Solstice DiskSuite の構成を計画する際は、次のことを考慮してください。
メディエータ - 2 つの列だけで構成されていて、2 つのノードでマスターされている各ディスクセットでは、そのディスクセット用に構成されている Solstice DiskSuite メディエータを使用する必要があります。列は、ディスク格納装置、その物理ディスク、格納装置からノードへのケーブル、インタフェースアダプタカードで構成されます。各ディスクセットは、メディエータホストとして機能する 2 つのノードで構成します。また、メディエータが必要なすべてのディスクセットに対しては同じ 2 つのノードを使用し、これらの 2 つのノードがディスクセットをマスターする必要があります。メディエータは、列およびホストが 2 つずつという要件を満たしていないディスクセットに対しては構成できません。詳細は、mediator(7) のマニュアルページを参照してください。
/kernel/drv/md.conf の設定 - それぞれのディスクセットが使用するすべてのメタデバイスは前もって (/kernel/drv/md.conf ファイルに含まれる構成パラメータに基づいて再構成起動時に) 作成されます。md.conf ファイル内の各フィールドについては、Solstice DiskSuite のマニュアルに説明があります。nmd および md_nsets フィールドを次のように変更して、Sun Cluster 構成をサポートする必要があります。
nmd - nmd フィールドは、各ディスクセットに対して作成するメタデバイスの個数を定義します。nmd の値には、クラスタ内の任意の 1 つのディスクセットが使用するメタデバイスの予想最高数を設定する必要があります。たとえば、最初の 15 のディスクセットは 10 個のメタデバイスを使用し、16 番目のディスクセットは 1000 個のメタデバイスを使用するという場合は、nmd の値は最低でも 1000 に設定する必要があります。1 つのディスクセットで使用できるメタデバイスの最高数は 8192 です。
md_nsets - md_nsets フィールドは、クラスタ全体のニーズを満たすためにシステムで作成できるディスクセットの総数を定義します。md_nsets の値には、クラスタ内の予想される論理ホスト数に 1 を加えた値を設定して、Solstice DiskSuite ソフトウェアが論理ホストの全プライベートディスク (ローカルディスクセットに含まれないメタデバイス) を管理できるようにします。1 つのクラスタで使用できるディスクセットの最高数は 32 です。
インストール時、これら 2 つのフィールドに、将来予想されるクラスタの拡張を考慮した値を設定してください。クラスタを実際に使用し始めた後でこれらの値を増やそうとすると、すべてのノードについて再構成再起動が必要になるため、作業は時間のかかるものになります。また、後でこれらの値を増やす場合、要求されたデバイスを作成するには、ルート (/) ファイルシステムに確保された領域では不十分という可能性が高まります。
すべてのクラスタノードの /kernel/drv/md.conf ファイルの内容は、それぞれのノードがサービスを提供するディスクセット数に関係なく、同一である必要があります。このガイドラインに従わないと、重大な Solstice DiskSuite エラーが発生し、データが失われることがあります。