MapViewerの主な用途は様々なマップ・リクエストを処理することですが、MapViewerはXML APIを通じて様々な管理リクエスト(非マップ・リクエスト)も受け入れます。こうした管理リクエストにはデータソースを追加するリクエストの他、使用可能なテーマおよびベース・マップのリストといったアプリケーション開発に便利な(汎用)リクエストがあります。MapViewer管理リクエストを発行する際には常に、管理(Admin)ページにログインする必要があります。MapViewerのメイン・ページにこのページへのリンクがあります。汎用リクエストはログインしなくてもアプリケーションから発行できます。この項では、各リクエストおよびそのレスポンスの書式について説明します。
XMLリクエストはすべて<non_map_request>要素に埋め込まれ、レスポンスはすべて<non_map_response>要素に埋め込まれます。ただし、MapViewerによって例外がスローされた場合、レスポンスは<oms_error>要素(3.5項を参照)となります。
管理リクエストについて、実行するタスクの種類に応じた次の各項で説明します。
各項のタイトルで、そのリクエストが管理リクエストか汎用リクエストかを判断できます。
データソースを追加、削除、再定義およびリストできます。(データソースの詳細およびその定義方法は、1.5.2.14項を参照してください。)
| 注意:このリクエストは通常、開発時やテスト時にデータソースを素早く動的に追加する場合( mapViewerConfig.xmlファイルの編集が必要な永続的データソースの作成を行わない場合)に使用します。本番用、またはMapViewerの提供する完全なデータソース機能を利用する場合は、常に永続的データソースを使用する必要があります。 | 
<add_data_source>要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request  add_data_source>
<!ELEMENT add_data_source  EMPTY>
  <!ATTLIST add_data_source
   name              CDATA #REQUIRED
   container_ds      CDATA #IMPLIED
   jdbc_tns_name     CDATA #IMPLIED
   jdbc_host         CDATA #IMPLIED
   jdbc_port         CDATA #IMPLIED
   jdbc_sid          CDATA #IMPLIED
   jdbc_user         CDATA #IMPLIED
   jdbc_password     CDATA #IMPLIED
   jdbc_mode         (oci8 | thin) #IMPLIED
   number_of_mappers INTEGER #REQUIRED
               >
name属性は、データソース名を識別します。この名前は、MapViewerデータソース間で一意である必要があります。(データソース名は、大/小文字が区別されません。)
コンテナ・データソース名、ネット・サービス名(TNS名)または必要なすべての接続情報を指定する必要があります。つまり、次のうち1つのみの指定が必要です。
container_ds
jdbc_tns_name
jdbc_host、jdbc_port、jdbc_sid、jdbc_mode、jdbc_userおよびjdbc_password
container_ds属性は、J2EEコンテナのJava Naming and Directory Interface(JNDI)名前空間で定義されているデータソース名を識別します。OC4Jの場合、data-source.xmlファイルで定義されたデータソースのejb-location属性です。
jdbc_tns_name属性では、tnsnames.oraファイルで定義されているネット・サービス名を識別します。
jdbc_host属性は、データベース・ホスト・システム名を識別します。
jdbc_port属性は、TNSリスナー・ポート番号を識別します。
jdbc_sid属性は、データベースのSIDを識別します。
jdbc_user属性は、(map)に接続するユーザーを識別します。
jdbc_password属性は、jdbc_user属性で指定されているユーザーのパスワードを識別します。MapViewerによってこのパスワード文字列が変更されることはありません。大文字または小文字の変換も行われません。データベースで大/小文字を区別したパスワードが使用される場合は、指定したパスワードがデータベースのパスワードと完全に一致する必要があります。
jdbc_mode属性は、JDBC接続モード(thinまたはoci8)を識別します。oci8を指定した場合、MapViewerが動作する中間層にOracle Clientがインストールされている必要があります。すべてのデータソースにthinが使用される場合、Oracle Clientは必要ありません。
number_of_mappers属性は、該当するデータソースについて作成されるマップ・レンダラの数(つまり、MapViewerが同時に処理できるリクエスト数)を識別します。未処理のマップ・リクエストはキューに入れられ、最終的には処理されます。たとえば、この値が3の場合、MapViewerでは最大3つのマップ・リクエストを同時に処理できます。3つのリクエストの処理中に送信された4つ目のマップ・リクエストは、MapViewerが現在のリクエストのいずれかの処理を完了するまで待機します。単一データソースの最大mapper数は64です。
例7-1では、必要なすべての接続情報を指定して、mvdemoというデータソースを追加します。
例7-1 詳細な接続情報の指定によるデータソースの追加
<?xml version="1.0" standalone="yes"?>
<non_map_request>
  <add_data_source 
        name="mvdemo" 
        jdbc_host="elocation.us.oracle.com"
        jdbc_port="1521"
        jdbc_sid="orcl"
        jdbc_user="scott"
        jdbc_password="password"
        jdbc_mode="thin"
        number_of_mappers="5"/>
</non_map_request>
例7-2では、コンテナ・データソース名を指定して、mvdemoというデータソースを追加します。
例7-2 コンテナ・データソースの指定によるデータソースの追加
<?xml version="1.0" standalone="yes"?>
<non_map_request>
  <add_data_source 
        name="mvdemo" 
        container_ds="jdbc/OracleDS"
        number_of_mappers="5"/>
</non_map_request>
add_data_sourceリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response add_data_source> <!ELEMENT add_data_source EMPTY> <!ATTLIST add_data_source succeed (true | false) #REQUIRED comment CDATA #IMPLIED >
リクエストが成功しなかった場合にのみcomment属性が表示され、この場合は理由がcomment属性に含まれます。次の例のsucceed="true"は、ユーザー・リクエストがサーバーに到着し、妥当性に関して例外が発生することなく処理されたことを示します。これは、リクエストに含まれるユーザーの意図したアクションがMapViewerサーバーで実際に実行されたかどうかを示すものではありません。この例では、comment属性の表示によりリクエストが失敗したことがわかり、comment属性に関連付けられた文字列("data source already exists")によって失敗の理由がわかります。
<?xml version="1.0" ?> 
 <non_map_response> 
     <add_data_source succeed="true" comment="data source already exists"/> 
</non_map_response>
<remove_data_source>要素は、永続的データソースの削除や、データソースの動的な追加に使用できます。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request remove_data_source> <!ELEMENT remove_data_source EMPTY> <!ATTLIST remove_data_source data_source CDATA #REQUIRED jdbc_password CDATA #REQUIRED >
data_source属性は、削除されるデータソースの名前を識別します。
jdbc_password属性は、データソース内のデータベース・ユーザーのログイン・パスワードを識別します。jdbc_passwordはセキュリティ上の理由(MapViewerからデータソースを誤って削除してしまうのを防ぐため)から必須とされています。
データソースを削除した場合、MapViewerが対応するデータベース・スキーマを使用できなくなるのみで、そのスキーマの内容は実際には削除されません。
例7-3では、mvdemoというデータソースを削除します。
例7-3 データソースの削除
<?xml version="1.0" standalone="yes"?>
<non_map_request>
  <remove_data_source data_source="mvdemo" jdbc_password="password"/>
</non_map_request>
remove_data_sourceリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response remove_data_source> <!ELEMENT remove_data_source EMPTY> <!ATTLIST remove_data_source succeed (true | false) #REQUIRED >
次に例を示します。
<?xml version="1.0" ?> 
 <non_map_response> 
    <remove_data_source succeed="true"/> 
</non_map_response>
| 注意:開発時またはテスト時にのみ使用するリクエストです。本番作業では使用しないでください。 | 
便宜上、MapViewerではデータソースを再定義できます。具体的には、同じ名前のデータソースがすでに存在するとそのデータソースは削除され、新規の定義を使用して追加されます。その名前のデータソースが存在しない場合、新規データソースが追加されます。リクエストで指定したものと同じ名前、ホスト、ポート、SID、ユーザー名、パスワード、モードおよびmapper数のデータソースがすでに存在する場合、そのリクエストは無視されます。
<redefine_data_source>要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request redefine_data_source> <!ELEMENT redefine_data_source EMPTY> <!ATTLIST redefine_data_source name CDATA #REQUIRED container_ds CDATA #IMPLIED jdbc_tns_name CDATA #IMPLIED jdbc_host CDATA #IMPLIED jdbc_port CDATA #IMPLIED jdbc_sid CDATA #IMPLIED jdbc_user CDATA #IMPLIED jdbc_password CDATA #IMPLIED jdbc_mode (oci8 | thin) #IMPLIED number_of_mappers INTEGER #REQUIRED >
属性およびその説明は、<add_data_source>要素と同じです。7.1.1項を参照してください。
redefine_data_sourceリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response redefine_data_source> <!ELEMENT redefine_data_source EMPTY> <!ATTLIST redefine_data_source succeed (true | false) #REQUIRED >
次に例を示します。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <redefine_data_source succeed="true"/> </non_map_response>
<list_data_sources>要素は、現在実行中のMapViewerによって認識されている全データソースをリストします。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request list_data_sources> <!ELEMENT list_data_sources EMPTY>
次に例を示します。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <list_data_sources/> </non_map_request>
list_data_sourcesリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response map_data_source_list> <!ELEMENT map_data_source_list (map_data_source*) > <!ATTLIST map_data_source_list succeed (true|false) #REQUIRED > <!ELEMENT map_data_source EMPTY> <!ATTLIST map_data_source name CDATA #REQUIRED container_ds CDATA #IMPLIED host CDATA #IMPLIED sid CDATA #IMPLIED port CDATA #IMPLIED user CDATA #IMPLIED mode CDATA #IMPLIED numMappers CDATA #REQUIRED >
各データソースについて次の情報が返されます。
リクエストを発行するユーザーがMapViewer管理者としてログインしている場合、データベース・ユーザーのパスワードを除くすべてのデータソース情報が返されます。
リクエストを発行するユーザーがMapViewer管理者としてログインしていない場合、データソース名のみが返されます。
次の例は、リクエストがMapViewer管理者によって発行された場合の、2つのデータソースに関する情報が含まれたレスポンスです。
<?xml version="1.0" ?> 
<non_map_response> 
<map_data_source_list succeed="true"> 
   <map_data_source name="mvdemo" host="elocation.us.oracle.com"
       sid="orcl" port="1521" user="scott" mode="thin" numMappers="3"/> 
   <map_data_source name="geomedia" host="geomedia.us.oracle.com"
       sid="orcl" port="8160" user="scott" mode="oci8" numMappers="7"/> 
</map_data_source_list> 
</non_map_response>
次の例は、同じリクエストがMapViewer管理者以外のユーザーによって発行された場合のレスポンスです。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <map_data_source_list succeed="true"> <map_data_source name="mvdemo"/> <map_data_source name="geomedia"/> </map_data_source_list> </non_map_response>
<data_source_exists>要素は、指定したデータソースが存在するかどうかを確認できます。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request data_source_exists> <!ELEMENT data_source_exists EMPTY> <!ATTLIST data_source_exists data_source CDATA #REQUIRED >
次に例を示します。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <data_source_exists data_source="mvdemo"/> </non_map_request>
data_source_existsリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response data_source_exists> <!ELEMENT data_source_exists EMPTY> <!ATTLIST data_source_exists succeed (true | false) #REQUIRED exists (true | false) #REQUIRED >
succeed属性は、リクエストが正常に処理されたかどうかを示します。
exists属性は、データソースが存在するかどうかを示します。
次に例を示します。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <data_source_exists succeed="true" exists="true"/> </non_map_response>
<list_maps>要素は、指定したデータソース内の全ベース・マップをリストします。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request list_maps> <!ELEMENT list_maps EMPTY> <!ATTLIST list_maps data_source CDATA #REQUIRED >
次の例では、mvdemoというデータソース内の全ベース・マップをリストします。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <list_maps data_source="mvdemo"/> </non_map_request>
list_mapsリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response map_list> <!ELEMENT map_list (map*) > <!ATTLIST map_list succeed (true | false) #REQUIRED > <!ATTLIST map name CDATA #REQUIRED >
succeed属性は、リクエストが正常に処理されたかどうかを示します。
name属性は、各マップを識別します。
次に例を示します。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <map_list succeed="true"> <map name="DEMO_MAP"/> <map name="DENSITY_MAP"/> </map_list> </non_map_response>
<list_predefined_themes>要素は、指定のデータソースで定義されたすべてのテーマ、または指定したマップに対する指定のデータソースで定義されたすべてのテーマをリストします。
テーマに関連付けられたマップに関係なく、データソースで定義されたすべてのテーマをリクエストするためのDTDには、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request list_predefined_themes> <!ELEMENT list_predefined_themes EMPTY> <!ATTLIST list_predefined_themes data_source CDATA #REQUIRED >
次の例では、mvdemoというデータソースで定義された全テーマをリストします。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <list_predefined_themes data_source="mvdemo"/> </non_map_request>
データソースで定義され、特定のマップに関連付けられたすべてのテーマをリクエストするためのDTDには、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request list_predefined_themes> <!ELEMENT list_predefined_themes EMPTY> <!ATTLIST list_predefined_themes data_source CDATA #REQUIRED map CDATA #REQUIRED >
次の例では、tilsmenvというデータソースで定義され、QA_MAPというマップに関連付けられたすべてのテーマをリストします。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <list_predefined_themes data_source="tilsmenv" map="QA_MAP"/> </non_map_request>
list_predefined_themesリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response predefined_theme_list> <!ELEMENT predefined_theme_list (predefined_theme*) > <!ATTLIST predefined_theme_list succeed (true | false) #REQUIRED > <!ELEMENT predefined_theme EMPTY> <!ATTLIST predefined_theme name CDATA #REQUIRED >
succeed属性は、リクエストが正常に処理されたかどうかを示します。
name属性は、各テーマを識別します。
次に例を示します。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <predefined_theme_list succeed="true"> <predefined_theme name="THEME_DEMO_CITIES"/> <predefined_theme name="THEME_DEMO_BIGCITIES"/> <predefined_theme name="THEME_DEMO_COUNTIES"/> <predefined_theme name="THEME_DEMO_COUNTY_POPDENSITY"/> <predefined_theme name="THEME_DEMO_HIGHWAYS"/> <predefined_theme name="THEME_DEMO_STATES"/> <predefined_theme name="THEME_DEMO_STATES_LINE"/> </predefined_theme_list> </non_map_response>
返されたリストにおける名前の順序は一定ではないため注意してください。
<list_styles>要素は、指定したデータソースに対して定義されたスタイルをリストします。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request list_styles> <!ELEMENT list_styles EMPTY> <!ATTLIST list_styles data_source CDATA #REQUIRED style_type (COLOR|LINE|MARKER|AREA|TEXT|ADVANCED) #IMPLIED >
style_typeに値を指定した場合、そのタイプのスタイルのみがリストされます。スタイルのタイプには、COLOR、LINE、MARKER、AREA、TEXTおよびADVANCEDがあります。style_typeを指定しない場合は、すべてのタイプの全スタイルがリストされます。
次の例では、COLORタイプのスタイルのみをリストします。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <list_styles data_source="mvdemo" style_type="COLOR"/> </non_map_request>
list_stylesリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response style_list> <!ELEMENT style_list (style*) > <!ATTLIST style_list succeed (true | false) #REQUIRED > <!ELEMENT style EMPTY> <!ATTLIST style name CDATA #REQUIRED >
次の例は、COLORタイプのスタイルに関するリクエストへのレスポンスを示しています。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <style_list succeed="true"> <style name="SCOTT:C.BLACK"/> <style name="SCOTT:C.BLACK GRAY"/> <style name="SCOTT:C.BLUE"/> <style name="SCOTT:C.CRM_ADMIN_AREAS"/> <style name="SCOTT:C.CRM_AIRPORTS"/> </style_list> </non_map_response>
レスポンス内の各スタイル名の書式はOWNER:NAME(例: SCOTT:C.BLACK)で、OWNERはスタイルを所有するスキーマ・ユーザーです。
<list_theme_styles>要素は、事前定義済テーマで参照されるレンダリング・スタイルをすべてリストします。この要素は、テーマ用に独自の凡例を作成する場合に、そのテーマで実際に使用されているスタイルを確認する際に特に便利です。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request list_theme_styles> <!ELEMENT list_theme_styles EMPTY> <!ATTLIST list_styles data_source CDATA #REQUIRED theme CDATA #REQUIRED >
次の例は、事前定義済テーマTHEME_DEMO_STATESで使用されているスタイルをリクエストします。
<non_map_request> <list_theme_styles data_source="mvdemo" theme="THEME_DEMO_STATES" /> </non_map_request>
次の例に、このリクエストに対するレスポンスを示します。
<non_map_response>
  <theme_style name="C.US MAP YELLOW" type="COLOR" render="true" label="false" 
    highlight="false" description="Primary color for US maps."/>
  <theme_style name="T.STATE NAME" type="TEXT" render="false" label="true" 
    highlight="false" description="name for states"/>
</non_map_response>
list_theme_stylesリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response (theme_style*)>
<!ELEMENT theme_style EMPTY>
<!ATTLIST theme_style
    name CDATA #REQUIRED
    type   CDATA (COLOR|LINE|MARKER|AREA|TEXT|ADVANCED)  #REQUIRED
    render CDATA (true|false)  #REQUIRED
    label CDATA (true|false)  #REQUIRED
    highlight CDATA (true|false) #REQUIRED
    description CDATA #IMPLIED
>
このDTDの内容は、次のとおりです。
name属性は、スタイル名を識別します。
type属性は、MapViewerのスタイル・タイプを識別します。
render属性は、そのスタイルがテーマによってレンダリング・スタイルとして使用されるかどうかを示します。
label属性は、そのスタイルがラベリング・スタイルとして使用されるかどうかを示します。
highlight属性は、そのスタイルがハイライト・スタイルとしてのみ使用されるかどうかを示します。
description要素は、スタイル定義で指定されている説明を識別します。
MapViewerでは2種類のメモリー内キャッシュが使用されます。
スタイル、テーマ、ベース・マップ定義といったマッピング・メタデータや、キャッシュ内のテーブルにあるSDO_GEOMETRY列のSRID値に対応するメタデータ・キャッシュ
事前定義済テーマ(マップの生成に使用されるジオメトリ・データおよび画像データ)に対応する空間データ・キャッシュ
これらのキャッシュを使用すると、キャッシュされた情報についてはMapViewerがデータベースにアクセスしないため、パフォーマンスが向上します。ただし、その情報がキャッシュに格納された後にデータベース内で変更された場合、MapViewerの表示に古い情報が反映されることがあります。
MapViewerを再起動せずに最新情報を使用するには、これらのキャッシュのいずれかまたは両方の内容を消去(無効化)します。キャッシュが消去された場合、次のMapViewerリクエストでは必要な情報がデータベースから取得され、適切なキャッシュに情報が格納されます。
ユーザーがデータソースのマップをリクエストすると、MapViewerではデータソースのスタイル、テーマおよびベース・マップ定義といったマッピング・メタデータや、テーブル内にあるSDO_GEOMETRY列のSRID値がキャッシュされます(テーマを最初にレンダリングする場合など)。これによって、MapViewerがマッピング・メタデータをフェッチする際に、データベースに不必要にアクセスすることを防止できます。ただし、Map Builderツールなどを使用してマッピング・メタデータを変更しても、MapViewerを再起動するまでは反映されません。
MapViewerを再起動せずに変更済の定義を使用するには、MapViewerに対し、指定のデータソースについてキャッシュされたすべてのマッピング・メタデータおよびSRID値を消去(つまり、キャッシュから削除)するようにリクエストできます。メタデータ・キャッシュを消去すると、MapViewerは必ずデータベースにアクセスして最新のマッピング・メタデータを取得します。
<clear_cache>要素は、MapViewerメタデータ・キャッシュを消去します。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request clear_cache> <!ELEMENT clear_cache EMPTY> <!ATTLIST clear_cache data_source CDATA #REQUIRED >
data_source属性は、MapViewerメタデータ・キャッシュから削除されるメタデータを含むデータソースの名前を指定します。
次の例では、MapViewerメタデータ・キャッシュからデータソースmvdemoのメタデータを消去します。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <clear_cache data_source="mvdemo"/> </non_map_request>
clear_cacheリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response clear_cache> <!ELEMENT clear_cache EMPTY> <!ATTLIST clear_cache succeed (true | false) #REQUIRED >
次に例を示します。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <clear_cache succeed="true"/> </non_map_response>
MapViewerでは、レンダリング用にデータベースからメモリーにデータをロードする際に、キャッシュしないように指定されている場合を除き、事前定義済テーマの空間データ(ジオメトリまたは地理参照画像)をキャッシュします。(MapViewerは動的テーマまたはJDBCテーマのデータはキャッシュしません。)したがって、事前定義済テーマが頻繁にアクセスされている場合は、データの大部分がキャッシュに格納されていると考えられます。ただし、テーマの空間データがデータベースで変更されている場合、その変更はマップ上に表示されません。これは、MapViewerが引き続きキャッシュのデータ・コピーを使用しているためです。MapViewerを再起動せずに変更済のテーマ・データを表示するには、まずそのテーマのキャッシュ・データを消去する必要があります。
<clear_theme_cache>要素は、事前定義済テーマのキャッシュ・データを消去します。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request clear_theme_cache> <!ELEMENT clear_theme_cache EMPTY> <!ATTLIST clear_theme_cache data_source CDATA #REQUIRED theme CDATA #REQUIRED >
data_source属性は、データソースの名前を指定します。theme属性は、そのデータソース内の事前定義済テーマの名前を指定します。
次の例では、データソースmvdemo内のSTATESという事前定義済テーマのキャッシュされた空間データを消去します。
<?xml version="1.0" standalone="yes"?> <non_map_request> <clear_theme_cache data_source="mvdemo" theme="STATES"/> </non_map_request>
clear_theme_cacheリクエストに対するレスポンスのDTDは、次のような書式になります。
<!ELEMENT non_map_response clear_theme_cache> <!ELEMENT clear_theme_cache EMPTY> <!ATTLIST clear_theme_cache succeed (true | false) #REQUIRED >
次に例を示します。
<?xml version="1.0" ?> <non_map_response> <clear_theme_cache succeed="true"/> </non_map_response>
<edit_config_file>要素を使用すると、MapViewer構成ファイル(mapViewerConfig.xml)を編集できます。この要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request edit_config_file> <!ELEMENT edit_config_file EMPTY>
| 注意: <edit_config_file>要素は、スタンドアロンのOC4J環境または起動しているプロセスが1つのみのクラスタ化されていないOC4JインスタンスでMapViewerを実行している場合にのみ使用します。それ以外の場合、加えた変更が1つのMapViewerインスタンスにのみ適用され、一貫性がそこなわれる可能性があります。 | 
リクエストを次のように指定します。
<?xml version="1.0" standalone="yes"> <non_map_request> <edit_config_file/> </non_map_request>
リクエストを発行すると、MapViewer構成ファイルの現在のコンテンツを含むHTMLフォームが表示されます。フォームを編集してコンテンツを変更し、「保存」ボタンをクリックして変更をコミットします。ただし、MapViewerサーバーを再起動するまで、変更は有効になりません(7.8項を参照)。
通常、MapViewerサーバーを最も安全に再起動するには、含まれているOC4Jインスタンスを再起動します。ただし、スタンドアロンのOC4J環境でMapViewerを実行している場合、またはOC4Jインスタンスがクラスタ化されておらず、起動しているJavaプロセスが1つのみの場合は、OC4Jインスタンス全体を再起動しなくても<restart>要素を使用して素早くMapViewerを再起動できます。<restart>要素には、次の定義が含まれます。
<!ELEMENT non_map_request edit_config_file> <!ELEMENT restart EMPTY>
リクエストを次のように指定します。
<?xml version="1.0" standalone="yes"> <non_map_request> <restart/> </non_map_request>