TopLinkでは、メタデータ(2.9項「TopLinkメタデータの使用」を参照)を使用して、オブジェクトとデータ・ソース表現の関係を記述します。マッピングおよび構成アクティビティにより、このメタデータが構成されます。
メタデータの作成後は、メタデータをセッションから参照することで、任意の数のアプリケーションでそのメタデータを使用できます(第87章「TopLinkセッションの概要」を参照)。TopLinkランタイムでは、このメタデータをすべての永続データ操作およびデータ・トランスフォーメーション操作で使用します。
この章の内容は次のとおりです。
この項では、次の内容を含む、TopLinkのマッピングおよび構成に固有の概念について説明します。
Project
クラスは、TopLinkがそのマッピングおよび構成のメタデータを格納するプライマリ・コンテナです。プロジェクトでは、一連のオブジェクト・クラスをデータ・ソースに、データ・モデル・レベルで関連付けます。
プロジェクトには各クラスのディスクリプタ(14.1.2項「ディスクリプタ」を参照)が含まれていて、各ディスクリプタにはTopLinkで永続化または変換する各データ・メンバーのマッピング(14.1.3項「マッピング」を参照)が含まれています。
Oracle JDeveloper TopLink EditorまたはTopLink Workbenchを使用すると、マッピングおよび構成のメタデータをproject
という名前のデプロイXMLファイルにエクスポートできます。詳細は、116.3項「プロジェクト情報のエクスポート」を参照してください。
プロジェクトXMLファイルの作成後は、それをセッションに関連付けてTopLinkが実行時に使用できるようにする必要があります。詳細は、89.2項「プライマリ・マッピング・プロジェクトの構成」を参照してください。
セッションが存在しないEnterprise JavaBeans(EJB)アプリケーションでは、プロジェクトXMLファイルをターゲット・アプリケーション・サーバーにデプロイします。このコンテキストでは、プロジェクトXMLファイルはデプロイXMLファイルとも呼ばれます。
詳細は、次を参照してください。
ディスクリプタは、Javaクラスをデータ・ソース表現に関連付ける方法を記述したものです。ディスクリプタは、オブジェクト・クラスをデータ・ソースに、データ・モデル・レベルで関連付けます。たとえば、永続クラス属性はデータベース列にマップされます。
TopLinkでは、ディスクリプタを使用して、特定のクラスのインスタンスをデータ・ソースでどのように表現できるかを記述した情報を格納します(14.1.3項「マッピング」を参照)。ほとんどのディスクリプタ情報は、Oracle JDeveloper TopLink EditorまたはTopLink Workbenchで定義でき、プロジェクトXMLファイルから実行時に読み取ることができます。
詳細は、第16章「ディスクリプタの概要」を参照してください。
マッピングは、個々のオブジェクト属性をデータ・ソース表現と関連付ける方法を記述したものです。マッピングには、複雑なトランスフォーメーションまたは直接エントリを指定することができます。
TopLinkでは、マッピングを使用して、オブジェクトとデータ・ソース表現の間でデータをどのように変換するかを決定します。ほとんどのマッピング情報は、Oracle JDeveloper TopLink EditorまたはTopLink Workbenchで定義でき、プロジェクトXMLファイルから実行時に読み取ることができます。マッピングは、ディスクリプタが所有します(14.1.2項「ディスクリプタ」を参照)。
詳細は、第17章「マッピングの概要」を参照してください。