Sun Cluster 3.0 U1 データサービス開発ガイド

アプリケーションの分析

Agent Builder を使用する前に、アプリケーションが高可用性またはスケーラビリティを備えるための要件を満たしているかどうかを判定します。この分析はアプリケーションの実行時特性だけに基づくものなので、Agent Builder はこの分析を行うことができません。詳細については、「アプリケーションの適合性の分析」を参照してください。

Agent Builder は必ずしもアプリケーション用の完全なリソースタイプを作成できるわけではありませんが、ほとんどの場合、最低でも部分的なソリューションを提供します。たとえば、より複雑なアプリケーションでは、Agent Builder がデフォルトで生成しないコード、つまり、プロパティの妥当性検査を追加したり、Agent Builder がエクスポーズしないパラメータを調節したりするためのコードを追加しなければならない場合もあります。このような場合、生成されたコードまたは RTR ファイルを修正する必要があります。Agent Builder は、このような柔軟性を提供するように設計されています。

Agent Builder は、ソースファイル内において独自のリソースタイプコードを追加できる場所にコメント文を埋め込みます。ソースコードを修正した後、Agent Builder が生成した Makefile を使用すれば、ソースコードを再コンパイルし、リソースタイプパッケージを生成し直すことができます。

Agent Builder が生成したリソースタイプコードを使用せずに、リソースタイプコードを完全に作成し直す場合でも、Agent Builder が生成した Makefile やディレクトリ構造を使用すれば、独自のリソースタイプ用の Solaris パッケージを作成できます。