Secure Global Desktop 管理者ガイド
> セキュリティー
> Secure Global Desktop での SSH のインストールと使用
SSH (Secure SHell) はネットワークに接続しているホストで安全にコマンドを実行できるようにするパッケージです。この用途の標準の UNIX コマンドの代わりに、より高いセキュリティーを提供します。
SSH は、標準の UNIX コマンドに比べて以下の点が優れています。
Secure Global Desktop は SSH を使って、Secure Global Desktop サーバーとアプリケーションサーバーの間のセキュア接続を提供できます。
Secure Global Desktop では、version 2.x 以降の SSH を使用できます。
Secure Global Desktop は、SSH が以下のいずれかのディレクトリにインストールされている場合には、そのことを自動的に検出します。
/usr/local/bin
/usr/bin
/usr/sbin
/usr/lbin
/bin
/sbin
SSH がまだインストールされていない場合は、前述したディレクトリのいずれかにダウンロードしてインストールします。
注 SSH にはバージョン間の互換性の問題があるので、すべての Secure Global Desktop ホストとアプリケーションサーバーが安全に通信できるように、メジャー番号が同じ SSH (version 2 か version 3) を使用することを推奨します。
tarantella restart
コマンドを使って Secure Global Desktop サーバーを再起動します。前述した場所のいずれかに SSH がインストールされていない場合、または SSH コマンド行引数を使用する場合は、そのための環境変数を設定する必要があります。
tarantella stop
TTASSHCLIENT
に SSH プログラムの完全パス名と必要なコマンド行引数を設定します。たとえば、次のように指定します。
TTASSHCLIENT="/usr/local/bin/ssh -q -X"; export TTASSHCLIENT
注 コマンド行引数だけを設定する場合にも、SSH プログラムへのパス名を含める必要があります。これは、SSH プログラムが自動的に検出される場所にある場合でも同様です。
/etc/services
を編集して、次の行を追加します。
ssh 22/tcp
注 この例では、アプリケーションサーバーの SSH デーモンがデフォルトポート (22/tcp) を使用するように設定されていることを前提にしています。
tarantella start
OpenSSH を使って X アプリケーションをサポートするには、OpenSSH の構成ファイルで X11 の転送を使用可能にします。各 Secure Global Desktop ホストで次の手順を実行します。
sshd_config
ファイルを編集し、次の行を追加します。
X11Forwarding yes
ssh_config
ファイルを編集し、次の行を追加します。
ForwardAgent yes ForwardX11 yes
Secure Global Desktop は X セキュリティー拡張機能をサポートします。-Y
オプションをサポートする SSH のバージョンでのみ、X セキュリティー拡張機能は動作します。OpenSSH の場合、これは 3.8 以降のバージョンです。
アプリケーションの X セキュリティーサポートを有効にするには、「Enable X Security Extension」属性を使用します。
X 認証が有効になっているときに SSH 接続に失敗する場合は、IPv4 だけを使用するモードで SSH デーモンを実行してみてください。これは、サーバーで使用している Xsecurity 拡張が Secure Global Desktop でサポートされていないことがあるためです。IPv4 だけを使用するモードを有効にするには、システムの SSH 構成ファイルを編集します。たとえば、次のように編集します。
/etc/sysconfig/ssh
ファイルを編集し、SSHD_OPTS="-4"
行を追加します。/etc/sysconfig/sshd
ファイルを編集し、OPTIONS="-4"
行を追加します。注 システムに SSH 構成ファイルがない場合は、作成することができます。
この変更を加えたら、SSH デーモンを再起動する必要があります。
クライアントキーなどの一部の SSH 機能では、SSH クライアントプロセスを特定の決まったユーザーとして実行する必要があります。以前のリリースの Secure Global Desktop では、サーバープロセスを UNIX root ユーザーとして実行したので、サーバーへのアクセスに制限はありませんでした。しかし、version 4.0 以降では、Secure Global Desktop サーバープロセスおよび SSH クライアントプロセスを、非特権ユーザーとして実行します。これは、セキュリティー上の理由です。以前の動作を復元するには、次のようにして Secure Global Desktop ttasshhelper
アプリケーションを setuid root プロセスにする必要があります。
chmod 4510 /opt/tarantella/bin/bin/ttasshhelper chown root /opt/tarantella/bin/bin/ttasshhelper
こうした変更を行う場合は、承認されていないアクセスから Secure Global Desktop サーバーを保護することに十分に配慮してください。
アプリケーションを SSH プロトコルを使うように設定します。Object Manager を使って、セキュア接続が必要な各文字型アプリケーションオブジェクトまたは X アプリケーションオブジェクトの「Connection Method」属性を「SSH」と設定します。
Copyright © 1997-2006 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.