Sun Cluster 3.0 U1 のシステム管理

ディスクデバイスのプロパティを変更する

ディスクデバイスグループの主所有権を確立する方法は、preferenced という所有権設定属性の設定に基づきます。この属性を設定していない場合は、ほかで所有されていないディスクデバイスグループの主所有者が、そのグループ内のディスクへのアクセスを試みる最初のノードになります。一方、この属性を設定してある場合は、ノードが所有権の確立を試みる優先順位を指定する必要があります。

preferenced 属性を無効にすると、failback 属性も自動的に無効に設定されます。ただし、preferenced 属性を有効または再有効にする場合は、failback 属性を有効にするか無効にするかを選択できます。

preferenced 属性を有効または再有効にした場合は、主所有権の設定一覧でノードの順序を確立し直す必要があります。

次の手順では、scsetup(1M) を使用し、Solstice DiskSuite または VxVM ディスクデバイスグループの、preferenced 属性と failback 属性を設定または設定解除します。

この手順を実行するには、属性値を変更するディスクデバイスグループの名前が必要です。

  1. クラスタ内の任意のノードでスーパーユーザーになります。

  2. scsetup(1M) ユーティリティを起動します。

    「Main Menu」が表示されます。


    # scsetup
    

  3. ディスクデバイスグループで作業を行うために、4 (Device groups and volumes) を入力します。

    「Device Groups Menu」が表示されます。

  4. デバイスグループの特性を変更するために、6 (Change key properties of a VxVM or Solstice DiskSuite device group) を入力します。

    指示に従って、デバイスグループの preferenced および failback オプションを設定します。

  5. ディスクデバイスグループの属性が変更されたことを確認します。

    次のコマンドを実行し、表示されるデバイスグループ情報を確認します。


    # scconf -p 
    

例 - ディスクデバイスグループのプロパティの変更

次に、scsetup でディスクデバイスグループ (dg-schost-1) の属性値を設定したときに生成される scconf コマンドの例を示します。


# scconf -c -D name=dg-schost-1,nodelist=phys-schost-1:phys-schost-2,¥
preferenced=true,failback=enabled
 
# scconf -p | grep Device
Device group name:                             dg-schost-1
   Device group type:                          SDS
   Device group failback enabled:              yes
   Device group node list:                     phys-schost-1, phys-schost-2
   Device group ordered node list:             yes
   Device group diskset name:                  dg-schost-1