保守状態にあった定足数デバイスやノードをオンラインに戻した場合は、次の手順に従って、定足数投票数 (quorum vote count) をリセットしてデフォルト設定に戻します。クラスタノードのデフォルトの投票数は 1 です。定足数デバイスのデフォルトの投票数は N-1 です。N は、投票数が 0 以外で、定足数デバイスへのポートを持つノードの数を示します。
ノードが保守状態にある場合、そのノードの投票数は 1 つ減ります。また、このノードのポートで構成されているすべての定足数デバイスの投票数も減ります。投票数がリセットされ、ノードが保守状態から戻されると、ノードの投票数および定足数デバイスの投票数の両方が 1 つ増えます。
保守状態のノードや定足数デバイスを、保守状態から戻した場合は、必ずこの手順を実行してください。
globaldev または node オプションのどちらも指定しない場合、定足数投票数はクラスタ全体でリセットされます。
クラスタの任意のノードでスーパーユーザーになります。
定足数投票数をリセットします。
定足数デバイスの定足数投票数のリセット例を以下に示します。定足数デバイスではなく、クラスタノードを使用した例については、「例 - 定足数投票数 (クラスタノードおよび定足数デバイス)」を参照してください。
クラスタノードの場合は、ノードを再起動する前に別のノードから定足数投票数をリセットします。このようにしない場合、定足数の確立を待機するためにハングアップすることがあります。
# scconf -c -q globaldev=device,reset |
scconf コマンドの変更フォームを指定します。
定足数オプションを管理します。
リセットする定足数デバイスの DID 名 (d4 など) を指定します。
定足数をリセットする変更フラグです。
ノードが保守状態にあったために定足数投票数をリセットする場合は、このノードを再起動します。
定足数投票数を確認します。
# scconf -p | grep -i quorum |
次に、定足数デバイスの投票数をリセットしてデフォルト設定に戻し、結果を検証する例を示します。
# scconf -c -q globaldev=d20,reset # scconf -p | grep -i quorum Node quorum vote count: 1 Node quorum vote count: 1 Quorum devices: d20 Quorum device name: d20 Quorum device votes: 1 Quorum device enabled: yes Quorum device path: /dev/did/rdsk/d20s2 Quorum device hosts (enabled): phys-schost-2 phys-schost-3 Quorum device hosts (disabled): |
次に、クラスタノードおよびその定足数デバイスの投票数をリセットしてデフォルト設定に戻し、結果を検証する例を示します。
# scconf -c -q node=phys-schost-1,reset # scconf -pv | grep -i vote Node quorum vote count: 1 Node quorum vote count: 1 Node quorum vote count: 1 (d20) Quorum device votes: 1 (d21) Quorum device votes: 1 |