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Oracle Enterprise Manager管理
11gリリース1(11.1.0.1)
B61022-01
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11 Enterprise Managerのログ・ファイルの検索および構成

Oracle Management Agent(管理エージェント)またはOracle Management Service(OMS)をインストールする場合、Enterprise Managerは特定の情報、警告、エラー情報を一連のログ・ファイルに保存するようにシステムを自動的に構成します。

ログ・ファイルは、Enterprise Managerのインストールで発生する可能性のある問題の解決に役立ちます。また、Enterprise Managerで実行されるアクションや、警告またはエラーが発生したかどうかに関する詳細情報を提供します。

この章では、Enterprise Managerのログ・ファイルの内容を検索および確認するだけでなく、トラブルシューティングに役立つ詳細情報や、ディスク領域を節約するための大まかな情報を提供するログ・ファイルの構成手順についても説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

管理エージェントのログ・ファイルとトレース・ファイルの検索および構成

次の項では、Oracle Management Agentのログ・ファイルとトレース・ファイルについて説明します。

管理エージェントのログ・ファイルおよびトレース・ファイルについて

Oracle Management Agentのログ・ファイルとトレース・ファイルは、サポート担当者が後から問題の解決に使用できる重要な情報を格納します。OMAでは次の3種類のログ・ファイルが使用されます。

  • Oracle Management Agentログ・ファイル(emagent.log

    エージェントは、アクション(OMSの起動、停止、OMSへの接続など)の実行時やエラーの生成時(エージェントがOracle Management Serviceに接続できない場合など)に情報をログ・ファイルに保存します。

  • Oracle Management Agentトレース・ファイル(emagent.trc

    管理エージェントのトレース・ファイルには、特定の問題の発生時にエージェントがどのアクションを実行していたかに関する詳細情報をサポート担当者に提供できる高度なトラブルシューティング方法が用意されています。

  • Oracle Management Agent起動ログ・ファイル(emagent.nohup

    ウォッチドッグ・プロセスは、エージェントの起動または停止時(正常または異常)にエージェントに関する情報を起動ログ・ファイルに保存します。サポート担当者はこのログ・ファイルを使用して、エージェントの異常停止時に他の関連ファイルの情報を取得します。

次に、管理エージェントの他のログ・ファイルを示します。

表11-1 ログ・ファイル

ログ・ファイル 説明

agabend.log

10.2.0.3以上で提供されるこのログには、エージェントの起動エラーがすべて含まれます。起動が失敗するたびにエラーがこのファイルに追加されます。エージェントのウォッチドッグはこのファイルを検索して、エージェントの異常終了を報告します。

apmeum.log

エンドユーザー監視(クロノス)スクリプトからのログおよびトレース情報

e2eme.log

エンドツーエンド・トレースのログ・ファイル

e2eme.trc

エンドツーエンド・トレースのトレース・ファイル

emagent.log

エージェント・プロセスで使用されるログ・ファイル。すべての情報メッセージがローカル言語で含まれます。

emagent.nohup

エージェント・ウォッチドッグのログ・ファイル。ウォッチドッグが実行したすべてのアクションが含まれます。

emagent.trc

エージェント・プロセスで使用されるトレース・ファイル。すべてのトレース・メッセージが英語のみで含まれます。

emagent_memdump_<time>.trc

emctl status agent memoryコマンドで生成されるオプションのトレース・ファイル。その時点でのエージェントのメモリー使用量の概要が含まれます。

emagentfetchlet.log

特定のデータ収集タスクのために管理エージェントで使用されるfetchletログ・ファイル

emagentfetchlet.trc

特定のデータ収集タスクのために管理エージェントで使用されるfetchletトレース・ファイル。

emagent_perl.trc

PERLスクリプトのトレース・ファイル。PERLメトリックと検出が含まれます。

emdctl.log

エージェント制御ユーティリティ・ログ・ファイル

emdctl.trc

エージェント制御ユーティリティ・トレース・ファイル

emsubagent.log

SNMPサブエージェント・ログ・ファイル

emsubagent.nohup

STDOUTメッセージおよびSTDERRSNMPメッセージを含むSNMPサブエージェント・ログ・ファイル。

emsubagent.trc

SNMPサブエージェント・トレース・ファイル

nfsPatchPlug.log

Oracleホームのパッチ適用時のnfsエージェントのログ・ファイル。

nmei.log

ilint XMLファイル検証のログ・ファイル。

nmei.trc

ilint XMLファイル検証のログ・ファイル。

nmo.trc

Windows NT専用。ファイルの追加の認証トレースがnmotracingであるトレースがemd.propertiesファイルで有効になります。

secure.log

エージェントを保護する際にログ・ファイルが生成されます。


管理エージェントのログ・ファイルおよびトレース・ファイルの検索

エージェントのログ/トレース・ファイルは、エージェントのランタイム・ディレクトリに書き込まれます。ランタイム・ディレクトリは、次のコマンドを使用して検索できます。

$ emctl getemhome

ログ・ファイルとトレース・ファイルは<EMHOME>/sysman/logにあります。

管理エージェントのロールオーバー・ファイルについて

管理エージェントのログ・ファイルと管理エージェントのトレース・ファイルはどちらも、情報がファイルに書き込まれるにつれてサイズが大きくなるように設計されています。ただし、最大サイズに達するようにも設計されています。ファイルが事前定義済の最大サイズに達すると、管理エージェントはログ情報やトレース情報の名前を新しいファイル名に変更し(ロール)、新しいログ・ファイルやトレース・ファイルを開始します。このプロセスにより、ログ・ファイルのサイズが大きくなりすぎることはありません。

重要なログ・ファイルまたはトレース・ファイル情報に確実にアクセスするために、管理エージェントはログ・ファイルとトレース・ファイルをデフォルトで4回ロールオーバーします。ログ・ファイルやトレース・ファイルのロールオーバーが4回を超えると、最も古いロールオーバー・ファイルが削除されます。

そのため、通常、ログ・ディレクトリには合計で4つのログ・ファイルと4つのトレース・ファイルがあります。次の例は、AGENT_HOME/sysman/logディレクトリの3つのアーカイブ・トレース・ファイルと現在のトレース・ファイルを示しています。

emagent.trc
emagent.trc.1
emagent.trc.2
emagent.trc.3

管理エージェントのログ・ファイルおよびトレース・ファイルのサイズと数の制御

管理エージェントがロールオーバー・ファイルを作成する前に、ログ・ファイルとトレース・ファイルの大きさを取得する方法を制御できます。また、管理エージェントがログ・データやトレース・データを削除する前に作成されるロールオーバー・ファイルの数も制御できます。

管理エージェントのログ・ファイルおよびトレース・ファイルのサイズと数を制御するには、次の手順を実行します。

  1. 管理エージェントを停止します。

  2. 次のディレクトリにあるemd.propertiesファイルを見つけます。

    AGENT_HOME/sysman/config/ (UNIX)
    AGENT_HOME\sysman\config (Windows)
    

    注意:

    クラスタ化エージェントのインストールの場合、emd.propertiesファイルは次のディレクトリにあります。
    AGENT_HOME/<node>/sysman/config
    

  3. テキスト・エディタを使用してemd.propertiesファイルを開きます。

  4. 表11-2の情報を使用して、emd.propertiesファイルでエージェントのログ・プロパティとトレース・プロパティを検索および変更します。

  5. 管理エージェントを再起動します。

表11-2 管理エージェントのログ・ファイルおよびトレース・ファイルのプロパティ

プロパティ 目的
LogFilewithPID

TRUEに設定する場合、このプロパティは管理エージェントのプロセスIDをログ・ファイル名に追加します。これにより、監視している管理エージェントのプロセスIDが特定しやすくなります。

LogFilewithPID=true

LogFileMaxSize

エージェントのログ・ファイルがこのサイズ(キロバイト単位)に達すると、管理エージェントはログ・データを新しいロールオーバー・ファイルにコピーして新しいemagent.logログ・ファイルを作成します。

LogFileMaxSize=4096

LogFileMaxRolls

エージェントは、ログ・データを削除する前にログ・ファイルをデフォルトで4回ロールオーバーします。ロールオーバー・ファイルの数はこのプロパティで制御します。

LogFileMaxRolls=4

TrcFileMaxSize

エージェントのトレース・ファイルがこのサイズ(キロバイト単位)に達すると、管理エージェントはログ・データを新しいロールオーバー・ファイルにコピーして新しいemagent.trcログ・ファイルを作成します。

TrcFileMaxSize=4096

TrcFileMaxRolls

エージェントは、トレース・データを削除する前にトレース・ファイルをデフォルトで4回ロールオーバーします。ロールオーバー・ファイルの数はこのプロパティで制御します。

TrcFileMaxRolls=4


管理エージェントのトレース・ファイルの内容の制御

管理エージェントのトレース・ファイルに保存される情報量を変更するには、次の手順を実行します。

  1. 管理エージェントを停止します。

  2. 次のディレクトリにあるemd.propertiesファイルを見つけます。

    AGENT_HOME/sysman/config/ (UNIX)
    AGENT_HOME\sysman\config (Windows)
    

    注意:

    クラスタ化エージェントのインストールの場合、emd.propertiesファイルは次のディレクトリにあります。
    AGENT_HOME/<node>/sysman/config
    

  3. テキスト・エディタを使用してemd.propertiesファイルを開き、ファイルの下部付近にある次のエントリを探します。

    tracelevel.main=WARN
    tracelevel.emdSDK=WARN
    tracelevel.emdSDK.util=WARN
    tracelevel.ResMonitor=WARN
    tracelevel.Dispatcher=WARN
    tracelevel.ThreadPool=WARN
    tracelevel.pingManger=WARN
    .
    .
    .
    

    各プロパティは、管理エージェントの各種サブコンポーネントのログの詳細レベルを制御します。

  4. トレース・ファイルに含まれる情報量を変更するには、各プロパティのWARN値を、表11-3に示すいずれかの値で置き換えます。


    注意:

    表11-3で説明する値では大文字/小文字が区別されます。

  5. 管理エージェントを再起動します。

表11-3 Enterprise Managerコンポーネントのトレース・レベル

レベル 目的

ERROR

トレース・ファイルにはクリティカルなエラーのみが含まれます。この設定では、最小量のトレース・データが生成されます。このログ・レベルを選択する場合、トレース・ファイルのサイズは比較的遅い速度で大きくなります。

WARN

クリティカルなエラーの他に警告情報が含まれます。

INFO

警告とクリティカルなエラー情報の他に情報メッセージが含まれます。

DEBUG

情報のトレース、警告、クリティカルなエラーの他にデバッグ情報が含まれます。この設定では、最大量のトレース・データが生成されます。

注意: このログ・レベルを選択する場合、トレース・ファイルのサイズは比較的速い速度で大きくなります。


Fetchletのログ・ファイルおよびトレース・ファイルのサイズと数の制御

管理エージェントのログ・ファイルおよびトレース・ファイルと同様に、管理エージェントのfetchletログ・ファイルおよびトレース・ファイルは、管理エージェントが情報の名前を新しいファイル名に変更し(ロール)、新しいログ・ファイルまたはトレース・ファイルを開始する前に最大サイズに達するように設計されています。

管理エージェントのfetchletログ・ファイルおよびトレース・ファイルの最大サイズと、ロールオーバー・ファイルの数を制御するには、次の手順を実行します。

  1. 管理エージェントを停止します。

  2. 次のディレクトリでemagentlogging.propertiesファイルを見つけます。

    AGENT_HOME/sysman/config/ (UNIX)
    AGENT_HOME\sysman\config (Windows)
    

    注意:

    クラスタ化エージェントのインストールの場合、emd.propertiesファイルは次のディレクトリにあります。
    AGENT_HOME/<node>/sysman/config
    

  3. テキスト・エディタでemagentlogging.propertiesファイルを開き、表11-4で説明するエントリを変更します。

  4. 管理エージェントを再起動します。

表11-4 管理エージェントのServletログ・ファイルおよびトレース・ファイルのプロパティ

プロパティ 目的

log4j.appender. emagentlogAppender. MaxFileSize

fetchletログ・ファイルがこのサイズに達すると、管理エージェントはログ・データを新しいロールオーバー・ファイルにコピーして新しいemagentfetchlet.logファイルを作成します。

log4j.appender. emagentlogAppender. MaxFileSize=20000000

log4j.appender. emagentlogAppender. MaxBackupIndex

このオプションのプロパティは、管理エージェントがログ・データを削除する前にfetchletログ・ファイルをロールオーバーして新しいファイル名に変更する回数を示します。

注意: ログ・ファイルにはトレース・ファイルほどのデータは含まれないため、通常、複数のロールオーバー・ファイルを作成する必要はありません。そのため、このエントリはデフォルトでプロパティ・ファイルに含まれません。

log4j.appender.emagentlogAppender. MaxBackupIndex=1

log4j.appender. emagenttrcAppender. MaxFileSize

fetchletトレース・ファイルがこのサイズに達すると、管理エージェントはログ・データを新しいロールオーバー・ファイルにコピーして新しいemagentfetchlet.trcログ・ファイルを作成します。

log4j.appender. emagenttrcAppender. MaxFileSize=5000000

log4j.appender. emagenttrcAppender. MaxBackupIndex

このプロパティは、管理エージェントがトレース・データを削除する前にトレース・ファイルをロールオーバーして新しいファイル名に変更する回数を示します。

log4j.appender. emagenttrcAppender. MaxBackupIndex=10


Fetchletトレース・ファイルの内容の制御

管理エージェントは、管理エージェントのfetchletで生成されるすべてのクリティカル・メッセージと警告メッセージをemagentfetchlet.trcファイルにデフォルトで保存します。ただし、fetchletが生成するログ情報量を調整できます。

管理エージェントのfetchletで生成されるトレース情報量を変更するには、次の手順を実行します。

  1. 管理エージェントを停止します。

  2. 次のディレクトリでemagentlogging.propertiesファイルを見つけます。

    AGENT_HOME/sysman/config/ (UNIX)
    AGENT_HOME\sysman\config (Windows)
    

    注意:

    クラスタ化エージェントのインストールの場合、emd.propertiesファイルは次のディレクトリにあります。
    AGENT_HOME/<node>/sysman/config
    

  3. テキスト・エディタでemagentlogging.propertiesファイルを開いて次のエントリを見つけます。

    log4j.rootCategory=WARN, emagentlogAppender, emagenttrcAppender
    
  4. log4j.rootCategoryパラメータの値を、表11-3に示すいずれかの値に変更します。


    注意:

    表11-3で説明する値では大文字/小文字が区別されます。

  5. 管理エージェントを再起動します。

Oracle Management Serviceのログ・ファイルとトレース・ファイルの検索および構成

次の項では、OMSログ・ファイルの検索方法と構成方法について説明します。

Oracle Management Serviceのログ・ファイルおよびトレース・ファイルについて

OMSのログ・ファイルとトレース・ファイルは、サポート担当者が問題の解決に使用できる重要な情報を格納します。OMSでは次の6種類のログ・ファイルが使用されます。

  • Oracle Management Serviceログ・ファイル(emoms.log

    OMSでは、アクションの実行時(起動や停止など)またはエラーの生成時に情報をログ・ファイルに保存します。

  • Enterprise Manager Controlログ・ファイル(emctl.log

    Enterprise Manager Controlコマンドを実行すると、情報はemctl.logファイルに保存されます。

  • Oracle Management Serviceトレース・ファイル(emoms.trc

    OMSトレース・ファイルは、特定の問題の発生時にOMSがどのアクションを実行していたかに関する詳細情報をサポート担当者に提供できる高度なトラブルシューティングの方法を提供します。

  • Oracle Management Service Messageファイル(emctl.msg

    OMSは、クリティカルなエラー後の再起動時にトラブルシューティング・メッセージをファイルに保存します。

  • 仮想化管理パック・ログ・ファイル(emovm.log

    Enterprise Managerの仮想化で生成されるエラーがemovmログ・ファイルに保存されます。

  • 仮想化管理パック・トレース・ファイル(emovm.trc

    仮想化管理パック・トレース・ファイルは、トラブルシューティングの高度な方法を提供します。サポート担当者は、Enterprise Managerの仮想化操作に関連するエラーをデバッグする場合にこのファイルを使用できます。

Oracle Management Serviceのログ・ファイルおよびトレース・ファイルの検索

OMSのログ・ファイルおよびトレース・ファイルは次の場所に格納されます。

<EM_INSTANCE_BASE>/em/<OMS_NAME>/sysman/log/

<EM_INSTANCE_BASE>はOMSインスタンス・ベース・ディレクトリです。デフォルトでは、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリはgc_instです。これは、Oracle Middlewareホームの親ディレクトリの下にあります。

たとえば、Oracle Middlewareホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、インスタンス・ベース・ディレクトリは/u01/app/Oracle/gc_instになり、ログ・ファイルとトレース・ファイルはディレクトリ・パス/u01/app/Oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/sysman/log/で入手できます。

Oracle Management Serviceのログ・ファイルおよびトレース・ファイルのサイズと数の制御

OMSのログ・ファイルおよびトレース・ファイルのサイズは、情報がファイルに書き込まれるにつれて大きくなります。ただし、ファイルは最大サイズに達するように設計されています。ファイルが事前定義済の最大サイズに達すると、OMSはログ情報の名前を新しいファイル名に変更し(ロール)、新しいログ・ファイルやトレース・ファイルを開始します。このプロセスにより、ログ・ファイルやトレース・ファイルのサイズが大きくなりすぎることはありません。

そのため、OMSログ・ディレクトリに複数のログ・ファイルとトレース・ファイルがある場合が多くなります。次の例は、/u01/app/Oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/sysman/log/ディレクトリの1つのアーカイブ・ログ・ファイルと現在のログ・ファイルを示しています。

emoms.log
emoms.log.1

OMSのログ・ファイルおよびトレース・ファイルの最大サイズと、ロールオーバー・ファイルの数を制御するには、次のコマンドを実行して、表11-5の説明に従い詳細を指定します。

emctl set property -name <property> -value <property value> -module logging

注意:

Oracle Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1.0)以降では、それ以前のリリースとは異なり、変更を有効にするためにOMSを再起動する必要はありません。

表11-5 emomslogging.propertiesファイルのOracle Management Serviceのログ・ファイル・プロパティ

プロパティ 目的

log4j.appender.emlogAppender. MaxFileSize

OMSログ・ファイルがこのサイズに達すると、OMSはログ・データを新しいロールオーバー・ファイルにコピーして新しいemoms.logログ・ファイルを作成します。ログのサイズはバイト単位で指定します。

log4j.appender.emlogAppender. MaxFileSize=20000000

log4j.appender.emlogAppender. MaxBackupIndex

このオプションのプロパティは、OMSがログ・データを削除する前にログ・ファイルをロールオーバーして新しいファイル名に変更する回数を示します。

注意: ログ・ファイルにはトレース・ファイルほどのデータは含まれないため、通常、複数のロールオーバー・ファイルを作成する必要はありません。そのため、このエントリはデフォルトでプロパティ・ファイルに含まれません。

log4j.appender.emlogAppender. MaxBackupIndex=1

log4j.appender.emtrcAppender. MaxFileSize

OMSトレース・ファイルがこのサイズに達すると、OMSはログ・データを新しいロールオーバー・ファイルにコピーして新しいemoms.trcログ・ファイルを作成します。

log4j.appender.emtrcAppender. MaxFileSize=5000000

log4j.appender.emtrcAppender. MaxBackupIndex

このプロパティは、OMSがトレース・データを削除する前にトレース・ファイルをロールオーバーして新しいファイル名に変更する回数を示します。

log4j.appender.emtrcAppender. MaxBackupIndex=10


Oracle Management Serviceのトレース・ファイルの内容の制御

デフォルトでは、OMSはすべてのクリティカル・メッセージと警告メッセージをemoms.trcファイルに保存します。ただし、OMSが生成するログ情報量を調整できます。

OMSで生成されるログ情報量を変更するには、次のコマンドを実行します。

emctl set property -name "log4j.rootCategory" -value "<LEVEL>, emlogAppender, emtrcAppender" -module logging

注意:

emoms.trcファイルのルート・ログ・レベルを変更する場合、多くのメッセージがトレース・ファイルに書き込まれるため領域はすぐにいっぱいになり、システムが停止する可能性があります。次のコマンドを実行して、評価する必要のある特定のモジュールを選択してデバッグを有効にします。
emctl set property -name <logging module> -value DEBUG -module logging

<logging module>は、特定のサブシステムのログ・モジュールを表します。

たとえば、oracle.sysman.emdrep.dbjava.loaderなどになります。


Oracle WebLogic ServerおよびOracle HTTP Serverのログ・ファイルの制御

Oracle Management Serviceは、Oracle WebLogic ServerにデプロイされるJ2EEアプリケーションです。Oracle WebLogic Serverの各種コンポーネントにより、各自のログ・ファイルが生成されます。これらのファイルには、後にサポート担当者が問題の解決に使用できる重要な情報が含まれます。

表11-6は、一部のコンポーネントのログ・ファイルの場所を示しています。

表11-6 コンポーネントのログ・ファイルの場所

コンポーネント 場所

Oracle HTTP Server(OHS)

<EM_INSTANCE_BASE>/<webtier_instance_name>/diagnostics/logs/OHS/<ohs_name>

次に例を示します。

/u01/app/Oracle/gc_inst/WebTierIH1/diagnostics/logs/OHS/ohs1

OPMN

<EM_INSTANCE_BASE>/<webtier_instance_name>/diagnostics/logs/OPMN/<opmn_name>

次に例を示します。

/u01/app/Oracle/gc_inst/WebTierIH1/diagnostics/logs/OPMN/opmn1

Oracle WebLogic

<EM_INSTANCE_BASE>/user_projects/domains/<domain_name>/servers/<SERVER_NAME>/logs/<SERVER_NAME>.out

次に例を示します。

/u01/app/Oracle/gc_inst/user_projects/domains/GCDomain/servers/EMGC_OMS1/logs/EMGC_OMS1.out


Enterprise Manager Grid Controlでは、新しいファイルに定期的にロールオーバーするようにOHSログをデフォルトで構成するため、各ファイルのサイズが大きくなりすぎることはありません。ディスク領域を確保するために古いロールオーバー・ファイルを定期的に削除することも必要です。UNIXのcronと同様に、オペレーティング・システムのスケジューラを使用してロールオーバー・ファイルを定期的に削除できます。

これらのログ・ファイルのサイズとローテーションの制御については、Oracle Fusion Middleware管理者ガイドを参照してください。