Secure Global Desktop 管理者ガイド
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Secure Global Desktop でのコピー&ペーストの使用
このトピックの内容 |
- Secure Global Desktop がサポートするコピー&ペースト操作について理解する。
- Windows および X アプリケーションで、Secure Global Desktop 管理者
がコピー&ペースト操作を制御する方法を理解する。
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ユーザーは、Secure Global Desktop を使って表示したアプリケーション間でテキストをコピー&ペーストできます。また、クライアントドライブで稼働中のアプリケーションや、Secure Global Desktop を使って表示したアプリケーション間でも、テキストをコピー&ペーストできます。Secure Global Desktop は、Unicode 文字のコピー&ペーストをサポートします。
グラフィックスのコピー&ペーストは、Microsoft Windows 2000/2003 のアプリケーションでのみ可能です。旧 Webtop を使用している場合、ユーザーがグラフィックスをコピー&ペーストできるのは、Microsoft Windows 用の Native Client を使用している状況に限られます。
Windows および X アプリケーション では、コピー元のアプリケーションで通常の方法を使ってコピーしてから、コピー先のアプリケーションで通常の方法を使ってペーストします。
文字型アプリケーションの場合、マウスの右ボタンでクリックしてから、「コピー」または「ペースト」を適切にクリックします。文字型アプリケーションでテキストのカラムを選択するには、Shift キーを押しながらテキストを選択します。
Secure Global Desktop 管理者
を使用すると、Windows および X アプリケーションでのコピー&ペースト操作を完全に制御できます。
Windows および X アプリケーションでコピー&ペーストを制御する
Secure Global Desktop 管理者
では、Secure Global Desktop を使って表示された Windows および X アプリケーション内でのコピー&ペースト操作を、次の方法で制御できます。
- Array Manager の「Array Properties」パネルで、アレイ全体のコピー&ペーストを有効/無効にできます。デフォルトは、有効です。
- 組織、組織単位、または人物オブジェクトの「Clipboard Access」属性を使って、組織内のどのユーザーにコピー&ペーストの使用を許可するかを制御できます。この属性の設定を組織階層内の親オブジェクトから継承することで、管理者
で、各人物オブジェクトを編集せずに多数のユーザーのコピー&ペーストを有効/無効にできます。デフォルトでは、コピー&ペーストは有効に設定されています。
- Windows および X アプリケーションオブジェクトは、Clipboard Security Level で割り当てることができます。Secure Global Desktop を使って表示されたアプリケーションのセキュリティーレベルがソースアプリケーション (データのコピー元アプリケーション) と同等以上である場合にのみ、ユーザーはそのアプリケーションにデータをコピー&ペーストできます。これにより、管理者
は特定のアプリケーションで使用可能なデータの安全性を確保できます。デフォルトのセキュリティーレベルは 3 です。
- Array Manager の「Array Properties」で、Secure Global Desktop クライアントにもセキュリティーレベルを割り当てることができます。クライアントがソースアプリケーションと同等以上のセキュリティーレベルを保持している場合、Secure Global Desktop からクライアントデバイス上で稼働しているアプリケーションに対してだけデータをコピーできます。これにより、管理者
は Secure Global Desktop 外部のデータ転送をセキュリティー保護できます。デフォルトのクライアントセキュリティーレベルは 3 です。
セキュリティーレベルを設定する場合、数が大きくなるについてセキュリティーレベルも高くなります。
注 Secure Global Desktop を使って表示される文字型アプリケーションは、クライアントで実行中のアプリケーションと同様に扱われます。これは、文字型アプリケーションでは、コピー&ペースト操作にローカルクライアントクリップボードが使用されるためです。
ユーザーが (セキュリティーレベルが異なるなどの理由で) 許可されないコピー&ペースト操作の実行を試みると、コピーしたデータの代わりに次のメッセージがペーストされます。
Sun Secure Global Desktop Software: Copied data not available to this application
例
コピー&ペーストは、Indigo Insurance 組織のすべてのユーザーで有効です。Array Manager では、クライアントのセキュリティーレベルは 3 (デフォルト) に設定されています。
Object Manager では、指定されたセキュリティーレベルを持つ次のアプリケーションが作成されます。
アプリケーション |
Clipboard Security Level |
XFinance |
3 |
XClaim |
4 |
Write-o-Win |
4 |
Slide-o-Win |
2 |
Emma Rald は、これらのアプリケーションを実行する際に、次のコピー&ペースト操作を実行できます。
アプリケーション |
Emma がペースト可能なデータのコピー元 |
XFinance |
- Slide-o-Win (下位のセキュリティーレベルを持つ)
- クライアントデバイスで実行中のアプリケーション (クライアントは同等のセキュリティーレベルを持つ)
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XClaim |
- XFinance および Slide-o-Win (下位のセキュリティーレベルを持つ)
- クライアントデバイスで実行中のアプリケーション (クライアントは下位のセキュリティーレベルを持つ)
- Write-o-Win (同等のセキュリティーレベルを持つ)
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Write-o-Win |
- XFinance および Slide-o-Win (下位のセキュリティーレベルを持つ)
- クライアントデバイスで実行中のアプリケーション (クライアントは下位のセキュリティーレベルを持つ)
- XClaim (同等のセキュリティーレベルを持つ)
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Slide-o-Win |
- コピー&ペーストは許可されない (すべてのアプリケーションおよびクライアントが高位のセキュリティーレベルを持つ)
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管理者
向けのヒント
- クライアントデバイスで実行中のアプリケーションから、Secure Global Desktop を使って表示されたすべてのアプリケーションへのコピー&ペーストを使用不可にするには、クライアントのセキュリティーレベルを、組織階層内のアプリケーションに適用された最も高いセキュリティーレベルよりも高くする必要があります。
- Secure Global Desktop を使って表示されたすべてのアプリケーションから、クライアントデバイスで実行中のアプリケーションへのコピー&ペーストを使用不可にするには、クライアントセキュリティーレベルを、組織階層内のアプリケーションに適用された最も低いセキュリティーレベルよりも低くする必要があります。
- Secure Global Desktop を使ってアクセスする個別の Windows または X アプリケーションのコピー&ペースト操作を使用不可にするには、そのアプリケーションでコピー&ペーストを使用不可にします。
- コピー&ペースト設定は、可能な限り組織階層内のほかのオブジェクトから継承するようにしてください。ユーザーごとにコピー&ペーストを有効/無効にするのは、本当に必要な場合だけにします。これにより、管理作業が軽減されます。
- ASCII テキスト以外でも適切にコピー&ペーストできるよう、UTF-8 ロケールで Secure Global Desktop を実行してください。
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