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Oracle Application Server Adapter for IMS/TMユーザーズ・ガイド
10g (10.1.3.1.0)
B31898-01
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5 OracleAS Adapter for IMS/TMの高度な機能

Oracle Connectには、パフォーマンスを改善できるいくつかのチューニング・パラメータが含まれています。特に、デーモンを構成して、IBM OS/390またはz/OSプラットフォームとクライアント間の通信を最適化できます。さらに、バインディング環境をチューニングして、リクエスト処理を最適化できます。

この項の構成は、次のとおりです。

高可用性のためのデーモンの構成

デーモン・ワークスペースは、サーバー・プロセスをクライアントに割り当てる役割を果たします。クライアント・リクエストに対してサーバー・プロセスが常に使用できるように、ワークスペースを構成してサーバー・プロセスのプールを使用できます。Oracle Studioを使用して、デーモンおよびデーモン・ワークスペース・パラメータを保守し、プール内のサーバー・プロセスの割当てや管理を制御できます。

また、複数のデーモン・ワークスペース構成を使用できます。したがって、複数のワークスペースを作成して異なるアダプタで使用できます。

新規のデーモン・ワークスペース構成の追加

新規のデーモン構成を追加するには、Oracle Studioを使用します。様々な状況に対して、異なるデーモン構成を設定できます。

新規のデーモン・ワークスペース構成を追加する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Daemons」ノードを開きます。使用可能なデーモン構成がリストされます。

  4. 「IRPCD」を右クリックして「New Workspace」を選択します。 次の図に示すように、「New Daemon Workspace」画面が表示されます。

    図5-1 「New Daemon Workspace」画面

    「New Daemon Workspace」画面
    「図5-1 「New Daemon Workspace」画面」の説明

  5. 新規ワークスペースの名前を指定し、オプションで説明を指定します。

  6. このワークスペースをデフォルト設定にするか、または既存のワークスペースのプロパティをコピーするかを指定します。

    既存のワークスペースのプロパティをコピーするには、「Ellipsis」をクリックし、プロパティのコピー元のワークスペースを選択します。

  7. 「Next」をクリックします。 次の図に示すように、「Select Scenario」画面が表示されます。

    図5-2 「Select Scenario」画面

    図5-2の説明は次にあります。
    「図5-2 「Select Scenario」画面」の説明

  8. 「Application Server using connection pooling」を選択して「Next」をクリックします。

  9. 引続きウィザードに従って、ワークスペースに関する必要な値を指定します。

  10. ワークスペースの定義を完了するには、「Finish」をクリックします。

「IRPCD」デーモン・ノードに新規ワークスペースが表示されます。

ワークスペースの編集

ワークスペースを編集するには、次の表に示すタブを使用します。

表5-1 ワークスペースのプロパティ・タブ

タブ 説明

WS Info

サーバー・タイプ、ワークスペースの起動に使用するコマンド・プロシージャ、このワークスペースに関連付けられているバインディング構成、タイムアウト・パラメータなど、一般情報を指定します。

WS Server Mode

ワークスペースによって起動し、クライアントに割り当てられたサーバーの操作を制御する機能など、ワークスペース・サーバー情報を指定します。

WS Logging

ロギングのパラメータ、およびログ・ファイルで使用する書式を指定します。

WS Security

管理権限、ユーザー・アクセス、ワークスペースへのアクセスで使用可能なポート、およびワークスペース・アカウント仕様を指定します。

WS Governing

このタブは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。


これらのタブにアクセスする手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータを開きます。

  3. 「Daemons」ノードを開きます。このコンピュータで使用可能なデーモン構成がリストされます。

  4. 「IRPCD」ノードを開きます。デーモン・ワークスペースがリストされます。

  5. 必要なワークスペースを右クリックして「Edit Workspace」を選択します。

  6. 編集する情報が含まれているタブを選択します。これらのタブ、およびタブに含まれるフィールドの詳細は、「ワークスペース」を参照してください。

  7. ワークスペースを編集した後、「Save」をクリックします。

サーバー・モードの構成

サーバー・モードは、デーモンが新規プロセスを起動する方法を決定します。デーモンでは、次のサーバー・モードをサポートしています。

  • singleClient: 各クライアントが専用のサーバー・プロセスを受け取ります。サーバー・プロセスが実行されるアカウントは、クライアントのログイン情報、または特定のサーバー・ワークスペースによって決定されます。

  • このモードを使用すると、サーバーは特定のユーザー・アカウントで実行され、各クライアントは独立して稼働できます(各クライアントが独自のプロセスを受け取るため)。ただし、このサーバー・モードを使用すると、プロセスの起動時間に起因する高いオーバーヘッドが発生し、大量のサーバー・リソースを使用する場合があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。1つのプロセスを共有するクライアントの数は、「Clients per server limit」(現行ワークスペースの1つのサーバー・プロセスが受け入れる同時クライアントの最大数)で決定します。

  • reusable: これは、singleClientモードの拡張です。クライアント処理が終了した後、サーバー・プロセスを終了せずに別のクライアントで使用できます。これによって、起動時間が短縮され、アプリケーション起動のオーバーヘッドも小さくなります。このモードを使用すると、サーバーがすでに初期化されているため、singleClientモードのようにオーバーヘッドが高くなりません。ただし、このサーバー・モードの場合は、大量のサーバー・リソースを使用する場合があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。

  • 他のモードを設定する場合は、「Reuse limit」の値(特定のサーバー・プロセスを再利用できる最大回数、つまり、サーバー・プロセスが終了するまでにこのサーバー・プロセスを利用できるクライアントの数)を指定してプロセスを再利用できる回数を設定すると、サーバー・プロセスが再利用可能になります。サーバーを再利用することによって、初期化を繰り返す必要がなくなるため、パフォーマンスが向上します。ただし、長期にわたり再利用を繰り返すと、メモリー・リークが発生するリスクが高くなります。「Reuse limit」フィールドのデフォルト値は「None」で、再利用回数に制限がないことを示します。

次の図に示すように、デーモン・ワークスペース・エディタの「WS Server」タブでサーバー・モードを設定します。

図5-3 「WS Server」タブ

デーモン・ワークスペースのサーバー・モード・タブ
「図5-3 「WS Server」タブ」の説明

サーバー・モードを使用するとき、サーバー・プロセスのプールを指定できます。サーバー・プロセスは、デーモンの起動時に起動し、プール内で保守されます。サーバー・プロセスを新規クライアント・リクエストで使用する場合は、プールから使用できます。これによって、初期化の時間がかかりません。

クライアントがサーバー・プロセスをリクエストするたびに新規サーバー・プロセスを起動するのではなく、クライアントは使用可能なプロセスのプールからすぐにプロセスを受け取ります。クライアントが処理を終了すると、使用されたサーバー・プロセスは終了するか、再利用可能なサーバーが指定されている場合はプールに戻されます。

サーバー・プロセスのプールを設定するには、「WS Server」タブで次のパラメータを指定します。

  • Initial number of servers: デーモンの起動時にこのワークスペースに対して事前起動されるサーバー・プロセス数。新規クライアント・プロセスでこれらのサーバー・プロセスを使用できるため、初期化時間が最小限になります。クライアントがサーバー・プロセスをリクエストするたびに新規サーバー・プロセスを起動するのではなく、デーモンは使用可能なサーバーのプールからクライアントにサーバーをすぐに割り当てます。使用可能なサーバー・プロセスの数が「Minimum number of available servers」フィールドに指定した値を下回ると、デーモンは使用可能なサーバーが指定の数に達するまでサーバー・プロセスを再度起動します。このパラメータのデフォルトは0(ゼロ)で、このワークスペースに対して事前起動されるサーバーがないことを示します。

  • Minimum number of available servers: Oracle Connectのデーモンが新規サーバー・プロセスの作成を再開する前に、事前起動されるサーバーのプール内に存在するサーバー・プロセスの最小数(前述の「Initial number of servers」フィールド値で指定した値以内)。このパラメータを「Initial number of servers」フィールド値より大きい値に設定すると、デーモンでは、「Initial number of servers」フィールドで指定した値と同じ値とみなします。この場合、サーバー・プロセスがプールから削除されてクライアントに割り当てられるたびに、新規サーバー・プロセスが起動してプールに追加されます。このパラメータのデフォルトは0(ゼロ)で、使用可能なサーバーがない場合のみ新規サーバーが作成されることを示します。

  • Set maximum number of servers: このワークスペースに対してプールされる使用可能なサーバー・プロセスの最大数。サーバーが再利用可能な場合は、クライアントがサーバーから切断されると、デーモンはそのサーバーを使用可能なサーバーのプールに戻します。最大数に達すると、余分なサーバー・プロセスは廃棄されます。

  • Number of sub-tasks: デーモンの起動時に、このワークスペースに対して事前起動されるサーバーのサブタスク数。前述のようにサーバー・プロセスのプールを設定する以外に、このパラメータを指定して追加のサーバー・プロセスをサブタスクとして設定できます。つまり、サーバーを10、事前起動されるサブタスクを10に設定すると、100のタスクが起動します(1つのプロセスにつき10のサブタスク)。

バインディング環境の構成

バインディング構成には、次の情報が含まれます。

環境設定を構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Bindings」ノードを開きます。使用可能なバインディング構成がリストされます。

  4. 「NAV」を右クリックして「Edit Binding」を選択します。

  5. 「Properties」タブで、必要に応じて環境設定を編集します。環境設定を編集するには、プロパティ・カテゴリ・ノードをクリックし、次に編集する値をクリックします。

    次の図に、バインディングの「Properties」タブを示します。

    図5-4 バインディングの「Properties」タブ

    すべてのプロパティがリストされているバインディングの「Properties」タブ
    「図5-4 バインディングの「Properties」タブ」の説明

バインディング環境は、次のカテゴリに分類されます。

commカテゴリ

次の表に、通信バッファを定義するパラメータを示します。

表5-2 commカテゴリのパラメータ

パラメータ 説明

comCacheBufferSize

クライアントのメモリー・バッファのサイズを指定します。これは、Oracle Connectのクライアント/サーバーで先読みデータを格納するために使用します。デフォルトは200000バイトです。

comMaxSocketSize

ソケット上の1つのチャンクに書込み可能な最大バイト数を指定します。デフォルトは-1(制限なし)です。

comMaxXmlInMemory

メモリーに保持するXML文書の最大サイズを指定します。デフォルトは65535バイトです。

comMaxXmlSize

別のコンピュータに渡すXML文書の最大サイズを指定します。デフォルトは65535バイトです。


debugカテゴリ

次の表に、デバッグ操作とロギング操作を定義するパラメータを示します。

表5-3 debugカテゴリのパラメータ

パラメータ 説明

acxTrace

trueに設定すると、バックエンド・アダプタに送信された入力XML、およびバックエンド・アダプタによって戻された出力XMLがログに書き込まれます。

analyzerQueryPlan

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

gdbTrace

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

generalTrace

trueに設定すると、一般トレース情報がログに記録されます。デフォルトでは、エラー・メッセージのみがログに書き込まれます。

logFile

メッセージ用ログ・ファイルの高位修飾子。次のタイプのメッセージがログに書き込まれます。

エラー・メッセージ。

トレース情報、および問合せ最適化方針に関する情報(generalTracetrueに設定されている場合)。

oledbTrace

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

optimizerTrace

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

queryWarnings

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

traceDir

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。


miscカテゴリ

次のパラメータは、グローバリゼーション・サポートおよびテンポラリ・ファイルが書き込まれるディレクトリを含めて、その他の操作を定義します。

表5-4 miscカテゴリのパラメータ

パラメータ 説明

codepage

グローバリゼーション・サポートで、ワークスペースのコードページを識別するために使用します。関連項目: 付録D「グローバリゼーション設定」

cvtSeverityLevel

変換エラーが発生した場合のデータ型変換ポリシー。

  • 0(デフォルト): 出力列のデータはNULLまたは空の値になります。

  • 1: 出力列のデータはNULLまたは空の値になり、エラーがログにレポートされます。

  • 2: エラーがレポートされ、処理が停止します。

edit

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

language

アプリケーション言語を識別します。デフォルトのコードページは、このパラメータで指定された値に基づいて選択されます。関連項目: 付録D「グローバリゼーション設定」

nlsString

データ型がnlsStringと定義されるフィールドで使用するコードページを指定します。これは、コードページがコンピュータのコードページと異なるフィールドで使用します。このパラメータには、次の値が含まれます。

  • コードページの名前。

  • キャラクタ・セットを右から左に読み取るかどうか(中東地域のキャラクタ・セットの場合など)。 デフォルトはfalseです。

tempDir

テンポラリ・ファイルが書き込まれるディレクトリ。ハッシュ結合で使用したりファイルのソート用に作成されるテンポラリ・ファイルも含まれます。デフォルトは、現行の高位修飾子です。

year2000Policy

2桁の年を4桁の年に変換する方法を決定します。 後述するように、パラメータyear2000Policyが設定されていない場合、またはポリシーで定義された範囲外の値が設定されている場合、デフォルト値は5で、「Sliding Base Year」ポリシーが使用されます。

次の2つのポリシーが提供されています。

  • Fixed Base Year: year2000Policyは1900以上の値に設定されます。この場合、year2000Policyの値は1900より後の最初の4桁の年になり、2桁の年で表現されます。 たとえば、year2000Policy1905に設定すると、2000〜2004年は00〜04で表現されます。これ以外の2桁は19xxにマップされます。

    この方法は、1900年に近い古いライブ・データがある場合に最も適しています。この場合、ユーザーは現行の2桁書式を維持する必要があるためです。

    ユーザーがこの基準日を変更できるのは、古い日付がデータ・ソースから削除された場合のみです。

  • Sliding Base Year: year2000Policyは100未満の正の値に設定されます。この場合、year2000Policyの値は現行年以降の年数を表し、2桁の数字で表現されます。1年が経過するたびに、2桁の数字で表現できる最も古い年は最近の年になります。


odbcカテゴリ

odbcパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

oledbカテゴリ

oledbパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

optimizerカテゴリ

optimizerパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

queryProcessorカテゴリ

queryProcessorパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

transactionsカテゴリ

次の表に、トランザクションのサポートを定義するパラメータを示します。

表5-5 transactionsカテゴリのパラメータ

パラメータ 説明

convertAllToDistributed

trueに設定すると、すべての単純トランザクションが分散トランザクションに変換されます。

convertAllToSimple

trueに設定すると、すべての分散トランザクションが単純トランザクションに変換されます。

disable2PC

trueに設定すると、グローバル・トランザクション機能が無効になります。

logFile

トランザクションの使用時にアクティビティを記録するログ・ファイルの高位修飾子と名前。 RRSがOS/390またはz/OSプラットフォーム上で稼働していない場合、logfileパラメータには、カンマの後にキーワードNORRSを含めることができます(つまり、書式はlog,NORRSになります)。

recoveryDelay

トランザクションが起動した後、そのトランザクションでリカバリ操作が試行可能になるまでの時間(分単位)。 デフォルトは15分です。

useCommitConfirmTable

このパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。


tuningカテゴリ

tuningパラメータは、OracleAS Adapter for IMS/TMでは使用できません。

移行に関する考慮事項

アダプタ構成はプラットフォーム間で移行できます。構成情報は、最初にソース・プラットフォームのOracle Connectリポジトリに格納され、XMLファイルにエクスポートされてから、ターゲット・プラットフォームにインポートできます。

構成を移行するとき、ソース・プラットフォームに固有のファイル名やパスはすべて、ターゲット・プラットフォームの有効なファイルに変更する必要があることに注意してください。

アダプタ構成を移行する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを右クリックし、「Export XML definitions」を選択します。

  3. XML表現とその完全な構成が格納されているXMLファイルのパスと名前を指定します。

  4. XML定義のパスをターゲット・プラットフォームで必要なパスに編集します。 たとえば、serverLogFileパラメータの設定は、プラットフォームに応じて変更が必要になる場合があります。

  5. 「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」の説明に従い、Oracle Studioでソース・プラットフォームと同じ設定方法でターゲット・プラットフォームを設定します。

  6. Configuration Explorerで、ターゲット・コンピュータを右クリックし、「Import XML definitions」を選択します。

  7. XMLファイルをターゲット・プラットフォームにインポートします。

セキュリティに関する考慮事項

Oracle Connectは、プラットフォームのセキュリティ・システムの範囲内で動作します。 たとえば、RACFがインストールされたOS/390コンピュータでは、ワークスペースのサーバー・モードがマルチタスクに設定されている場合、クライアント接続に応じてアドレス空間のタスクごとにRACROUTE VERIFYが実行されます。

さらに、Oracle Connectでは次のセキュリティが提供されています。

設計時セキュリティの設定

設計時セキュリティの設定については、次の各項で説明します。

  • Oracle Studioへのアクセスの保護については、「Oracle Studioへのパスワード・アクセスの設定」で説明します。

  • Oracle Studioでコンピュータを構成する権限の保護については、「管理権限を持つユーザーの指定」で説明します。

  • ユーザー・プロファイルへのアクセスを保護するには、Oracle Studioで該当するユーザー・プロファイルを右クリックし、「Change Master Password」を選択します。表示されたダイアログ・ボックスで、今後、特定のユーザー・プロファイルを編集する際に入力する必要があるパスワードを指定します。

  • ワークスペースへのアクセスを保護するには、Oracle Studioで該当するワークスペースを右クリックし、「Set Authorization」を選択します。表示されたダイアログ・ボックスで、今後、特定のワークスペースを編集する際に入力する必要がある有効なユーザーとパスワードを指定します。

実行時セキュリティの設定

実行時に、セキュリティは次のように実装されます。

  • クライアント・リクエストでデーモンを介してレガシー・プラットフォームにアクセスする場合は、匿名アクセスが許可されるか、またはユーザー・プロファイルにコンピュータの有効なユーザー名とパスワードを入力する必要があります。 J2CA 1.5 IMS/TMアダプタのuserNameプロパティとpasswordプロパティは、デーモンにアクセスするためにこの段階で使用されます。


    注意:

    デーモンへのアクセスに使用するユーザー名は、使用するユーザー・プロファイルの名前と同じである必要があります。

  • クライアントによるアクセスは、Oracle Studioの「WS Security」タブの「Workspace Access」セクションで指定されたポートのリストに従って、有効なポートを介する必要があります。「WS Security」タブの詳細は、「ワークスペース・セキュリティ」を参照してください。


    注意:

    NATプロトコルを使用してファイアウォールを介したレガシー・プラットフォームへのアクセスは、コンピュータがOracle Studioに追加されたときに指定します。

  • クライアントは、サーバー・プロセスを割り当てるために、ワークスペースへの匿名アクセスが付与されるか、またはOracle Studioの「WS Security」タブの「Workspace Users」セクションにリストされる必要があります。「WS Security」タブの詳細は、「ワークスペース・セキュリティ」を参照してください。

  • デーモンの起動や停止、サーバー・プロセスの終了など、デーモンでコマンドを実行する機能を使用できるのは、Oracle Connectにデーモン管理者として登録された管理者のみです。「デーモン・セキュリティ」で説明するように、クライアントはOracle Studioの「Daemon Security」タブで有効なデーモン管理者として登録されます。


    注意:

    ワークスペースのレベルでのみコマンドを実行できる管理者も指定できます。「ワークスペース・セキュリティ」で説明するように、このような管理者は「WS Security」タブで指定します。

トランザクションのサポート

OracleAS Adapter for IMS/TMでは、グローバル・トランザクションをサポートしていません。