ヘッダーをスキップ
Oracle Identity Manager SAP CUA Connectorガイド
リリース9.0.4
E05511-06
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

4 テストおよびトラブルシューティング

コネクタのデプロイ後には、コネクタが正常に機能することを確認するためにテストを行う必要があります。この章では、コネクタのテストに関連する次のトピックについて説明します。

4.1 テスト・ケースの実行

テスト・ユーティリティを使用すると、ターゲット・システムへの接続およびターゲット・システムでの基本操作の実行に関する問題の原因を特定できます。

テスト・ユーティリティを使用するには、次のようにします。

  1. global.propertiesファイル内に必要な値を指定します。

    このファイルはOIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshootディレクトリにあります。次の表に、テストを実行するための情報を指定するこのファイルのセクションを示します。

    セクション 情報
    SAP CUA connection parameters ターゲット・システムへの接続に必要な接続パラメータ。

    指定する必要がある値についての情報は、ITリソース・パラメータの説明を参照してください。このガイドに前出しています。

    User information ユーザー・プロファイルの作成、変更および削除に必要なフィールド情報
    Reconciliation information 開始日のタイムスタンプ

    終了日は現在の日時にデフォルトで設定されます。


  2. 次のパスをCLASSPATH環境変数に追加します。

    OIM_HOME/xellerate/ext/log4j-1.2.8.jar
    OIM_HOME/Xellerate/JavaTasks/xliSAPCUA.jar
    OIM_HOME/Xellerate/ScheduleTask/xliSAPCUARecon.jar
    OIM_HOME/xellerate/lib/xlUtils.jar
    OIM_HOME/Xellerate/ThirdParty/sapjco.jar
    OIM_HOME/xellerate/lib/xlLogger.jar
    
  3. 次のようにして、global.propertiesファイルのASCII形式のコピーを作成します。


    注意:

    global.propertiesファイルの内容を変更するたびに、この手順を実行してください。

    1. コマンド・ウィンドウで、次のディレクトリに移動します。

      OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot
      
    2. 次のコマンドを入力します。

      native2ascii global.properties troubleshoot.properties
      

      native2asciiコマンドを実行すると、troubleshoot.propertiesが作成されます。このファイルの内容は、global.propertiesファイルの内容のASCII形式のコピーです。

  4. 次のテストを実行します。

    • ユーザーを作成するには、次のコマンドを入力します。

      java 
      -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/troubleshoot.properties 
      -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/log.properties 
      TroubleShootingUtility C
      
    • ユーザーを変更するには、次のコマンドを入力します。

      java 
      -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/troubleshoot.properties 
      -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/log.properties 
      TroubleShootingUtility M
      
    • ユーザーを削除するには、次のコマンドを入力します。

      java 
      -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/troubleshoot.properties 
      -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/log.properties 
      TroubleShootingUtility D
      
    • リコンシリエーションをテストするには、次のコマンドを入力します。

      java 
      -DTproperties=OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/troubleShoot.properties 
      -Dlog4j.configuration=file:/OIM_HOME/Xellerate/sapcua/test/Troubleshoot/log.properties 
      TroubleShootingUtility R
      

4.1.1 部分リコンシリエーションのテスト

部分リコンシリエーションをテストするために、CustomizedReconQueryパラメータの値として次のタイプの問合せ条件を指定できます。

  • ユーザー属性を含む単純な問合せ

    CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値: firstname=John

    名がJohnのユーザーがリコンサイルされます。

  • 論理演算子&および|を含む問合せ

    • CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値: firstname=John&lastname=Doe

      名がJohnであり、姓がDoeのユーザーのみがリコンサイルされます。

    • CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値: firstname=John&userrole=ASAP_AUTORENUMGEBUNG

      名がJohnで、ユーザー・ロールのコード・キーがASAP_AUTORENUMGEBUNGのユーザーのみがリコンサイルされます。


      注意:

      ユーザー・ロールのコード・キーは、各ロールまたはプロファイルの正確な値を取得するために使用されます。

  • タイムスタンプを含む問合せ

    • CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値: なし

      TimeStampパラメータの値: Nov 3, 2006 at 10:00:00 GMT+05:30

      タイムスタンプ値と一致するユーザーがリコンサイルされます。

    • CustomizedReconQueryパラメータに割り当てられる値: firstname=John

      TimeStampパラメータの値: Nov 3, 2006 at 10:00:00 GMT+05:30

      名がJohnであり、かつタイムスタンプ値と一致するユーザーがリコンサイルされます。

4.1.2 バッチ・リコンシリエーションのテスト

ユーザー・レコードのバッチ処理やデータ・ページングに基づくリコンシリエーションをテストするには、ユーザー・リコンシリエーション・スケジュール済タスクの次の属性に値を指定します。

  • StartRecordの値を1に設定し、BatchSizeの値を0に設定し、NumberOfBatchesの値をAll Availableに設定すると、すべてのユーザーがリコンサイルされます。

  • StartRecordの値を1に設定し、BatchSizeの値を5に設定し、NumberOfBatchesの値を50に設定すると、レコード1から始まるすべてのユーザーが50のバッチでリコンサイルされます。各バッチには5のレコードが含まれます。

  • StartRecordの値を200に設定し、BatchSizeの値を5に設定し、NumberOfBatchesの値を50に設定すると、レコード200から始まるすべてのユーザーが50のバッチでリコンサイルされます。各バッチには5のレコードが含まれます。

バッチ処理の結果は、次のパスにあるログ出力ファイルに表示されます。

JBOSS_HOME/server/default/log/server.log

このファイルでは、バッチ番号、リコンサイルされたユーザーのユーザーID、およびリコンシリエーションが成功したかどうかを確認できます。

4.2 トラブルシューティング

次の各項では、このコネクタに関して発生する一般的な問題の解決方法を示します。

4.2.1 接続エラー

次の表は、一般的な接続エラーの解決方法を示します。

問題の詳細 解決方法
Oracle Identity ManagerはSAP CUAとの接続を確立できません。

表示されるエラー・メッセージ:

ターゲット・サーバーへの接続中にエラーが発生しました

表示されるエラー・コード:

INVALID_CONNECTION_ERROR

  • SAP CUAが稼働していることを確認します。
  • Oracle Identity Managerが稼働している(つまりデータベースが稼働している)ことを確認します。

  • すべてのアダプタがコンパイルされていることを確認します。

  • (「ITリソース」フォームから)Oracle Identity Managerレコードを調べます。IPアドレス、管理者IDおよび管理者パスワードが正しいことを確認します。

ターゲットがありません。

表示されるエラー・メッセージ:

ターゲット・サーバーが使用できません

表示されるエラー・コード:

TARGET_UNAVAILABLE_ERROR

  • SAP CUAが稼働していることを確認します。
  • 指定したSAPの接続値が正しいことを確認します。

認証エラー。

表示されるエラー・メッセージ:

パスワードが無効か正しくありません

表示されるエラー・コード:

AUTHENTICATION_ERROR

指定したSAPの接続ユーザーIDおよびパスワードが正しいことを確認します。

4.2.2 一般的なSNCエラー

次の表は、SNCエラーの解決方法を示します。

問題の詳細 解決方法
SNCを介してSAPに接続しようとしています。

表示されるエラー・メッセージ:

SAP接続JCO例外

表示されるエラー・コード:

この接続に必要なSNC

次のITリソース・パラメータの値が、次の例に示すように正しく指定されていることを確認します。

SAPsnc_mode: 1

SAPsnc_myname: p:CN=win2003, OU=SAP, O=ORA, C=IN

SAPsnc_qop: 3

SAPsnc_partnername: p:CN=I47, OU=SAP, O=ORA, C=IN

SAPsnc_lib: C:\\usr\\sap\\sapcrypto.dll


4.2.3 ユーザー作成エラー

次の表は、一般的なユーザー作成エラーの解決方法を示します。

問題の詳細 解決方法
Oracle Identity Managerはユーザーを作成できません。

表示されるエラー・メッセージ:

必要な情報がありません

表示されるエラー・コード:

SAP.INSUFFICIENT_INFORMATION

次の情報が指定されていることを確認します。
  • ユーザーID

  • ユーザーの名

  • ユーザーの姓

  • ユーザー・パスワード

  • ユーザー・グループ

  • プロファイル・オプション

  • ロールまたはプロファイル

Oracle Identity Managerはユーザーを作成できません。

表示されるエラー・メッセージ:

ユーザーはすでに存在します

表示されるエラー・コード:

USER_ALREADY_EXIST

割り当てられたIDのユーザーはすでにSAPに存在します。ユーザーに新しいIDを割り当て、再試行します。
Oracle Identity Managerはユーザーを作成できません。

表示されるエラー・メッセージ:

ユーザーを作成できませんでした

表示されるエラー・コード:

USER_CREATION_FAILED

次のいずれかのエラーにより、ユーザーは作成されませんでした。
  • Change Password操作が失敗しました。

  • ロールまたはプロファイルの割当てが失敗しました。


4.2.4 ユーザー削除エラー

次の表は、一般的なユーザー削除エラーの解決方法を示します。

問題の詳細 解決方法
Oracle Identity Managerはユーザーを削除できません。

表示されるエラー・メッセージ:

必要な情報がありません

表示されるエラー・コード:

SAP.INSUFFICIENT_INFORMATION

ユーザーIDが正しく指定されていることを確認します。
Oracle Identity Managerはユーザーを削除できません。

表示されるエラー・メッセージ:

ユーザーが存在しません

表示されるエラー・コード:

SAP.USER_NOT_EXIST

指定したユーザーがSAP CUAに存在しません。

4.2.5 ユーザー変更エラー

次の表は、一般的なユーザー変更エラーの解決方法を示します。

問題の詳細 解決方法
Oracle Identity Managerはユーザーの新しい情報を更新できません。

表示されるエラー・メッセージ:

ユーザーを変更できませんでした

表示されるエラー・コード:

USER_MODIFICATION_FAILED

一般的なエラー。詳細はログ・ファイルを参照してください。
Oracle Identity Managerはユーザーを更新できません。

表示されるエラー・メッセージ:

ターゲットにユーザーが存在しません

表示されるエラー・コード:

SAP.USER_NOT_EXIST

指定したユーザーがSAP CUAに存在しません。

4.2.6 子データ・エラー

次の表は、一般的な子データ・エラーの解決方法を示します。

問題の詳細 解決方法
Oracle Identity Managerはユーザーをプロファイルに追加できません。

表示されるエラー・メッセージ:

プロファイルが存在しません

表示されるエラー・コード:

SAP.PROFILE_NOT_MEMBER_OF_TARGET_SYSTEM

指定したプロファイルがSAP CUAに存在しません。プロファイル名を確認してください。
Oracle Identity Managerはロールをユーザーに割り当てることができません。

表示されるエラー・メッセージ:

ロールはターゲット・システムのメンバーではありません

表示されるエラー・コード:

ROLE_NOT_MEMBER_OF_TARGET_SYSTEM

Oracle Identity Managerでユーザーに指定したロールがSAP CUAに存在しません。ロール名を確認してください。
重複する値をプロファイルまたはロールに追加しようとしたため、操作は失敗しました。

表示されるエラー・メッセージ:

このロールはユーザーに割当て済です

表示されるエラー・コード:

ROLE_ALREADY_EXISTS

PROFILE_ALREADY_EXISTS

ユーザーは指定したプロファイルまたはロールにすでに追加されています。