Oracle Driveは、MDS RepositoryのPortalスキーマをドライブとしてマップし、Windowsデスクトップから直接デスクトップ・オーサリングおよび公開、Portal固有のメタデータの定義を行えるようにする強力なWebDAVクライアントです。
主な機能は次のとおりです。
Oracle PortalリポジトリをMicrosoft Windowsドライブとしてマウントします。
任意のWindowsアプリケーションでコンテンツを編集および表示できます。
オフラインでコンテンツを操作し、オンライン時に同期化できます。
右クリック・メニューで追加機能を使用できます。
プロパティの設定、アクセスの付与、コンテンツおよびページのプレビューを行えます。
コマンドライン(DOS)ユーティリティを使用してリポジトリにアクセスできます。
Windowsのエクスプローラから検索できます。
Oracle Driveは、Oracle Portal 9.0.4.2以上およびWindows 2000またはWindows XPで使用できます。Oracle Fusion Middlewareの中間層、インフラストラクチャ、Metadata Repositoryでの追加構成は必要ありません。
ここでは、インストール、構成、Portal関連のメニュー・オプションについて説明します。Oracle Driveには、機能を説明するオンライン・ヘルプも付属しています。この項の内容は次のとおりです。
Oracle Driveソフトウェアは、各Windowsクライアントにインストールする必要があります。Windowsクライアントは次の要件を満たしている必要があります。
Windows 95SE/98/ME/NT/2000/XP
インターネット接続
32MBのRAM
10MBの空きディスク容量
Oracle Driveは、次に示すOracle Technology Networkからダウンロードできます。
http://www.oracle.com/technology/software/products/cs/index.html
インストールは簡単です。ディレクトリを選択し、Oracle Installerのインストール手順に従うのみです。インストールの完了後、Windowsマシンを再起動してください。再起動後、システム・トレイにOracle Driveのアイコンが表示されます(図18-4)。
インストールした各Oracle Driveを、MDS RepositoryのPortalスキーマに接続するように構成する必要があります。
Oracle DriveをOracle Portalで動作するように構成するには、次のようにします。
システム・トレイでOracle Driveのアイコンをダブルクリックします。
Oracle Driveのダイアログ・ボックスが表示されます。
必要に応じて、「接続」タブをクリックして、前面に表示します。
「サービス」ドロップダウン・メニューから「新規サービス」を選択します。
「サービス・プロパティ」ダイアログ・ボックスで、次のプロパティを指定します。
サービス名: WebDAV接続用の名前を指定します。
ユーザー名: Oracle Portal Single Sign-On(SSO)ユーザーのユーザー名を入力します。
サーバー: <MIDTIER_HOST:PORT>/dav_portal/portal/
例: http://mycompany.com:7781/dav_portal/portal
「OK」をクリックします。
ドライブ・ドロップダウン・リストから、新しいOracle Drive接続にマップするドライブ文字を選択します。
「接続」をクリックします。
Oracle Portal SSOユーザー名とパスワードを入力して接続を認証し、確立します。
Oracle DriveのWebDAV接続は、手順6で選択したドライブ文字に割り当てられ、Windowsのエクスプローラで使用できます。マップされたOracle Driveでファイルまたはフォルダを右クリックすると、Oracle Portalに固有のファイルまたはフォルダ・オプションが右クリックのメニューに表示されます。
Oracle Driveの使用に関して問題がある場合は、次の場所に書き込まれるログ・ファイルをチェックしてください。
C:\Documents and Settings\<user>\Application Data\Oracle\ODrive\cache\logs
マップされたOracle Driveでファイルまたはフォルダを右クリックすると、Oracle Portalのメニュー・オプションを使用できます。Oracle Driveから初めてOracle Portalファイルまたはフォルダを開くと、SSOユーザー名とパスワードの入力を求められます。このセッション中は、他のファイルやフォルダを開くときに再認証は必要ありません。
Oracle Driveの右クリック・メニューには、アイテムとページのメニュー・オプションがあります。アイテムのメニュー・オプションは、「ファイル・メニュー・オプション」の下に表示されます。ページのメニュー・オプションは、「フォルダ・メニュー・オプション」の下に表示されます。
「ファイル・メニュー・オプション」には次のオプションがあります。
プロパティの設定: アイテムの現行のアクティブ・バージョンの「アイテムの編集」画面が表示されます。承認が有効になっていて、ユーザーが下書きにアクセスする場合、下書きが存在し、現行ユーザーがその作成者であるときは、そのユーザーのアイテムの下書きバージョンが表示されます。現行ユーザーがアイテムの承認者の場合は、アイテムの保留中バージョン(ある場合)の「アイテムの編集」画面が表示されます。
アクセス制御の変更: アイテム・レベルのセキュリティが有効に設定されている場合は、アイテムの現行のアクティブ・バージョンの「アイテム・アクセス」画面が表示されます。
コンテンツのプレビュー: アイテムの現行のアクティブ・バージョンのアイテムコンテンツをプレビューします。承認が有効になっていて、ユーザーが下書きにアクセスする場合、下書きが存在し、現行ユーザーがその作成者であるときは、そのユーザーのアイテムの下書きバージョンのプレビューが表示されます。現行ユーザーがアイテムの承認者の場合は、アイテムの保留中バージョン(存在する場合)のプレビューが表示されます。
バージョンの表示: バージョニングが有効に設定されている場合は、アイテムのバージョン履歴が表示されます。
承認/拒否: このメニュー・オプションは、現行アイテムが保留中で、現行ユーザーが承認者の場合のみ使用できます。それ以外の場合にユーザーが「承認/拒否」を選択すると、エラー・メッセージが表示されます。
承認用に送信: このメニュー・オプションは、現行アイテムが「下書き」で、現行ユーザーが下書きの作成者の場合のみ使用できます。それ以外の場合にユーザーが「承認/拒否」を選択すると、エラー・メッセージが表示されます。
「フォルダ・メニュー・オプション」には次のオプションがあります。
様々な状態のアイテムへのアクセス条件については、17.9.3項「アイテムURLのセキュリティ」を参照してください。