Sun Cluster 3.0 U1 ソフトウェアのインストール

クラスタを停止する

ソフトウェアをアップグレードする前に、クラスタを稼働環境から外します。

  1. アップグレードするすべてのソフトウェア製品の CD-ROM、マニュアル、パッチを用意します。

    • Solaris 8 オペレーティング環境

    • Solstice DiskSuite または VERITAS Volume Manager

    • Sun Cluster 3.0 U1 フレームワーク

    • Sun Cluster 3.0 U1 データサービス (エージェント)

    • その他のアプリケーション

    Solstice DiskSuite ソフトウェアとマニュアルは、現在は Solaris 8 製品の一部として提供されています。


    注 -

    ここで説明する手順では、CD-ROM からのインストールを想定しています。ネットワークからのインストールの場合は、各ソフトウェア製品の CD-ROM イメージをネットワークに読み込むようにしてください。


    パッチの入手方法とインストール手順については、『Sun Cluster 3.0 U1 ご使用にあたって』を参照してください。

  2. クラスタが停止することをユーザーに通知します。

  3. クラスタの各ノードのスーパーユーザになります。

  4. /var/adm/messages ログに、解決されていないエラーや警告メッセージがないかどうかを確認します。

    問題があれば解決します。

  5. 保守状態の論理ホストがないことを確認します。

    1. クラスタのノードのスーパーユーザになります。

    2. hastat(1M) コマンドを使用してクラスタの状態を表示します。


      # hastat
      HIGH AVAILABILITY CONFIGURATION AND STATUS
      -------------------------------------------
      ...
      LOGICAL HOSTS IN MAINTENANCE STATE

      画面出力が「NONE」の場合、保守状態の論理ホストはありません。手順 6 に進んでください。

    3. 論理ホストが保守モードの場合は、haswitch(1M) コマンドを使用してスイッチオーバーを実行します。


      # haswitch hostname logical-hostname
      
      hostname

      論理ホストを所有するノードの名前を指定します。

      logical-hostname

      論理ホスト名を指定します。

    4. hastat コマンドを実行して、スイッチオーバーが正常に完了したことを確認します。

  6. 各論理ホスト管理ファイルシステムのサイズが少なくとも 10M バイトあることを確認します。


    # df -k /logical-hostname
    

    論理ホスト管理ファイルシステムが 10M バイトない場合は、Sun Cluster 3.0 U1 にアップグレードした後でマウントできません。論理ホスト管理ファイルシステムが 10M バイト未満の場合は、各ボリューム管理ソフトウェアのマニュアルを参照し、このファイルシステムのサイズを大きくしてください。

  7. システムをバックアップします。

    バックアップを実行する前に、すべてのユーザーがログアウトしていることを確認します。

  8. (VxVM のみ) 共有 Cluster Configuration Database (CCD) を無効にします。

    1. 一方のノードから、共有 CCD のバックアップコピーを作成します。


      # ccdadm -c backup-filename
      

      詳細は、ccdadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

    2. クラスタの各ノードで、共有 CCD を削除します。


      # scconf clustername -S none 
      

    3. 各ノードで mount(1M) コマンドを実行し、どのノードに ccdvol がマウントされているかを確認します。

      ccdvol エントリの例を次に示します。


      # mount
      ...
      /dev/vx/dsk/sc_dg/ccdvol        /etc/opt/SUNWcluster/conf/ccdssa        ufs     suid,rw,largefiles,dev=27105b8  982479320

    4. 各ノードで cksum(1) コマンドを実行し、両方のノード上の ccd.database ファイルが同じであることを確認します。


      # cksum ccd.database
      

    5. ccd.database ファイルの内容が異なる場合は、どちらか一方のノードから上記の手順 a で作成した共有 CCD バックアップを復元してください。


      # ccdadm -r backup-filename
      

    6. ccdvol がマウントされているノード上の Sun Cluster 2.2 ソフトウェアを停止します。


      # scadmin stopnode
      

    7. 同じノードから ccdvol のマウントを解除します。


      # umount /etc/opt/SUNWcluster/conf/ccdssa 
      

  9. クラスタの各ノードで、Sun Cluster 2.2 ソフトウェアを停止します。


    # scadmin stopnode
    

  10. hastat コマンドを実行し、クラスタ内にノードが存在しないことを確認します。

  11. クラスタで VERITAS Volume Manager を使用するかどうかを決定します。