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Oracleセキュリティ開発ツール・リファレンス
10gリリース3(10.1.3)
B28615-01
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3 Oracle JCE Provider

Sun社のJava暗号化拡張機能(JCE)は、Java 2プラットフォームのオプション・パッケージです。これは、暗号化、鍵生成と鍵合意の実装、およびメッセージ認証コード(MAC)アルゴリズムのためのフレームワークです。

Oracle JCE Providerパッケージでは、JCE 1.2.1で定義された暗号化サービスのサブセットの具体実装が提供されます。

この章に含まれる内容は次のとおりです。

3.1 Oracle JCE Providerの機能と利点

Oracle JCE Providerでは、次に示す適用方法に応じて複数の暗号化アルゴリズムがサポートされます。

3.1.1 Oracle JCE Providerの使用

Java暗号化拡張機能の詳細とOracle JCE Providerの使用方法は、次のURLにあるSun JCEのドキュメントを参照してください。

http://java.sun.com/products/jce/

3.2 Oracle JCE Providerの環境設定

Oracleセキュリティ開発ツールは、Oracle Application ServerとともにORACLE_HOMEにインストールされます。この項では、Oracle JCE Providerを使用するための環境設定について説明します。この項に含まれる内容は次のとおりです。

3.2.1 Oracle JCE Providerのシステム要件

Oracle JCE Providerは、Java暗号化拡張機能(JCE)バージョン1.2.1と互換性があります。Oracle JCE Providerを使用するには、JCE 1.2.1をシステムにインストールする必要があります。

Java暗号化拡張機能は、Sun社の次のURLで入手できます。

http://java.sun.com/products/jce/

3.2.2 インストール要件

次の行をjava.securityファイルに追加します。このファイルは、通常$JAVA_HOME/jre/lib/securityにあります。

security.provider.1=com.phaos.jce.provider.Phaos

ディストリビューション・ファイルをインストールする際、Oracle JCE Providerのjarファイルの場所はJCE 1.2.1フレームワークをインストールした場所に応じて異なります。

JCE 1.2.1フレームワークがインストール済拡張機能である場合

JCE 1.2.1フレームワークがインストール済拡張機能である場合は、次のようになります。

  • jce1_2_1.jar

  • jce_provider_jdk1x.jar

  • US_export_policy.jar

  • local_policy.jar

これらのファイルを、次に示す、インストール済拡張機能のjarファイルの標準的な場所に置く必要があります。

ファイル プラットフォーム
$JAVA_HOME\lib\ext Win32
$JAVA_HOME/lib/ext Solaris

$$JAVA_HOMEは、Javaソフトウェアがインストールされているディレクトリです。

JCE 1.2.1フレームワークがクラスパスにある場合

JCE 1.2.1フレームワークが拡張機能としてインストールされず、クラスパスにあり、セキュリティ・マネージャがインストールされている場合は、JCEを使用するアプレットまたはアプリケーションを実行する際に、JCE 1.2.1フレームワークとJCEプロバイダに権限を付与する必要があります。

3.2.3 CLASSPATH環境変数の設定

CLASSPATH環境変数には、必要なjarファイルおよびclassファイルのフルパスとファイル名を指定してください。次のファイルをCLASSPATHに指定します。

  • osdt_core3.jar

  • osdt_jce.jar

3.2.3.1 WindowsでのCLASSPATHの設定

WindowsでCLASSPATHを設定する手順を次に示します。

  1. Windowsの「コントロール パネル」で「システム」を選択します。

  2. 「システムのプロパティ」ダイアログで「詳細設定」タブを選択します。

  3. 「環境変数」をクリックします。

  4. ユーザー環境変数のセクションで「新規」をクリックし、CLASSPATH環境変数をユーザー・プロファイルに追加します。CLASSPATH環境変数がすでに存在している場合は、選択して「編集」をクリックします。

  5. 必要なjarファイルおよびclassファイルすべてのフルパスとファイル名をCLASSPATHに追加します。

    たとえば、CLASSPATHは次のようになります。

    C:\ORACLE_HOME\jlib\osdt_core3.jar;
    C:\ORACLE_HOME\jlib\osdt_jce.jar
    
    
  6. 「OK」をクリックします。

3.2.3.2 UNIXでのCLASSPATHの設定

UNIXでは、必要なjarファイルおよびclassファイルすべてのフルパスとファイル名を含むようにCLASSPATH環境変数を設定します。次に例を示します。

setenv CLASSPATH $CLASSPATH:$ORACLE_HOME/jlib/osdt_core3.jar:\
$ORACLE_HOME/jlib/osdt_jce.jar