この章では、Oracle TopLinkのインストールおよび構成に関する次の情報について説明します。
TopLink(TopLink Foundation LibraryおよびTopLink Workbenchを含む)をインストールするには、次の手順を実行します。TopLinkをインストールする前に、既存のプロジェクト・データをすべてバックアップしてください。
警告: リリース1(9.0.3)より前のリリースからアップグレードする場合、TopLinkプロジェクトを10g(10.1.3.1.0)で開く前にパッケージ名を変換する必要があります。TopLinkのインストール後の詳細は、「パッケージの名前変更」を参照してください。 |
この項では、次の内容について説明します。
Oracle Universal Installerを起動して、TopLink 10g(10.1.3.1.0)をインストールするには、この手順を実行します。
Windowsオペレーティング・システムの場合:
J2EEコンテナとともに使用するようTopLinkを構成する場合は、ユーザー変数ではなく、システム変数を変更する必要があります。
UNIXまたはその他のWindows以外のオペレーティング・システムの場合:
TopLinkのインストール用ディスクをCD-ROMドライブに挿入し、Oracle Universal Installerを起動するか、次のサイトからインストーラをダウンロードします。
http://www.oracle.com/technology/products/ias/toplink/index.html
Windowsオペレーティング・システムの場合:
コンピュータが自動実行機能に対応している場合は、コンピュータ上でインストーラが自動的に起動します。
コンピュータが自動実行機能に対応していない場合は、G:\setup.exe
プログラム(G
はCD-ROMドライブの文字)を実行してインストーラを起動します。
UNIXまたはその他のWindows以外のオペレーティング・システムの場合:
コンピュータが自動実行機能に対応している場合は、コンピュータ上でインストーラが自動的に起動します。
コンピュータが自動実行機能に対応していない場合は、prompt> mount_point/as_10131disk/runInstaller
のように入力してインストーラを起動します。
注意: mount_point ディレクトリ内でインストールを開始しないでください。開始すると、インストール・ディスクを取り出せなくなる可能性があります。 |
インストーラの各画面を完了させます。
インストールが完了したら、TopLink Workbench環境を構成する必要があります。
詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のTopLink Workbench環境の構成に関する項を参照してください。
最新のOracle TopLinkのリリース・ノートは、<ORACLE_HOME>
\toplink\doc\index.html.html
を参照してください。
デフォルトでは、TopLinkをインストールすると、インストールを実行したユーザーのみがアクセスできます。TopLinkのインストールを共有環境で行った場合、<ORACLE_HOME>
ディレクトリのすべてのファイルへのアクセス権を手動で変更する必要があります。実行可能ファイルの場合は読取りおよび実行アクセス権が、実行不可能ファイルの場合は読取りアクセス権が必要です。ファイル・アクセス権の設定の詳細は、使用するオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
サイレント・インストール・モードは、すべてのインストール・タイプで使用できます。サイレント・インストールは、同時に複数のインストールを行うとき、またはリモートの場所からインストールを実行するときに使用できます。サイレント・インストールを利用すると、グラフィカル出力もなく、ユーザーによる入力もないため、インストールを監視する必要がありません。
TopLinkのインストール用ディスクをCD-ROMドライブに挿入します。
\Stage\Response
ディレクトリを開き、oracle.toplink.install_type_1.rsp
ファイルを選択します。
oracle.toplink.install_type_1.rsp
ファイルを一時的な場所(tmp
)にコピーします。
oracle.toplink.install_type_1.rsp
ファイルの次のパラメータを編集します。
インストーラを起動します。
Windowsオペレーティング・システムの場合、コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、次のように入力します。
setup.exe -responseFile c:/oracle.toplink.install_type_1.rsp -silent
UNIXまたはその他のWindows以外のオペレーティング・システムの場合、コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、次のように入力します。
./runInstaller -responseFile /tmp/oracle.toplink.install_type_1.rsp -silent
インストールが成功すると、silentInstall.log
ファイルに次のような行が追加されます。
TopLinkは正常にインストールされました。
次の表では、<ORACLE_HOME>
/toplink/jlib
ディレクトリにインストールされているTopLink JARファイルについて説明します。
表2-1 TopLink JARファイル
JARファイル | 目次 |
---|---|
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このJARにはAntlr(ANother Tool for Language Recognition)ツールが含まれています。 |
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このJARには、永続性マネージャとしてTopLinkを使用するために既存のJ2EEアプリケーションを移行するTopLink移行ツールが含まれています。詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』の永続性マネージャの移行に関する項を参照してください。 |
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このJARには、リリース1(9.0.3)プロジェクトを10g(10.1.3.1.0)に移行するためのTopLinkパッケージ名変更ツールが含まれています。詳細は「パッケージの名前変更」を参照してください。 |
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このJARには、EJB 3.0用TopLink JPA機能のプレビュー・バージョンが含まれています。 最初にリリース3(10.1.3.0.0)で利用可能な場合、このJARのかわりにTopLink Essentials( |
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このJARには、JAXBプロジェクトの作成に必要なTopLink JAXBコンパイラが含まれています。詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のXMLスキーマからのXMLプロジェクトの作成に関する項を参照してください。 |
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このJARには、 TopLink Workbenchまたはコード内から、TopLink Workbenchプロジェクト(MWP)を生成する場合またはデプロイXMLを作成する場合にこのライブラリを使用します。また、このライブラリは、移行ユーティリティおよびこれらの開発タスクを自動化するANTタスクにも使用されます。 |
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このJARには、 |
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このJARには、TopLinkが 詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のインダイレクション、シリアライズおよびデタッチに関する項を参照してください。 |
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このJARには、すべての非推奨クラスが含まれています。今後のリリースでサポートが終了する可能性があるため、非推奨クラスはすべて使用しないようお薦めします。必要な場合のみアプリケーション・クラス・クラスパスにこのJARを含めてください。詳細は、「API Modifications」を参照してください。 |
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このJARには、TopLink Essentials(TopLinkのオープン・ソースJPA版)が含まれています。ソース( |
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このJARには、TopLinkがJPAのエンティティ上で、 このJARはオプションで、クラスパスには設定しないでください。 |
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このJARには、TopLinkによってOracle Containers for J2EEとの統合に使用されるクラスが含まれています。 このJARはOC4J内でのみ使用します。コンテナは |
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このJARには、TopLink APIを構成するすべてのクラスが含まれています。 |
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このJARには、TopLink Workbenchアプリケーション・クラスが含まれています。 |
TopLinkのパッケージとアプリーケーション・サーバーへのデプロイの詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のTopLinkアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。
実行時に、TopLink Foundation LibraryではJava Runtime Environment 1.3(またはそれ以上)が必要です。デフォルトでは、TopLinkをインストールするとJRE 1.5が含まれます。
異なるバージョンのJRE用にTopLinkを構成するには、JAVA_HOME
が代替ディレクトリを指すように<ORACLE_HOME>
/toplink/bin/setenv
ファイルを変更します。
TopLink Workbenchをインストールした後、次の構成をする必要があります。
TopLink Workbenchでは、Java Runtime Environment 1.4.2_06(またはそれ以上)が必要です。デフォルトでは、TopLinkをインストールするとJRE 1.5が含まれます。
異なるバージョンのJRE用にTopLinkを構成するには、JAVA_HOME
が代替ディレクトリを指すように<ORACLE_HOME>
/toplink/bin/setenv
ファイルを変更します。
デフォルトでは、TopLinkをインストールすると、TopLink Workbenchのオンライン・ヘルプ・システムの一部だけがPCにインストールされます。Oracleからの完全なドキュメントにアクセスするには、PCがインターネットに接続していて、プロキシ情報(必要な場合)が正しい必要があります。
ヘルプ・モードの指定方法の詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のヘルプ・プリファレンスに関する項を参照してください。
「TopLink Workbench」メニューから、「ツール」→「プリファレンス」を選択します。「プリファレンス」ダイアログで、「一般」を選択してプロキシ情報を構成します。
TopLink Workbenchプロジェクトに応じて、次のもの(必要な場合)の場所を追加してDRIVER_CLASSPATH
環境変数を更新する必要があります。
J2EE Connector Architecture(J2C/JCA)アダプタ: TopLink Workbenchエンタープライズ情報システム(EIS)プロジェクトを使用する場合
Oracle Database <ORACLE_HOME>
/rdbms/jlib/xdb.jar
ファイル: Oracle9i以上のデータベースでXMLタイプへ直接マッピングを使用する場合
TopLinkによってマッピング・コンテナ・ポリシーで使用されるデフォルトのCollection
クラスをオーバーライドするために使用する、カスタムのCollection
クラス
DRIVER_CLASSPATH
環境変数の更新方法の詳細は、『Oracle TopLink開発者ガイド』のTopLink Workbench環境の構成に関する項を参照してください。
Java Enterprise Edition 5(Java EE 5)Enterprise JavaBeans(EJB)3.0仕様の一部であるJava Persistence API(JPA)は、Java永続性を非常に単純化し、Java EE 5アプリケーション・サーバー内およびJava Standard Edition(Java SE)5アプリケーション内のEJBコンテナ外の両方で、標準的なポータブルな方法でJavaオブジェクトをリレーショナル・データ・ベースにマップする方法を宣言的に定義できるようにするオブジェクト・リレーショナル・マッピング・アプローチを提供します。
TopLink Essentialsは、EJB 3.0参照実装のためのJPAプロバイダです。JPAに準拠しているだけでなく、JPA仕様で定義されている以外のその他の拡張機能も提供します。
注意: TopLink Essentialsは、Oracle Containers for J2EEを使用する際のEJB 3.0 JPAアプリケーション用のデフォルトのJPA永続性プロバイダです。 |
TopLink JPAを使用する場合、JPA 1.0仕様以外の追加機能を利用することができます。これらの拡張機能は、問合せヒント、永続性ユニット・プロパティおよび追加APIで提供されます。TopLink JPAの拡張機能の詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/ias/toplink/jpa/resources/toplink-jpa-extensions.html
を参照してください。
詳細およびソース(toplink-essentials-src.zip
)のダウンロードについては次を参照してください。
http://www.oracle.com/technology/products/ias/toplink/jpa/index.html
『Oracle TopLink開発者ガイド』のEJB 3.0 JPAエンティティ・アーキテクチャの理解に関する項
TopLink Workbenchを起動するには、<INSTALL_DIR>
/toplink/bin
ディレクトリのworkbench.cmd
または.sh
ファイルを実行します。TopLinkの「ようこそ」画面が表示されます。
メイン・クラスを見つけられないというエラーを受け取った場合、JAVA_HOME
が正確に構成されているか確認してください。「JREのバージョン」を参照してください。
注意: ネットワーク・ドライブが割り当てられているMicrosoft Windows XPプラットフォームの場合、TopLink Workbenchのファイル選択ダイアログ(「ファイルの保存」または「ファイルを開く」など)は、ディレクトリ・ツリーを開いたり横断する際のレスポンスが遅い場合があります。ネットワーク・ドライブを切断すると、このようなことはなくなります。 |
TopLink Workbenchをデフォルトと異なる言語で使用するには、workbench.cmd
または.sh
ファイル内のVM_ARGS変数に-Duser.language
と-Duser.country
オプションを追加します。たとえば次の引数により、オペレーション・システムでデフォルトの言語に関係なく、アメリカ英語でTopLink Workbenchが起動されます。
JVM_ARGS="
-Duser.language=en -Duser.country=en_US"
TopLinkのインストール後に、アプリケーションの起動またはデータベースへの接続で問題が発生した場合、次の解決策を試してください。
ドライバ・クラス名が正しいことを確認します。多くのベンダーには、複数の異なるドライバ・クラスの選択肢があります。
ログイン情報を確認します。
パスにドライバで必要なすべての.dll
ファイルが含まれていることを確認します。
データベース管理者に次のことを確認します。
データベース・サーバーで特殊な設定(Sybase JConnectなど)が必要なドライバが正しく設定されていること。
データベース・サーバーで特殊な権限が必要なドライバが正しく設定されていること。
データベースへの同時接続数が使用可能な数を超えていないこと。これは、多くのユーザーが接続をテストする開発時に起こる可能性があります。
JDBC接続用に追加のWindows NTサービスを実行する必要のあるデータベース・サーバーを使用する場合は、サービスが実行されていることを確認します。
JDBCドライバ、およびそのドライバが接続しているデータベースに関して最新バージョンを使用しているかをベンダーに確認します。
スプラッシュ画面が表示された後、TopLink Workbenchの起動に非常に時間がかかった場合(たとえば、30秒以上)、プロキシのヘルプ・モードおよびプロキシの情報が正しいか確認してください。詳細は、「オンライン・ヘルプおよびドキュメント」を参照してください。
UNIXの場合、TopLink Workbenchは、ユーザー・プリファレンスの格納にはホーム・ディレクトリが必要です。ホーム・ディレクトリを指定するには、次の方法のいずれかの方法を使用します。
新規/home/
<USERNAME>
ディレクトリを作成し、ユーザー・プリファレンスを格納します。
-Dオプションをworkbench.sh
ファイル内のJVM_ARGS変数に追加し、ホーム・ディレクトリとして使用する既存のディレクトリを指定します。次に例を示します。
JVM_ARGS="-Duser.home=/
someDirectory"
ここで、someDirectoryはホーム・ディレクトリとして使用する既存のディレクトリです。
ホーム・ディレクトリを作成または指定しない場合、TopLink Workbenchは起動に失敗します。