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Oracle Identity Manager Novell GroupWise Connectorガイド
リリース9.0.4
E05503-01
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3 コネクタの構成

コネクタをデプロイしたら、要件に合せて構成する必要があります。この章では、次のコネクタ構成手順を説明します。


注意:

これらの項では、コネクタの構成に関する概念および手順の両方を説明します。概念情報を確認してから手順を実行することをお薦めします。

リコンシリエーションの構成

このガイドで前述したように、リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。この項では、リコンシリエーションの構成に関する次の項目について説明します。

部分リコンシリエーション

デフォルトでは、前回のリコンシリエーションの実行後に追加または変更されたすべてのターゲット・システム・レコードが、現在のリコンシリエーションの実行中にリコンサイルされます。リコンサイルする必要のある追加または変更されたターゲット・システム・レコードのサブセットを指定して、このプロセスをカスタマイズできます。これは、リコンシリエーション・モジュールのフィルタを作成して行います。

このコネクタの場合、フィルタを作成するには、「ITリソースの定義」で説明されている手順を実行する際に、ITリソース・パラメータCustomizedReconQueryに値を指定します。

次の表に、問合せ条件の作成に使用できるNovell GroupWiseの属性、および対応するOracle Identity Managerの属性を示します。この問合せ条件は、CustomizedReconQueryパラメータの値として指定します。

Oracle Identity Managerの属性 Novell GroupWiseの属性
ユーザーID cn
ファイルID nGWFileID
Account ID nGWAccountID
ゲートウェイ・アクセス nGWGatewayAccess

次に、問合せ条件の例を示します。

  • CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値: cn=JOHN|cn=JANE

    ユーザーIDがJOHNのユーザーとJANEのユーザーがリコンサイルされます。

  • CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値: nGWFileID=f06|nGWFileID=s1z

    ファイルIDがf06のユーザーとs1zのユーザーがリコンサイルされます。

CustomizedReconQueryパラメータの値を指定しないと、リコンシリエーション中に、ターゲット・システムのすべてのレコードが既存のOracle Identity Managerレコードと比較されます。

CustomizedReconQueryパラメータの値を指定する際に従う必要のあるガイドラインを次に示します。

  • ターゲット・システムの属性では、この項に示した表と同様に大文字または小文字を使用する必要があります。属性名は大/小文字が区別されるためです。

  • 問合せ条件の演算子と値の間に不要な空白を入れないでください。

    値と演算子が空白で区切られている問合せ条件と、値と演算子の間に空白が含まれていない問合せ条件を比較した場合、異なる結果が生じます。たとえば、次の問合せ条件による出力は異なります。

    cn=John

    cn= John

    2つ目の問合せ条件では、リコンシリエーション・エンジンは冒頭に空白が含まれた名および姓の値を検索します。

  • 問合せ条件には、等号記号(=)、アンパサンド(&)および縦線(|)以外の特殊文字を使用しないでください。


    注意:

    等号記号(=)、アンパサンド(&)および縦線(|)以外の特殊文字を使用すると、例外がスローされます。

  • 問合せ条件の式にはカッコを使用しないでください。

  • 4つ以上のユーザー属性に基づくユーザー検索はサポートされていません。たとえば、問合せ条件がcn=JOHN&nGWFileID=f06&nGWGatewayAccess=Sublm|nGWAccountID=23の場合、その問合せはエラーになります。

「ITリソースの定義」で説明した手順の実行中に、CustomizedReconQueryパラメータの値を指定します。

バッチ・リコンシリエーション

リコンシリエーションの実行中には、ターゲット・システム・レコードのすべての変更内容がOracle Identity Managerにリコンサイルされます。リコンサイルされるレコード数によっては、このプロセスに長い時間がかかる場合があります。また、リコンシリエーション中に接続が中断すると、プロセスの完了にはさらに時間がかかります。

このような問題を避けるため、バッチ・リコンシリエーションを構成できます。

バッチ・リコンシリエーションを構成するには、次のユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスクの属性に値を指定する必要があります。

  • StartRecord: この属性を使用して、バッチ・リコンシリエーションを開始するレコード番号を指定します。

  • BatchSize: この属性を使用して、各バッチに含めるレコード数を指定します。

  • NumberOfBatches: この属性を使用して、リコンサイルするバッチの総数を指定します。バッチ・リコンシリエーションを使用しない場合は、この属性の値としてAll Availableを指定します。


    注意:

    この属性の値としてAll Availableを指定すると、StartRecord属性およびBatchSize属性の値は無視されます。

「ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスク」で説明する手順に従ってこれらの属性の値を指定してください。

バッチ・リコンシリエーションの構成後、バッチ・リコンシリエーションの実行中にリコンシリエーションが失敗した場合は、ログ・ファイルでリコンシリエーションが失敗したバッチに関する情報を確認してください。ログ・ファイルには、バッチ・リコンシリエーションに関する次の情報があります。

  • 正常にリコンサイルされたバッチのシリアル番号

  • 正常にリコンサイルされた各バッチのレコードに関連付けられたユーザーID

  • (バッチ・リコンシリエーションが失敗した場合)失敗したバッチのシリアル番号

信頼できるソース・リコンシリエーションの構成

コネクタの構成中に、ターゲット・システムを、信頼できるソースまたはターゲット・リソースとして指定できます。ターゲット・システムを信頼できるソースとして指定すると、新規作成されたユーザー・アカウントと変更されたユーザー・アカウントの両方が、Oracle Identity Managerでリコンサイルされます。ターゲット・システムをターゲット・リソースとして指定すると、変更されたユーザー・アカウントのみがOracle Identity Managerでリコンサイルされます。


注意:

ターゲット・システムをリコンシリエーションの信頼できるソースとして指定しない場合は、この項を省略してかまいません。

信頼できるソースのリコンシリエーションの構成には、次の手順が含まれます。

  1. デプロイメント・マネージャを使用して、信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイル(GroupwiseXLResourceObject.xml)をインポートします。この項では、XMLファイルのインポート手順を説明します。


    注意:

    信頼できるソースとして指定できるのは、1つのターゲット・システムのみです。別の信頼できるソースを構成している状態でGroupwiseXLResourceObject.xmlファイルをインポートした場合、2つのコネクタのリコンシリエーションはいずれも機能しなくなります。

  2. スケジュール済タスクのTrustedSource属性をTrueに設定します。ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成中に、この属性の値を指定します。これについては、このガイドで後述します。

信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイルをインポートするには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを開きます。

  2. 左のナビゲーション・バーの「デプロイメント管理」リンクをクリックします。

  3. 「デプロイメント管理」の下の「インポート」リンクをクリックします。ファイルを開くダイアログ・ボックスが表示されます。

  4. GroupwiseXLResourceObject.xmlファイルを検索して開きます。このファイルはOIM_home/xellerate/groupwise/xmlディレクトリにあります。このXMLファイルの詳細は、「ファイル・プレビュー」ページに表示されます。

  5. 「ファイルの追加」をクリックします。「置換」ページが表示されます。

  6. 「次へ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。

  7. 「インポート」をクリックします。

  8. 表示されるメッセージで、「インポート」をクリックしてXMLファイルのインポートを確認します。次に、「OK」をクリックします。

信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイルをインポートしたら、リコンシリエーションのスケジュール済タスクのTrustedSource属性の値をTrueに設定する必要があります。この手順は、「リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成」の項で説明されています。

リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成

「手順4: コネクタのXMLファイルのインポート」で説明する手順を実行すると、参照フィールドおよびユーザー・リコンシリエーションに対するスケジュール済タスクが、Oracle Identity Managerで自動的に作成されます。このスケジュール済タスクを構成するには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. 「Xellerate Administration」フォルダを開きます。

  3. 「Task Scheduler」を選択します。

  4. 「Find」をクリックします。事前定義されたスケジュール済タスクの詳細が別々のタブに表示されます。

  5. 最初のスケジュール済タスクについて、「Max Retries」フィールドに数値を入力します。この数はOracle Identity Managerがタスクを完了するために試行する回数です。この数を超えると、ERRORステータスがタスクに割り当てられます。

  6. 「Disabled」チェック・ボックスと「Stop Execution」チェック・ボックスが選択されていないことを確認します。

  7. 「Start」リージョンで「Start Time」フィールドをダブルクリックします。表示される日付時間エディタで、タスクを実行する日付と時間を選択します。

  8. 「Interval」リージョンで、次のスケジュール・パラメータを設定します。

    • タスクを繰り返し実行するように設定するには、「Daily」「Weekly」「Recurring Intervals」「Monthly」または「Yearly」のオプションを選択します。

      「Recurring Intervals」オプションを選択した場合は、タスクを繰り返して実行する間隔も指定する必要があります。

    • タスクを1回のみ実行するように設定するには、「Once」オプションを選択します。

  9. スケジュール済タスクの属性の値を指定します。指定する値の詳細は、「スケジュール済タスク属性の値の指定」を参照してください。


    関連資料:

    タスク属性の追加および削除の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  10. 「Save」をクリックします。スケジュール済タスクが作成されます。INACTIVEステータスが「Status」フィールドに表示されますが、これは、タスクが現在実行されていないためです。タスクは手順7で設定した日時に実行されます。

  11. ステップ5〜10を繰り返して残りのスケジュール済タスクを作成します。

残りのスケジュール済タスクを作成したら、「プロビジョニングの構成」の項に進みます。

スケジュール済タスク属性の値の指定

この項では、次に示すスケジュール済タスクに指定する値の詳細を説明します。

ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスク

Groupwise User Recon Taskユーザー・リコンシリエーション・スケジュール済タスクの次の属性に値を指定する必要があります。


注意:

  • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

  • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


属性 説明 サンプル/デフォルト値
ITResourceName Novell GroupWiseへの接続を設定するためのITリソースの名前。 Groupwise IT Resource
eDirITResourceName Novell eDirectoryへの接続を設定するためのITリソースの名前。 eDirectory IT Resource
RemoteResourceName リモート・サービス名およびURLを指定するITリソースの名前。 GroupWise XRM
ResourceObjectName ユーザーをリコンサイルする必要があるリソース・オブジェクトの名前。 Groupwise User
XLDeleteUsersAllowed この属性をtrueに設定すると、削除リコンシリエーション・イベントが開始します。ターゲット・システムから削除されたユーザーは、Oracle Identity Managerから削除されます。これには、ターゲット・システムのすべてのユーザーを、Oracle Identity Managerのすべてのユーザーと比較する必要があります。

この属性をfalseに設定すると、ユーザーは削除されません。

注意: このプロセスは、パフォーマンスに影響します。

true/false
TrustedSource リコンシリエーションを信頼できるモードで実行する必要があるかどうかを指定します。

信頼できるソースのリコンシリエーションを実行する場合は、この属性の値をTrueに設定する必要があります。

ターゲット・ソースのリコンシリエーションを実行する場合は、この属性の値をFalseに設定する必要があります。

TrueまたはFalse
Xellerate Type Xellerateユーザー・アカウントのデフォルトのタイプ。 End-User Administrator
Organization Xellerateユーザーのデフォルトの組織。 Xellerate Users
Role Xellerateユーザーのデフォルトの従業員タイプ。 Consultant
StartRecord バッチ・プロセスの開始レコード。

この属性については、「部分リコンシリエーション」でも説明しています。

1
BatchSize バッチに含めるレコード数。

この属性については、「部分リコンシリエーション」でも説明しています。

3
NumberOfBatches リコンサイルするバッチ数。

この属性については、「部分リコンシリエーション」でも説明しています。

デフォルト値: All Available

サンプル値: 50


これらのタスク属性の値を指定したら、ステップ10に進んで、スケジュール済タスクを作成します。

「配布リスト」参照フィールドのリコンシリエーション・スケジュール済タスク

「配布リスト」参照フィールドのリコンシリエーション・スケジュール済タスクGroupwise DistributionList Lookup Recon Taskの次の属性に値を指定する必要があります。


注意:

  • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

  • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


属性 説明 サンプル/デフォルト値
LookupCodeName 「配布リスト」マスター参照コード表の名前。 Lookup.NGW.DistributionLists
ITResourceName Novell eDirectoryへの接続を設定するためのITリソースの名前。 eDirectory IT Resource
SearchContext Novell GroupWiseコンテキストの名前。 O=mpaf_tree
ObjectClass 「配布リスト」オブジェクトのオブジェクト・クラスの名前。 groupWiseDistributionList
ReconMode 既存の参照を完全にリフレッシュするには、REFRESHを指定します。

新しい値のある参照を更新するには、UPDATEを指定します。

Refresh

これらのタスク属性の値を指定したら、ステップ10に進んで、スケジュール済タスクを作成します。

「ポストオフィス・リスト」参照フィールドのリコンシリエーション・スケジュール済タスク

「ポストオフィス・リスト」参照フィールドのリコンシリエーション・スケジュール済タスクGroupwise PostOffice List Lookup Recon Taskの次の属性に値を指定する必要があります。


注意:

  • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

  • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


属性 説明 サンプル/デフォルト値
LookupCodeName 「ポストオフィス・リスト」マスター参照コード表の名前。 Lookup.NGW.PostOffices
ITResourceName Novell eDirectoryへの接続を設定するためのITリソースの名前。 eDirectory IT Resource
SearchContext Novell GroupWiseコンテキストの名前。 O=mpaf_tree
ObjectClass 「ポストオフィス・リスト」オブジェクトのオブジェクト・クラスの名前。 groupWisePostOffice
ReconMode 既存の参照を完全にリフレッシュするには、REFRESHを指定します。

新しい値のある参照を更新するには、UPDATEを指定します。

Refresh

これらのタスク属性の値を指定したら、ステップ10に進んで、スケジュール済タスクを作成します。

リコンシリエーションの停止

コネクタのユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスクが実行中であり、ユーザー・レコードがリコンサイルされているとします。リコンシリエーション・プロセスを停止する場合は、次のようにします。

  1. ステップ1〜4を実行して、リコンシリエーションのスケジュール済タスクを構成します。

  2. タスク・スケジューラで「Stop Execution」チェック・ボックスを選択します。

  3. 「Save」をクリックします。

プロビジョニングの構成

このガイドで前述したように、プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。


注意:

このターゲット・システムに対してOracle Identity Managerのプロビジョニング機能を使用する場合は、この項の手順を実行する必要があります。

アダプタは、プロビジョニング機能を実装するために使用されます。コネクタのXMLファイルをインポートすると次のアダプタがOracle Identity Managerにインポートされます。


関連項目:

このコネクタで使用できるプロビジョニング機能のリストについては、「サポートされている機能」を参照してください。

これらのアダプタは、プロビジョニング操作で使用する前にコンパイルする必要があります。

「アダプタ・マネージャ」フォームを使用してアダプタをコンパイルするには、次のようにします。

  1. 「アダプタ・マネージャ」フォームを開きます。

  2. 現在のデータベースにインポートしたすべてのアダプタをコンパイルするには、「すべてをコンパイル」を選択します。

    (すべてではないが)複数のアダプタをコンパイルするには、コンパイルするアダプタを選択します。次に、「選択したものをコンパイル」を選択します。


    注意:

    正常にコンパイルされなかったアダプタのみを再コンパイルするには、「以前の失敗分をコンパイル」をクリックします。そのようなアダプタはコンパイルのステータスがOKになっていません。

  3. 「開始」をクリックします。選択したアダプタがOracle Identity Managerによってコンパイルされます。

  4. Oracle Identity Managerがクラスタ環境にインストールされている場合は、OIM_home/xellerate/Adapterディレクトリから、コンパイル済のアダプタをクラスタの他の各ノードの同じディレクトリにコピーします。必要な場合には、その他のノードのアダプタ・ファイルを上書きします。

一度に1つのアダプタをコンパイルする場合は、「アダプタ・ファクトリ」フォームを使用します。


関連資料:

「アダプタ・ファクトリ」フォームおよび「アダプタ・マネージャ」フォームの使用方法の詳細は、『Oracle Identity Manager Toolsリファレンス・ガイド』を参照してください。

アダプタの詳細情報を表示するには、次のようにします。

  1. 「アダプタ・マネージャ」フォームでアダプタをハイライト表示します。

  2. アダプタの行ヘッダーをダブルクリックするか、アダプタを右クリックします。

  3. 表示されるショートカット・メニューで「アダプタの起動」を選択します。アダプタの詳細が表示されます。

ターゲット・システムの複数のインストールに対するコネクタの構成


注意:

この手順は、Novell GroupWiseの複数のインストールに対してコネクタを構成する場合にのみ実行します。

状況によっては、コネクタをNovell GroupWiseの複数のインストールに対して構成する必要が生じることもあるでしょう。次の例はそのような状況について説明したものです。

Acme Multinational Inc.では、東京、ロンドンおよびニューヨークの事業所で、それぞれ独自にNovell GroupWiseがインストールされています。この会社は最近Oracle Identity Managerをインストールしたため、それを構成して、インストールされたすべてのNovell GroupWiseをリンクさせようとしています。

これを実現するには、コネクタをNovell GroupWiseの複数のインストールに対して構成する必要があります。

コネクタをターゲット・システムの複数のインストールに対して構成するには、次のようにします。


関連資料:

この手順の各ステップ実行の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. ターゲット・システム・インストールごとに1つずつリソース・オブジェクトを作成して構成します。

    「Resource Objects」フォームは、「Resource Management」フォルダ内にあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、GroupWise Userリソース・オブジェクトが作成されます。このリソース・オブジェクトは、残りのリソース・オブジェクトを作成するためのテンプレートとして使用できます。

  2. リソース・オブジェクトごとに1つずつITリソースを作成して構成します。ITリソースが同じITリソース・タイプのものであることを確認します。

    「IT Resources」フォームは「Resource Management」フォルダにあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、GroupWise IT Resource ITリソースが作成されます。このITリソースは、同じリソース・タイプの、残りのITリソース作成用のテンプレートとして使用できます。

  3. リソース・オブジェクトごとにプロセス・フォームを設計します。

    「Form Designer」フォームは、「Development Tools」フォルダ内にあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、次のプロセス・フォームが作成されます。

    • UD_NGWS_USR(メイン・フォーム)

    • UD_NGW_NICK(多値属性用の子フォーム)

    • UD_NGW_DIST(多値属性用の子フォーム)

    これらのプロセス・フォームは、残りのプロセス・フォームを作成するためのテンプレートとして使用できます。

  4. 各リソース・オブジェクトに、プロセス定義を1つ作成および構成します。

    「Process Definition」フォームは、「Process Management」フォルダ内にあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、GroupWise Userプロセス定義が作成されます。このプロセス定義は、残りのプロセス定義を作成するためのテンプレートとして使用できます。

    ターゲット・システム・インストールごとにプロセス定義を作成するとき、実行する必要のある次の手順は、それぞれのプロセス定義の作成に関連しています。

    • 「Object Name」参照フィールドから、手順1で作成したリソース・オブジェクトを選択します。

    • 「Table Name」参照フィールドから、手順3で作成したプロセス・フォームを選択します。

    • 「IT Resource」データ型のアダプタ変数をマッピングするときは必ず、手順2で作成したITリソースを「Qualifier」リストから選択してください。

  5. 各ターゲット・システム・インストールについてリコンシリエーションを構成します。手順は、「リコンシリエーションの構成」を参照してください。リコンシリエーションのスケジュール済タスクごとに、次の属性の値のみを変更する必要がありますので注意してください。

    • ITResourceName

    • ResourceObjectName

管理およびユーザー・コンソールを使用してプロビジョニングを実行する際には、特定のNovell GroupWiseインストールに対応するITリソースを指定することによって、ユーザーのプロビジョニング先を選択することもできます。