ヘッダーをスキップ
Oracle Application Server Adapter for CICSユーザーズ・ガイド
10g (10.1.3.1.0)
B31896-01
  目次へ
目次
索引へ
索引

前へ
前へ
 
次へ
次へ
 

A デーモンの高度なチューニング

デーモン構成は、Oracle Studioを使用して管理します。デーモン構成は、次のグループに分類されます。

デーモン制御

「Daemon Control」タブを使用して、デーモン制御に関する様々なオプションを定義します。 「Daemon Control」タブには、次のようにアクセスします。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを選択します。

  3. このコンピュータを右クリックして「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. Runtime Explorerで必要なデーモンを右クリックし、「Edit Daemon Configuration」を選択します。 「Daemon Control」タブが表示されます。

  5. デーモンの変更後、変更したデーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定は、Configuration Explorerを使用して変更することもできます。コンピュータを選択し、必要なデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックして「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成の変更が実装されるのは、「Runtime Manager Perspective」の「Reload Configuration」オプションを使用して構成を再ロードした場合のみです。


次の図に、「Daemon Control」タブを示します。

図A-1 「Daemon Control」タブ

「Daemon Control」タブ
「図A-1 「Daemon Control」タブ」の説明

「Daemon Control」タブは、次の表に示すフィールドで構成されています。

表A-1 「Daemon Control」タブのコンポーネント

フィールド 説明

Automatically recover from failure

デーモンがなんらかの理由で失敗した場合、そのデーモンは自動的に再起動します(デーモンが失敗するのは、ネットワーク・プロセスが消失したり、デーモンを実行しているCPUがクラッシュし、バックアップ・デーモンが別のCPUに定義されているなどの原因でデーモン・プロセスが終了するエラーが発生した場合です)。使用可能な未接続サーバーはすべて終了し、接続中のサーバーは、解放時にマークが付けられて終了します。また、バックアップが自動的に起動します。このバックアップは、元のデーモンのログに新規のログ・ファイルを付加し、バックアップ・デーモンが起動したことを示す行を追加します。

Maximum XML request size

デーモンが処理するXML文書の最大バイト数。

Maximum XML in memory

メモリー内のXMLに予約された最大領域量。

Default language

デーモンがサポートする言語。この設定は、サーバー・コードページとは異なるコードページでクライアントを使用する場合に使用します。

Call timeout

すべてのデーモンに対する短いコールのタイムアウト期間。短いコールの定義は、数秒で完了するコールです。 たとえば、DESCRIBEなどのデータベースへの多くのコールは数秒で完了します。これに対し、GETROWSコールのように長時間かかる可能性のあるコールもあります。重い負荷がかかったシステムまたは別の原因による低速のシステムでは、ファイルを開くコールなどの短いコールでさえ、長時間かかる場合があります。 短いコールでは、完了に指定した時間より長い時間がかかる場合に接続が停止します。このパラメータのデフォルトの値は、60秒です。60秒未満の値は、60秒とみなされます。

ワークスペースでタイムアウトを指定すると、そのワークスペースについて、このフィールドで設定した値が上書きされます。

Connect timeout

クライアントがデーモン・サーバーの起動を待機する時間。 デーモン・サーバーがこの期間内に起動しない場合、クライアントは、サーバーが応答しなかったという通知を受け取ります。このパラメータに指定した値は、デーモン構成にリストされたすべてのワークスペースのデフォルト・タイムアウトとして使用されます。このパラメータのデフォルトの値は、60秒です。

注意:

  • ワークスペースにタイムアウトを入力すると、そのワークスペースについて、このフィールドで設定した値が上書きされます。

  • XMLソースでワークスペース・セクションにこのパラメータがリストされていなくても、ワークスペースはデフォルト値を使用してこのパラメータを取得します。 ワークスペースがデフォルト値を使用するのを防ぐには、ワークスペース・セクションにこのパラメータの値として0(ゼロ)を入力する必要があります。

Client idle timeout

サーバーとの接続をクローズする前に、デーモン・クライアントがアイドル状態になる最大時間。

ワークスペースでタイムアウトを指定すると、そのワークスペースに対するこの設定が上書きされます。


デーモン・ロギング

「Daemon Logging」タブを使用して、デーモン・ログ・ファイルの設定、ログ・ファイルの構造およびログの保存位置を定義します。また、このタブでは、このファイルに記録してトレースするデータも定義します。

「Daemon Logging」タブには、次のようにアクセスします。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを選択します。

  3. このコンピュータを右クリックして「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. Runtime Explorerでデーモンを右クリックし、「Edit Daemon Configuration」を選択します。

  5. 「Daemon Logging」タブをクリックします。

  6. デーモンの変更後、変更したデーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定は、Configuration Explorerを使用して変更することもできます。コンピュータを選択し、必要なデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックして「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成の変更が実装されるのは、「Runtime Manager Perspective」の「Reload Configuration」オプションを使用して構成を再ロードした場合のみです。


  7. デーモンを右クリックして「End Unused Servers」を選択します。接続プールのサーバーはすべてクローズされ、新規のサーバーが新規の構成で起動します。

次の図に、「Daemon Logging」タブを示します。

図A-2 「Daemon Logging」タブ

「Daemon Logging」タブ
「図A-2 「Daemon Logging」タブ」の説明

「Daemon Logging」タブは、次の表に示すフィールドで構成されています。

表A-2 「Daemon Logging」タブのコンポーネント

フィールド 説明

Daemon log file location

デーモンがログ・データを生成する場所を指定します。フルパスで指定する必要があります。

Logging options

実行するトレースの内容を指定します。

Client requests for server

サーバーの起動に関するクライアント・リクエストを記録します。起動したサーバーのプロセスIDがログ・ファイルの位置とともに記録されます。

Administration requests for daemon

デーモンに関する管理リクエストをすべて記録します。

Daemon operations

デーモン操作をすべて記録します。

Daemon logins

デーモンのログインを記録します。

Daemon RPC function calls

デーモンのRPCファンクション・コールをすべて記録します。

Daemon internal operations

デーモンの内部操作を記録します。

Log trace information

下位レベルのRPC操作を記録します。

Display host and client domain name

クライアントのIPアドレスではなく、クライアント・ホストとドメイン名を記録するかどうかを指定します。デフォルトはfalseです。

Trace options

実行するトレースのタイプを指定します。

No timeout

標準RPCタイムアウトを無効にして長い期間(約1時間)にタイムアウトを設定し、デバッグを容易にします。

Call trace

RPCファンクションがコールされるたびに、サーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成します。これは、サーバーのトラブルシューティングに役立ちます。

RPC trace

サーバー上でデバッグ・メッセージを有効にします。

Sockets

ソケット操作のたびに、サーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成します。

Extended RPC trace

下位レベルのRPCファンクションがコールされるたびに、サーバー・ログ・ファイルに冗長メッセージを生成します。これは、サーバーのトラブルシューティングに役立ちます。

System trace

様々な操作に関するシステム固有のトレースを生成します。

Timing

サーバー・ログ・ファイルへのすべてのエントリに対して、タイムスタンプを生成します。

Binary XML log level

バイナリXMLログ・レベルを設定します。 オプションは次のとおりです。

  • debug

  • none(デフォルト)

  • api

  • info

Server log filename format

サーバー・ログ・ファイルの名前と位置を定義します。このフィールドは、フルパス名で指定する必要があります。 ログ・ファイルにディレクトリ情報を指定しない場合、そのログ・ファイルはOracle Connectワークステーションを実行しているアカウントのログイン・ディレクトリに置かれます。


次のトークンは、ログ・ファイルのテンプレートに表示され、適切に置換されます。

たとえば、%L/server_%A%I.logでは、/usr/smith/server_sales15.logなどのログ・ファイルが生成されます。

デフォルトのログ・ファイル・テンプレートは、%L/server_%A%I.logです。

デーモン・セキュリティ

「Daemon Security」タブは、次の場合に使用します。

「Daemon Security」タブには、次のようにアクセスします。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを選択します。

  3. このコンピュータを右クリックして「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. Runtime Explorerでデーモンを右クリックし、「Edit Daemon Configuration」を選択します。

  5. 「Daemon Security」タブをクリックします。

  6. デーモンの変更後、変更したデーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定は、Configuration Explorerを使用して変更することもできます。コンピュータを選択し、必要なデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックして「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成の変更は実装されていません。実装されるのは、Runtime Managerの「Reload Configuration」オプションを使用して構成を再ロードした場合のみです。


  7. デーモンを右クリックして「End Unused Servers」を選択します。接続プールのサーバーはすべてクローズされ、新規のサーバーが新規の構成で起動します。

次の図に、「Daemon Security」タブを示します。

図A-3 「Daemon Security」タブ

「Daemon Security」タブ
「図A-3 「Daemon Security」タブ」の説明

「Daemon Security」タブは、次の表に示すフィールドで構成されています。

表A-3 「Daemon Security」タブのコンポーネント

フィールド 説明

Administrators privileges

管理タスク(管理ログインを必要とするタスク)の実行を許可するユーザー(アカウント)を識別します。

All users

すべてのユーザーがデーモンにアクセスし、設定を変更できるようにします。

Selected users only

管理者になることができるユーザー(アカウント)とグループの名前を指定します。1   

ユーザーを指定しない場合は、デーモンを起動したアカウントが管理者とみなされます。デーモンは、ユーザーに対して、システムのアカウントへのログインを要求せず、アカウント名とパスワードを使用したデーモンへのログインを要求することに注意してください。

Machine access

コンピュータへのアクセスを管理します。

Allow anonymous login

ワークスペースで匿名ログイン(ユーザー名/パスワードを入力しないログイン)を許可するかどうかを指定します。セキュリティを最適なレベルにするには、このオプションの選択を解除し、デーモン管理者パラメータにユーザー名を定義します。 選択を解除すると、ワークスペースに対して匿名クライアントを設定できなくなります。 このオプションを選択すると、特定のワークスペースに対して匿名クライアントが許可されます。

Cached password

ログイン・パスワードをキャッシュできるようにします。これによって、セッション内の同じクライアントからの以降の接続でログイン時間が短縮され、パフォーマンスが向上します。

Encryption methods

ネットワーク上に情報を送信するために使用する暗号化メソッドを指定します。 デフォルトはアスタリスク(*)で、すべてのメソッドが受入可能であることを示します。暗号化メソッドを指定すると、そのメソッドが使用されます。現在、RC4プロトコルとDES3プロトコルがサポートされています。


 1 オペレーティング・システムのグループ機能を使用するには、名前に接頭辞の'@'を付けます。

ワークスペース

デーモンには、複数のワークスペースを含めることができます。 ワークスペースでは、クライアントのリクエスト時にクライアントとサーバー間の通信に使用されるサーバー・プロセスと環境が定義されます。各ワークスペースには独自の定義があります。ワークスペース定義は、次のグループに分類されます。

ワークスペース情報

「WS Info.」タブを使用して、ワークスペースの操作を制御する機能を指定します。この機能には、サーバー・タイプ、ワークスペースの起動に使用するコマンド・プロシージャおよびこのワークスペースと関連付けられたバインディング構成があります。

「WS Info.」タブには、次のようにアクセスします。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを選択します。

  3. このコンピュータを右クリックして「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. 「Daemons」ノードを開いて、Runtime Explorerにワークスペースを表示します。

  5. ワークスペースを右クリックして「Edit Workspace Configuration」を選択します。 「WS Info.」タブが開きます。

  6. ワークスペースの変更後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定は、Configuration Explorerを使用して変更することもできます。コンピュータを選択し、必要なデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックして「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成の変更は実装されていません。実装されるのは、Runtime Managerの「Reload Configuration」オプションを使用して構成を再ロードした場合のみです。


  7. デーモンを右クリックして「End Unused Servers」を選択します。接続プールのサーバーはすべてクローズされ、新規のサーバーが新規の構成で起動します。

次の図に、「WS Info.」タブを示します。

図A-4 「WS Info.」タブ

デーモン・ワークスペースの「WS Info.」タブ
「図A-4 「WS Info.」タブ」の説明

「WS Info.」タブは、次の表に示すフィールドで構成されています。

表A-4 「WS Info.」タブのコンポーネント

フィールド 説明

Workspace name

ワークスペースの識別に使用する名前。

注意: デフォルト構成には、デフォルトのNavigatorワークスペースが設定されています。接続設定の一部としてワークスペースを指定しない場合は、このワークスペースが自動的に使用されます。

Description

ワークスペースの説明。

Startup script

ワークスペース・サーバーのプロセスを起動するスクリプトのフルパス名。 ここで指定したスクリプトは、nav_loginプロシージャを常にアクティブ化し、サーバー・プログラム(SVC)を実行する必要があります。ディレクトリを指定しない場合、起動プロシージャはデーモンが常駐するディレクトリから取得されます。Oracle Connectにはデフォルトの起動スクリプトがあり、このスクリプトの使用をお薦めします。

Server type

このフィールドは、OracleAS Adapters for CICSでは使用できません。

Workspace binding name

このフィールドは、OracleAS Adapters for CICSでは使用できません。

Timeout parameters

クライアントがワークスペース・サーバーの起動を待機する時間。 ワークスペース・サーバーがこの期間内に起動しない場合、クライアントは、サーバーが応答しなかったという通知を受け取ります。ここで、タイムアウトを指定すると、「Daemon Control」セクションで指定したデフォルトの設定が上書きされます。

関連項目: 「Daemon Control」セクションの詳細は、「デーモン制御」を参照してください。

Client idle timeout

サーバーとの接続をクローズする前に、ワークスペース・クライアントがアイドル状態になる最大時間。

Connect timeout

クライアントがワークスペース・サーバーの起動を待機する時間。 ワークスペース・サーバーがこの期間内に起動しない場合、クライアントは、サーバーが応答しなかったという通知を受け取ります。


ワークスペース・サーバー

「WS Server」タブを使用して、ワークスペースによって起動されクライアントに割り当てられたサーバーの操作を制御する機能を指定します。

たとえば、クライアントからのリクエストを受信したときに各サーバーを起動するのではなく、クライアントのリクエスト前に、今後使用する複数のサーバーを起動するようにワークスペースを構成できます。

「WS Server」タブには、次のようにアクセスします。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを選択します。

  3. このコンピュータを右クリックして「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. 「Daemons」ノードを開いて、Runtime Explorerにワークスペースを表示します。

  5. ワークスペースを右クリックして「Edit Workspace Configuration」を選択します。

  6. 「WS Server」タブをクリックします。

  7. ワークスペースの変更後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    • デーモンの設定は、Configuration Explorerを使用して変更することもできます。コンピュータを選択し、必要なデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックして「Edit Daemon」を選択します。

    • デーモン構成の変更は実装されていません。実装されるのは、Runtime Managerの「Reload Configuration」オプションを使用して構成を再ロードした場合のみです。


  8. デーモンを右クリックして「End Unused Servers」を選択します。接続プールのサーバーはすべてクローズされ、新規のサーバーが新規の構成で起動します。

次の図に、「WS Server」タブを示します。

図A-5 「WS Server」タブ

デーモン・ワークスペースの「WS Server」タブ
「図A-5 「WS Server」タブ」の説明

「WS Server」タブは、次の表に示すフィールドで構成されています。

表A-5 「WS Server」タブのコンポーネント

フィールド 説明

Workspace server mode

デーモンが起動する新規のサーバー・プロセスのタイプを指定します。デーモンでは、次のサーバー・モードをサポートしています。

  • singleClient: 各クライアントが専用のサーバー・プロセスを受け取ります。サーバー・プロセスが実行されるアカウントは、クライアントのログイン情報、または特定のサーバー・ワークスペースによって決定されます。



    このモードを使用すると、サーバーは特定のユーザー・アカウントで実行され、各クライアントは独立して稼働できます。これは、各クライアントが独自のプロセスを受け取るためです。 ただし、このサーバー・モードを使用すると、プロセスの起動時間に起因する高いオーバーヘッドが発生し、大量のサーバー・リソースを使用する場合があります。これは、同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるためです。



  • multiClient: 複数のクライアントが1つのサーバー・プロセスを共有し、クライアントは逐次処理されます。このモードを使用すると、サーバー・プロセスがすでに初期化されているため、オーバーヘッドが小さくなります。ただし、複数のクライアントが同じサーバー・プロセスを共有するため、特に、長時間かかる問合せを発行した場合など、相互に影響を与えることがあります。1つのプロセスを共有するクライアントの数は、「Clients per server limit」フィールドで決定します。

  • multiThreaded: このモードは、OracleAS Adapter for CICSでは使用できません。

  • reusable: singleClientモードの拡張です。クライアント処理が終了した後、サーバー・プロセスを終了せずに別のクライアントで使用できます。これによって、起動時間が短縮され、アプリケーション起動のオーバーヘッドも小さくなります。



    このモードを使用すると、サーバーがすでに初期化されているため、singleClientモードのようにオーバーヘッドが高くなりません。 ただし、このサーバー・モードの場合は、大量のサーバー・リソースを使用する場合があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。



    注意: 他のモードでもサーバー・プロセスを再利用可能に設定できます。プロセスを再利用できる回数は、「Reuse limit」フィールドの値によって制御されます。

Reuse limit

特定のサーバーを再利用できる最大回数を設定します。1クライアントのサーバーは、その(単一の)クライアントの切断後に再利用できます。サーバーを再利用することによって、初期化を繰り返す必要がなくなるため、起動パフォーマンスが向上します。このフィールドのデフォルトは「None」(0)で、サーバーの再利用回数に制限がないことを示します。このパラメータは、サーバー・モードの値が「singleClient」の場合のみ使用できません。

Clients per server limit

現行のワークスペースの1つのサーバー・プロセスが受け入れるクライアントの最大数を設定します。このフィールドのデフォルトは「None」(0)で、各サーバーのクライアント数が制限されないことを示します。このフィールドは、サーバーのモード値が「multiClient」または「multiThreaded」の場合のみ使用できます。

Server availability

クライアントに割り当てることができるサーバー・プール内のサーバー数を指定します。

次のオプションから選択できます。

  • Initial number of servers: デーモンの起動時にこのワークスペースに対して事前起動されるサーバー・プロセス数。使用可能なサーバー・プロセス数が、「Minimum number」フィールドに指定した値を下回ると、デーモンは使用可能なサーバー・プロセスが指定の数に達するまでサーバー・プロセスを再度起動します。このフィールドのデフォルトは、0(ゼロ)です。

  • Minimum number: デーモンが新規のサーバー・プロセスの作成を再開する前に、事前起動されるプール内のサーバー・プロセスの最小数(「Initial number of servers」フィールドで指定した値以内)。このフィールドに「Initial number of servers」フィールドの値より大きい値を設定すると、デーモンは、「Initial number of servers」フィールドで指定した値を使用します。このフィールドのデフォルトは、0(ゼロ)です。

  • Keep when daemon ends: デーモンが停止すると、そのデーモンが起動したすべてのサーバーは、アクティブな状態であっても中断されます。 デーモンの停止後もそのワークスペースのサーバーをアクティブな状態のままにする場合は、このフィールドをtrueに設定します。 このフィールドをtrueに設定する場合は、システム・オペレータまたはマネージャの責任で、サーバーを最終的に停止してください。これは、システム・レベルで実行する必要があります。

  • Set maximum number of servers: 使用可能なサーバー・プロセスの最大数。この数に達すると、特定のワークスペースに対して新規のアクティブでないサーバー・プロセスは作成されません。たとえば、複数のサーバー・プロセスが同時に解放されて、このフィールドで指定した数より多くの使用可能なサーバー・プロセスが存在する場合は、指定の値を超えた分のサーバー・プロセスが終了します。このフィールドのデフォルトは0(ゼロ)で、最大数がないことを示します。

resource limitations

常に使用できるサーバー数を指定します。使用するサーバー数が多いほど、使用されるシステム・リソースも増えます。

次のオプションから選択できます。

  • Number of subtasks: デーモンの起動時に、このワークスペースに対して事前起動されるサーバーのサブタスク数。つまり、事前起動されるサーバーを10、サブタスクを10に設定すると、100のタスクが起動します(1つのプロセスにつき10のサブタスク)。

  • Limit number of active servers: アクティブなサーバー・プロセス(使用可能または使用中のプロセス)の最大数。指定した値に達すると、特定のワークスペースに対する新規のサーバー・プロセスは作成されなくなり、クライアント接続の受入れに使用できるサーバーがない場合、クライアント接続は拒否されます。 アクティブなサーバー数が指定した最大値を下回ると(クライアントがサーバーから切断され、サーバーが終了した場合など)、新規サーバーを再度起動できます。このフィールドの値を、「Initial number of servers」フィールドの値より小さい、0(ゼロ)以外の値に設定すると、デーモンでは、このフィールドの値が「Initial number of servers」フィールドと同じ値に設定されているとみなします。 このフィールドのデフォルトは0(ゼロ)で、最大数が規定されていないことを示します。

Server Priority

サーバーの優先順位。たとえば、オンライン・トランザクション処理を使用したアプリケーションのワークスペースには、問合せ処理のみを要求するワークスペースより高い優先順位を割り当てることができます。

次の優先順位オプションから選択できます。

  • Use default priority: 優先順位を0(ゼロ)に設定します。このワークスペースに特定の優先順位はありません。

  • Use priority: 優先順位の設定を有効にします。


WS Logging

「WS Logging」タブを使用して、ワークスペース・サーバー・プロセスで発生したイベントを記録するパラメータを指定します。

「WS Logging」タブには、次のようにアクセスします。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを選択します。

  3. このコンピュータを右クリックして「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. 「Daemons」ノードを開いて、Runtime Explorerにワークスペースを表示します。

  5. ワークスペースを右クリックして「Edit Workspace Configuration」を選択します。

  6. 「WS Logging」タブをクリックします。

  7. ワークスペースの変更後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定は、Configuration Explorerを使用して変更することもできます。コンピュータを選択し、必要なデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックして「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成の変更は実装されていません。実装されるのは、Runtime Managerの「Reload Configuration」オプションを使用して構成を再ロードした場合のみです。


  8. デーモンを右クリックして「End Unused Servers」を選択します。接続プールのサーバーはすべてクローズされ、新規のサーバーが新規の構成で起動します。

次の図に、「WS Logging」タブを示します。

図A-6 「WS Logging」タブ

デーモン・ワークスペースの「WS Logging」タブ
「図A-6 「WS Logging」タブ」の説明

「WS Logging」タブは、次の表に示すフィールドで構成されています。

表A-6 「WS Logging」タブのコンポーネント

フィールド 説明

Specific log file format

データをサーバー・プロセスのSYSOUTではなくファイルに書き込む場合は、サーバー・ログ・ファイルの名前と位置を定義します。このパラメータには、名前と高位修飾子を指定する必要があります。

次のトークンは、ログ・ファイルのテンプレートに表示され、適切に置換されます。

  • %A: ワークスペース名

  • %D: 日付(yymmdd)

  • %I: 指定したワークスペース・サーバーのインスタンス番号

  • %L: サーバー・アカウントのログイン・ディレクトリ

  • %P: サーバーのプロセスID

  • %T: 時間(hhmmss)

  • %U: サーバーのアカウント名(ユーザー名)

Trace options

実行するトレースのタイプを指定します。 次のトレース・オプションから選択できます。

  • No timeout: 標準RPCタイムアウトを無効にして長い期間(約1時間)にタイムアウトを設定し、デバッグを容易にします。

  • Call trace: RPCファンクションがコールされるたびに、サーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成します。これは、サーバーのトラブルシューティングに役立ちます。

  • RPC trace: サーバー上でデバッグ・メッセージを有効にします。

  • Sockets: ソケット操作のたびに、サーバー・ログ・ファイルにメッセージを生成します。これによって、すべてのクライアント/サーバー通信の詳細なトレースが提供されるため、クライアント/サーバー通信のトラブルシューティングに役立ちます。

  • Extended RPC trace: 下位レベルのRPCファンクションがコールされるたびに、サーバー・ログ・ファイルに冗長メッセージを生成します。これは、サーバーのトラブルシューティングに役立ちます。

  • System trace: オペレーティング・システム固有のトレースを生成します。

  • Timing: サーバー・ログ・ファイルへのすべてのエントリに対して、タイムスタンプを生成します。

Logging

ワークスペースに関して記録するイベントのレベルを指定します。 次のイベント・レベルから選択できます。

  • none: イベント・ログには、ワークスペースに対してログインおよびログアウトしたクライアントのIPアドレスのみが表示されます。

  • error: イベント・ログには、ワークスペースに対してログインおよびログアウトしたクライアントのIPアドレスおよび生成されたエラーが表示されます。

  • debug: イベント・ログには、ワークスペースに対してログインおよびログアウトしたクライアントのIPアドレス、生成されたエラーおよび「Daemon Logging」タブで指定したすべてのトレース結果が表示されます。

Server

ログに記録するサーバーの接続イベントを指定します。 次のサーバー・イベントから選択できます。

  • Connect: イベント・ログには、サーバーの接続イベントが表示されます。

  • Disconnect: イベント・ログには、サーバーの切断イベントが表示されます。

Client

実行するトレースのタイプを指定します。 次のクライアント・イベントから選択できます。

  • Connect: イベント・ログには、クライアントの接続イベントが表示されます。

  • Disconnect: イベント・ログには、クライアントの切断イベントが表示されます。

Audit

このグループは、OracleAS Adapter for CICSでは使用できません。


WS Security

「WS Security」タブを使用して、「Daemon Security」タブで設定するデーモン・レベルとは対照的に、ワークスペース・レベルでセキュリティのレベルを指定します。


関連項目:

セキュリティの詳細は、「デーモン・セキュリティ」を参照してください。

「WS Security」タブは、次の場合に使用します。

  • ワークスペースに対する管理権限を付与する場合

  • クライアントによるワークスペースへのアクセスを決定する場合

「WS Security」タブには、次のようにアクセスします。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを選択します。

  3. このコンピュータを右クリックして「Open Runtime Perspective」を選択します。

  4. 「Daemons」ノードを開いて、Runtime Explorerにワークスペースを表示します。

  5. ワークスペースを右クリックして「Edit Workspace Configuration」を選択します。

  6. 「WS Security」タブをクリックします。

  7. ワークスペースの変更後、デーモンを右クリックして「Reload Configuration」を選択します。


    注意:

    デーモンの設定は、Configuration Explorerを使用して変更することもできます。コンピュータを選択し、必要なデーモンまでリストをスクロールします。デーモンを右クリックして「Edit Daemon」を選択します。

    デーモン構成の変更は実装されていません。実装されるのは、Runtime Managerの「Reload Configuration」オプションを使用して構成を再ロードした場合のみです。


  8. デーモンを右クリックして「End Unused Servers」を選択します。接続プールのサーバーはすべてクローズされ、新規のサーバーが新規の構成で起動します。

次の図に、「WS Security」タブを示します。

図A-7 「WS Security」タブ

デーモン・ワークスペースの「WS Security」タブ
「図A-7 「WS Security」タブ」の説明

「WS Security」タブは、次の表に示すフィールドで構成されています。

表A-7 「WS Security」タブのコンポーネント

フィールド 説明

Administration

ワークスペースでの管理タスク(管理ログインを必要とするタスク)の実行を許可するユーザー(アカウント)を定義します。

Administrator privileges

管理者権限のあるユーザー(アカウント)を識別します。次のオプションから選択できます。

  • All users: すべてのユーザーがワークスペースにアクセスし、設定を変更できることを示します。

  • Selected users only: 管理者になることができるユーザー(アカウント)とグループの名前を指定します。



    注意: ここでユーザーを指定しない場合は、「Workspace users」領域で指定したユーザーがこのワークスペースに対する管理者権限を持つことになります。 この場合、「Workspace users」領域で「All users」を選択すると、すべてのユーザーがこのワークスペースに対する管理者権限を持つことになります。



  • Allow Listing: このワークスペースをワークスペースのリストに表示するかどうかを決定します。

Workspace account

ワークスペース、ファイアウォール・アクセス・ポート、ワークスペース・アカウントおよび匿名ログイン権限へのアクセスを許可するユーザー(アカウント)を定義します。

Workspace users

ワークスペースの使用を許可するユーザーをリストします。

  • All users: デーモンにログインしたすべてのユーザーがワークスペースを使用できることを示します。

  • Selected users only: ワークスペースを使用できるユーザー(アカウント)とグループを指定します。



    注意: ユーザーを指定しない場合、デーモンにログインしたすべてのユーザーがワークスペースを使用できます。



  • Enable ports range: ワークスペースへのアクセスに使用するファイアウォールのポートを定義します。サーバー・プロセスの起動時に、このワークスペースで使用できるポートの範囲を指定します。Oracle Connectがファイアウォールを介してアクセスできるようにポート番号を制御する場合は、このオプションを使用します。

  • Use specific workspace account: このワークスペースで使用するオペレーティング・システムのアカウントを定義します。指定しない場合は、クライアントが指定したアカウント名が使用されます。

  • Allow anonymous client login to server account: このワークスペースに認証(ユーザー名/パスワード)なしでアクセスできるかどうかを定義します。匿名ログインを許可する場合は、使用するサーバー・アカウント名を指定します。 このフィールドを指定しない場合は、「Workspace account」フィールドの値が使用されます。