Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイド リリース10.1.3.2 E05037-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、次のBI Publisher構成ファイルに関する参照情報について説明します。
ランタイム構成プロパティ・ファイル
サーバー構成ファイル
ランタイム構成ファイルのプロパティは、「ランタイム構成」の「プロパティ」ページおよび「フォント・マッピング」ページで設定します(「ランタイム・プロパティの設定」を参照)。サーバー構成ファイルのプロパティは、次の「管理」ページで設定します。
「システム・メンテナンス」の「サーバー構成」
「システム・メンテナンス」の「スケジューラ構成」
「セキュリティ・センター」の「セキュリティ構成」
BI Publisher Enterpriseリリース10.1.3.2では、ランタイム・プロパティは「管理」インタフェースにおける「ランタイム構成」の「プロパティ」ページおよび「フォント・マッピング」ページで設定します。
「管理」インタフェースを使用してプロパティを設定しないと、BI Publisherではこのファイルに設定されているプロパティにリセットします。そのため、XML Publisher Enterprise 5.6.2からアップグレードする場合、既存のxdo.cfgファイルの設定を使用することができますが、このファイルの設定を「管理」インタフェースに移行することをお薦めします。詳細は、「XML Publisher Enterprise 5.6.2からBI Publisher10.1.3.2へのアップグレード」を参照してください。
ただし、「管理」インタフェースではこのファイルは更新されないので、注意してください。「管理」インタフェースにおける設定は、xdo.cfgファイルの設定よりも優先されます。
構成ファイルの名前はxdo.cfgです。
このファイルは<JRE_TOP>/jre/libにあります(たとえば、jdk/jre/lib)。
この構成ファイルのネームスペースは次のとおりです。
http://xmlns.oracle.com/oxp/config/
次に、構成ファイルのサンプルを示します。
<config version="1.0.0"
xmlns="http://xmlns.oracle.com/oxp/config/">
<!-- Properties -->
<properties>
<!-- System level properties -->
<property name="system-temp-dir">/tmp</property>
<!-- PDF compression -->
<property name="pdf-compression">true</property>
<!-- PDF Security -->
<property name="pdf-security">true</property>
<property name="pdf-open-password">user</property>
<property name="pdf-permissions-password">owner</property>
<property name="pdf-no-printing">true</property>
<property name="pdf-no-changing-the-document">true</property>
</properties>
<!-- Font setting -->
<fonts>
<!-- Font setting (for FO to PDF etc...) -->
<font family="Arial" style="normal" weight="normal">
<truetype path="/fonts/Arial.ttf" />
</font>
<font family="Default" style="normal" weight="normal">
<truetype path="/fonts/ALBANWTJ.ttf" />
</font>
<!--Font substitute setting (for PDFForm filling etc...) -->
<font-substitute name="MSGothic">
<truetype path="/fonts/msgothic.ttc" ttcno="0" />
</font-substitute>
</fonts>
</config>
次に、要素仕様の例を示します。
<Element Name Attribute1="value"
Attribute2="value"
AttributeN="value"
<Subelement Name1/>[occurrence-spec]
<Subelement Name2>...</Subelement Name2>
<Subelement NameN>...</Subelement NameN>
</Element Name>
[occurrence-spec]は、要素のカーディナリティを示し、次のパターンに対応します。
[0..1]: 要素がオプションで、1回のみ発生する可能性があることを示します。
[0..n]: 要素がオプションで、複数回発生する可能性があることを示します。
<config>要素はルート要素です。構造は次のとおりです。
<config version="cdata" xmlns="http://xmlns.oracle.com/oxp/config/">
<fonts> ... </fonts> [0..n]
<properties> ... </properties> [0..n]
</config>
変数 | 説明 |
---|---|
version | 構成ファイル形式のバージョン番号。1.0.0を指定します。 |
xmlns | BI Publisher構成ファイルのネームスペース。http://xmlns.oracle.com/oxp/config/を指定する必要があります。 |
構成ファイルのルート要素。この構成ファイルは、次の2つの部分で構成されています。
プロパティ(<properties>要素)
フォント定義(<fonts>要素)
<fonts>および<properties>要素は、複数回出現する可能性があります。競合する定義が設定されている場合は、最後に出現した定義が優先されます。
この項では、<properties>要素と<property>要素について説明します。
properties要素の構造は次のとおりです。
<properties locales="cdata">
<property>...
</property> [0..n]
</properties>
<properties>要素では、一連のプロパティを定義します。ロケール固有のプロパティを定義するには、ロケール属性を指定します。次に例を示します。
<!-- Properties for all locales -->
<properties>
...Property definitions here...
</properties>
<!--Korean specific properties-->
<properties locales="ko-KR">
...Korean-specific property definitions here...
</properties>
<property>要素の構造は次のとおりです。
<property name="cdata">
...pcdata...
</property>
変数 | 説明 |
---|---|
name | プロパティ名を指定します。 |
プロパティは名前と値のペアです。名前属性に内部プロパティ名(キー)を、要素値にその値を指定します。内部プロパティ名の一覧は、「ランタイム・プロパティの設定」を参照してください。
<properties>
<property name="system-temp-dir">d:\tmp</property>
<property name="system-cache-page-size">50</property>
<property name="pdf-replace-smart-quotes">false</property>
</properties>
フォント定義には、次の要素が含まれます。
<fonts>
<font>
<font-substitute>
<truetype>
<type1>
TrueTypeおよびType1フォントのリストについては、「事前定義済のフォント」を参照してください。
<fonts>要素の構造は次のとおりです。
<fonts locales="cdata">
<font> ... </font> [0..n]
<font-substitute> ... </font-substitute> [0..n]
</fonts>
変数 | 説明 |
---|---|
locales | このフォント定義のロケールを指定します。この属性はオプションです。 |
<fonts>要素では、一連のフォントを定義します。ロケール固有のフォントを定義するには、ロケール属性を指定します。
<!-- Font definitions for all locales -->
<fonts>
..Font definitions here...
</fonts>
<!-- Korean-specific font definitions -->
<fonts locales="ko-KR">
... Korean Font definitions here...
</fonts>
<font>要素の構造は次のとおりです。
<font family="cdata" style="normalitalic"
weight="normalbold">
<truetype>...</truetype>
or <type1> ... <type1>
</font>
変数 | 説明 |
---|---|
family | フォントのファミリ名を指定します。この属性にDefaultを指定した場合、デフォルトの代替フォントを定義できます。family属性では大/小文字が区別されません。 |
style | フォント・スタイルのnormalまたはitalicを指定します。 |
weight | フォント太さのnormalまたはboldを指定します。 |
BI Publisherフォントを定義します。この要素は、主にFOからPDFへの処理(RTFからPDF)用のフォントを定義するために使用されます。PDFフォーム・プロセッサ(PDFテンプレート用)は、この要素を参照しません。
<!-- Define "Arial" font -->
<font family="Arial" style="normal" weight="normal">
<truetype path="/fonts/Arial.ttf"/>
</font>
font-substitute要素の構造は次のとおりです。
<font-substitute name="cdata">
<truetype>...</truetype>
or <type1>...</type1>
</font-substitute>
変数 | 説明 |
---|---|
name | 代替するフォントの名称を指定します。 |
フォントの代替を定義します。この要素は、PDFフォーム・プロセッサ用のフォントを定義するために使用されます。
<font-substitute name="MSGothic">
<truetype path="/fonts/msgothic.ttc" ttccno=0"/>
</font-substitute>
<type1>要素の形式は次のとおりです。
<type1 name="cdata"/>
変数 | 説明 |
---|---|
name | Adobe標準のLatin1フォントのいずれかを指定します。たとえば、Courierなどです。 |
<type1>要素では、Adobe Type1フォントを定義します。
<!--Define "Helvetica" font as "Serif" -->
<font family="serif" style="normal" weight="normal">
<type1 name="Helvetica"/>
</font>
BI Publisherには、事前定義済のフォントがいくつかあります。これらのフォントについては、さらに設定を行う必要はありません。
事前定義済のフォントについては、「BI Publisherの事前定義済のフォント」を参照してください。
サーバー構成プロパティは、「管理」タブにある次のページで設定します。
「システム・メンテナンス」の「サーバー構成」
「システム・メンテナンス」の「スケジューラ構成」
「セキュリティ・センター」の「セキュリティ構成」
リポジトリの場所は「システム・メンテナンス」の「サーバー構成」で定義しますが、この場所に関する情報は、WEB-INF/xmlp-server-config.xmlに保存されています。
その他のすべてのサーバー構成プロパティは、xmlp-server-config.xmlの2番目のインスタンスに格納されます。このファイルは、リポジトリのAdmin/Configuration/xmlp-server-config.xmlにあります。
「管理」ユーザー・インタフェース・ページでは、これら2つのファイルに設定が書き込まれます。そのため、ファイルは手動で更新できますが、お薦めしません。理由としては、このユーザー・インタフェースにより、関連するプロパティ設定の妥当性が確保されるためです。
重要: この構成ファイルのプロパティを変更した場合は、変更を有効にするためにサーバーを再起動する必要があります。
このファイルは、XMLヘッダー、リソース、スケジューラおよび一般プロパティの各セクションで構成されます。
このヘッダーは、XML宣言、およびネームスペース属性が含まれたルート要素で構成されます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xmlpConfig xmlns="http://xmlns.oracle.com/oxp/xmlp">
注意: 現在、リポジトリの場所は「サーバー構成」ページを使用して設定されます。詳細は、「サーバー構成オプションの設定」を参照してください。
リソース・セクションにはリポジトリの場所を定義します。リソース・セクションは必須です。リソース要素は、<resource>タグと</resource>タグで囲まれます。
<resource>タグ内に、<file>要素または<xdb>要素のいずれかを定義して、レポート・リポジトリのパスを指定する必要があります。
レポート・リポジトリがファイル・システムに存在する場合は、次のようにファイル要素でパス属性を指定して絶対ファイル・パスを宣言します。
<file path=""/>
例: <file path="d:/reports"/>
レポート・リポジトリがデータベース上に設定されている場合は、次のようにxdb要素でパス属性を指定して絶対パスを宣言します。
<xdb path="">
例: <xdb path="/public/Reports">
xdb要素には<connection>要素が必要です。<connection>タグと</connection>タグの間に<connectionType>を定義します。<connectionType>の有効な値はjdbcまたはjndiです。
<connectionType>がjdbcの場合は、次の要素が必要です。
<url>
<username>
<password>
<driver>
例:
<resource>
<xdb path="/public/Reports">
<connection>
<connectionType>jdbc</connectionType>
<url>jdbc:oracle:thin:@rpts.mycompany.com:1525:ora10g</url>
<username>scott</username>
<password>tiger</password>
<driver>oracle.jdbc.driver.oracleDriver</driver>
</connection>
</xdb>
</resource>
接続タイプがjndiの場合は、次の要素が必要です。
<jndiName>
例:
<resource>
<xdb path="/public/Reports">
<connection>
<connectionType>jndi</connectionType>
<jndiName>jdbc/pool/mydb</jndiName>
</connection>
</xdb>
</resource>
次の表に、構成ファイルで指定できる一般プロパティを示します。プロパティは次の構文に従って指定します。
<property name = "PROPERTY_NAME" value="value"/>
例:
<property name = "CACHE_EXPIRATION" value="120"/>
「管理」の「サーバー構成」ページを使用して、次のプロパティを設定します(「サーバー構成オプションの設定」を参照)。ただし、「ゲスト」フォルダへのアクセスは除きます。「ゲスト」フォルダへのアクセスは、「セキュリティ構成」ページで設定します(「ゲスト・アクセスの許可」を参照)。
ここにリストされているプロパティは必須ではありません。指定しない場合は、デフォルト値が使用されます。次の表に、各プロパティの名前、有効値、デフォルト値および説明を示します。
プロパティ名 | 値 | 説明 |
---|---|---|
CACHE_EXPIRATION | デフォルト: 30 | データセット・キャッシュの有効期限を分単位で入力します。 SQL問合せを実行するレポートの場合は、問合せで戻されるデータセットをキャッシュするオプションがあります。戻されたデータセットは、このプロパティで指定された期間キャッシュに保持されます。このオプションの設定方法の詳細は、「新規レポートの作成」を参照してください。 |
CACHE_SIZE_LIMIT | デフォルト: 1000 | 指定された時間キャッシュに保持されるデータセットの最大数を設定します。 |
CACHED_REPORT_LIMIT | デフォルト: 50 | 指定された時間メモリーにキャッシュできるレポート数を指定します。 |
OUTPUT_FORMAT | html、pdf、rtf、excel、xml | デフォルトで、すべてのレポートが、このプロパティで指定された出力タイプでユーザーに表示されます(PDFテンプレートで出力できるのは、引き続きPDF出力のみです)。各出力タイプはカンマで区切って入力します。有効な値は、html、pdf、rtf、excel、xmlです。 この値は、レポート定義で選択される「出力フォーマット」タイプで上書きされます。「新規レポートの作成」を参照してください。 |
DEBUG_LEVEL | exception(デフォルト)、debug | システムで生成されるデバッグ情報の量を制御します。exceptionに設定すると、エラー情報のみが生成されます。debugに設定すると、すべてのシステム出力が生成されます。 |
GUEST_FOLDER | true(デフォルト)、false | 現在のインストール環境でゲスト・フォルダを使用可能にします。ゲスト・フォルダは、ログインURLを表示できるすべてのユーザーがアクセスできるパブリック・フォルダです。ゲスト・フォルダ内のレポートを表示するための資格証明は必要ありません。 |
GUEST_FOLDER_NAME | デフォルト: Guest | ゲスト・フォルダの名前を設定します。 |
BI Publisher EnterpriseでLDAPサーバーを使用する場合は、次のプロパティを指定する必要があります。これらのプロパティは、「管理」ユーザー・インタフェースで設定します。LDAP統合の詳細は、「LDAPとの統合」を参照してください。
プロパティ名 | 値 | 説明 |
---|---|---|
LDAP_PROVIDER_URL | 例: ldap://myserver.mycompany.com:3060/ | LDAPサーバーのURLを入力します。 |
LDAP_PROVIDER_ADMIN_USERNAME | 例: Admin | LDAPサーバーの管理者ユーザー名を入力します。 |
LDAP_PROVIDER_ADMIN_PASSWORD | 例: welcome | 入力したユーザー名の管理者パスワードを入力します。 |
LDAP_PROVIDER_USER_DN | 例: cn=xdo,dc=myserver,dc=com | BI Publisherにアクセス可能なユーザーのグループを識別するLDAP識別名のユーザー・サフィックス。 |
LDAP_PROVIDER_FACTORY | 例: com.sun.jndi.ldap.ctl.LdapCtxFactory | このプロパティの値は、LDAPサービス・プロバイダの初期コンテキストを作成するファクトリ・クラスの完全修飾クラス名です。特定のLDAPサービス・プロバイダの選択に使用されます。プロバイダ自体では使用されません。このプロパティは、初期コンテキスト・メソッドに対する名前引数がURLである場合、設定する必要はありません。 |
LDAP_PROVIDER_GROUP_SEARCH | 例: (&(objectclass=groupofuniquenames)(cn=*)) | 修飾グループを検索するための検索基準。LDAPサーバー・スキーマに基づきます。 |
LDAP_PROVIDER_GROUP_SEARCH_ROOT | 例: cn=OracleDefaultDomain,cn=OracleDBSecurity,cn=Products,cn=OracleContext,dc=mypc11,dc=com | グループ検索基準を適用するツリー構造内の場所を示します。 |
LDAP_PROVIDER_GROUP_ATTR_NAME | 例: cn | グループ名が含まれる属性を示します。 |
LDAP_PROVIDER_GROUP_ATTR_MEMBER | 例: uniquemember | グループのメンバー名が含まれる属性を示します。 |
LDAP_PROVIDER_GROUP_ATTR_DESCRIPTION | 例:description | グループの説明が含まれる属性を示します。 |
次の表にOracle Single Sign-Onのプロパティを示します。これらのプロパティは「管理」インタフェースで設定されます。Single Sign-Onの設定方法の詳細は、「Oracle Single Sign-Onの設定」を参照してください。
プロパティ名 | 値 | 説明 |
---|---|---|
SINGLE_SIGN_OFF_URL | 例: http://server1.mycompany.com:7777/pls/orasso/orasso.wwsso_app_admin.ls_logout | SSOパートナ・アプリケーション・ログイン・ページから取得したシングル・サインオフURLを入力します。 |
次に、リポジトリ情報が含まれるWEB-INF/xmlp-server-config.xmlファイルのサンプルを示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xmlpConfig xmlns="http://xmlns.oracle.com/oxp/xmlp">
<resource>
<file path="d:/reports"/>
<! - <xdb path="/public/Reports"> - >
<! - <connection> - >
<! - <connectionType>jndi</connectionType> - >
<! - <jndiName>jdbc/pool/mydb</jndiName> - >
<! - </connection> - >
<! - </xdb> - >
</resource>
</xmlpConfig>
次に、BI Publisherサーバーの一般プロパティおよびLDAPプロパティが含まれるAdmin/Configuration/xmlp-server-config.xmlファイルのサンプルを示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xmlpConfig xmlns="http://xmlns.oracle.com/oxp/xmlp">
<property name="CACHE_EXPIRATION" value="120"/>
<property name="CACHE_SIZE_LIMIT" value="1000"/>
<property name="OUTPUT_FORMAT" value="html, pdf, rtf, excel, xml"/>
<property name="DEBUG_LEVEL" value="debug"/>
<property name="CACHED_REPORT_LIMIT" value="10"/>
<property name="LDAP_PROVIDER_URL"
value="ldap://myldapserver.com:3060/"/>
<property name="LDAP_PROVIDER_ADMIN_USERNAME" value="orcladmin"/>
<property name="LDAP_PROVIDER_ADMIN_PASSWORD" value="welcome1"/>
<property name="LDAP_PROVIDER_USER_DN"
value="cn=xdo,dc=myserver,dc=com"/>
</xmlpConfig>