Sun Cluster 3.0 12/01 データサービス開発ガイド

コールバックメソッド

Sun Cluster フレームワークは、コールバックメソッドを使用して、データサービスと RGM 間の通信を実現します。Sun Cluster フレームワークは、コールバックメソッド (引数と戻り値を含む) のセットと、RGM が各メソッドを呼び出す環境を定義します。

データサービスを作成するには、個々のコールバックメソッドのセットをコーディングして、各メソッドを RGM から呼び出し可能な制御プログラムとして実装します。つまり、データサービスは、単一の実行可能コードではなく、多数の実行可能なスクリプト (ksh) またはバイナリ (C 言語) から構成されており、それぞれを RGM から直接呼び出すことができます。

コールバックメソッドを RGM に登録するには、リソースタイプ登録 (RTR) ファイルを使用します。RTR ファイルには、データサービスとして実装した各メソッドのプログラムを指定します。システム管理者がデータサービスをクラスタに登録すると、RGM は RTR ファイルにあるさまざまな情報の中からコールバックプログラムの識別情報を読み取ります。

リソースタイプの必須コールバックメソッドは、起動メソッド (START または PRENET_START) と停止メソッド (STOP または POSTNET_STOP) だけです。

コールバックメソッドは、次のようなカテゴリに分類できます。

コールバックメソッドについての詳細は、 第 3 章「RMAPI のリファレンス」rt_callbacks(1HA) のマニュアルページを参照してください。また、コールバックメソッドの使用例については、第 4 章「サンプルデータサービス」 および 第 7 章「サンプル DSDL リソースタイプの実装」を参照してください。