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Oracle TopLinkスタート・ガイド
10g(10.1.3.1.0)
B31862-02
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2 TopLinkのインストールおよび構成

この章では、Oracle TopLinkのインストールおよび構成に関する次の情報について説明します。

TopLinkのインストール

TopLink(TopLink Foundation LibraryおよびTopLink Workbenchを含む)をインストールするには、次の手順を実行します。TopLinkをインストールする前に、既存のプロジェクト・データをすべてバックアップしてください。


警告:

リリース1(9.0.3)より前のリリースからアップグレードする場合、TopLinkプロジェクトを10g(10.1.3.1.0)で開く前にパッケージ名を変換する必要があります。TopLinkのインストール後の詳細は、「パッケージの名前変更」を参照してください。


この項では、次の内容について説明します。

Oracle Universal Installerの使用

Oracle Universal Installerを起動して、TopLink 10g(10.1.3.1.0)をインストールするには、この手順を実行します。

  1. Windowsオペレーティング・システムの場合:

    • WindowsのAdministratorsグループのメンバーとしてコンピュータにログインしてください。

    • J2EEコンテナとともに使用するようTopLinkを構成する場合は、ユーザー変数ではなく、システム変数を変更する必要があります。

    UNIXまたはその他のWindows以外のオペレーティング・システムの場合:

    • Oracle Universal Installerの起動時に、rootユーザーとしてログインしないようにしてください。ログインした場合、rootユーザーのみにTopLinkの管理権限が付与されます。

    • oracleユーザーとしてログインします。

  2. TopLinkのインストール用ディスクをCD-ROMドライブに挿入し、Oracle Universal Installerを起動するか、次のサイトからインストーラをダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technology/products/ias/toplink/index.html
    

    Windowsオペレーティング・システムの場合:

    • コンピュータが自動実行機能に対応している場合は、コンピュータ上でインストーラが自動的に起動します。

    • コンピュータが自動実行機能に対応していない場合は、G:\setup.exeプログラム(GはCD-ROMドライブの文字)を実行してインストーラを起動します。

    UNIXまたはその他のWindows以外のオペレーティング・システムの場合:

    • コンピュータが自動実行機能に対応している場合は、コンピュータ上でインストーラが自動的に起動します。

    • コンピュータが自動実行機能に対応していない場合は、prompt> mount_point/as_10131disk/runInstallerのように入力してインストーラを起動します。


      注意:

      mount_pointディレクトリ内でインストールを開始しないでください。開始すると、インストール・ディスクを取り出せなくなる可能性があります。

  3. インストーラの各画面を完了させます。

  4. インストールが完了したら、TopLink Workbench環境を構成する必要があります。

    詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のTopLink Workbench環境の構成に関する項を参照してください。

  5. 最新のOracle TopLinkのリリース・ノートは、<ORACLE_HOME>\toplink\doc\index.html.htmlを参照してください。

デフォルトでは、TopLinkをインストールすると、インストールを実行したユーザーのみがアクセスできます。TopLinkのインストールを共有環境で行った場合、<ORACLE_HOME>ディレクトリのすべてのファイルへのアクセス権を手動で変更する必要があります。実行可能ファイルの場合は読取りおよび実行アクセス権が、実行不可能ファイルの場合は読取りアクセス権が必要です。ファイル・アクセス権の設定の詳細は、使用するオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

サイレント・インストール

サイレント・インストール・モードは、すべてのインストール・タイプで使用できます。サイレント・インストールは、同時に複数のインストールを行うとき、またはリモートの場所からインストールを実行するときに使用できます。サイレント・インストールを利用すると、グラフィカル出力もなく、ユーザーによる入力もないため、インストールを監視する必要がありません。

  1. TopLinkのインストール用ディスクをCD-ROMドライブに挿入します。

  2. \Stage\Responseディレクトリを開き、oracle.toplink.install_type_1.rspファイルを選択します。

  3. oracle.toplink.install_type_1.rspファイルを一時的な場所(tmp)にコピーします。

  4. oracle.toplink.install_type_1.rspファイルの次のパラメータを編集します。

    ORACLE_HOME
    ORACLE_HOME_NAME
    GROUP_NAME(UNIXまたはその他のWindows以外のオペレーティング・システムのみ)
    FROM_LOCATION
  5. インストーラを起動します。

    Windowsオペレーティング・システムの場合、コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、次のように入力します。

    setup.exe -responseFile c:/oracle.toplink.install_type_1.rsp -silent
    

    UNIXまたはその他のWindows以外のオペレーティング・システムの場合、コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、次のように入力します。

    ./runInstaller -responseFile /tmp/oracle.toplink.install_type_1.rsp -silent
    

インストールが成功すると、silentInstall.logファイルに次のような行が追加されます。

TopLinkは正常にインストールされました。

TopLink JARファイル

次の表では、<ORACLE_HOME>/toplink/jlibディレクトリにインストールされているTopLink JARファイルについて説明します。

表2-1 TopLink JARファイル

JARファイル 目次

antlr.jar

このJARにはAntlr(ANother Tool for Language Recognition)ツールが含まれています。

cmpmigrator.jar

このJARには、永続性マネージャとしてTopLinkを使用するために既存のJ2EEアプリケーションを移行するTopLink移行ツールが含まれています。詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』の永続性マネージャの移行に関する項を参照してください。

packageRename.jar

このJARには、リリース1(9.0.3)プロジェクトを10g(10.1.3.1.0)に移行するためのTopLinkパッケージ名変更ツールが含まれています。詳細は「パッケージの名前変更」を参照してください。

preview-persistence.jar

このJARには、EJB 3.0用TopLink JPA機能のプレビュー・バージョンが含まれています。

最初にリリース3(10.1.3.0.0)で利用可能な場合、このJARのかわりにTopLink Essentials(toplink-essentials.jar)によって提供されるJPA 1.0実装が利用され、このJARは下位互換性のためにのみ含まれています。両方のJAR(preview-persistenceおよびtoplink-essentials)を同時に使用しないでください。使用するJPA永続性実装の指定方法の詳細は、『Oracle Containers for J2EE Enterprise JavaBeans開発者ガイド』のEJB 3.0 JPA永続性JARファイルに関する項を参照してください。

tljaxb.jar

このJARには、JAXBプロジェクトの作成に必要なTopLink JAXBコンパイラが含まれています。詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のXMLスキーマからのXMLプロジェクトの作成に関する項を参照してください。

tlmwcore.jar

このJARには、toplinkmw.jar内のTopLink Workbenchアプリケーション・クラスで使用されるTop Link Workbenchクラスが含まれています。

TopLink Workbenchまたはコード内から、TopLink Workbenchプロジェクト(MWP)を生成する場合またはデプロイXMLを作成する場合にこのライブラリを使用します。また、このライブラリは、移行ユーティリティおよびこれらの開発タスクを自動化するANTタスクにも使用されます。

tlmwhelp.jar

このJARには、toplinkmw.jar内のTopLink Workbenchアプリケーション・クラスで使用されるTop Link Workbenchオンライン・ヘルプが含まれています。カスタマ・アプリケーションまたはユーティリティ内では必要ありません。

toplink-agent.jar

このJARには、TopLinkがValueHolderを使用する必要なく、透過1:1およびM:1インダイレクションを有効にする目的で、EJB 2.1エンティティBeanクラス上でバイト・コード・ウィービングを実行するために使用するクラスが含まれています。アプリケーションのJVMコマンドラインに-javaagent:toplink-agent.jarを追加しtoplink-agent.jarを起動します。TopLinkアプリケーションのクラスパスにこのjarを含めないでください。

詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のインダイレクション、シリアライズおよびデタッチに関する項を参照してください。

toplink-deprecated.jar

このJARには、すべての非推奨クラスが含まれています。今後のリリースでサポートが終了する可能性があるため、非推奨クラスはすべて使用しないようお薦めします。必要な場合のみアプリケーション・クラス・クラスパスにこのJARを含めてください。詳細は、「API Modifications」を参照してください。

toplink-essentials.jar

このJARには、TopLink Essentials(TopLinkのオープン・ソースJPA版)が含まれています。ソース(toplink-essentials-src.zip)の取得方法などの詳細は「TopLink JPA」を参照してください。

toplink-essentials-agent.jar

このJARには、TopLinkがJPAのエンティティ上で、ValueHolderインダイレクションなどの機能を自動的に有効にする目的でバイト・コード・ウィービングを実行するために使用するクラスが含まれています。-javaagent:toplink-essentials-agent.jarをアプリケーションまたはクライアントのJVMコマンドラインに追加するか、persistence.xmlファイルで定義可能なtoplink.weaving TopLink JPA拡張機能を使用してtoplink-essentials-agent.jarを実行します。

このJARはオプションで、クラスパスには設定しないでください。-javaagentの一部分としてのみ使用します。

toplink-oc4j.jar

このJARには、TopLinkによってOracle Containers for J2EEとの統合に使用されるクラスが含まれています。

このJARはOC4J内でのみ使用します。コンテナはtoplink-oc4j.jarを使用するよう事前構成されています。OC4J以外のアプリケーションではtoplink.jarを使用してください。

toplink.jar

このJARには、TopLink APIを構成するすべてのクラスが含まれています。

toplinkmw.jar

このJARには、TopLink Workbenchアプリケーション・クラスが含まれています。tlmwcore.jartlmwhelp.jarに依存します。


TopLinkのパッケージとアプリーケーション・サーバーへのデプロイの詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のTopLinkアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

TopLinkのRuntime Environmentの構成

実行時に、TopLink Foundation LibraryではJava Runtime Environment 1.3(またはそれ以上)が必要です。デフォルトでは、TopLinkをインストールするとJRE 1.5が含まれます。

異なるバージョンのJRE用にTopLinkを構成するには、JAVA_HOMEが代替ディレクトリを指すように<ORACLE_HOME>/toplink/bin/setenvファイルを変更します。

TopLink Workbench環境の構成

TopLink Workbenchをインストールした後、次の構成をする必要があります。

JREのバージョン

TopLink Workbenchでは、Java Runtime Environment 1.4.2_06(またはそれ以上)が必要です。デフォルトでは、TopLinkをインストールするとJRE 1.5が含まれます。

異なるバージョンのJRE用にTopLinkを構成するには、JAVA_HOMEが代替ディレクトリを指すように<ORACLE_HOME>/toplink/bin/setenvファイルを変更します。

オンライン・ヘルプおよびドキュメント

デフォルトでは、TopLinkをインストールすると、TopLink Workbenchのオンライン・ヘルプ・システムの一部だけがPCにインストールされます。Oracleからの完全なドキュメントにアクセスするには、PCがインターネットに接続していて、プロキシ情報(必要な場合)が正しい必要があります。

ヘルプ・モードの指定方法の詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のヘルプ・プリファレンスに関する項を参照してください。

「TopLink Workbench」メニューから、「ツール」「プリファレンス」を選択します。「プリファレンス」ダイアログで、「一般」を選択してプロキシ情報を構成します。

ドライバ・クラスパス環境変数

TopLink Workbenchプロジェクトに応じて、次のもの(必要な場合)の場所を追加してDRIVER_CLASSPATH環境変数を更新する必要があります。

  • JDBCドライバ: リレーショナル・プロジェクトを使用する場合

  • J2EE Connector Architecture(J2C/JCA)アダプタ: TopLink Workbenchエンタープライズ情報システム(EIS)プロジェクトを使用する場合

  • Oracle Database <ORACLE_HOME>/rdbms/jlib/xdb.jarファイル: Oracle9i以上のデータベースでXMLタイプへ直接マッピングを使用する場合

  • TopLinkによってマッピング・コンテナ・ポリシーで使用されるデフォルトのCollectionクラスをオーバーライドするために使用する、カスタムのCollectionクラス

DRIVER_CLASSPATH環境変数の更新方法の詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のTopLink Workbench環境の構成に関する項を参照してください。

サード・パーティ・ライブラリ

その他のサード・パーティ・ライブラリ(XMLTypeマッピングまたはAttunityを使用したEISなど)を使用する予定の場合、Oracle TopLinkプロジェクトをデプロイする際、適切なJARファイルを<ORACLE_HOME>/toplink/jlibにコピーする必要があります。また、サーバーのクラスパスにライブラリを含める必要があります。

TopLink JPA

Java Enterprise Edition 5(Java EE 5)Enterprise JavaBeans(EJB)3.0仕様の一部であるJava Persistence API(JPA)は、Java永続性を非常に単純化し、Java EE 5アプリケーション・サーバー内およびJava Standard Edition(Java SE)5アプリケーション内のEJBコンテナ外の両方で、標準的なポータブルな方法でJavaオブジェクトをリレーショナル・データ・ベースにマップする方法を宣言的に定義できるようにするオブジェクト・リレーショナル・マッピング・アプローチを提供します。

TopLink Essentialsは、EJB 3.0参照実装のためのJPAプロバイダです。JPAに準拠しているだけでなく、JPA仕様で定義されている以外のその他の拡張機能も提供します。


注意:

TopLink Essentialsは、Oracle Containers for J2EEを使用する際のEJB 3.0 JPAアプリケーション用のデフォルトのJPA永続性プロバイダです。

TopLink JPAを使用する場合、JPA 1.0仕様以外の追加機能を利用することができます。これらの拡張機能は、問合せヒント、永続性ユニット・プロパティおよび追加APIで提供されます。TopLink JPAの拡張機能の詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/ias/toplink/jpa/resources/toplink-jpa-extensions.htmlを参照してください。

詳細およびソース(toplink-essentials-src.zip)のダウンロードについては次を参照してください。

TopLink Workbenchの起動

TopLink Workbenchを起動するには、<INSTALL_DIR>/toplink/binディレクトリのworkbench.cmdまたは.shファイルを実行します。TopLinkの「ようこそ」画面が表示されます。

メイン・クラスを見つけられないというエラーを受け取った場合、JAVA_HOMEが正確に構成されているか確認してください。「JREのバージョン」を参照してください。


注意:

ネットワーク・ドライブが割り当てられているMicrosoft Windows XPプラットフォームの場合、TopLink Workbenchのファイル選択ダイアログ(「ファイルの保存」または「ファイルを開く」など)は、ディレクトリ・ツリーを開いたり横断する際のレスポンスが遅い場合があります。ネットワーク・ドライブを切断すると、このようなことはなくなります。

TopLink Workbenchをデフォルトと異なる言語で使用するには、workbench.cmdまたは.shファイル内のVM_ARGS変数に-Duser.language-Duser.countryオプションを追加します。たとえば次の引数により、オペレーション・システムでデフォルトの言語に関係なく、アメリカ英語でTopLink Workbenchが起動されます。

JVM_ARGS="-Duser.language=en -Duser.country=en_US"

インストールのトラブルシューティング

TopLinkのインストール後に、アプリケーションの起動またはデータベースへの接続で問題が発生した場合、次の解決策を試してください。

パッチ・セットのインストール

用意されている場合、次のサイトのOracleMetaLinkから10g(10.1.3.1.0)の最新のパッチ・セットをダウンロードできます。

http://metalink.oracle.com

OracleMetaLinkは、Oracleサポート・サービスのサイトで、リリースされたパッチおよび未解決の不具合に関する情報を入手できます。