されるサーバー・プロセスの数。使用可能なサーバー・プロセス数が「Minimum number」フィールドで指定した値よりも少なくなった場合は、指定の使用可能なサーバー・プロセス数に達するまでデーモンによって再度サーバー・プロセスが起動されます。このフィールドのデフォルトは0です。

  • Minimum number: 事前起動プール内のサーバー・プロセスの数がここに指定した数よりも少なくなると、デーモンによって新しいサーバー・プロセスの作成が再開されます(「Initial number of servers」フィールドに指定された数になるまで作成されます)。このフィールドが「Initial number of servers」フィールドで指定した値よりも大きい値に設定されている場合、デーモンでは、「Initial number of servers」フィールドで指定した値が使用されます。このフィールドのデフォルトは0です。

  • Keep when daemon ends: デーモンが停止されたときに、そのデーモンが起動したすべてのサーバーも終了されます。アクティブなサーバー・プロセスも終了されます。 デーモンが停止されてもワークスペースのサーバーをアクティブのままにするには、このチェック・ボックスを選択します。 このチェック・ボックスが選択されている場合、サーバーも終了されるようにする作業はシステム・オペレータまたはシステム・マネージャが行います。この処理はシステム・レベルで行う必要があります。

  • Set maximum number of servers: 利用可能なサーバー・プロセスの最大数。この数値に達すると、特定のワークスペースに対してアクティブでない新しいサーバー・プロセスが作成されなくなります。 たとえば、いくつかのサーバー・プロセスが一度に解放されると、このフィールドで指定したよりも多くのサーバー・プロセスが使用可能になるため、この値より大きい追加のサーバー・プロセスは終了します。このフィールドのデフォルトは0(ゼロ)であり、最大値がないことを意味しています。

Port range

このパラメータによって、サーバー・プロセスの起動時に、このワークスペースが使用可能なポートの範囲が決定されます。 このオプションは、Oracle Connectにファイアウォールを通過してアクセスできるように、ポート番号を制御する場合に使用します。

次のフィールドにポート範囲を入力します。

  • From: ポート範囲内の最小のポート番号を入力します。

  • To: ポート範囲内の最大のポート番号を入力します。

Use default port range

デーモンで定義されているポート範囲を使用する場合に選択します。 デーモンのポート範囲は、デーモンの「Control」タブの「Port range for servers」フィールドで定義されます。

Maximum number of server processes

同時に実行できるサーバー・プロセスの最大数を入力します。

Limit server reuse

再利用できるサーバーの数を制限する場合に選択します。 このパラメータが選択されていると、「Reuse limit」パラメータが使用可能になります。


「Limit server reuse」を選択した場合は、チェック・ボックスの横にあるフィールドにサーバーを再利用できる最大回数を入力します。 1つのサーバー・プロセスで受け入れられるクライアントの最大数を選択します。

クライアントが1つのサーバーは、その単一のクライアントが切断された後に再利用できます。 サーバーの再利用によって初期化を繰り返す必要がなくなるため、起動のパフォーマンスが向上します。

このパラメータは、「Limit server reuse」パラメータが選択されていない場合は使用できません。

このパラメータは、サーバー・モードの値が「singleClient」の場合は使用できません。

Limit concurrent clients per server

サーバーが現在のワークスペース・プロセス用に受け入れることができるクライアントの数を制限する場合に選択します。

選択されていない場合、クライアント数は無制限になります。


「Limit concurrent clients per server」が選択されている場合は、チェック・ボックスの横にあるフィールドに、現在のワークスペースのサーバー・プロセスが受け入れるクライアントの最大数を入力します。 このフィールドのデフォルトは「None」であり、サーバーごとのクライアント数が無制限であることを示しています。 このフィールドは、サーバー・モードの値が「multiClient」または「multiThreaded」の場合に使用できます。

Specify Server Priority

サーバーの優先順位を設定します。 たとえば、オンライン・トランザクション処理を行うアプリケーションのワークスペースには、クエリー処理のみを必要とするワークスペースよりも高い優先順位を割り当てることができます。 数値が小さいほど優先順位が高くなります。 たとえば、優先順位が1のワークスペースには、優先順位が2のワークスペースよりも高い優先順位が指定されます。

注意: 「Use default server priority」が選択されている場合は使用できません。

Use default server priority

優先順位が0に設定されます。 この場合、このワークスペースには具体的な優先順位が設定されません。 「Specify server priority」パラメータで優先順位を設定する場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。

Keep when daemon ends

デーモンが停止されたときに、そのデーモンが起動したすべてのサーバーを終了する場合に選択します。アクティブなサーバー・プロセスも終了されます。 デーモンが停止されてもワークスペースのサーバーをアクティブのままにする場合に選択します。 このオプションが選択されている場合、サーバーも終了されるようにする作業はシステム・オペレータまたはシステム・マネージャが行います。この処理はシステム・レベルで行う必要があります。

Server Provisioning


Number of prestarted servers in pool

Initial number of servers: デーモンの起動時に、このワークスペースに対して事前に起動されるサーバー・プロセスの数。使用可能なサーバー・プロセス数が「Minimum number」フィールドで指定した値よりも少なくなった場合は、指定の使用可能なサーバー・プロセス数に達するまでデーモンによって再度サーバー・プロセスが起動されます。このフィールドのデフォルトは0です。

Number of spare servers

事前起動プール内のサーバー・プロセスの数がここに指定した数よりも少なくなると、デーモンによって新しいサーバー・プロセスの作成が再開されます(「Initial number of servers」フィールドに指定された数になるまで作成されます)。このフィールドが「Initial number of servers」フィールドで指定した値よりも大きい値に設定されている場合、デーモンでは、「Initial number of servers」フィールドで指定した値が使用されます。このフィールドのデフォルトは0です。

Prestarted server pool limit

利用可能なサーバー・プロセスの最大数。この数値に達すると、特定のワークスペースに対してアクティブでない新しいサーバー・プロセスが作成されなくなります。 たとえば、いくつかのサーバー・プロセスが一度に解放されると、このフィールドで指定したよりも多くのサーバー・プロセスが使用可能になるため、この値より大きい追加のサーバー・プロセスは終了します。このフィールドのデフォルトは0(ゼロ)であり、最大値がないことを意味しています。

Resource limitations


Nuber of sub-tasks

デーモンの起動時にこのワークスペースに対して事前に起動されるサーバーのサブタスクの数。 前述のようにサーバー・プロセス・プールを設定する他に、このパラメータを指定して追加のサーバー・プロセスをサブタスクとして設定できます。 10台のサーバーと10個の事前開始済サブタスクを設定すると、100個のタスクが開始されます(1つのプロセスごとに10個のサブタスク)。


セキュリティ

「Security」タブでは、ワークスペースのセキュリティ・レベルを構成できます。ここでは、ワークスペースに対してのみセキュリティ・オプションを設定できます。 「Security」タブの用途は、次のとおりです。

  • ワークスペースに管理権限を付与します。

  • クライアントからワークスペースへのアクセス方法を決定します。

「Security」タブを開く方法は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで、「Machines」フォルダを開きます。

  3. コンピュータを右クリックし、「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. 「Daemons」ノードを開き、Runtime Explorerでワークスペースを表示します。

  5. ワークスペースを右クリックし、「Edit Workspace Configuration」を選択します。

  6. 「Security」タブをクリックします。

  7. ワークスペースに変更を加えた後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    • デーモンの設定はConfiguration Explorerを使用して変更することもできます。この場合は、コンピュータを選択して対象のデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックし、「Edit Daemon」を選択します。

    • デーモン構成に加えた変更は実装されません。これらの変更は、Runtime Managerで「Reload Configuration」オプションを使用して構成をリロードした後にのみ実装されます。


  8. デーモンを右クリックし、「Recycle Servers」を選択します。接続プール内のすべてのサーバーが終了され、新しいサーバーが新しい構成で起動されます。

次の図に、「Security」タブを示します。

図B-6 「Security」タブ

デーモンの「Security」タブ

「Security」タブには、次のフィールドがあります。

表B-6 「Security」タブ

フィールド 説明

Server Account

このセクションでは、ワークスペースへのアクセスを許可されたユーザー(アカウント)、ファイアウォール・アクセス・ポート、ワークスペース・アカウントおよび匿名ログイン権限を定義します。

Use specific workspace account

ワークスペースで使用されるオペレーティング・システム・アカウントを定義する場合に選択します。

選択した場合は、「workspace account」フィールドにワークスペース・アカウント名を入力します。

選択しない場合は、クライアントによって指定されたアカウント名が使用されます。

Allow anonymous clients to use this workspace

このワークスペースを認証なしで起動する場合に選択します。

選択した場合は、「Server account to use with anonymous clients」フィールドにワークスペース・アカウント名を入力します。

Authorized Workspace users

ワークスペースを使用する権限があるユーザーを指定します。 次のいずれかを選択します。

  • All users: デーモンにログオンしたすべてのユーザーがワークスペースを使用できます。

  • Selected users only: 特定の権限を持つユーザー(またはアカウント)のみにワークスペースの使用を許可する場合に選択します。

    このラジオ・ボタンを選択した場合は、下のフィールドに、ワークスペースを使用できるユーザー(またはアカウント)およびグループの名前を追加します。

    注意: ユーザーを指定しない場合は、デーモンにログオンしたすべてのユーザーがワークスペースを使用できます。

Authorized Administrators

管理者権限を持つユーザー(アカウント)を指定します。 次のいずれかを選択します。

  • All users: すべてのユーザーがワークスペースにアクセスして、設定を変更できます。

  • Selected users only: 特定の権限を持つユーザー(またはアカウント)のみに管理者となることを許可する場合に選択します。

    このラジオ・ボタンを選択した場合は、ワークスペースの管理者となることができるユーザー(またはアカウント)およびグループの名前を追加します。

    ユーザーを指定しない場合は、デーモンにログオンしたすべてのユーザーがワークスペースの管理者になることができます。